Audible(オーディブル)は、他社と比べるとやや高めの料金であるという声はあるものの、コンテンツの質や量、特典などを考慮するとコストパフォーマンスに優れたオーディオブックサービスです。
この記事では、Audibleの料金プランが高いのか実際に他サービスなどと比較しつつ、高く感じられてしまう要素(デメリット)について考えました。
キャンペーン実施中
Audibleの料金体系
Audibleの料金体系は以下のようになっています。
聴き放題プラン(月1500円)

Audibleの料金プランはシンプルで、サブスクリプションとして用意されているのは月額で支払う聴き放題プランのみです。聴き放題プランは、月額1500円支払えば対象の幅広いオーディオブック(20万冊以上)を楽しむことができるというものです。
聴き放題プラン会員になれば、プラン対象外作品の単品購入でも30%オフになるなどお得な特典も受けられます。なお、新規加入者には登録後30日間の無料体験が付いてきます(後述のキャンペーンを利用した場合を除く)。
キャンペーン価格

Audibleでは、入会後数カ月の料金が無料もしくは格安(99円など)になるキャンペーンもたびたび開催されています。これらのキャンペーンは数カ月に1回程度のペース、もしくは再登録者向けには随時実施されます。
- ◯カ月無料キャンペーン(初回限定)
- ◯カ月◯円キャンペーン(対象はキャンペーンごとに異なる)
- ◯カ月◯円/◯%OFF リトライキャンペーン(2回目以降の登録も可能)
これまで開催されたキャンペーンの種類は上記の通りです。期間中は月額料金が無料もしくはキャンペーン価格で提供され、キャンペーン終了後に月額1500円(税込)になります。

2024年12月6日までは、登録から3カ月間の会費が99円になるキャンペーンを提供しています(30日間の無料体験も実施中)。
キャンペーンで登録した場合、登録後3カ月間はたった99円でAudibleの対象作品を聴き放題になります。4カ月目以降は、自動的に通常の有料会員費(月額1500円)が請求されます。
無料体験とキャンペーンの併用はできませんが、オーディブルをお得に試せる絶好の機会です。
3カ月99円キャンペーンを使ってみる
単品購入

人気の単品購入(聴き放題プラン対象外)作品
会員に登録をせずに、いわゆる「非会員」のままでもオーディオブックを購入することができます。好きな作品だけを単品購入する方法で、聴き放題プラン対象外作品もこの方法で購入可能です。
単品購入作品の価格は1冊3000〜4000円程度が主流で、紙の本よりも価格が高めです。聴き放題プラン対象作品であれば、聴き放題プランに加入したほうが経済的です。また対象外作品でも、聴き放題プランの会員は単品購入で定価の30%割引になります。
Audibleの料金プランは高い? 他サービス等と比較

Audibleには、20万作品以上が聴き放題になる「聴き放題プラン」というプランが用意されています。聴き放題プランの月額料金は1500円で、サブスクリプションでは他の料金プランはありません。
下記では、Amazonの他サブスクサービスや、他社のオーディオブックサービスと料金プランを比較します。
聴き放題プランでの比較
まずは、Audible以外のオーディオブックサービスと料金設定を比較します。
サービス名 | 料金 | 無料体験期間 |
---|---|---|
Audible | 月額1500円(聴き放題プラン) |
通常30日間 (不定期で数カ月単位の無料体験あり) |
audiobook.jp |
月額1330円(聴き放題プラン) |
通常14日間 |
himalaya | 月額750円(聴き放題プラン) | 30日間 |
Kikubon |
月額550〜5500円(プレミアム会員) |
なし |
他のサブスクリプションサービスと比較してみると、Audibleの月額料金は少し割高に設定されているようです。
とはいえ、Audibleに初めて登録する人向けには30日間の無料体験が常設されています。また年に何回か、数カ月分の月額会費が無料になるキャンペーンも開催していることから、状況や利用方法次第では、必ずしも最も高額なサービスとはいえません。
2回目以降の登録者向けには会費が大幅に割安になるリトライキャンペーンも提供されており、これらをうまく活用することで、他サービス以上にコストを抑えて利用することも可能です。
単品購入での比較
Audibleでは、Amazon公式サイトやAudible公式サイト、またはAudibleアプリを使ってタイトルを単品で購入することが可能です。

Audible制作の『嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え』
今回はAudibleで聴き放題プラン対象外の『嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え』をピックアップし、他サービスとの価格を比較してみます。
サービス名 | 1冊あたりの価格 | 聴き放題プラン対象作品数 |
---|---|---|
Audible |
3000円 (会員のみ定価の30%オフで購入可能) |
20万作品以上 |
audiobook.jp |
1650円 |
非公開(日本語作品は1万5000作品以上) |
Google Play ブックス | 1180円 | サブスクサービスなし |
himalaya | 単品購入なし | 1万作品以上 |
Kikubon |
単品購入なし |
600作品以上 |
オーディオブックの単品購入で他サービスと比較したところ、Audibleが最も高価な結果となりました。もちろん書籍によって異なりますが、他の書籍に関してもおよそ定価の1.5倍ほどの料金設定が多い印象です。
聴き放題プランに入会して会員になると聴き放題プラン対象外の作品は定価の30%オフで購入できるものの、それでも他サービスの価格よりも割高に設定されています。

聴き放題プラン会員は定価の30%オフ
Audibleは聴き放題プランの対象作品数でいうと(作品数が非公開であるaudiobook.jpを除けば)非常に多くの作品を取り揃えており、聴き放題対象外の作品は割高に設定されてしまいやすいのではないかと推測されます。
とはいえ、Audibleには特にプロの声優や俳優による朗読作品が豊富で、単なる音声化ではなく臨場感あふれる体験が楽しめます。一部のオリジナル作品やAudible限定のコンテンツが楽しめる点も大きなメリットです。ここに付加価値を感じるユーザーもいるでしょう。
Amazonの他サービスとの比較
続いて、オーディブルと同様にAmazonが運営するサブスクリプションサービスと料金プランを比較します。
サービス名 | 料金(税込) | サービス内容 |
---|---|---|
Audible | 月額:1500円 | プロの声優や俳優による朗読で、20万以上の作品が聴き放題 |
Amazon Music Unlimited |
月額:1080円(プライム会員は980円) |
1億曲の楽曲が聴き放題 |
Kindle Unlimited | 月額:980円 | 500万冊以上の対象書籍が読み放題 |
Prime Video | - | Amazonプライム会員の特典の一つ |
上図のように、1億曲の楽曲が聴き放題になる「Amazon Music Unlimited」や500万冊以上の対象書籍が読み放題になる「Kindle Unlimited」と比べると、Audibleは若干割高な印象があります。
通常の書籍に録音工程が追加されるだけでなく、朗読にプロの読み手を採用しているために、Audibleの料金はやや高めに設定されていると考えられます。オーディオブックは読み手によって、作品の質に大きな差が出ます。
特に小説の場合、ナレーターによって作品の魅力が大きく変わるので、多くのプロの声優や俳優を起用するAudibleとしては価格設定が高くなってしまうのも納得できるでしょう。
とはいえ、本1冊の価格を考えれば妥当な料金とも考えられます。本は1冊あたり最低でも500円程度はかかります。その点、月額1500円で何冊も楽しめるのであればお得ともとれる金額です。
アプリオ経由で無料体験30日間
Audibleの料金に関するデメリットとは?
Audibleの料金設定は、一部の利用者にはフィットしないことがあります。
ここでは、Audibleを利用している筆者が、自身の体験をもとにAudibleの料金プランにおけるデメリットについて詳しく解説します。
デメリット1:料金が高くもったいないと感じることも
前述の通り、Audibleの料金プランは他のサービスと比べてやや高めに設定されています。普段からあまり読書の習慣がなく、本にお金を費やさない人は、“もったいない”と感じてもおかしくありません。
また実際に使ってみて、聴きたいコンテンツが案外少なかったり、オーディオブックを聴く時間が思ったよりとれなかったりして無駄にしてしまうと、月額1500円という料金はより痛手に感じるでしょう。
この点、Audibleには無料体験が設けられています。無料体験期間中でも通常の聴き放題プランと視聴できる内容は変わらないので、初めてAudibleを登録する人はこの無料期間中に使い勝手を試すことができます。

Audibleのキャンペーンの例
常設のキャンペーンは30日間ですが、Amazonビッグセールが開催される時期と同時期には2カ月〜3カ月ほど会費が無料になるようなお得なキャンペーンも開催されます。たとえば2カ月分の会費が無料になるとすれば、合計で3000円ほどお得です。
デメリット2:学割プランがない
AudibleはAmazonが運営するオーディオブックサービスですが、Amazonプライムスチューデントのような学割プランや学生向けの割引制度は設けられていません。

過去に開催されたプライム会員限定キャンペーン
ただし毎年7月頃に、Amazonプライム会員(プライムスチューデントを含む)向けに「3カ月無料キャンペーン」が実施されることがあります。通常会員も無料体験を利用可能ですが、プライム会員の場合、無料期間がさらに長くなるというものです。
特にプライムスチューデントなら初回登録でプライム会費が6カ月無料になるので、これらの特典を組み合わせることで学割を活用してAudibleをお得に楽しめます。
デメリット3:年額プランがない
Audibleの料金プランには月額支払いプランのみが用意されており、年払いで割安になる仕組みはありません。
どうしても年会費を一括で支払いたいような場合はaudiobook.jpを選ぶとよいでしょう。audiobook.jpは、株式会社オトバンクが運営する、Audibleと類似したオーディオブックサービスです。
Audible | audiobook.jp | |
---|---|---|
ひと月あたりの料金 | 1500円 | 1330円 |
年あたりにかかる料金 | 1万8000円 | 9990円(年額プラン) |
audiobook.jpには年額プランという選択肢があり、利用した場合はAudibleの1年分の料金と比べて8010円分安く利用できます。
聴き放題プランの対象作品や、再生機能などを確認したうえでaudiobook.jpへの登録も検討してみるとよいでしょう。両サービスの違いについては下記の記事でも解説しています。
デメリット4:好きな作品を買えるコイン制が廃止された
かつてAudibleでは、月額1500円の会員になることで毎月コインが1枚付与されるという「コイン制」が採用されていました。配布されたコイン1枚で、好きなオーディオブック1冊と交換することができる仕組みです。
1500円を超えるオーディオブックでもコインと交換できるので、高額だけど明確にこの作品が欲しいという場合には魅力的でした。しかしコイン制は2022年1月に廃止され、現在は聴き放題プランと作品の単品購入(聴き放題プラン会員は30%オフで購入可能)が利用できます。