家庭用プリンターは、パソコンだけでなくスマホやプリンター本体の操作などさまざまな方法で印刷できますが、最近のモデルはもう一歩進んで、スマートスピーカーに対応した音声操作機能も搭載しています。
GoogleアシスタントやAmazon Alexa搭載のスマートスピーカーから声をかけるだけで、各種コンテンツをプリントしたり、インク残量などを確認できます。今回はキヤノンの「PIXUS TS8230」を試して、便利なプリント方法や音声入力の使い勝手を試してみました。
スマホと連携したプリント機能が充実
プリンターを利用する際、職場ならWordの企画書やPowerPointのプレゼン資料などをパソコンから印刷している人が多いと思いますが、自宅で使う場合はスマホからもプリントできると便利です。今はスマホがあればクラウドストレージに保存されたデータを直接プリントできるので、パソコンを起動する必要がありません。
Canonをはじめとした多くの家庭用プリンターには、パソコンやルーターを持っていない人でも印刷できる便利な機能が搭載されています。Canonプリンターの場合は、本体のタッチパネルで「ダイレクト接続」機能を有効にしてスマホと接続することで、アクセスポイントを介さなくても直接通信できます。
スマホの中に保存されている写真や文書ファイルなどを無線でプリントできるので、旅行などで撮影した思い出の写真を自宅でプリントしてすぐに飾ることもできます。友人が遊びに来てもすぐに印刷できるのが便利です。
WEBページのプリントも可能に
Canonの専用アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」をインストールすることで、スマホに保存されている写真や文書ファイルなどをプリントできるほか、インクの残量をチェックできます。
専用アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」を使ってスマホから直接プリント
スマホに保存されている写真以外にも、GoogleドライブやOne Driveなどのオンラインストレージ、FacebookやインスタグラムなどのSNSにログインして保存されている写真をプリントすることも可能です。
クラウドストレージやSNSにログインして保存されている写真をプリントできる
また写真に限りますが、今回紹介している「PIXUS TS8230」などPIXUSシリーズの一部モデルでは、LINEのトーク画面からでもプリントできます。
「PIXUS」のLINE公式アカウントを友だち登録すれば、LINEからもプリントできる
「PIXUS」の公式アカウントを友だち登録してトーク画面に写真を投稿すると、印刷ボタンが表示されます。普段友だちや家族とのやりとりで使い慣れているアプリで、難しい操作がないのも便利なポイントです。
スマホがなくてもプリンター本体を操作して印刷できる
本体にはタッチパネルが付いている
「PIXUS TS8230」の本体にはタッチパネルがついていて、プリントをはじめとした一通りの操作が可能です。
オンラインストレージやSNSのアカウントにログインすればスマホも不要に
本体のメニュー画面から、FacebookやInstagramなどのSNSアカウントまたはDropboxやGoogle Driveなどのクラウドストレージにログインすると、保存している写真がタッチパネルに表示されてプリントできるので、スマホを持っていない人でも直接プリントできます。つまり、スマホ、パソコンどちらも不要なのです。
写真を選ぶだけでプリント
例えば、両親の実家にクラウドストレージと連携したプリンターを置いて、子どもの写真などを保存しておけば、スマホやパソコンがなくても好きな時に印刷してもらえるでしょう。
ただし、目的の写真をプリントするまでに何回かボタンを押して画面を遷移する必要があるので、機械の操作が苦手な人なら事前に使えるかチェックした方が良いかもしれません。
SDカードスロットも搭載
デジカメで撮影した写真も直接プリントできるので、わざわざスマホやパソコンに保存する必要がありません。プリンター本体にはSDカードスロットが搭載されているので、カードを差し込めばタッチパネルで操作して印刷できます。また、CanonのWi-Fi機能を搭載したデジカメなら無線でプリンターと通信可能です。
SDカードを差し込んでタッチパネルを操作してプリントも可能
スマートスピーカーと連携して音声でプリント
Google Homeなどのスマートスピーカーとも連携可能
「PIXUS TS8230」は、Google HomeやAmazon Echoなどのスマートスピーカーと連携して音声で操作することもできます。ただし、パソコンやスマホのように持っている写真や文書ファイルなどを指定して印刷してもらうことはできません。音声操作で主にできることをチェックしましょう。
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ナンプレやチェックシートなどのコンテンツを印刷
Google Homeを使って印刷したナンプレ
Canonのプリンターでは、遊び用のぬり絵やナンプレ、仕事に使える原稿用紙やチェックシートなどのコンテンツを印刷できます。例えばGoogle Homeなら「OK Google、ナンプレを印刷して」などと話しかけるとA4用紙に問題がプリントされます。
難しい操作が必要なく、スマホを持っていない子どもでも話しかければ出力して遊べます。もちろんこれらのコンテンツはスマホからもプリントできます。
プリンターの状態を確認
「OK Google、プリンターの状態を確認して」などと話せば、プリンターが問題なく使えるか確認できます。
便利なのがインクの残量チェック。スマートスピーカーがないとスマホやタッチパネルから確認する必要がありますが、声をかければすぐに教えてくれるので、出かける前などの気になったタイミングでサッと確認できます。他に、紙詰まりなどのトラブルがないかも教えてくれます。
まとめ
プリンターと連携したスマートスピーカーの音声操作は、現時点で対応している機能が少ないので、今後の進化に期待したいところ。基本的な操作はスマホで完結するので、遊びや補助的な機能として使うのが良さそうです。
子どもが自分で声をかけてぬり絵などをプリントして遊んだりできれば、お母さんも助かるはず。また、スマホがなくてもSNSやクラウドストレージに写真を保存しておけば誰でもプリントできるので、実家の両親や子どもなどにも写真を見てもらえる機会が増えるでしょう。
構成・文:藤原達矢
編集:アプリオ編集部