ソロキャンプブームを巻き起こした、あfろの漫画が原作のアニメ『ゆるキャン△』。劇場版である本作は、テレビシリーズで高校生だった主人公たちが社会人となり、ゆるくない現実と向き合いつつ夢のために邁進する姿を描いたハートウォーミングな作品です。原作にはない待望のオリジナルストーリーが展開します。
ゆるいだけではいられない、キャンプ場作りに降りかかる難問
ソロキャンプが大好きな志摩リンは、名古屋のローカルタウン誌の編集部に所属し、毎日夜遅くまで働く日々。各務原なでしこはキャンプ用品を扱うショップ店員に、大垣千明は一度東京で就職したもののUターンで地元山梨県の職員に、犬山あおいは山梨の小学校の教師に、斉藤恵那は横浜でペットのトリマーに就き、それぞれが忙しい社会人生活をおくっています。
ある日、千明がリンと久々に再会し居酒屋で飲んでいる時、廃墟となった施設の再利用を担当している話を打ち明けると、リンは気軽にキャンプ場を作ればいいと提案します。閃きを得た千秋はさっそくリンを連れて現地まで行き、キャンプ場作りを目指すことを決意します。
大人になり、好きなものを自分たちで作れる喜びに浸るリンたち。すでにあるものを享受することで満足していた5人が、自分達の理想を形にするため動き出しますが、その先には多くの失敗と予想もしない出来事が待ち受けていました。
やりたいことを実現させるために必要なのは情熱だけではなく、時には現実を受け入れる姿勢も必要。テレビアニメ版よりもシビアな内容と言えるかもしれませんが、テレビシリーズを観ていた人なら、実に頼もしくなった彼女たちを心から応援したくなるでしょう。
古いものを活かす視点の大切さ
紆余曲折ある中でさまざまな挫折を経験する5人。廃墟となった施設をリノベーションしてキャンプ場に作り変えていく中で、古いものと新しいものを活かすことを主人公たちは真摯に学んでいきます。
地方自治体によるリノベーション事業が盛んにおこなわれている現在、衰退する地方をいかに活性化させるかという問題については全国あちらこちらで議論されていますが、本作のテーマもこの現状課題に大きく関係しています。
現実にも目を向けながら新しいものを取り入れ、変わらないものの価値を継承していく大切さについてしみじみ考えさせられる、温かい物語です。
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