スマホ決済のLINE Pay(ラインペイ)は、新たに銀行振込サービスを開始しました。LINEアプリまたはLINE Payアプリを利用して、LINE Pay残高を個人・法人の銀行口座に振り込むことが可能です。
本記事では、LINE Payで銀行振込をおこなう方法について解説。振込にかかる手数料や振込の対応時間、受け取り方などについても紹介します。
LINEアプリからの銀行振込サービスは、これまでAndroid版LINEのみ対応していましたが、2020年3月19日よりiOS版LINEにも対応しました。LINE Payアプリからは、これまで通りiOS/Android版どちらも銀行振込サービスを利用できます。
LINE Payの「銀行振込」機能とは?
LINE Payの銀行振込は、LINE Pay残高を銀行口座に直接振り込める機能です。個人の口座はもちろん、法人口座への振込にも対応しているため、習い事の月謝や商品の購入代金、受験料、家賃など、さまざまな支払いに活用できます。
LINE Payから銀行振込をするには本人確認が必要
LINE Payによる銀行振込は送金機能の一つとして提供されているため、本人確認を完了した「LINE Money」アカウントである必要があります。本人確認が完了していない「LINE Cash」アカウントでは、銀行振込は利用できません。
- LINE Cash:本人確認が未完了のアカウント。決済、送金依頼、割り勘依頼が利用可能
- LINE Money:本人確認が完了したアカウント。LINE Cashの機能に加えて、友だちへの送金、LINE Pay残高の出金、銀行振込が利用可能
アカウントタイプは、LINEの「ウォレット」タブで[LINE Pay]→[設定]→[アカウントタイプ]と進むと確認できます。
LINE Payで本人確認する方法については、以下の記事を参照してください。
相手の口座情報がわからなくても振込が可能
LINE Payの銀行振込は、相手の口座番号を知っていればインターネットバンキングと同じ要領で振込ができます。また相手の口座番号を知らなくても、相手の名前と電話番号またはメールアドレスのどちらかがわかれば振込が可能です。(実際の手順は後述)
電話番号による振込イメージ(受け取り側)
電話番号またはメールアドレスを入力して振り込んだ場合、振込先の相手にSMSやメールで通知(リンク)が届きます。振り込まれる側(受け取り側)は、そのリンクから遷移したページで自身の口座情報を入力することで、振込金額を受け取れます(送り手が設定した名義の口座でのみお金を受け取れるため、万が一電話番号やEメールアドレスを間違えた場合も悪用されないと案内されています)。
振り込み先は、最大20件まで履歴として残ります。同じ相手に振り込む場合は履歴から振り込むことで、情報の入力を省くこともできます。もちろん、振込の際に振込人名義を設定できるため、LINEのアカウント名でそのまま振り込まれてしまうという心配は無用です。
振込手数料は1回176円、振込上限は1日10万円まで
LINE Payで銀行振込した場合、振込時間や振込先の銀行などを問わず1件あたり一律176円(税込)の手数料が発生します。曜日時間帯によって変動しないシンプルな料金体系で、金融機関のインターネットバンキングに比べても抑えられています。
また、振込金額の上限は1日あたり10万円までとなっています。
振込は24時間可能、ただし時間によって着金は翌営業日になることも
LINE Payの銀行振込は、スマホさえあれば24時間365日どこからでも利用できます。
通常、振り込んだ時間が振込先の銀行の営業時間内であれば当日中に着金しますが、振込先の銀行の営業時間外に振り込んだ場合、着金が翌営業日になることがあります。
LINE Payで銀行振込する方法
LINE Payで銀行振込する際、相手の口座番号がわかる場合とわからない場合で手順が異なるため、それぞれ解説します。
なお、銀行振込はLINEアプリ(現時点ではAndroid版のみ対応)またはLINE Payアプリ(iOS/Android版いずれも可能)からおこないます。最初だけLINEアプリとLINE Payアプリで手順が異なります。
LINEアプリから銀行振込する場合
LINEアプリの場合、まず「ウォレット」タブからLINE Pay残高の部分をタップし、[送金]を選択。「口座に振込」の[送金]をタップしてください。
LINE Payアプリから銀行振込する場合
LINE Payアプリも同様に、その他タブ[]から[送金]を選択し、「口座に振込」の[送金]をタップしましょう。
これ以降の手順は、相手の口座番号がわかる場合とわからない場合のいずれもLINEアプリ/LINE Payアプリで共通です。
相手の口座情報がわかる場合
振込先の口座情報を入力
相手の口座番号などの情報を知っているなら、「口座に振込」の[送金]をタップして[口座番号]タブを選択します。
振込先の口座名義や金融機関、預金種目、口座番号、振込人名義を入力して[次へ]をタップしてください。
振込金額を入力
振込金額を入力し、[送金]をタップします。LINE Pay残高よりも多い金額は振込できないので、その場合は事前にチャージが必要です。
認証すれば振込は完了
振込内容を見直したら[確認]をタップし、LINE Payで設定したパスワードを入力(または生体認証)してください。これで相手の銀行口座への振込は完了です。
LINE Pay(ラインペイ)のパスワードを忘れた・わからないときの対処法
振込が完了すると、振込金額に手数料(176円)を加えた金額がLINE Pay残高から差し引かれます。
振り込んだ側のユーザーが振込先の口座番号を知っていた場合、振り込んだ側と振り込まれた側のどちらにもLINE Payの公式アカウントなどから通知が届くことはありません。そのあたりはインターネットバンキングなどと同様です。
相手の金融機関の仕様によっては、振り込まれたことに相手が気づかないことがあるため、入金したことを一言伝えておくと安心でしょう。
相手の口座情報がわからない場合
振込したいけれど、相手の口座情報がわからない場合もあるでしょう。そんなときでも、相手の電話番号またはメールアドレスさえ知っていればLINE Payで振込が可能です。
振込先の電話番号またはメールアドレスを入力
「口座に振込」の[送金]をタップして[SMS・Eメール]タブを選択。電話番号またはメールアドレス、振込先の口座名義、振込人名義を入力して[次へ]をタップしてください。
電話帳ボタンをタップすると、連絡先アプリから連絡先を呼び出すこともできます(連絡先アプリとの連携が必要です)。
振込金額を入力
振込金額を入力したら、[送金]をタップします。LINE Pay残高が振込額に満たない場合、事前にチャージが必要となります。
認証すれば振込は完了
振込内容を見直したら[確認]をタップし、LINE Payのパスワードを入力(または生体認証)してください。これで振込は完了です。
ただし、着金(受け取り)には相手が自身の口座情報を入力する必要があります。受け取り方法については次項を参照してください。
電話番号またはメールアドレスを入力して振り込んだ場合、振込先の相手が口座情報の入力を完了しない限り、キャンセルすることができます。
「送金・送金依頼履歴」の画面で[キャンセル]→[確認]とタップすると、振込をキャンセルできます。キャンセルすると、振込金額に手数料(176円)を加えた金額がLINE Pay残高に戻ってきます。
振込先の相手が口座情報の入力を完了していると、振込のキャンセルはできません([キャンセル]ボタンが表示されなくなります)。
LINE Payの振込通知が届いたらどうする?(受け取り方法)
LINE Payで電話番号またはメールアドレスを入力して銀行振込をおこなった場合、相手に振込通知が届くことになります。
振り込まれた側のユーザーも、振込通知が届いてどのように受け取ればよいか戸惑うかもしれません。ここでは、LINE Payの振込通知が届いた際の受け取り方法について解説します。
振り込み側が口座情報を入力して銀行口座に直接振り込んだ場合、振り込まれた側の受け取り操作は特に必要ありません。
1SMSやメールに記載のリンク先で内容を確認
左:SMS(電話番号)で通知された場合右:メールアドレスで通知された場合
振込通知が届いたら、SMSまたはメールアドレスに記載された受け取り用リンクをタップしましょう。
リンクには有効期間があり、送り手から通知を受け取った当日を含む7日以内に受け取り操作をおこなう必要があります。
振込内容を確認
リンク先ページでは振込内容を確認できるので、[口座情報を入力]をタップします。
2認証番号を入力して本人確認する
左:SMS(電話番号)で通知された場合右:メールアドレスで通知された場合
本人確認用の認証番号がSMS(電話番号)またはメールアドレスで届きます。
認証番号を入力
届いた認証番号を「本人確認」の画面で入力してください。
3口座情報を入力して受け取る
口座情報を入力すれば振込は完了
あとは、振込を受け取る口座の情報(金融機関や支店名、預金種目、口座番号)を入力して[完了]をタップすれば、振込は完了です。
通常、振込先の銀行の営業時間内であれば当日中、営業時間外であれば翌営業日に着金します。
「口座情報を入力」の画面で間違った口座情報を入力してしまうと、お金を受け取れなくなり、振り込んできた相手に振込額と手数料が返金されます。
厄介なのは、口座情報が間違っていた場合でも、受け取り側には最後の[完了]をタップした際に「振込が完了するまで時間がかかることがあります」という完了画面が表示される点。自身で間違っていたことに気付かない可能性があります。
確実に着金されたかどうかは、当該口座のある金融機関のATMやインターネットバンキングなどで確認するほかありません。
また、振込先の相手が口座情報の入力を間違えると、振り込んだ側のユーザーには「LINEウォレット」アカウントから振込できなかった旨のLINE通知が届きます。その際、振込金額と手数料(176円)はLINE Pay残高に戻ってきます。
検証したLINEアプリのバージョン:Android版9.21.1
検証したLINE Payアプリのバージョン:Android版2.0.1、iOS版2.0.0