大人気の完全ワイヤレスイヤホンですが、数多くの種類が登場しており、選択に迷っている人も少なくないでしょう。今回は、安心して買えるおすすめの8モデルを紹介します。
今回ピックアップした製品には、5000円を切るような激安モデルは含みません。安価な製品は接続性が悪くてブツブツ途切れたり、あまりにも音が悪いので見送っています。この8台ならきちんとつながって途切れづらく、音質も上々です。
音質については好みもあるので、今回はそれほど評価していません。実用性の高さを中心に、買って後悔しない製品を取り上げています。
製品名 | 価格 | Bluetooth | ワイヤレス充電 | コーデック | マルチペアリング | マルチポイント | 駆動時間 | ケース駆動時間 | 接続 |
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AirPods (第2世代) with Charging Case | 2万4624円 | 未公表 | 対応 | 未公表 | 対応 | 非対応 | 5時間 | 24時間 | Lightning |
Xperia Ear Duo | 1万8992円 | 4.2 | 非対応 | SBC、AAC | 対応 | 非対応 | 4時間 | 12時間 | USB-C |
WF-SP900 | 2万2790円 | 4 | 非対応 | SBC、AAC | 対応 | 非対応 | 3時間(プレイヤーモード6時間) | 約3回分(ヘッドホンモード) | USB-C |
Jabra Elite Active 65t | 2万4183円 | 5 | 非対応 | SBC、AAC | 対応 | 対応 | 5時間 | 10時間 | microUSB |
Bose SoundSport Free wireless headphones | 2万1276円 | 未公表 | 非対応 | 未公表 | 非対応 | 非対応 | 5時間 | 約2回充電 | microUSB |
Soundcore Liberty Air | 7799円 | 5 | 非対応 | SBC、AAC | 非対応 | 非対応 | 5時間 | 20時間 | microUSB |
MXH-BTW1000 | 1万5980円 | 5 | 非対応 | SBC、AAC | 対応 | 非対応 | 5.5時間 | 約3回充電 | microUSB |
Galaxy Buds | 1万7323円 | 5 | 対応 | スケーラブル(Samsung独自)、AAC、SBC | 非対応 | 非対応 | 6時間 | 13時間 | USB-C |
価格は2019年6月9日時点のAmazon.co.jpにおける販売プライス(税込)。Bluetoothの数字はバージョンで、Bluetooh 5は通信距離の延長や通信の高速化などが特徴
- 完全ワイヤレスイヤホンの選び方 3つのポイント
- AirPods(アップル):iPhoneと使うならベストバイ
- Xperia Ear Duo(ソニー):通勤に最適のオープンイヤータイプ
- WF-SP900(ソニー):単体での音楽再生に対応
- Jabra Elite Active 65t(Jabra):複数デバイスで使いやすい
- Bose SoundSport Free wireless headphones (Bose):高級感あるデザインでスポーツにも向く
- Soundcore Liberty Air(Anker):手ごろな価格で楽しみたいならイチオシ
- MXH-BTW1000(マクセル):価格と性能のバランスがよい
- Galaxy Buds(サムスン):コンパクトでワイヤレス充電にも対応
- まとめ
完全ワイヤレスイヤホンの選び方 3つのポイント
最初に、完全ワイヤレスイヤホンあたって必ずチェックしておきたい項目を紹介します。どれほど優れた製品でも、使い方にマッチしないと後悔することになります。
1. ポケットに入るか
ポケットに余裕で入る |
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ポケットに入れて持ち歩く気になる |
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少々大きいがなんとかポケットに入る |
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ポケットに入れて持ち歩くことをおすすめしない |
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ポケットに入れて持ち歩きたい場合は、ケースのサイズに注意してください。完全ワイヤレスイヤホンは、使わないときにケースに入れて持ち歩くのが普通です。ケースが大きな3モデルはポケットが膨らみすぎるので、カバンでの持ち運びに向きます。
右の3台はポケットに入れるのが苦しい
2. 駆動時間とコネクター
単体の駆動時間は3〜6時間まで差があります。通勤時間が長かったり、音楽をいつも聴いている方は長時間駆動のモデルが魅力です。また、長年使うとバッテリーがへたってくるので、余裕をもって選ぶことをおすすめします。
充電端子がスマホと合っていないと、ケーブルを使い回せないために面倒です。スマホがUSB-Cなら、ワイヤレスイヤホンのケースもUSB-Cと、同じ端子に合わせるのがおすすめです。
また、 ワイヤレス充電に対応する製品も登場しはじめています。こちらも非常に便利なので選択ポイントのひとつにしてください。
3. マルチペアリングなど
接続は、最新のBluetooth 5.0がおすすめです。途切れにくい上に、省電力性も高いので快適に使えます。また、複数の機器との接続を記憶しておき、切り替えて使えるマルチペアリングは、スマホの2台持ち、タブレットとスマホなど、複数の機器で使いたいときにはマストな機能です。
さらに、切り替える必要すらないマルチポイント接続に対応しているモデルもあります。
AirPods(アップル):iPhoneと使うならベストバイ
完全ワイヤレスイヤホンをヒットさせたAirPodsの第2世代モデルです。ケースがワイヤレス充電に対応し、とても便利になりました。iPhone、iPad等との相性は抜群で、ケースのフタを開け閉めするだけで接続できます。接続性も非常によく、まず途切れることはありません。
大人気のAirPods
ノイズキャンセリングには対応しませんが、Siriを声で呼び出して便利に利用できます。たとえば、曲のスキップや音量調整も声で操作可能です。
欠点は耳から外れやすいこと。プルオーバーのセーターなどを脱ぎ着するときには、落とさないように気をつけてください。また、音漏れが気になるというユーザーも少なくありません。
Xperia Ear Duo(ソニー):通勤に最適のオープンイヤータイプ
変わった形状の完全ワイヤレスイヤホンですが、これは耳の部分に穴が空いているためです。つまり、周囲の音はイヤホンを付けていない状態とほとんど変わらずに聞こえます。その上で、音楽は小さなパイプを通して聞こえます。意外に音漏れは少なく実用的です。
耳の部分に穴が空いているのが特徴
歩きながら使う際には、周囲の音が聞こえるので安全です。また、通勤中にも電車のアナウンスを逃すことがありません。ニュースや時報など独自の音声サービスに加え、LINEの読み上げ等にも対応します。
ケースのサイズが大きく、耳への装着も片手では難しいのが欠点です。また、本気で音楽に没入したい人には向きません。
WF-SP900(ソニー):単体での音楽再生に対応
ちょっと大ぶりな完全ワイヤレスイヤホンです。最大の特徴は、イヤホン自体に4GBのメモリーが内蔵されていて、約920曲を保存できることです。つまりスマホを使わなくても、本体だけで音楽を楽しむことができるわけです。この使い方は「プレーヤーモード」と呼ばれており、最大6時間のバッテリー駆動が可能です。
ケースのデザインがちょっとチープなのが気になる
もちろん、普通のヘッドホンと同じようにも利用でき、こちらは、3時間駆動になります。普段はヘッドフォンとして利用し、長時間のランニングやハイキングなどでは、スマホを持たずに音楽を楽しめます。また、防水、防塵機能にも優れるので、水中での利用も可能。もちろん、スマホを持つ必要はありません。
ケースのサイズが非常に大きく、また、デザインもソニーらしくありません。イヤホン自体もちょっと大きめなのが欠点です。
Jabra Elite Active 65t(Jabra):複数デバイスで使いやすい
複数のデバイスと接続しておき、簡単に切り替えて使えるのが最大の特徴です。iPhoneで音楽を聴いていて、iPadの映画を観ようと思ったら、それぞれ停止、再生するだけでOKです。この特徴は、他のモデルにはほとんど見られません。
おすすめモデルだが、接続がmicroUSBなのは残念
専用アプリでイコライザーを利用したり、周囲の音を取り込む設定のオン、オフができます。音声アシスタントAlexa、Siri、Googleアシスタントも便利に使えます。なお、ほぼ同じ機能で、スポーツ向けやシンプルのモデルもラインアップしているので、使い方に合わせて選べます。
やや価格が高く、最新機能が盛りだくさんなのに、充電のコネクターがmicroUSBなのは残念です。
Bose SoundSport Free wireless headphones (Bose):高級感あるデザインでスポーツにも向く
Boseらしく、高級感のあるデザインの完全ワイヤレスイヤホンです。本体はかなり大きめですが、装着してしまえばさほど気になりません。ただし、洋服の脱ぎ着などで引っかけないように気をつけてください。
スポーツにも向くBoseの完全ワイヤレスイヤホン
専用のアプリをインストールすると簡単に接続できるのはさすがです。また、イコライザーも利用できます。スポーツにも向くモデルで、雨や汗に強い防滴仕様となっています。ひと目見て、Boseの完全ワイヤレスイヤホンだとわかるので、ブランドが好みの方にもおすすめです。
欠点は、とにかくケースが重く大きいことです。ポケットにはまず入れる気になりません。また、イヤホン本体のボタンが固く、運動中などに気軽に押すのは難しいでしょう。逆に誤操作が少ないというメリットもあります。
Soundcore Liberty Air(Anker):手ごろな価格で楽しみたいならイチオシ
高コスパのモバイルバッテリーや充電器をリリースしているAnkerの完全ワイヤレスイヤホンです。今回取り上げた製品の中ではとても手ごろですが、接続性はよく、ほとんど途切れることがありません。
手ごろな価格の完全ワイヤレスイヤホン
耳への装着感もよく、ケースもコンパクトと、設計が優れた製品です。初心者が迷ったときの1台におすすめします。ケースはしっとりとしたつや消しで高級感がありますが、本体は若干チープです。もちろん、価格を考えれば納得できます。
残念なのは、1台のデバイスとの接続が基本になること。他のデバイスで使いたいときには面倒です。また、AirPodsに近いデザインなのが、ちょっと恥ずかしく感じるかもしれません。
MXH-BTW1000(マクセル):価格と性能のバランスがよい
マクセルがはじめてリリースした完全ワイヤレスイヤホンです。ケースがちょっと大きめですが、なんとかポケットには収まるサイズです。ケース、イヤホン共にとてもデザインがよく、持ち歩いていて嬉しくなります。
バランスのよいモデルのMXH-BTW1000
写真のホワイト×カッパーは、女性にもお勧め。他にも、男性に向くブラック×ブラックなども用意しています。連続再生時間が約5.5時間と長く、ケースを組み合わせると最大22時間駆動するのが素晴らしいポイント。防水ではないので、主にタウンユースに向きます。
価格と性能のバランスが良いのですが、これといった際だった特徴もありません。
Galaxy Buds(サムスン):コンパクトでワイヤレス充電にも対応
非常にコンパクトなケースは、これでワイヤレス充電に対応と驚くほどの完成度です。ケースのサイズはAirPodsにも迫る小ささで、ポケットに余裕で収まります。
コンパクトなケースが魅力
ケースを開けるだけでペアリングができる簡単さが特徴ですが、残念ながらマルチペアリングには対応しません。Androidスマートフォンと1対1で使うのがおすすめです。
iOS、Windowsには公式には対応していない点にも注意してください。とはいえ、実際にはほぼ利用可能です。最新のGalaxy S10シリーズを組み合わせれば、スマホからワイヤレスで充電できます。価格も比較的手ごろで魅力です。
サムスン、完全ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds」を5月23日に発売
まとめ
完全ワイヤレスイヤホンのおすすめ8モデルを紹介しました。使い方や予算によってベストバイが変わってきます。iPhoneで使うならAirPodsが第一候補になりますが、予算が限られるならSoundcore Liberty Airもいいでしょう。
通勤中に使うなら、周囲の音が聞こえるXperia Ear Duoがおすすめ。また、iPadも同時に使うならJabra Elite Active 65tが便利です…と、このように使い方に応じて購入モデルを上記から選べば、買って失敗することはないでしょう。
構成・文:戸田覚
編集:アプリオ編集部