PayPayは2023年5月1日、PayPayステップや期間限定キャンペーン、PayPayクーポンなどの特典の適用に、本人確認を必須としていく方針を明らかにしました。あわせてPayPayステップの条件変更と「PayPayカード ゴールド0.5%特典」をPayPayステップに統合することを発表しています。
PayPayステップや期間限定キャンペーン、PayPayクーポンなどの特典適用に対して本人確認を必須化の方針

PayPayは今回、PayPayステップのような期間を定めない定常特典のほか、PayPayジャンボを始めとするキャンペーンやPayPayクーポンの特典の適用に対して、本人確認(eKYC)を必須としていく方針を打ち出しました。PayPay広報によれば、今後は本人確認を済ませていないユーザーはPayPayアプリなどでの支払い時、基本付与分も含めてPayPayポイントを獲得できなくなるとのことです。
現在のPayPayステップの仕組み上、「PayPayあと払い」で決済すると、基本付与分1%に加えて、前月の利用状況やPayPayカード ゴールド0.5%特典の有無に応じて最大2%分のPayPayポイントが付与されます。また、「PayPay残高払い」では基本付与分が0.5%となるため、前月の利用状況に応じて最大1%の付与率となっています。
新方針下でPayPayステップの特典適用に本人確認が必須化されると、「PayPayあと払い」と「PayPay残高払い」のいずれにおいても、本人確認を未実施のユーザーにはPayPayステップが適用されず、最大2%分のPayPayポイントを獲得できなくなります。
PayPayでは新方針の実施時期について、期間限定キャンペーンとPayPayクーポンを対象として「2023年10月以降順次」としているのみで、具体的な実施時期は決定されていないとしています。
今年1月時点でPayPayの登録ユーザー数5500万人、本人確認済みユーザーは1500万人を超えています。本人確認を済ませていない4000万ユーザーは、PayPayアプリでの決済における特典の享受を大きく制限されることになります。

2023年6月15日から8月20日まで開催となる「超PayPay祭」では、「PayPay本人確認ジャンボ」として本人確認を完了しているユーザーのみが参加できるPayPayジャンボが実施されます。
PayPayステップのカウント対象金額を200円に減額、ポイント付与は200円ごとに変更

現時点で、PayPayステップの達成条件として用意されている支払い回数30回のカウント対象となる支払金額は、300円以上となっています。2023年7月1日からは、カウント対象となる支払金額が200円以上に引き下げとなります。

また、付与ポイントの計算方法も変更されます。現在は、支払金額の全額に対してポイント付与率をかけて付与ポイントを計算していますが、7月1日以降は支払金額を200円ごとに分け、200円ごとにポイント付与率をかけて付与ポイントを決定します。たとえば1150円の支払いをおこなった場合、1000円(200円×5)がポイント付与の対象となり、200円に満たない150円分はポイント付与の対象から外れます。
「PayPayカード ゴールド0.5%特典」をPayPayステップに統合

【変更前】「PayPayカード ゴールド0.5%特典」はPayPayステップとは別立て

【変更後】「PayPayカード ゴールド0.5%特典」がPayPayステップに統合される
PayPayカード ゴールドの特典も2023年6月1日から変更となります。あと払いに登録済みのPayPayカード ゴールドユーザーに対して付与していた「PayPayカード ゴールド 0.5%特典」が、PayPayステップに統合されます。
現在はPayPayステップとは別に0.5%のポイント付与率が設けられていますが、6月1日以降はPayPayステップに組み込まれ、結果としてPayPayステップの付与率が最大で2%になる格好です。PayPayステップの特典適用に本人確認を必須とする方針と合わせて考えると、「PayPayカード ゴールド 0.5%特典」の適用にも本人確認を必須とするための布石と見られます。