アクション映画の新たなジャンル「ガンフー」とは? キアヌ・リーブス主演『ジョン・ウィック』のクールすぎるその魅力

アクション映画の新たなジャンル「ガンフー」とは? キアヌ・リーブス主演『ジョン・ウィック』のクールすぎるその魅力

公開当時、息もつかせぬ連続アクションと巧みなストーリーで、世界中で大ヒットした映画『スピード』、斬新な映像とアクションで一世風靡した『マトリックス』。これらの作品に主演したキアヌ・リーブスはアクションスターとしての地位を確固たるものにしました。

そんなキアヌ・リーブスが、久々に全開アクションを披露したのが『ジョン・ウィック』です。上述した彼の主演作は、いずれもアクション描写に革命をもたらした傑作ですが、本作もまた一歩先ゆく新時代の扉を開いた作品と言えるでしょう。

これまでにないガン・アクションと格闘技を組み合わせもさることながら、美しくスタイリッシュに撮りあげた迫力だけではない映像も魅力的。寡黙な殺し屋が的確かつ無駄のない動きで次々と相手を倒していく姿がたまらくカッコいいのです。

新たな格闘術「ガンフー」とは

かつて裏社会でその名を知られた凄腕の殺し屋ジョン・ウィックは、愛する女性ヘレンと出会い、足を洗う決断をします。しかし、ヘレンを病気で失い、失意の底に落ち込むことに。そんな矢先、ヘレンがジョンの身を案じて購入した犬が届き、ジョンはその犬を溺愛することで生きる気力を取り戻していきます。

しかし、ジョンの愛車を狙う強盗に犬を殺されるという事件が発生。その強盗はニューヨークの巨大ロシアマフィアの息子で、ジョンはかつてそのボスのヴィゴの下で働いていたこともありました。ジョンは、たった1人で犬の復讐をすると誓い、巨大な組織相手に戦いを挑みます。

ジョンはヴィゴの息子を探すために殺し屋たち御用達の「コンチネンタル・ホテル」を訪れます。ナイトクラブに標的がいることを突き止めたジョンは、厳重な警備が敷かれるクラブを1人で襲撃し、次々と刺客を仕留めていきます。一方、ヴィゴは息子を守るために200万ドルの懸賞金をかけ殺し屋たちを雇うことにします。

ジョンの戦いは常に一撃必殺。有無を言わさず襲いかかり的確に急所を狙い相手を仕留めていきます。格闘技とガンさばきを巧みに使い分け、相手を体術ではらうと同時に銃を打ち込むのです。製作者たちはこの戦闘スタイルを「ガンフー(ガン+カンフー)」と呼び、アクション映画に新たな潮流を生み出しました。

スタント出身監督が目指す美しいアクション映画

本作の監督を務めたのは、チャド・スタエルスキ。彼は格闘家として総合格闘技「修斗」のリングで戦ったこともあり、さらにスタントマンとして『マトリックス』の撮影に参加。本作で映画監督としてデビューを果たしました。

『マトリックス』ではキアヌ・リーブスの役のスタントを担当しており、キアヌとは旧知の間柄だそう。本作ではどのアクションシーンも切れ味鋭く、本格的な格闘術が多く登場しますが、スタントと本物の格闘技をよく知る監督だからこその演出と言えるでしょう。

チャド・スタエルスキ監督は本作について、単なる迫力だけの映画にはしたくなくて、様々な音楽の要素やアート、色彩豊かな映像を作り、クラシック音楽のように美しいアクション映画を目指したそうです。格闘とガンさばきだけではなく、映像の演出面でも従来のアクション映画とは一線を画する作品になっています。

本作の世界的人気は公開以降高まり続け、シリーズはこれまでに3作が公開、4作目の製作もすでに決定しています。シリーズを重ねるごとに進化したガンフーが見られますので、是非シリーズを追いかけてみてください。

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構成・文:杉本穂高
編集:アプリオ編集部