「Amazon Echo(アマゾンエコー)」レビュー、スキル追加で便利に使えるAlexa搭載スマートスピーカー

Amazon Echo(アマゾンエコー)レビュー:スキル追加で便利に使えるAlexa搭載スマートスピーカー

スマートスピーカーやAIスピーカーと呼ばれる、音声でコントロールできるスピーカーがブームになっています。GoogleやLINEに続いてAmazonからも、AIアシスタントのAlexa(アレクサ)を搭載する「Echo(エコー)」が発売されたので、使用感を詳しくレビューしていきます。スマートスピーカーに興味のある人、購入を検討している人は必読です。

インテリアにマッチするおしゃれな本体

Amazon Echoシリーズには、3モデルがラインアップされています。コンパクトで低価格な「Echo Dot(エコードット)」(5980円)、本記事で取り上げる中堅モデルの「Echo」(1万1980円)、上位機の「Echo Plus(エコープラス)」(1万7980円)です。

声で操作したり情報を取得したりするのが目的なら、Echo Dotで十分です。音楽を聴きたいなら「Echo」がおすすめで、さらにサウンドにこだわりがあるなら「Echo Plus」を推奨します。Echo Plusはホームハブ機能を内蔵しているので、家電のセットアップが簡単にできるようになります。ただし、現在はまだ対応機器が少ないため、あまりメリットが感じられないかもしれません。

今回レビューするEchoは円筒形のデザインで、ちょっと太めの茶筒といった大きさ。サイズは高さ148ミリ×直径88ミリ、重さは821グラムとなっています。外装はファブリックで3色が用意されています。いわゆる布なので、インテリアにもよくマッチします。カジュアルなデザインで、寝室や子ども部屋に置いてもよいでしょう。外装のカバーは交換が可能で、3色がラインナップされています(各3480円)。

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

iPhone Xとサイズを比較。Echoはコンパクトなので置き場所を選ばない

 
Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

重量は821グラムで、手にするとずっしりと重く感じる。高級なスピーカーは重くて安定しているのが大切だ

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

底面のボタンを押すとカバーを取り外せる

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

カバーを取り外したところ。簡単に交換できるので、汚れたりしても安心

セットアップは簡単

Echoは、単体でインターネットに接続して利用します。ただし、スマホとも連携する必要があります。当たり前ですが、Echo単体ではほとんど役に立たず、スマホに専用アプリをインストールして組み合わせて使うことになります。アプリはiOSとAndroidに対応しますが、パソコンからもセットアップはおこなえます。

Echoのアプリは「Amazon Alexa」という名称です。ちょっとわかりにくいのですが、「Alexa(アレクサ)」は、Echoに声を掛ける時の第一声です。「Hey, Siri(ヘイ、シリ)」や「OK, Google(オーケー、グーグル)」と同じだと考えてください。

アプリをインストールすると、セットアップが自動的に始まります。開始されない場合は「設定」から[新しい端末をセットアップする]でおこないます。今回はiPhoneで作業しているため、まず最初にiOSの設定でWi-Fiの接続先をEchoに切り替えます。続いて、Amazon Alexaアプリを起動し、自宅など普段利用しているWi-Fiを指定すればOKです。

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

電源と接続する

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

電源ボタンはないので、コンセントに接続すればスイッチが入り、本体上部のライトリングが光る

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

専用アプリをインストールしてセットアップ

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

今回は「設定」から新しいデバイスとして追加した

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

ここではEchoを選ぶ

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカーAmazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

iPhoneのWi-Fi設定からEchoに接続する

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

続いて、Amazon Alexaのアプリから自宅などのWi-Fiを選択

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

セットアップは簡単で、手順を追うだけで進んでいく

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

設定を終えると使い方を説明するビデオが表示されるので、一度見ておくとよい

スマホに連携表示される情報も見やすく便利

これまでにもいくつかのスマートスピーカーを使ってみましたが、基本的な機能はさほど変わりません。何か操作したり情報を得たい時には、まず「アレクサ」と呼びかけて、続けて内容をしゃべりかけます。「アレクサ」と呼びかけるのがスイッチになっているわけです。

天気を調べたいなら「アレクサ、天気を教えて」でOKです。「アレクサ、今何時?」と聞けば時間を教えてくれます。音楽を聴きたい時には、単に「アレクサ、音楽を聴かせて」でおすすめの曲をかけてくれます。「アレクサ、DREAMS COME TRUEの曲を聴かせて」「アレクサ、ジャズを聴かせて」というように、アーティストやジャンルの指定も可能です。

スマホに目をやると、Amazon Alexaアプリに現在提供されている情報が表示されています。読み上げたニュースや再生している楽曲などが順に並んでいくのです。ニュースを聞いている時にもっと詳しく知りたければ、iPhoneを取り出してAmazon Alexaの画面からタップすれば、続きを文章で読むこともできます。天気予報なども同様です。また、音楽を聴いている時に「アレクサ、ニュースを教えて」と話しかけることで、割り込みで情報を調べることもできます。

天気を尋ねてみたところ

音楽再生中に割り込んで予定を訊くこともできる

音声の認識率は非常に高く、反応もよいので快適に利用できます。普通に話しかけても、まずミスをすることはありません。Google Homeと比べてもほぼ引き分けと言えるでしょう。

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今回の利用時は、筆者の名前を間違えて読んでいました。修正の方法がわからないのでAmazonのサポートに問い合わせると、「他にも同様の報告がありますが、学習が進むと直ると思います」との返答でした。つまり、設定などでは修正できないそうです。少々残念ですが、AIスピーカーらしいともいえます。

スキルを追加してより賢く使える

Echoは、各種の設定をしていくことでより賢く使えるようになります。最大の特徴は、スキル機能を搭載していることです。メニューから「スキル」を選ぶと、新たな情報源を追加できるようになります。

たとえば、初期設定でニュースを調べると「NHKラジオニュース」を聞くことができます。さらに、スキルから「J-WAVE HEDLINE NEWS」を追加すれば、両方を聞けるようになります。また「J-WAVE HEDLINE NEWS」だけを聞きたいなら、「有効なスキル」で追加されている「NHKラジオニュース」を削除します。

なお、ニュースに関しては設定画面の「フラッシュニュース」「スポーツニュース」から利用するサービスを選ぶこともできます。登録しておき、聴かないようにすることもできます。

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

メニューからスキルを選ぶことができる

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

スキルには色々な種類が登録されており、今後も増えていくはずだ

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登録した情報が聴けるようになる

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

ニュースは「フラッシュニュース」「スポーツニュース」で対応するサービスを選ぶことも可能

このようにスキル機能では、利用するサービスの取捨選択ができるわけです。すでにかなり多くのサービスが登録されているので、まずは自分が使いそうなものを選んでいくとよいでしょう。また設定メニューでは、音声で予定を知らせるカレンダーを選択することもできます。カレンダーを使い分けることで仕事の予定だけを表示したり、プライベートに絞ってもよいでしょう。

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

Googleカレンダーとの連携もできる

利用できる音楽サービスや音質は?

現在、Echoで利用できる音楽サービスは「Prime Music」「Amazon Music Unlimited」「dヒッツ」です。Prime Musicはプライム会員の会費内で収まるサービスで、約100万曲が聴き放題です。Amazon Music Unlimitedは約4000万曲が聴けるサービスで、Echoのみで聴き放題のEchoプランなら月380円で利用できます。

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Echoをおトクに楽しく活用するなら、この2サービスどちらかがおすすめです。Amazonプライムの会員になっている人はプライム会員の会費でPrime Musicが聴き放題なのですから、Echoでもすぐに楽しめます。dヒッツは、日本のアーティストが多く登録されています。また残念ながら、iTunesに登録している曲の再生はできません(iPhoneから再生すればスピーカーとして鳴らすことはできます)。

気になる音質に関しては、このクラスのBluetoothスピーカーとしては大満足です。63.5ミリのウーファーと16ミリのツイーターを内蔵しているので、高音、低音どちらも迫力があります。ただし、円筒形のスピーカーなので、ステレオ感はやや弱く感じます。広いリビングなどの利用にはちょっと迫力が足りないと感じるかもしれませんが、自室で使うなら十分です。

Amazon Echo アマゾンエコー Alexa スマートスピーカー

Prime MusicやAmazon Music Unlimitedユーザーにはすぐに使えて嬉しいスピーカーだ

まとめ

スマートスピーカーのメリットは「便利なこと」に尽きます。実はスマートスピーカーでできることはスマホでもできてしまうのですが、たとえば料理を作っていて手が離せず、スマホを操作できない時にはとても役に立ちます。

「アレクサ、朝7時にアラームをセットして」と話しかければ、朝7時にアラームを鳴らせます。同じことはスマホでも簡単に操作できますが、部屋を真っ暗にして寝ようとしているタイミングなら、音声でセットできたほうが楽です。

スマートスピーカーは、それ単体の魅力よりもサービスとの組み合わせで選ぶのが正解でしょう。たとえば、音楽も決まった楽曲を指定して聴くなら、スマホで操作したほうが便利です。しかし、気分や季節に合わせておすすめの曲を自動でストリーミングしてほしい時にはマッチしています。会費内でPrime Musicが楽しめるAmazonプライム会員なら、Echoは大活躍するはずです。

記事執筆時点では、Echoの購入は招待制になっています。おそらく、人気すぎて生産が間に合わないのだと思われます。欲しい人は早速、招待をリクエストしておきましょう。しばらくすれば入手状況もよくなるはずです。

構成・文:戸田覚

編集:アプリオ編集部