Androidスマホにおけるキーボード配列(12キー/QWERTY)や日本語・英語の切り替え方法は、使用しているキーボードの種類(Gboard、ATOK、S-Shoin、Galaxyキーボードなど)によって異なります。そのため、キーボードの変更や機種変更をするたびに、文字入力の仕方に戸惑うユーザーが少なくありません。
そこで本記事では、まず自身が使用中のキーボードを確認・変更する方法を紹介した上で、キーボード配列と日本語・英字の切り替え方法をキーボードの種類別に解説します。
キーボードの種類を確認・変更する方法
Androidスマホの場合、「IME」と呼ばれる文字入力ソフトをインストールして自由に変更できますが、デフォルトで設定されているものをそのまま使っている人も多いはずです。
まずは、自身の端末で利用している文字入力ソフトが何なのかを確認し、変えたい場合は他のキーボードに変更しましょう。
1. 利用中のキーボードアプリを確認する
スマホの「設定」から[システム]をタップします。多くのケースでは、「言語と入力」欄の下に書かれているのが使用中のキーボードアプリ・ソフトウェアです。
- Galaxy:端末の「設定」から[一般管理]→[言語とキーボード]→[オンスクリーンキーボード]と進み、「標準キーボード」欄の下に記載されているのが使用中のキーボード(Android 10の場合)
- OPPO:端末の「設定」から[その他の設定]→[キーボードおよび入力方式]と進み、「現在のキーボード」欄の下に記載されているのが使用中のキーボード
初期設定ではGalaxyキーボードやS-Shoinのようなメーカー製のキーボードが設定されていますが、最近のAndroid端末には標準で「Gboard」がプリインストールされているケースが多く、どちらを使用するか選択できます。
そのほか、サードパーティ製のキーボードアプリをインストールして利用することも可能です。
2. インストールされている他のキーボードアプリ・ソフトを有効にする
初期設定のものからキーボードを変更したい場合は、前述の[言語と入力]をタップし、[画面キーボードを管理]へ進みます。
ここに自身の端末に搭載されているキーボードが一覧で表示されるので、利用したいものを有効にしてください。
3. 必要に応じてキーボードアプリを切り替える
キーボードを切り替えるには、まずメモ帳やGmail、LINEのような文字入力ができるツールを開き、入力画面を表示させます。
右下に表示されるキーボードアイコンをタップすると先ほど有効にしたキーボードが表示されるので、利用したいキーボードにチェックを入れましょう。これで、文字入力時に表示されるキーボードが変更されます。
キーボードタイプ(12キー/QWERTY)と日本語・英字の切り替え方法
左:12キー(テンキー)右:QWERTY(クワーティー)
Androidスマホでは、一般的にひらがなが12個並んだ「12キー(テンキー)」と、パソコンと同じ配列の「QWERTY(クワーティー)キーボード」のいずれかのレイアウトに設定できます。
日本語入力時と英字入力時で、その都度入力方法(12キーかQWERTY入力)を切り替えることも可能です。ここでは、多くのAndroidスマホで利用されている以下4つのキーボードアプリ・ソフトを取り上げ、それぞれの変更方法を解説します。
Gboard(ジーボード):ほとんどのAndroid端末に標準搭載されているGoogle製のキーボードアプリ。Pixelをはじめ、最新のXperiaやAQUOS、OPPOなど多くの機種でデフォルトのキーボードに設定されている
Galaxyキーボード:Samsung製のGalaxy端末に搭載されている文字入力ソフトウェア
ATOK(エイトック):富士通製のarrowsシリーズやASUSスマホに搭載されている文字入力ソフトウェア。arrowsには、最適化された「Super ATOK ULTIAS」が搭載される
S-Shoin(スーパーショイン):SHARP製のAQUOS端末に搭載されている文字入力ソフトウェア。最近のAQUOS端末にはデフォルトでGbordが設定されているケースも多い
ケース1:日本語を12キー、英字をQWERTYに設定して2つのレイアウトを切り替えて利用する
まずは、日本語を入力するときは12キー、英字を入力するときはQWERTYと、2つのレイアウトを切り替えて利用する方法を解説します。
文章を入力するときはテンキー、パスワードやメールアドレスを入力するときはQWERTYキーといったように使い分けると、文字入力の効率もアップするでしょう。
Gboard(ジーボード)での設定方法
まずはGboard(ジーボード)で12キーとQWERTYキーボードを切り替える方法を解説します。
メモ帳やGmail、LINEのような文字入力ができるツールを開き、入力画面を表示させます。上部の設定ボタン[]をタップしてメニューから[言語]を選びます。
キーボードの言語とレイアウトの画面に遷移したら、[日本語]の項目をタップ。展開したメニューで「12キー」にチェックを入れ、「英字入力はQWERTY」項目をオンにします。
これで、日本語入力時と英字入力時でそれぞれレイアウトを変更できるようになりました。12キー(日本語入力)とQWERTY(英字入力)を切り替える際は、[あa1]ボタンをタップしましょう。
Galaxyキーボードでの設定方法
続いて、Galaxyキーボードで12キーとQWERTYキーボードを切り替える方法を解説します。
メモ帳やGmail、LINEのような文字入力ができるツールを開き、入力画面を表示させます。
キーボード上部の設定ボタン[]をタップしてGalaxyキーボードの設定画面が開いたら、[言語とタイプ]を選択します。ここで「日本語」の項目を「テンキーフリックキーボード」、「English」の項目を「QWERTYキーボード」に設定しましょう。
これで、日本語入力時と英字入力時でそれぞれレイアウトが変更できるようになりました。12キー(日本語入力)とQWERTY(英字入力)を切り替える際は、地球儀ボタンをタップしましょう。
ATOK(エイトック)/Super ATOK ULTIAS(スーパー エイトック ウルティアス)での設定方法
ATOKおよびSuper ATOK ULTIASで12キーとQWERTYキーボードを切り替える方法を解説します。
メモ帳やGmail、LINEのような文字入力ができるツールを開き、入力画面を表示させます。
Google Playで配布されているATOK(日本語入力システム)の場合、左下のキーボードアイコンをタップするだけで、12キー(日本語入力)とQWERTY(英字入力)を切り替えられます。
Image:arrows life
一方、arrowsシリーズに最適化された「Super ATOK ULTIAS」が搭載された端末の場合は、入力画面で[MENU]ボタンをタップすると「QWERTYキー」か「12キー」を選択できます。シーンに合わせて、その都度切り替えましょう。
S-Shoin(スーパーショイン)での設定方法
最後に、S-Shoinで12キーとQWERTYキーボードを切り替える方法を解説します。
メモ帳やGmail、LINEのような文字入力ができるツールを開き、使用中のキーボードを表示させます。
キーボード上部の設定ボタン[]をタップし、メニューの中から[その他]を選択。「キーボードタイプ」に進みます。
キーボードタイプの画面に移動したら、[入力モード別設定]をタップ。
ここで、「ひらがな漢字」「全角カタカナ」「半角カタカナ」はテンキーボード、「全角英字」「半角英字」をQWERTYキーボードに設定しましょう。数字は、好みでどちらか選択してください。
これで、日本語入力時と英字入力時でそれぞれレイアウトが変更できるようになりました。12キーとQWERTYを切り替える際は、[あA1]ボタンをタップしましょう。
ケース2:日本語・英字を両方とも12キー(テンキー)で入力する
続いて、日本語・英字ともに「12キー」を使用したい場合の設定方法を紹介します。ガラケーのボタン式入力やフリック入力に慣れている人は、この設定のほうがスムーズに入力できるかもしれません。
Gboard(ジーボード)での設定方法
Gboard(ジーボード)で日本語・英字をともに12キー(テンキー)で入力する方法を解説します。
前述と同じ手順で、キーボード上部の設定ボタン[]→[言語]に進みます。
キーボードの言語とレイアウトの画面に遷移したら、[日本語]をタップ。展開したメニューで「12キー」にチェックを入れ、「英字入力はQWERTY」項目をオフにします。
左:日本語入力(12キー)右:英字入力(12キー)
これで、日本語・英字どちらの文字入力も「12キー(テンキー)」で統一されました。[あa1]ボタンをタップすると、日本語入力・英字入力を切り替えられます。
Galaxyキーボードでの設定方法
Galaxyキーボードで日本語・英字を両方とも12キー(テンキー)で入力する方法を解説します。
前述と同じ手順で、キーボード上部の設定ボタン[]→[言語とタイプ]に進みます。
ここで「日本語」と「English」の両項目を「テンキーフリックキーボード」に設定しましょう(フリックなしでも可)。
左:日本語入力(12キー)右:英字入力(12キー)
これで、日本語・英字どちらの文字入力も「12キー(テンキー)」で統一されます。地球儀マークをタップすると、日本語と英字が切り替わります。
ATOK(エイトック)/Super ATOK ULTIAS(スーパー エイトック ウルティアス)での設定方法
ATOKおよびSuper ATOK ULTIASで日本語・英字を両方12キー(テンキー)入力する方法を解説します。
ATOK/Super ATOK ULTIASともに共通で、12キーの入力画面上で[あA1]ボタンをタップすると、かな・英字を切り替えられます。
S-Shoin(スーパーショイン)で設定する
S-Shoin(スーパーショイン)で日本語・英字を両方12キー(テンキー)入力する方法を解説します。
前述と同じ手順で、キーボード上部の設定ボタン[]→[その他]→[キーボードタイプ]の順にタップして進みます。
キーボードタイプ画面で[まとめて設定]を選択し、「テンキーボード」にチェックを入れましょう。
これで、日本語・英字どちらの文字入力も「12キー(テンキー)」で統一されました。[あA1]ボタンをタップすると、かな・英字を切り替えられます。
ケース3:日本語・英字を両方ともQWERTYキーボードで入力する(ローマ字入力)
最後に、すべての文字をQWERTYレイアウトで入力したい人向けの設定方法を紹介します。日本語はローマ字入力を使用するため、パソコンの扱いに慣れている場合はこの配列のほうがスムーズと感じる人もいるでしょう。
Gboard(ジーボード)での設定方法
Gboard(ジーボード)で日本語・英字を両方QWERTYキーボードで入力する方法を解説します。
前述と同じ手順でキーボードの「言語とレイアウト」画面に移動したら、[日本語]の項目をタップ。展開したメニューで「QWERTY」にチェックを入れ、[完了]ボタンをタップしましょう。
再びキーボードの「言語とレイアウト」画面を開いて、[キーボードを追加]ボタンをタップします。言語一覧から[アルファベット]を選択し、配列を「QWERTY」に設定します。
これで、ローマ字日本語入力、英字入力がともにQWERTY配列でおこなえるようになりました。英字(アルファベット)と日本語入力を切り替える際は、地球儀キーをタップしてください。
Galaxyキーボードでの設定方法
Galaxyキーボードで日本語・英字を両方QWERTYキーボードで入力する方法を解説します。
前述と同じ手順で、キーボード上部の設定ボタン[]→[言語とタイプ]の順にタップして進みます。
ここで「日本語」と「English」の両項目を「QWERTYキーボード」に設定しましょう。
これで、ローマ字日本語入力、英字入力がともにQWERTY配列でできるようになりました。英字(アルファベット)と日本語入力を切り替える際は、地球儀アイコンをタップしてください。
ATOK(エイトック)/Super ATOK ULTIAS(スーパー エイトック ウルティアス)での設定方法
ATOKおよびSuper ATOK ULTIASにおいて、日本語・英字を両方ともQWERTYキーボードで入力する方法を解説します。
ATOK/Super ATOK ULTIASともに、前述した方法でQWERTYキーボードに切り替えます。QWERTYキーボード上の[あA]ボタンをタップすると、英字(アルファベット)と日本語入力(ローマ字)を切り替えられる仕組みです。
S-Shoin(スーパーショイン)での設定方法
S-Shoinで日本語・英字を両方ともQWERTYキーボードで入力する方法を解説します。
前述と同じ手順で、キーボード上の設定ボタン[]→[その他]を選択します。「キーボードタイプ」の画面に遷移したら、[まとめて設定]をタップします。
これで、日本語入力、英字入力がともにQWERTY配列でできるようになりました。英字(アルファベット)と日本語入力(ローマ字)を切り替える際は、[あA1]をタップしてください。
検証端末:Pixel 3/Pixel 4a(Android 11)、AQUOS sense plus(Android 10)、Galaxy A20(Android 10)、Xperia 5(Android 10)、OPPO Reno 3A(Android 10)