LINEアプリやYahoo!ショッピングを利用していると、LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDの連携を促すメッセージをよく見かけます。しかし、アカウント連携の影響やデメリットがよく分からず、連携を避けている人も多いかもしれません。
そこで本記事では、LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携した場合のメリットやデメリット、連携する手順について詳しく紹介します。
アカウント連携で多彩な特典を利用できる
LINEとヤフーのアカウントを連携しないとどうなる?仕組みを解説

2023年10月1日に、「Zホールディングス」と「LINE株式会社」「ヤフー株式会社」が統合し、「LINEヤフー株式会社」という新しい会社が誕生しました。この統合に伴い、2023年10月4日から「LINEアカウント」と「Yahoo! JAPAN ID」を連携できるようになっています。
アカウント連携は強制ではありません。あくまでも連携したい人のみ“任意”で連携できる形になっています。したがって、アカウント連携をしなくてもLINEアプリやYahoo!ショッピングなどのサービスが使えなくなることはありません。
しかし、「Yahoo!ショッピング」を利用している人、また「LYPプレミアム会員」は、アカウントを“連携しない”デメリットが大きいです。該当する人は後述をよく確認したうえで、アカウント連携をすることをおすすめします。
LINEとヤフーのアカウント連携によるデメリット・注意点
LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携したところで、何かのデータが消えたり、何かの機能が使えなくなったりすることはありません。また、それぞれのアカウントは依然として「独立」した状態が保たれます。Yahoo! JAPAN IDを削除したとしても、LINEアカウントは消えません。
それでは、具体的にどんなデメリットや注意点があるのでしょうか。詳しく解説します。
デメリット1:意図しない情報まで共有される可能性がある
アカウントを連携すると、LINEとヤフーの両サービス間でさまざまなデータが共有されます。一方のアカウントでのサービス利用状況や個人の属性、行動履歴などのデータが、もう一方にも反映されることがあるというわけです。
ユーザーの興味関心に沿った広告やコンテンツが表示されやすくなる、といったメリットがある一方で「行動が追跡されている」「過剰に情報が取得されている」と感じる人もいるかもしれません。LINEヤフーのプライバシーポリシーでどのような情報が取得されるかが詳しく記載されているので、気になる人はチェックしておくとよいでしょう。
デメリット2:個人の属性や行動履歴などに沿った広告が配信される
アカウント連携をすると、LINEとヤフー双方の関連サービスでユーザーの興味・関心に沿った広告(=ターゲティング広告)やコンテンツが配信されます。前述した通り、これはメリットである一方で、デメリットと捉える人もいるでしょう。
消費者庁の「デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査」によると、ターゲティング広告に「煩わしい」と感じる人は、「どちらかというと煩わしい」と回答した人を含めて約70%に達します。
何度も同じ広告が表示される煩わしさや、個人情報が収集・分析されることに対するプライバシーの懸念が強いようです。普段からこういった広告表示のされ方に不満を持っている人は、アカウントの連携は避けたほうがいいかもしれません。
LINEとヤフーのアカウント連携によるメリット
LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携する主なメリットを紹介します。
メリット1:Yahoo!ショッピングでのポイント付与率がアップする
アカウント連携によるユーザーの最大のメリットは、Yahoo!ショッピングの「毎日5%」キャンペーンに参加できることでしょう。

「毎日5%」は、Yahoo!ショッピングで終了日未定、かつ常時開催されているキャンペーンです。指定の方法で支払うと、通常ユーザーは対象金額の5%、LYPプレミアム会員なら7%のPayPayポイントを常に獲得できます。

この「毎日5%」キャンペーンに参加して特典を受け取るには、LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDの連携が必須です。連携を済ませていない場合は、いくら対象の方法で支払っても特典のPayPayポイントは付与されません。
なお、かつてアカウント未連携のユーザーにはPayPayポイントではなく「ヤフーショッピング商品券」が付与される仕組みでしたが、2024年8月1日にルールが改定。未連携の場合は特典が一切付与されなくなってしまいました。
Yahoo!ショッピングをよく利用する人にとっては、連携のデメリットよりもメリットのほうが大きいはず。買い物をする前に連携を済ませておくのがおすすめです。
メリット2:Yahoo!ショッピングでお気に入り登録した商品の入荷通知がLINEに届く
LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携すると、Yahoo!ショッピングでお気に入り登録した商品の「再入荷」や「発送」などの情報をLINEアプリでタイムリーに受け取れます。すぐ在庫切れになってしまうような人気商品の購入時には重宝するはずです。
また、「ヤフーショッピング商品券」の有効期限が迫ると、その旨をLINEで通知してくれる機能も。有効期限切れによりヤフーショッピング商品券が失効するのを防止できます。Yahoo!ショッピングで頻繁に買い物する人は、アカウントを連携しておくとなにかと便利でしょう。
メリット3:LYPプレミアム会員は利用できる特典が増える
「LYPプレミアム」とは、LINEヤフーが提供するサブスクサービスです。限定クーポン配布やYahoo!ショッピングでのポイントアップなど、さまざまな特典が用意されています。
ただし、LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携していない場合、一部の特典は利用できません。下の表で「✕」と記載されている特典を利用するにはアカウントの連携が必要です。
アカウント連携済 | アカウント未連携 | |
---|---|---|
1500万種類以上のLINEスタンプが使い放題 |
◯ | ✕ |
LINEのアルバムに動画やオリジナル画質の画像をアップロードできる |
◯ | ✕ |
LINEアプリで会員限定のフォントを設定できる |
◯ | ✕ |
LINEの着信音・呼出音にLINE MUSICから好きな音楽を設定できる |
◯ | ✕ |
LINEプリが撮り放題、会員限定のフレームも使える |
◯ | ✕ |
ヤフーショッピング・LOHACOのPayPayポイント付与率が2%アップ |
◯ | ✕ |
日曜日はヤフーショッピングでPayPayポイント付与率が5%アップ |
◯ | ◯ |
Yahoo!オークションでの出品・落札がお得&便利に | ◯ | ◯ |
会員限定のPayPayクーポンを利用できる | ◯ | ◯ |
スマホの連絡先・画像・動画を容量制限なしでバックアップできる | ◯ | ◯ |
PayPayグルメでもらえるポイントが増える | ◯ | ◯ |
毎週金~日曜日はebookjapanの付与率が最大25%に | ◯ | ◯ |
LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携すると、1500万種類以上のLINEスタンプが使い放題になるほか、LINEのアルバムに動画や写真をオリジナル画質のまま保存・共有できます。前述で紹介したYahoo!ショッピングのポイントアップも、アカウント連携済みユーザー向けの特典です。
つまりLYPプレミアム会員は、LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDの連携メリットをより多く享受できるというわけです。LYPプレミアム会員の月額料金は税込508円ですが、ソフトバンクユーザーとワイモバイルユーザーなら無料で利用できます。また、初回登録から3カ月間は無料で利用きるので、気になる人は試してみてください。
メリット4:LINEでYahoo!カレンダーを共有できる

作成したカレンダーは友だちと共有できる
LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携すると、LINEの友だちと「Yahoo!カレンダー」を共有できるようになります。作成したカレンダーには、複数の友だちやグループトークのメンバーを招待でき、権限も細かく設定できる仕組みです。
LINEには「イベント」や「日程調整」などの機能があるものの、「カレンダー」という機能はありませんでした。LINEで「Yahoo!カレンダー」を利用すれば、友だちとメッセージをやり取りしつつ、スムーズに予定をカレンダーに登録して共有できます。
メリット5:「PayPayグルメ」の予約状況やクーポンがLINEに届く
「PayPayグルメ」は、ネットで飲食店の予約ができるサービスです。LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携させると、クーポンや予約リマインドをLINEで受け取れるなど、何かと便利に使えます。
PayPayグルメをまだ使ったことがない人も多いかもしれませんが、アカウント連携を機に利用してみるのもいいかもしれません。
LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携する手順
以下、LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDの連携手順を具体的に解説します。やり方は、主に(1)LINEアプリから連携する方法と、(2)Yahoo!ショッピングから連携する方法の2通りが存在するので、どちらか都合のいい方を選んで確認してください。
方法1:LINEアプリから連携する
まずは、LINEアプリから連携する手順を紹介します。
-
LINEの「設定」ボタンをタップ
-
「account center」に進む
[account center]をタップ
設定メニューの一番上にある[account center]に進みます。なお、設定メニューに「account center」が表示されない場合、LINEアプリのバージョンが古い可能性があります。iPhoneはApp Storeで、AndroidスマホはGoogle Playストアで最新版にアップデートしてから再度確認してみてください。
最新版にアップデートしても「account center」が表示されない場合は、おそらくLINEアカウントに電話番号が登録されていません。LINEの「設定」から「アカウント」に進み、電話番号を登録した上で再度試してみてください。
-
アカウントを連携する
[アカウントを連携する]をタップ
一番上の[アカウントを連携する]をタップします。
[ヤフーにログインしてアカウント連携へ進む]をタップして、続く画面で自身のYahoo! JAPAN ID(電話番号やメールアドレス)を入力します。
Yahoo! JAPAN IDを持っていない人は[IDを新しく取得する]を押し、案内にしたがって新規登録してください。なお、Yahoo! JAPAN IDの取得にはSMS認証のできる電話番号が必須です。
[連携する]をタップ
連携完了画面
Yahoo! JAPAN IDでのログインが済んだら、連携するアカウントの確認画面が表示されます。LINEアカウントとYahoo! JAPAN IDの双方に間違いがなければ[連携する]ボタンを押してください。
最後に「WELCOME!」という画面が表示されれば、連携作業は完了です。LINEアプリを閉じてください。
方法2:Yahoo!ショッピングから連携する
続いて、Yahoo!ショッピングから連携する手順を紹介します。
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Yahoo!ショッピングにYahoo! JAPAN IDでログイン
Yahoo!ショッピングにアクセスし、Yahoo! JAPAN IDでログインします。
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「マイページ」からLINEアカウント連携をタップ
「マイページ」タブをタップ
アカウント名をタップ
Yahoo!ショッピングを開いて、「マイページ」タブをタップ。続く画面で一番上にある自身のアカウント名を押します。
[LINEアカウント連携]をタップ
[LINEアカウント連携]ボタンをタップすると、LINEアプリが自動的に起動します。LINEアプリをインストールしていない人は、あらかじめインストールしておきましょう。
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連携するLINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを確認
連携完了画面
[連携する]をタップ
連携するLINEアカウントとYahoo! JAPAN IDを確認したら、[連携する]ボタンをタップ。これでアカウントの連携は完了です。
LINEアカウントとヤフーアカウントの連携に関するよくある疑問点
LINEアカウントとヤフーアカウントを連携する際によくある疑問点とその答えをまとめています。
アカウントが連携されているか確認する方法はある?
LINEアプリの「account center」画面で連携状態を確認できます。

LINEアプリで連携状態を確認
LINEアプリを開き、「ホーム」タブ→設定ボタン
→[account center]と進みます。LINEアカウントとヤフーアカウントのそれぞれにアカウント名が表示されていれば連携済みとなります。
ヤフーのプロフィールで連携状態を確認
そのほか、ヤフーのプロフィール画面でも連携状況を確認できます。
アカウントの連携を解除するには?
LINEアプリの「account center」画面にてLINEアカウントとヤフーアカウントの連携を解除できます。



LINEアプリの「ホーム」タブ→設定ボタン
→[account center]と進み、LINEアカウントまたはヤフーアカウントの[連携管理]をタップし、[解除]をタップします。注意事項を確認のうえ各項目にチェックを入れ、最後に[連携を解除]をタップすれば解除完了です。

連携が完了すると、LINEの公式アカウントから通知が届きます。
アカウントの連携を解除すると、LINEでYahoo!カレンダーを共有する、Yahoo!ショッピングから再入荷情報の通知を受け取る、などの機能を利用できなくなります。
また、LYPプレミアムに加入している場合は、特典の一部を利用できなくなる可能性もあるので注意してください。
アカウントを連携できないのはなぜ?
LINEアプリのバージョンが最新でないと、LINEアカウントとヤフーアカウントを連携できない場合があります。
LINEアプリのバージョンが古いと、アカウントを連携できないことがあります。連携できなければ、まず最新バージョンにアップデートしてみてください。
アカウントを連携したはずなのに解除されてしまう場合は、以下のページを参照してください。