Amazonのタブレット「Fireタブレット」シリーズは、手ごろな価格でとても人気があります。今回は、8インチの製品「Fire HD 8」シリーズがモデルチェンジしたので詳しくレビューしていきます。
なお、Fire HD 8シリーズは、以前と同様に「Fire HD 8」と「Fire HD 8 Plus」がリリースされています。Fireタブレットシリーズは頻繁にセールがおこなわれるので、お買い得なタイミングを見極めてください。
割安感のあるタブレット端末
Fireタブレットシリーズはどの製品もとても割安感があります。スペックが高いとはいえませんが、Webブラウザを使ったり、動画を見たり、メールや買い物をするのなら十分です。

Amazon独自のアプリストアなのでインストールできるアプリが限られる
ただし、気をつけたいのはAndroidタブレットとは違う点です。FireタブレットのOSは、AndroidをAmazonが独自にカスタマイズしています。アプリは専用のストアからしかインストールできません。たとえば、GoogleマップやYouTubeのアプリも利用できないのです。これらはブラウザから使うか、Googleの提供ではないアプリを使うことになります。
また、お気に入りのゲームがインストールできない可能性もあるので、以下のストアをチェックして必要なアプリが使えるか確認することをおすすめします。ゲームでは、『パズル&ドラゴンズ』はインストールできますが、『原神』はインストールできません。

充電器とケーブルが付属するのがお買い得なポイント
Fireタブレットシリーズがとても割安感があるのは、本体価格が安いだけではありません。この価格で充電器とケーブルが付属しているのも魅力です。
コンパクトで軽量なので移動中に使いやすい
タブレットは10〜11インチの製品が主流です。このサイズが使いやすいことは間違いありません。しかし、電車の中で動画を見たり本を読んだりするには、ちょっと大きすぎると感じることもあるでしょう。その点、8インチのFire HD 8はとても扱いやすいサイズです。
Fire HD 8 | Fire HD 8 Plus | |
---|---|---|
本体サイズ | 201.9×137.3×9.6mm | 201.9×137.3×9.6mm |
重さ | 337g | 341g |
スマホよりはふたまわりほど大きな画面で、快適に利用できます。重量も300g台と軽いので、ずっと持っていても負担が少ないのが特徴です。
本体サイズはFire HD 8とFire HD 8 Plusで変わりません。重量が若干異なりますが、微妙な差なので手に持って比べてもほとんど違いはわからないでしょう。


Fire HD 8は写真のブラックのほかに、ブルーとローズがある


Fire HD 8 Plusはグレー1色だ

Fire HD 8の重さを計測

Fire HD 8 Plusは少しだけ重い
ディスプレイは妥協が必要
ディスプレイの解像度は1280×800です。最近の製品としては低く感じますが、そもそも画面サイズが大きくないので、さほどざらつきは感じません。もちろん、フルHD以上の製品と比べれば差はあるものの、妥協できる部分です。
色合いと明るさも、この価格なら納得できる範囲ではあります。ただ、気をつけたいのはダイレクトボンディングではない点です。画面表面のガラスと液晶の間に微妙な隙間があります。正面から見るとあまり見づらさを感じることはありません。しかし横から見ると、光の乱反射によって画面が白っぽく感じるでしょう。ここは、2〜3万円程度するタブレットとの大きな違いです。

ディスプレイは十分満足できるが、画面を横から見ると白っぽく感じる
性能は前モデルよりも約30%向上
最大の進化ポイントは性能が約3割向上したことでしょう。それでも決して上位の性能とはいえませんが、レスポンスは少し良くなったように感じます。ただし、はっきり言ってゲームをプレイするにはおすすめできません。もちろん、オセロなどあまり動きのないゲームをゆっくり楽しむのならよいでしょう。しかし、動きの激しいゲームや最近のタイトルのプレイはかなり厳しいと思ってください。
動画や電子書籍を見たり、オンラインで買い物をしたりするような使い方なら、さほどストレスを感じることはないはず。十分に実用的です。
なお、Fire HD 8とFire HD 8 Plusのスペックの違いは、RAMが2GBと3GB、さらにワイヤレス充電に対応するか否かが目立つポイントです。

新モデルの性能はかなり向上している(左:Fire HD 8 Plus、右:Fire HD 8)。なお、Geekbench 5がうまく動かなかったので、Geekbench 3でテストしている

旧モデルの性能は一段落ちる(左:Fire HD 8 Plus、右:Fire HD 8)

充電はUSB Type-C端子を利用する

microSDカードに対応

デュアルステレオスピーカーを搭載する

右の旧モデルと比べると電源ボタンの位置が変わっている
もちろんアレクサ対応、ShowモードでEchoデバイスのような使い方も
Fireタブレットシリーズは、アマゾンのAIサービス「Alexa」に対応しているのが特徴の一つです。特に「Showモード」をオンにすると、Echoデバイスと同じようにAlexaがフルスクリーンで表示されます。スピーカーの音質も良いのでとても実用的です。スタンドやカバーで立てて使うとより使いやすいでしょう。
なお、Fire HD 8 Plusはワイヤレス充電ができるスタンドが用意されているので、そちらに置いてAlexaを使いながら充電することもできます。

AlexaはShowモードが利用可能

Echoデバイスのように利用できる

専用のカバーを装着したところ
まとめ:これから買うならおすすめ
これから、コンパクトなタブレットを買いたいと考えているなら、割安なFire HD 8シリーズは間違いなく魅力的な選択肢になります。妥協しなければならない点もいくつかありますが、それを踏まえてもこの価格は魅力で、人気になるのも頷けるところです。
iPadなどの高性能タブレットを持っている人でも、電車内で快適にコンテンツを見るためのセカンドタブレットとして買う手もありでしょう。