ログイン状態のYouTube(ユーチューブ)で動画の検索や再生をすると、そのすべてが履歴として記録されます。個人の趣味嗜好を表すともいえるこれらの履歴を「他人に見られたくない」「残したくない」という人は多いはず。
そこで活用したいのが、「シークレットモード」や「再生・検索履歴を保存しない」といったプライバシー設定です。これらを有効にすることで、履歴を残さずに動画を視聴できます。
本記事では、それぞれの影響範囲の違いや、アプリ・ブラウザ別の設定手順を解説。履歴を残さずYouTubeを利用する方法をまとめました。なお、設定をオンにする前の再生履歴が消えるわけではないので、以前の履歴を消したい場合は手動で削除しましょう。
YouTubeで履歴を残さない2つのプライバシー設定
履歴を残さず動画を視聴するには、シークレットモードをオンにするか、もしくはアカウントメニューで「再生・検索履歴を保存しない」設定を有効にするかの2通りの方法があります。両方「履歴が残らない」という点では同じですが、それぞれ特徴や影響範囲が異なります。
シークレットモード | 再生・検索履歴の一時停止 | |
---|---|---|
再生・検索履歴 | 残らない | 残らない |
解除方法 | 手動または90分操作しないと自動で解除される | 手動で解除する |
影響範囲 | 設定した端末にのみ影響する | 同一アカウントでログインした端末すべてとYouTube Musicに影響する |
チャンネル登録 | 不可 | 可 |
コメント | 不可 | 可 |
評価 | 不可 | 可 |
お気に入り | 不可 | 可 |
「シークレットモード」とは?
YouTubeは、Googleアカウントでログイン(サインイン)することにより再生履歴の記録やチャンネル登録、評価などがおこなえますが、シークレットモードにするとログアウト(サインアウト)とほぼ同じ状態にできます。
つまり、履歴が残らないだけでなく、チャンネル登録や評価、コメントなどもおこなえません。また、操作がないまま90分経過すると自動で解除されます。特定の動画の履歴だけを残したくない場合や、自分の端末で他人にYouTubeを見せる時など、一時的な使い分けとしての利用が見込まれた機能だといえるでしょう。
「再生・検索履歴を保存しない設定」とは?
「再生・検索履歴を保存しない」設定は、検索履歴や再生履歴の保存を一時停止した状態を意味します。つまり「履歴のみ」を残さない設定です。
設定をオンにしている状態で検索、再生した動画は履歴に表示されませんが、チャンネル登録や評価、コメントなどは通常どおりおこなえます。「一時」とありますが、手動で解除しない限り設定は継続します。
また、同じアカウントを使って違う端末にログインした場合や、同一アカウントのYouTube Musicでも履歴の記録が停止されます。
家族や会社など、共有端末の同一アカウントでYouTubeを視聴する場合や、プライベートな情報を残すことに抵抗がある人はこちらの設定をおすすめします。
YouTubeでシークレットモードをオンにする方法
アプリとパソコン(PC)、それぞれの設定手順を紹介します。なお、PCなどからブラウザでアクセスする場合、YouTubeサイト内にシークレットモードの設定はありませんが、ブラウザのシークレットモード設定で同じ効果を得られます。
アプリでの設定手順
アプリを開き、右上のプロフィールアイコンをタップします。アカウントページの中から[シークレットモードを有効にする]を選択すれば完了です。
シークレットモード中には、登録チャンネルやこれまでの再生履歴、「後で見る」に保存した動画や高評価した動画などがすべて表示されず、これらへの追加もできません。また虫眼鏡マークをタップすると、背景が変わって検索履歴も残らないようになっています。
ブラウザ・PCでの設定手順
ブラウザのシークレットモード設定中はYouTubeからログアウトした状態で使えるので、検索/再生履歴はもちろん、チャンネル登録や評価、コメントなどもおこなえなくなります。また、90分間操作しないと解除されるといったこともありません。
ここでは、Chromeの画面で解説しますが、その他のブラウザを利用している場合は下記の公式ヘルプを参照してください。
Safariを使用する場合
Firefoxを使用する場合
Microsoft Edgeを利用する場合
メニューボタン[]から、[新しいシークレットウインドウ]をクリックします。
背景が黒いシークレットブラウザのウインドウが立ち上がるので、通常どおり検索やブックマークからYouTubeを開きます。
Googleアカウントからはログアウトされているので、履歴やアクティビティが残らなくなっています。
再生・検索履歴を保存しない設定をオンにする方法
再生・検索履歴の一時停止をオンにした場合、同一アカウントでログインしているすべての端末に適用されます。アプリかブラウザか、どちらかで設定をおこないましょう。
アプリでの設定手順
アカウント画面から[設定](Android版では[履歴とプライバシー])をタップし、「再生履歴を保存しない」「検索履歴を保存しない」をオンにすれば完了です。
ブラウザ・PCでの設定手順
プロフィールアイコンから[Googleアカウントを管理]をクリックします。
画面左側にあるナビゲーションパネルから[データとカスタマイズ]をクリックしましょう。
「アクティビティとタイムライン」パネルで[マイ アクティビティ]を選択します。
[YouTubeの履歴]をクリックし、YouTubeのアクティビティ管理に進みます。
「YouTubeの再生履歴を含める」「YouTubeの検索履歴を含める」のチェックをそれぞれ外すことで、履歴の保存を一時停止することができます。
検証したYouTubeアプリのバージョン:iOS版16.12.3、Android版16.13.34