プロ野球ファンなら、試合をライブまたは見逃し映像で楽しめる動画配信サービスの加入を検討する人は多いでしょう。特にパ・リーグをまるっと扱うサービスは楽天が提供する「パ・リーグSpecial」やソフトバンクの「ベースボールLIVE」などいくつかあり、どれがいいのか迷ってしまいます。
そこで今回、2025年シーズンにおいてパ・リーグの試合を視聴できる主要な動画配信サービスをピックアップ。どれがお得なのか、各サービスでどのようなメリット・デメリットがあるのか、わかりやすくまとめました。
パ・リーグの試合を視聴できる主な配信サービス【比較表】

2025年シーズンにおいてパ・リーグの試合を視聴できる動画配信サービスは、主に以下の5つがあります。
サービスによって料金や試合以外の配信コンテンツ、特典などが異なります。料金を重視するのか、その他の付加価値を重視するのか、自分にあった動画配信サービスを選んでください。
月額プラン | 年額プラン | 視聴できる試合 | 特徴 | |
---|---|---|---|---|
パ・リーグSpecial | 月額702円 | 年額5602円(1カ月あたり約467円) | パ・リーグ全球団主催試合 | オフライン再生やバックグラウンド再生などの機能が充実。割安な年額プランを選べて、楽天モバイル契約者なら無料で使える |
ベースボールLIVE | 月額660円 | 年額5940円(1カ月あたり495円) | パ・リーグ全球団主催試合 | 月額料金は最安で初回1カ月は無料。基本機能も十分な鉄板サービス |
パ・リーグTV | 月額1595円(通常価格) | ─ | パ・リーグ全球団主催試合 | 交流戦や二軍公式戦、クライマックスシリーズなども中継する公式サービス。機能面では他サービスを圧倒 |
DAZN | ─ | 年間総額2万7600円を月々払い(月額2300円) | パ・リーグ全球団主催試合、セ・リーグの広島主催試合除く全試合 | セ・リーグやサッカーなども視聴できるスポーツ専門の動画配信サービス。野球以外のスポーツも見たいならおすすめ |
スカパー!プロ野球セット | 月額4054円 | ─ | パ・リーグ/セ・リーグ全球団主催試合 | パ・リーグとセ・リーグを全試合視聴できる唯一の動画配信サービス |
※DAZNは「DAZN Baseball」の料金を記載
※スカパーはセットの月額料金のほか、月額429円の基本料金が別途発生
パ・リーグの試合だけ視聴できれば十分という人は、「パ・リーグSpecial」「ベースボールLIVE」「パ・リーグTV」がおすすめです。
「パ・リーグSpecial」は、楽天モバイルを契約しているユーザーは無料で視聴できる動画配信サービス。楽天モバイルのユーザー以外でも、年額プランを選べばお得に加入できます。また月額料金で見れば「ベースボールLIVE」が本記事で紹介するサービスでも最安値で、1カ月の無料期間もあります。「パ・リーグTV」はやや値が張りますが、過去試合の配信や機能面が最も充実しており、コアな野球ファンにおすすめです。
以下では、パ・リーグの試合が見られる主な動画配信サービスの料金や特徴をまとめました。コンテンツ・料金・機能面のほか、実際の使用感などにも触れています。
【パ・リーグSpecial】年額料金は最安、楽天モバイル契約者なら無料で見放題

「Rakuten TV」アプリのパ・リーグSpecialトップ画面

パ・リーグSpecialの試合映像
- 月額プラン:702円
- 年額プラン:5602円(実質4カ月分お得)
※楽天モバイル契約者は無料
「パ・リーグSpecial」は、楽天が運営するRakuten TV内で視聴できる動画配信サービス。月額プランと年額プランの2種類の料金プランがあり、シーズン通して試合を見たいなら年額プランがお得です。
年額プランなら月額プランに12カ月間加入するより年間2822円安くなり、ほぼ8カ月分の月額料金で1年間利用できます。1カ月あたり467円なので、本記事で紹介する他サービスと比べると最安値となります。
また、楽天モバイルを契約しているユーザーは無料でパ・リーグSpecialを視聴できます。楽天モバイルは、月額1078円(月間データ通信量3GBまで)から使えるキャリア回線。月額プランに月376円追加するだけでスマホ回線を持てると考えると、サブ回線として楽天モバイルを契約するのもおすすめです。
楽天モバイルを契約するメリット

楽天モバイルの料金プラン
楽天モバイルを契約すれば、パ・リーグSpecialの利用料金が無料となるほか、以下のメリットが受けられます。
- プラン料金は月額1078円(月間データ通信量3GBまで)から。月額3278円でデータ通信無制限
- ポイント還元キャンペーンが豊富
- 専用アプリ「楽天リンク」を使えば通話・SMSが無料(一部例外あり)
- 楽天市場での買い物で楽天ポイントの付与率が+4倍
- NBAの試合が見放題の「Rakuten NBA」(月額4500円)が無料
- 雑誌読み放題サービス「楽天マガジン」および音楽配信サービス「楽天ミュージック」の無料期間が30日→90日に延長、利用料金も割引

ダウンロード機能を利用すれば外出先でもデータ通信を消費せず試合を視聴できる

ピクチャーインピクチャー機能にも対応
ライブ配信はもちろん、見逃し配信にも対応。試合映像を事前にダウンロードすることで外出時の通信量を抑えるオフライン再生や、他の画面を操作しながらラジオ感覚で試合を聴けるバックグラウンド再生など機能面も充実しています。
映像はブラウザまたは「Rakuten TV」アプリより視聴可能。映像のダウンロードとオフライン再生はアプリからおこなえます。ピクチャー・イン・ピクチャーにも対応しているので、試合映像を見ながら他のアプリを操作することもできます。
- 楽天モバイルユーザーは無料で視聴できる
- 月額プランと年額プランから選べる。年額プランなら他サービスより割安に
- ダウンロード機能を使えば外出先でもオフラインで再生できる
- 個人成績やチーム成績などの情報が乏しい
【ベースボールLIVE】月額料金は最安、1カ月の無料期間もある

「ベースボールLIVE」アプリのトップ画面

ベースボールLIVEの試合映像
- 月額プラン:660円(初回登録で1カ月無料)
- 年額プラン:5940円
「ベースボールLIVE」は、ソフトバンクが提供するパ・リーグ専門の動画配信サービス。月額料金は本記事で紹介するその他の動画配信サービスと比べると最安の660円に設定されており、とにかく安価にパ・リーグを楽しみたい人に向いています。
月額プランなら初回登録時に1カ月の無料期間もあります。また、ソフトバンクユーザーは優待特典として毎月120円相当のPayPayポイントが還元されます。
2025年2月より年額プラン(年額5940円)の提供も開始されました。月額プランを12カ月利用するよりも、年間1980円もお得です。

試合スケジュール

順位表や個人成績も確認できる(シーズン開幕前につきデータなし)

ピクチャーインピクチャーにも対応
リーグ戦の全試合ライブ配信・見逃し配信はもちろん、オープン戦や交流戦(いずれもパ・リーグ本拠地主催試合のみ)、クライマックスシリーズも配信。ベースボールLIVEでしか観られないオリジナルコンテンツも配信しています。
ピクチャー・イン・ピクチャー機能も搭載し、個人成績などの情報も豊富です。以前までは福岡ソフトバンクホークスの主催試合でマルチアングル・VR配信をおこなっていましたが、2023シーズンをもって廃止となりました。
- 月額660円という割安な料金。年額プランでさらにお得に
- 1カ月の無料期間がある
- ソフトバンクユーザーならPayPayポイントが還元される
- 個人成績やチーム成績などの情報も豊富
- マルチアングル・VR配信は廃止に
【パ・リーグTV】交流戦や二軍公式戦も中継する公式サービス

「パ・リーグ.com」アプリのトップ画面

パ・リーグTVの試合映像
- 通常価格:月額1595円
- 特別価格:月額1045円(パ・リーグ各球団の有料ファンクラブ会員向け)
- 1dayチケット:660円(購入日のみ視聴可能)
「パ・リーグTV」は、パ・リーグが提供する公式の動画配信サービスです。その他の動画配信サービスと比較すると料金はやや高めですが、交流戦、オープン戦、クライマックスシリーズ、二軍公式戦、春季キャンプなど、公式サービスだけあってリーグ戦以外のコンテンツは最も充実しています。
通常価格は月額1595円。パ・リーグ各球団の有料ファンクラブに加入していれば、月額1045円の特別価格で利用できます。また、1日だけサービスを利用したい人は1dayチケットを購入するという方法もあります。月額料金のお得さよりも「とにかくパ・リーグを満喫したい」というコアなファン向けのサービスといえるでしょう。

過去試合も配信されている

ピクチャー・イン・ピクチャー機能にも対応
ライブ配信している試合でも各回のイニング動画をチェックしたり、解説の有無を設定できたりと、さまざまな試合の見方ができるのも特徴。ピクチャー・イン・ピクチャー機能にも対応しているので、他アプリを操作しながら試合を視聴できます。
過去試合のヒーローインタビューやダイジェスト動画だけでなく、マルチアングル映像の視聴や3試合同時視聴(PCのみ)に対応した試合もあります。2012年以降の過去試合も視聴できるので、もう一度見たい名試合を見返すこともできます。
ブラウザから視聴する使い方が基本ですが、「パ・リーグ.com」アプリからログインして視聴することも可能です。試合映像を端末にダウンロードしてオフライン再生する機能がないのは惜しいところです。
- 有料ファンクラブ会員は割引される
- 1日だけ試合を観たい人向けの1dayチケットが販売されている
- 2012年までの過去試合も配信されている
- マルチアングル映像、3試合同時視聴、実況のON/OFFなど機能が充実
- 選手名鑑などの情報が豊富
- 他サービスと比べると料金はやや高め
- フルで視聴できる過去試合は一部のみ
- ダウンロード機能がない
【DAZN】セ・リーグやサッカーなども視聴できるスポーツ専門サービス

「DAZN」アプリのトップ画面

ドキュメンタリーなど関連番組も多数配信

フォロー機能を使えば観たい試合も見逃さない
- DAZNスタンダード
- 月間プラン:月額4200円
- 年間プラン(一括払い):年額3万2000円
- 年間プラン(月々払い):月額3200円(年間総額3万8400円)
- DAZN Baseball
- 年間プラン(月々払い):月額2300円(年間総額2万7600円)
- DMM×DAZNホーダイ
- 月間プラン:月額3480円
「DAZN」は、スポーツコンテンツに特化した動画配信サービス。パ・リーグだけでなく、セ・リーグ(広島東洋カープ主催試合は除く)やサッカー、モータースポーツ、テニスなどさまざまなスポーツの試合を視聴できます。野球以外のスポーツも見たい人にはおすすめのサービスです。
野球コンテンツでは、春季キャンプ、オープン戦、公式戦、交流戦、クライマックスシリーズでライブ配信および見逃し配信を実施。読売ジャイアンツのドキュメンタリー番組などの関連番組も配信しています。

プロ野球だけ視聴できればよいという人は、プロ野球に特化した「DAZN Baseball」がおすすめ。視聴できるスポーツはプロ野球のみに限られますが、DAZNスタンダードよりも割安な月額2300円の年間契約で加入できます。
注意すべきは、選択できるプランが年間プラン(月々払い)のみであるという点。年間契約を分割払いするため、途中で解約しても1年間は請求が発生します。
そのほか、サッカーなどプロ野球以外のスポーツも視聴したい人は「年間プラン(一括払い)」、月額払いで利用したい人にはDMMプレミアムとDAZNスタンダードがセットになった「DMM×DAZNホーダイ」もおすすめです。
DMM×DAZNホーダイは、DMMプレミアムとセットでありながらDAZNスタンダードの月間プラン単体に加入するよりも安くDAZNのコンテンツを視聴できます。
- セ・リーグも視聴できる(広島主催試合を除く)
- 「DAZNスタンダード」ならJリーグやモータースポーツなど野球以外のスポーツも視聴できる
- 野球だけ視聴したい人は「DAZN Baseball」で割安に
- フォロー機能を使えば試合時間に通知が届く
- 「DAZN Baseball」は年間プランのみ。途中解約による返金がない
- パ・リーグだけ観たい人にとっては割高
【スカパー!プロ野球セット】セ・リーグとパ・リーグを全試合視聴できる

視聴料:月額4054円(月額429円の基本料が別途発生するため、合計月額4483円)
スカパー!の「プロ野球セット」なら、パ・リーグに加えてセ・リーグも全試合配信されています。スカパー!と聞くとテレビにアンテナを繋がなければならないイメージを持つ人もいると思いますが、専用アプリを利用すればスマホやタブレットでも視聴可能です。
専用アプリは、チャンスシーンやサイクル安打などで通知が届く機能、週間先発予報、選手名鑑など機能も豊富。関連番組も多数配信しています。
視聴料は月額4054円に月額429円の基本料金が別途発生し、合計で月額4483円と高額なのが難点でしょう。とはいえ、セ・リーグとパ・リーグを余すことなく楽しみたい人にはおすすめのサービスです。
- パ・リーグとセ・リーグを全試合配信
- 専用アプリがあればスマホやタブレットでも視聴できる
- 月額4054円と高額。月額429円の基本料金も別途発生する