スマホで使うSDカードは、どれくらいの容量(サイズ)が適切なのでしょうか。安いからと適当に選んでしまうと、後々「容量が足りない」といったことになりかねません。逆に大容量で高いスペックのSDカードを買ったものの、使いきれず無駄にコストがかかってしまった、というのもありがちな失敗です。
そこで、本記事はスマートフォン用にSDカードを買おうと思っている人に向けて、SDカードの選び方を詳しく紹介します。保存できる写真や動画の目安や対応規格、スピードなど、購入する際にチェックしたいポイントを初級ユーザー向けに解説しているので、ぜひ参考にしてください。
Androidスマホ向けSDカード、おすすめの1枚・容量はコレ
スマホに最適なSDカードの選び方は後述しますが、手っ取り早く「これを買っておけば大丈夫」という製品が知りたい人には、Transcend(トランセンド)300Sシリーズの「128GB」もしくは「256GB」をおすすめします。
Transcend(トランセンド)は、低価格でありながら高い機能性と信頼性を両立しているブランドです。
防水・耐衝撃・耐温度・耐静電気・耐X線・1万回の抜き挿しサイクルに対する耐久性などが保証されているので、安心して長期間使用できます。また、正規品には5年保証が付帯されているため、万が一期間内に壊れた場合は無料で交換が可能です(保証条件 - トランセンド)。
実際にXperia、AQUOS、Galaxy複数のスマホで使ってみましたが、問題なく利用できました。また「SDカードリーダー」を経由すれば、SDカードスロットを内蔵していないPixelシリーズやiPhoneでも利用可能です。

トランセンドの300Sシリーズは「ビデオスピードクラス30」「アプリケーションパフォーマンス」が保証されているので、スペックも申し分ありません。Xperiaシリーズ特有の高性能カメラによる動画撮影や高速連写、またGalaxyシリーズでのアプリデータ移動なども問題なくこなせました。

Amazonでトランセンド microSDカード 128GBを購入した際に付属していたもの
上図は、筆者が実際にAmazonで購入したトランセンド 300SのSDカード(128GB)です。ネットで販売されているSDカードにはニセモノや偽造品が紛れ込んでいると心配する人も多いかもしれませんが、筆者の手元には保証書付きの正規品が届きました。
なお、Amazonで購入すれば無料で「変換アダプタ」が付いてきます。パソコンやデジタルカメラなどとデータを共有する際に必須のアイテムなので、1つあると便利でしょう。
自分に合ったスマホ用SDカードの選び方
さっそく、スマホ用SDカードの選び方を解説します。
容量で選ぶ
現状、スマホで扱えるSDカードは「8GB」「16GB」「32GB」「64GB」「128GB」「256GB」「512GB」「1TB」が一般的です。

どの容量がベストかは個人のニーズやスマホの機種によって異なるので、「コレが正解」とは一概にはいえません。その上で、筆者の個人的な意見を言わせてもらうと、万人におすすめしたいのは「128GB」もしくは「256GB」です。
内部ストレージ+128GB・256GBあれば、大抵の用途において不足することはない、と考えられるからです。また、価格が手頃というのも理由のひとつ(後述)。上図で示しているように、SDカードは容量が多くなるほど値段も高くなります。128GBなら2000円以下、256GBなら5000円以下で入手できますが、512GBとなると1万近くなり、少々手が出しにくく感じます。

とはいえ、「128GB」もしくは「256GB」がおすすめ、というのはあくまで一般的なスマホの利用範囲での話です。動画クリエイターとして毎日ムービーを撮影する人や、ハイレゾ音源のアルバムを何枚もスマホに入れておきたい人は、256GBでも容量が足りなくなるかもしれません。こういった人は、保存できる写真・動画・音楽の量から必要な容量を推定するのが最も分かりやすいでしょう(後述)。

「設定」アプリを起動する

「ストレージ」をタップ

内部ストレージ容量をチェック
もうひとつ指標となるのは、端末の内部ストレージの容量です。ここ数年以内に販売されているスマホの内部ストレージ容量は、「64GB」「128GB」「256GB」が一般的。このうち、内部ストレージの容量が64GBしかない人は、想定する使用量よりもワンランク上の容量を選択するのがおすすめです。
保存できる写真・動画・音楽の量(目安)で選ぶ
「〇〇ギガバイト」といったような数字を挙げられても、何をどのくらい保存できるのかイメージしづらいでしょう。そこでここからは、容量別に保存可能な写真枚数や動画時間、曲数の目安を紹介します。自身のニーズに合わせて、最適なSDカードの容量を見積もってください。
保存できる写真枚数の目安

500万画素 | 1000万画素 | 1800万画素 | |
---|---|---|---|
8GB | 5080枚 | 2375枚 | 1200枚 |
16GB | 1万160枚 | 4750枚 | 2400枚 |
32GB | 2万330枚 | 9510枚 | 4810枚 |
64GB | 4万670枚 | 1万9020枚 | 9620枚 |
128GB | 8万1350枚 | 3万8050枚 | 1万9250枚 |
256G | 16万2710枚 | 7万6100枚 | 3万8510枚 |
512GB | 32万5420枚 | 15万2210枚 | 7万7030枚 |
1TB | 65万840枚 | 30万4420枚 | 15万4060枚 |
キオクシアのSDカード紹介ページを元に算出
容量ごとに保存できるおおよその写真枚数は上表の通り。一口に「写真」といっても、カメラで撮影した写真、アプリ経由でダウンロードした画像や友達から共有された写真、スクリーンショットなどさまざまな種類があります。普段使いしているだけでも、数万枚くらいは意外とすぐに溜まってしまうもの。
また、最近のスマホは高性能なカメラを内蔵しているケースも多く、昔と比べて写真1枚あたりのファイルサイズが大きい傾向にあります。写真をよく撮影する人は、256GB以上あると安心かもしれません。
保存できる動画時間の目安

HD動画 | フルHD動画 | 4K動画 | |
---|---|---|---|
8GB | 1時間20分 | 45分間 | 14分 |
16GB | 2時間40分 | 1時間30分 | 19分 |
32GB | 5時間20分 | 3時間 | 39分 |
64GB | 10時間50分 | 6時間10分 | 1時間18分 |
128GB | 21時間50分 | 12時間20分 | 2時間37分 |
256GB | 43時間40分 | 24時間50分 | 5時間14分 |
512GB | 87時間15分 | 49時間50分 | 10時間29分 |
1TB | 174時間30分 | 99時間40分 | 20時間58分 |
キオクシアのSDカード紹介ページを元に算出
容量ごとに保存できるおおよその動画時間は上表の通り。HD/フルHD/4Kと、動画の画質によってファイルサイズは大きく異なります。
現状多くのスマホでフルHD(フルハイビジョン)動画を撮影できますし、4K動画対応のスマホも少なくありません。動画を撮影する機会が多い人は、512GBの利用を検討してもいいでしょう。
保存できる楽曲数の目安

圧縮音源 | ハイレゾ音源 | |
---|---|---|
8GB | 680曲 | 30曲 |
16GB | 1365曲 | 63曲 |
32GB | 2730曲 | 126曲 |
64GB | 5461曲 | 252曲 |
128GB | 1万922曲 | 504曲 |
256GB | 2万2016曲 | 1016曲 |
512GB | 4万3690曲 | 2016曲 |
1TB | 8万7380曲 | 4032曲 |
- WALKMAN®公式ミュージックストア「mora」のダウンロードサイズを参考に算出
- 圧縮音源:1曲4分で12MB (AAC-LC/320kbps)
- ハイレゾ音源:1曲4分で260MB (FLAC/96.0kHz/24bit)
容量ごとに保存できるおおよその楽曲数は上表の通り。AACやMP3といった形式で圧縮されたタイプなら、音質を保ちつつも、ファイルサイズはかなり小さくなります。32GB〜64GBもあれば、十分な楽曲数を保存できるでしょう。
一方、無圧縮のいわゆる「ハイレゾ音源」の場合、1曲あたりかなりの容量を消費します。すべてハイレゾ音源で揃える場合、128GB以下では収まらないかもしれません。
手持ちのスマホが対応するSDカードの規格・上限容量で選ぶ
続いて確認しておきたいのが、SDカードの規格についてです。SDカードは、搭載されている容量ごとに「SD」「SDHC」「SDXC」3種類の規格に振り分けられています。

そして、SDカードを使用する側(ここでいうスマホ)も、それぞれ機器ごとにサポートしているSDカードの規格が異なります。対応していない規格のSDカードを入れると、認識されなかったり、正常に動作しなかったりする恐れがあるのです。
とはいえ、ここ7〜8年以内に購入したスマホであれば、「SD」「SDHC」「SDXC」の全てに対応しているものがほとんど。よほど古いスマホを使っていない限り、SDカードの規格についてはあまり気にする必要はありません。ただし1点だけ注意したいのが、同じ規格でも利用できる容量の上限が異なるケースがあることです。

Xperia 5の仕様書

Xperia 5 Ⅱの仕様書
たとえば、2020年に発売されたXperia 5 Ⅱは、最大1TB(1テラバイト=1000GB)までのSDカードを使用できます。一方、2019年発売のXperia 5は同じ「SDXC」規格に対応していますが、容量の上限が512GBに規定されています。
少し古めのスマホ用にSDカードを購入する際は、あらかじめ公式サイトなどで端末の仕様書を確認するのがおすすめです。
寿命(読み書き可能回数)で選ぶ
SDカードの容量は、もちろん大きいに越したことはないでしょう。しかし、だからといって単に最大量を選ぶのが正解というわけでもありません。SDカードには「寿命」があるからです。

SDカードは「一度買えばずっと使える」と思われがちですが、実は消耗品です。どのメーカーのSDカードにも「読み書き可能回数」が定められており、上限回数に達するとデバイスで認識されなくなったり、データの保存ができなくなったりするなどの不具合が発生しやすくなります。
一般的に広く使用される(耐久性特化型ではない)SDカードの書き換え可能回数は、およそ1000〜3000回程度といわれています。1日1回SDカードに保存したとすると、だいたい3年〜6年くらいで寿命が訪れる計算です。SDカードの保証期間を「5年」としているメーカーが多いのは、このためでしょう。
たとえば「1TBタイプ」を購入したとして、5年・6年以内にその容量をすべて使い切れるでしょうか。人によっては、データがいっぱいになる前に寿命が訪れてしまうかもしれません。SDカードは永久に使えるアイテムではありません。数年で買い替えることを前提に、過不足なく使い切れる適切な容量を選ぶのが大事というわけです。
価格で選ぶ
SDカードの価格は年々下がっており、現在は大容量タイプでも比較的手頃な値段で入手できます。以下は、Amazon.co.jpで販売されている「SanDisk(サンディスク)」「Transcend(トランセンド)」「Samsung(サムスン)」のSDカードの価格を元に、編集部で算出した平均価格です。
容量 | 平均価格 |
---|---|
16GB | 1248円 |
32GB | 1550円 |
64GB | 1246円 |
128GB | 1978円 |
256GB | 4360円 |
512GB | 9110円 |
1TB | 2万4560円 |
いずれもスタンダードタイプの価格で算出(プロタイプ、高耐久タイプは除外)
SDカードの値段は、一般的に容量が大きいものほど高額です。上表のとおり16GB〜64GBまではさほど変わりませんが、128GB以降は容量が増えるごとに約2倍ずつ値段が高くなる傾向にあります。
256GBまでは4000円程度とまだ手を出しやすい価格であるものの、ワンランク上の512GBだと値段は1万円近くに。一般的には「256GB」が手頃な価格で買えるSDカードのボーダーラインだと考えていいでしょう。
また費用を抑えたいなら、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのネットショップを介して買うのがおすすめです。同じ製品でも、ヨドバシカメラやビックカメラといった大手家電量販店の店頭での販売価格は、少し割高となっています。
読み書き速度で選ぶ
容量や値段以外でSDカードを選ぶ指標となるのが、データの保存速度・読み込み速度といったスペック面です。

緑:UHSスピードクラス/青:UHS規格/黄:ビデオスピードクラス/赤:アプリケーションパフォーマンスクラス
SDカードの読み書き速度は、表面の「C」や「U」に囲まれた数字、「V」「A」横の数字、またローマ数字(Ⅰ〜Ⅲ)で示されます。おおよそ、記載されている数字が大きいほどデータの保存や読み込みが素早くできる、と考えてもらえればよいでしょう。
SDカードの読み書き速度は早いに越したことはありませんが、個人的にはスマホで使う分にはそこまで高いスペックは必要はないと筆者は考えます。

そもそもSDカードの「読み書きスピード」というのは、デジタルカメラでの高速連写や高性能ビデオカメラでの4K動画撮影などで要求されるものです。
スマホ内蔵のカメラも性能が向上しているのは確かですが、さすがに専用機材と同じレベルに達しているわけではありません。高い値段を払って最高スペックのSDカードを買っても、現時点のスマホではオーバースペックになってしまい、かけたコストが無駄になってしまう恐れがあるというわけです。

スマホ用SDカードとして最低限欲しいスペック
普通のスマホで使うなら最低限上記3つのマーク(SDスピードクラス10・UHSスピードクラス1・バスインターフェイススピード1)が確認できれば十分だといえます。逆に上記3つのマークがない場合は、SDカード自体が少し古い製品(型落ちや在庫処分など)の可能性があるので、避けるのが無難でしょう。
「SDスピードクラス」とは?
「SDスピードクラス」は、SDカードにおけるデータ書き込み/読み出しの「最低速度」を保証するものです。

Cの中にある数字がそのまま1秒間あたりに転送できるデータの大きさを示しており、この数字が大きくなるほど転送速度が速くなります。たとえば「C10」と書かれている場合、そのSDカードは最低でも1秒間に10MBのデータを転送できることが保証されています。
「SDスピードクラス10」を満たしていることはもはや当たり前になっているため、カードへの記載を省略する製品も多くなっています。
「バスインターフェイススピード」「UHSスピードクラス」とは?
ローマ数字で表されるのが読み書きの最高速度を保証する「UHSインターフェイス(バスインターフェーススピード)」、U字に数字をあしらっているのが読み書きの最低速度を保証する「UHSスピードクラス」です。

「SDスピードクラス」とは異なり、これらの規格はSDカードを使用するデバイス(ここではスマートフォン)の適合性に基づいています。たとえば「UHS-I」や「U3」の性能があるSDカードでも、スマホ側が「UHS-I」に適合していない場合、上記の速度に達することはできません。
筆者が確認する限り、「UHS-Ⅱ」適合のスマホはほとんどないようですが、「UHS-I」適合を明記するスマホは増えています。ひとまず、UHS-Iに対応しているSDカードを選んでおけば間違いないでしょう。

手持ちのスマホの特性に合わせたスペックを選ぶのもおすすめです。
たとえばXperiaの1・5シリーズやPROシリーズなど高性能カメラを搭載したハイエンドモデルを使っている場合は、ビデオスピードクラス「30」が保証されていると安心かもしれません。
「ビデオスピードクラス」について詳しくチェック
ビデオスピードクラスは、2016年から運用が開始された比較的新しい規格です。「Video」を表すアルファベットVの横にある数字が、そのままSDカード読み書きの最低保証速度を示します。

この規格の特徴は、8Kの場合は「V90」、4Kの場合は「V60」、フルHDの場合は「V30」というように、画質に最適なクラスが定められていることです。
ただし、これはあくまでも「最適な」クラスであって「必須」の条件ではありません。たとえばV10のSDカードでも4K動画の撮影には対応できます。

アプリケーションパフォーマンス
このほか、Galaxyシリーズは「アプリ」と「アプリデータ」をSDカードに移行できるという特性を持っています。
したがって「アプリケーションパフォーマンス」のA1もしくはA2が保証されているものを選ぶとよいでしょう。
「アプリケーションパフォーマンス」とは?
アプリケーションパフォーマンスクラスは、スマホアプリをSDカードに保存したときの操作速度を規定したものです。
A1 | A2 | |
---|---|---|
ランダムリード | 1500 IOPS | 4000 IOPS |
ランダムライト | 500 IOPS | 2000 IOPS |
シーケンシャル | 10MB/秒 | 10MB/秒 |
IOPS(Input/Output Per Second)=1秒間に何回のデータ書き込み/読み出しが可能かを表す指標
アプリケーションパフォーマンス(A1/A2)が記載されたSDカードはSDカード⇔スマホ間のデータのやりとりがスムーズであることが保証されています。アプリの起動が遅くなったり不具合が生じたりといったトラブルが発生しづらく、快適に操作できるというわけです。
とはいえ2023年現在、アプリをSDカードに移行できるのはGalaxyシリーズなど一部機種に限られます。ほとんどのAndroidスマホはアプリをSDカードに保存できません。
スマホ用のSDカードの買う際に着目したい5つのポイント
ここからは、スマホ用のSDカードを買うときに知っておきたいポイントを、初心者向けにわかりやすく解説します。
ポイント1:スマホに内蔵する場合は必ず「microSDカード」を選ぶこと

SDカードは、その大きさ(サイズ)から主に「SDカード」「microSDカード」の2種類に分けられます。
Androidスマホに内蔵できるのは、小さいサイズの「microSD」カードです。大きいサイズの「SDカード」はスマホのSDカードスロットに入りません。スマホに内蔵して使用したい場合は、必ず「microSDカード」と記載された商品を買ってください。
外付けのSDカードリーダーを使用する場合は、商品に合ったサイズのSDカードを買えばOKです。

外付けのSDカードリーダーを装着すればPixelシリーズでもSDカードが使える
Pixelシリーズなど標準でスロットが搭載されていない機種でも、外付けの「SDカードリーダー」を用意すれば外部ストレージとしてSDカードを扱えるようになります。
ポイント2:事前にスマホの仕様書をよく確認しておく
前述したように、スマホの機種ごとに扱えるSDカードの最大容量が異なります。

Xperia 5の仕様書
上限を超える容量のSDカードを入れると、認識されなかったり正常に動作しなかったりする恐れがあります。
ここ2〜3年以内に発売された機種であれば最大「1TB」に対応しているものがほとんどですが、念のため公式サイトや説明書などでSDカードの仕様を確認しておくことをおすすめします。
ポイント3:信頼できるメーカー・ブランドの商品を選ぶこと
SDカードは見た目だけで製品の良し悪しを判断するのが難しく、実際に使ってみるまで本当の品質は分かりません。粗悪品を掴まされないためには、信頼できるメーカー・ブランドのSDカードを選ぶのが確実です。

具体的には、冒頭で紹介した「Transcend(トランセンド)」、世界シェア/日本国内シェアともに1位を誇る「SanDisk(サンディスク)」、Galaxyでおなじみの「Samsung(サムスン)」、パソコン周辺機器を得意とする「BUFFALO(バッファロー)」、国内唯一のフラッシュメモリ製造・開発メーカー「キオクシア(旧東芝メモリ)」などを選んでおけば間違いないでしょう。
ポイント4:信頼できる販売元から買うこと
SDカードは製造メーカーやブランドも大事ですが、「どこで買うか」という点も重要になってきます。というのも、基本的にSDカードは、SanDiskやTranscend、BUFFALOといったメーカーから直接購入することができません。ユーザーは、家電量販店や専門店などの店頭で買うか、もしくはネットショップを介して買うしかないのが現状です。
いずれを利用する場合も、必ず信頼できる販売元か確認してから買うようにしてください。前述したように、SDカードは見た目だけで製品の良し悪しを判断するのは難しいでしょう。
怪しい販売業者も多く、有名メーカーのロゴを表記しただけの偽造品や、表記されている容量より明らかに少ない粗悪品が販売されているという話もよく聞きます。SDカードの作りに難がある場合、スマホで使う際に保存エラーや接触不良などのトラブルを引き起こします。最悪、データが破損・消失するリスクも。大切なデータを守るためにも、信頼できる場所で購入することが重要です。

ビックカメラ
店頭で買う場合は、ビックカメラやヨドバシカメラ、ヤマダ電機などの大手家電量販店、信頼できる専門店などで買うのが確実でしょう。大手の家電量販店は補償制度や返品システムなどがしっかりしているので、万が一不良品だった場合にも対応してもらいやすいはずです。

サンワダイレクト
ネットで買う場合は、販売元や実績、口コミ・評価などをしっかりとチェックした上で購入してください。楽天市場やYahoo!ショッピングで買うなら「サンワダイレクト」もしくは「風見鶏」がおすすめです。
サンワダイレクトは、パソコン周辺機器の製造・販売をおこなうサンワサプライという会社が運営しているオンラインショップです。過去に「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー」を何度も受賞しており、信頼性はかなり高いといえます。

また「風見鶏」は、SDカードのインターネット販売における草分け的存在であり、販売実績が非常に豊富です。こちらも「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー」を過去何度も受賞している人気店で、梱包や返品などの対応などにも定評があります。

Amazonで購入する際は「出荷元」の項目をよくチェックする
Amazonで購入する際に一番安心なのは、販売元と出荷元が両方「Amazon.co.jp」となっている商品を選ぶことです。
商品管理と発送をAmazon自身がおこなっているため、偽造品が販売されている可能性は限りなく低いでしょう。SDカードに限ったことではないですが、Amazon.co.jpで買い物をする上で最も確実な選択だといえます。万が一届いたSDカードが偽造品や粗悪品だったとしても、Amazon.co.jpが出荷する商品であればスムーズに返品できます。
ポイント5:並行輸入品/海外リテール品/バルク品などは保証を受けられない可能性がある
Amazonや楽天市場のサイトを閲覧していて気になるのが、「並行輸入品」「海外リテール品(海外パッケージ品)」「バルク品」などと記載された商品。これらは正規ルートでの販売ではないため、同じ商品でも価格が安くなる傾向にあります。
- 正規品:メーカーが認めた正規の流通経路で販売している商品
- 並行輸入品:個人や業者が海外から商品を買い付けて販売する商品
- 海外リテール品(海外パッケージ品):海外向けにパッケージされた製品。外箱や説明書、保証書の表記はすべて外国語
- バルク品:業務用に大量に仕入れた商品をばらして販売した商品。外箱や説明書、保証書といった付属品がない
「並行輸入品」や「バルク品」「リテール品」として売られていても、SDカード自体には問題がないケースがほとんどです。
ただ、基本的に「正規品」以外は保証を受けられないと考えたほうがよいでしょう。購入したSDカードに初期不良があったり、すぐ壊れたりしても、メーカーに対応してもらえるかは定かではありません。