PayPayアプリから「PayPayカード」および「PayPayクレジット」に申し込む時、下の画像のようにプラスチック製カードを発行するか・しないかを問われます。

プラスチック製カードの発行選択画面
ただ、プラスチックカードを発行する・しないによってどのような影響が及ぶのかまでは書かれていません。どちらを選べばいいのか分からず、迷う人は多いでしょう。
そこで本記事では、PayPayカードでプラスチックカード「あり」「なし」それぞれ選択した場合にどんなことが起こるのか、またどちらがおすすめなのか詳しく解説します。
プラスチックカードを「発行しない」とどうなる?
さっそく、プラスチックカードを発行しなかった場合に生じる影響を紹介していきます。
カード情報だけ(=バーチャルカード)が発行される

カード情報がオンラインで発行・管理される
プラスチックカードを発行しない場合、審査が完了してもカードは手元に届きません。その代わりに、16桁のカード番号・セキュリティコード、有効期限といったカード情報がオンラインで発行されます。
このように、カード情報だけをオンラインで発行するサービスのことを「バーチャルカード」と言います。ネットでのクレジットカード決済ができるほか、PayPayアプリに紐づけて「PayPayクレジット」機能も利用可能です。
実店舗でのカードショッピングができない

実店舗でのクレジットカード決済にはプラスチック製カードが必要
プラスチックカードを発行しない場合、実店舗でのクレジットカード決済ができません。読み取り機に挿し込んだり、店頭スタッフに渡したりするための「カード」がないからです。
日本国内でも海外でも、一番汎用性の高いキャッシュレス決済手段はやはりクレジットカードです。PayPayの加盟店も年々増えてはいるものの、クレジットカードほど普及しているとはまだいえません。プラスチックカードは発行したほうが、利用できるシーンは圧倒的に広がるでしょう。
国際ブランドにVisaとMastercardを選べない
プラスチックカードを発行するか否かで、国際ブランドの選択肢が変わります。

プラスチック製カードを発行しない場合の選択肢

プラスチック製カードを発行する場合の選択肢
プラスチックカードを発行しない場合、国際ブランドは「JCB(ジェーシービー)」しか選択できません。一方、プラスチックカードを発行すれば、「JCB」のほかに「Visa(ビザ)」と「Mastercard(マスターカード)」も選択可能です。
なお、申し込み時にプラスチックカードを発行しなくても、後から別途申請することが可能です(PayPayアプリの「PayPayカード」アイコンから[カード番号]→[プラスチックカードの発行]の順にタップ)。ただ、後から申請する際にも国際ブランドはJCBしか選択することができません。注意しましょう。
国際ブランドとは、クレジットカードの決済システムを提供している会社のこと。国際ブランドごとに加盟店が異なるので、どれを選ぶかによってPayPayカードのクレジットカード決済機能を利用できる店舗や場所、ウェブサービスなどが変わってきます。
もう一つ着目したいのが、各国際ブランドが提供する「優待」です。それぞれ独自の優待サービスを提供しているので、国際ブランドを選ぶ際はチェックしてみるとよいでしょう。PayPayカードの国際ブランドの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。
郵送での口座登録ができない
「PayPayカード」はクレジットカードなので、利用するにあたっては銀行口座の登録が必須です。

プラスチック製カード「あり」を選ぶと、口座の登録方法を(1)Webサイト経由、(2)郵送のどちらか選択できる
「プラスチックカードを発行する」にチェックを入れると、銀行口座の登録方法を「郵送経由」か「金融機関のサイト経由」のどちらか選択できます。対して、「プラスチックカードを発行する」にチェックを入れなかった場合、郵送経由での口座登録が選択肢として表示されません(画像参照)。
登録できる金融機関の数は、郵送経由のほうが多いです(約550行に対応)。信用金庫など、Webサイト経由での口座連携に対応していない金融機関を登録したいなら、プラスチックカードを発行する必要があります。
プラスチックカードを「発行する」とどうなる?
続いて、プラスチック製のカード「あり」を選ぶとどうなるのか解説します。
審査完了後、すぐにバーチャルカードが発行される
プラスチックカードを発行しないほうが手続きがスピーディーな印象を受けますが、実はそういうわけでもありません。

ウェブで口座登録を済ませていれば審査完了後すぐにバーチャルカードが発行される
ウェブで銀行口座の登録を済ませていれば、プラスチックカードの「あり」「なし」にかかわらず審査通過後にすぐPayPayカードの情報(=バーチャルカード)がオンラインで発行されます。
つまり、プラスチックカードが郵送されるのを待たずして、PayPayのクレジット機能や各種ウェブサイトでの支払いなどにPayPayカードを利用することが可能というわけです。
実際、筆者がプラスチックカード「あり」でPayPayカードに申し込んだ際は、申し込んでから4分で審査完了し、同時にバーチャルカードが発行されています。
プラスチックカード「あり」を選び、かつ郵送での口座登録を選択した場合には、実物のPayPayカードが手元に届くまでPayPayカードの情報は発行されません(本人確認作業のため)。PayPayカードおよびPayPayクレジットを即日使用したい場合は、郵送での口座登録は避けたほうがよいでしょう。
1週間から10日ほどでPayPayカードが届く

プラスチック製のカードを発行した場合、審査通過後1週間〜10日程度でカードが届きます。
なお、受け取り時に顔写真付きの本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)の提示が求められる場合もあります。準備しておくとよいでしょう。

台紙に貼り付けてあるカードを剥がして、裏面に署名したら準備は完了です。各自が選択した国際ブランド(JCB・Visa・Mastercard)の加盟店でクレジットカード決済ができます。
PayPayカードが届いた後の手続きや流れは以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
ポイント還元率や年会費は変わらない
プラスチックカードを発行する・しないにかかわらず、PayPayカードの年会費は永年無料です。プラスチックカードを発行したとしても、カードの送料や発行手数料などは一切発生しません。PayPayカードのPayPayポイント還元率も下表の通りまったく同じです。

むしろプラスチックカードを発行したほうが、PayPayステップは達成しやすくなるといえるでしょう。というのも、PayPayステップのポイントアップ条件(PayPayで1カ月あたり200円の決済を30回以上、合計10万円以上を支払う)には、PayPayカード単体での支払いもカウントされるからです。
前述したように、プラスチックカードがあれば実店舗でのクレジットカード決済ができます。PayPayカード利用シーンの幅が広がる分、条件達成のハードルも下がるはずです。
結論:プラスチックカードは「あり」で申し込むべき
最後にプラスチックカード「なし」と「あり」でどのような違いがあるのか、これまで解説した内容をまとめてみました。

結論として、プラスチックカードは発行するのがおすすめです。理由は、プラスチックカードのメリットが大きいから、というよりもわざわざプラスチックカード「なし」を選ぶメリットがない、というのが正直なところです。
プラスチックカードのあり・なしにかかわらず、審査スピードや申し込みフロー、年会費や還元率などの規定は同じ。プラスチックカード「なし」を選んだとしても、PayPayカードを早く利用できたり、審査の難易度が下がったり、お得に使えたりするわけではありません。
プラスチックカードを発行しないメリットを強いて挙げるとすれば、カード紛失や盗難の心配がないこと、また財布の中でカードがかさばらないことでしょうか。 「クレジットカードをすでに複数枚所有していて実店舗ではPayPayカードを使う予定がない」という人なら、プラスチックカード「なし」を選択してもよいかもしれません。