いらないものや使わないものなどを簡単に出品できるフリマアプリの「メルカリ」。売る側は「少しでも利益を」、買う側は「少しでも安く」と、自分にとってお得に売買ができる術を探している人も多いはずです。
本記事では、メルカリを利用する上で支払う必要のある「手数料」を整理した上で、意外と高くつくコストを節約し、得をする方法についてまとめました。
メルカリでかかる3つの「手数料」はいくら?
メルカリでは、「販売手数料」「支払手数料」「振込手数料」の3つの手数料が存在します。
種類 | 内容 | かかる費用 |
---|---|---|
販売手数料 | メルカリで出品物が売れると絶対に発生するコスト | 販売価格の10% |
支払手数料 | 購入時の決済方法によって変動するコスト | 無料〜最大300円 |
振込手数料 | 出金手数料や引き出し手数料など、売上金を現金で受け取るために必要なコスト | 1回につき200円または400円 |
まずは、この3種類の手数料について解説します。
販売手数料(売る側)
メルカリで出品すること自体は無料ですが、その出品物が売れたときに、販売額の10%を販売手数料としてメルカリに支払うルールとなっています。
上の画像でもわかるように、
- 販売価格:6800円
- 販売手数料:680円(6800円の10%)
- 販売利益:6120円(販売価格 - 販売手数料)
となり、6800円で売った結果、自分の手元に利益として残るのは、販売手数料を差し引いた6120円になります。
ちなみに、フリマアプリのライバル「ラクマ」は、販売手数料を3.5%に抑えていることをウリにしています。メルカリの販売手数料10%に対して6.5%も有利なラクマの料率は、大きなアドバンテージといえます。
「メルカリ」と「ラクマ」を徹底比較、売るならどっちのフリマアプリ?
支払手数料(買う側)
メルカリで商品を買う際、その決済方法によってかかる手数料があります。
支払い方法 | 手数料 |
---|---|
クレジット払い | 無料 |
コンビニ支払い | 100円 |
キャリア決済 | 100円 |
ATM払い(ペイジー) | 無料 |
メルカリポイントで支払い | 無料 |
メルペイ残高で支払い | 無料 |
メルペイ後払い | 300円 |
クレジット払い、メルカリポイントやメルペイ払い、ATM払い(ペイジー)では手数料が無料であるのに対して、コンビニ支払いやd払いなどのキャリア決済では手数料として100円がかかります。
「メルペイ後払い」とは、その月に買い物した分の料金を翌月に一括で支払えるといったサービスです。翌月中にコンビニエンスストア、ATMまたは口座振替で料金を支払う際に手数料として300円がかかります。
振込手数料(売る側:出金手数料/引き出し手数料)
売上金を登録した銀行口座へ振り込む場合、手数料は一律で200円かかります。最低201円から振込申請が可能ですが、1回の振込につき200円かかるため、ある程度売上金が貯まってから申請するほうがお得でしょう。
また、メルカリには「振込スケジュール」があります。振込申請をしたらすぐに振り込まれるわけではありません。
通常の振込スケジュール
上の画像は、振込スケジュールの一例です。支払い用の銀行口座登録が完了しているか否か、ゆうちょ銀行か否かで振込日は変わってきます。振込スケジュールは、「メルペイ」タブ→画面下の[振込申請]→[次へ]→[振込スケジュール]から確認できます。
お急ぎ振込スケジュール
少しでも早く出金したい人は、「お急ぎ振込」サービスを利用するといいでしょう。夜中24時〜8時59分の間に申請すれば翌日に、朝9時〜23時59分の間に申請すれば翌々日に振り込まれるようになっています。
ただし、通常の振込手数料に加えて200円がかかります。お急ぎ振込を利用すると、振込手数料だけで合計400円が必要になるのです。
メルカリで手数料以外にかかるコストは送料と梱包費
販売手数料や出金手数料などに加えて、出品者の負担で必要になり得るのが「送料」と「梱包費用」です。
送料
出品物の大きさや重さによって、送料は変化します。また、メルカリ独自の配送サービス「メルカリ便」を使えば、出品者・購入者どちらも匿名で配送・受け取りが可能です。
もちろん、送料が購入者の負担になる「着払い」も設定ができますが、売れやすさを考えると出品者が送料も負担するケースがメルカリでは主流でしょう。
メルカリの送料やお得な発送方法については、下記記事で詳しく解説しています。
梱包費用
商品が壊れないように、配達途中で濡れてしまっても大丈夫なようにと、商品が無事に相手へ届くように出品側が行うのが「商品の梱包」です。丁寧な梱包は一種のマナーのようなもの。透明の袋やマスキングテープ、プチプチ、サイズのあった箱などの”梱包材”は必要経費です。
梱包が残念だと、購入者がおこなう出品者への評価が悪くなりかねません。商品が売れたあと、すぐに発送準備をするためにも、梱包材を用意しておく必要があるでしょう。
メルカリ出品者の手数料コストを節約する方法
メルカリで出品する以上、「販売手数料:出品料の10%」は必ず払わなければなりません。販売手数料以外のところで、どう節約するかがポイントになります。
送料で節約する
手数料などメルカリのコスト節約に最も大きな影響があるのは「送料」でしょう。メルカリとヤマト運輸・日本郵便の連携オリジナルサービス「メルカリ便」や、普通郵便、ゆうパック、クリックポストなど、大きく10種類の発送方法が用意されています。
左:メルカリ便一覧右:それ以外の配送方法一覧
これだけ多くの配送方法があるのですから、どの配送方法にするかによっては送料を大幅に節約することができます。
たて約6cm、よこ約1.6cm、高さ約1cm、重さ約25gの口紅を発送する場合、
- ゆうゆうメルカリ便(A4サイズ以内、厚さ3cm以内、重さ1kg以内):175円
- 定形外・規格内郵便(50gまで):120円
この2つの選択肢が最も安い発送方法として天秤にかけられます。ゆうゆうメルカリ便を使えば、匿名配送や配送保証、追跡サービスのオプションが含まれます。それに対して、定形外郵便は補償や追跡などのオプションは一切含まれません。しかし、定形外郵便を選択すれば、「55円」の節約になるのです。
たて約15cm、よこ約21cm、高さ(厚み)約7cm、重さ約800gのスマート家電を発送する場合、
- らくらくメルカリ便(60サイズ、2kg以内):700円
- レターパックプラス(A4サイズ以内、厚さ3cm以上OK):510円
この2つの選択肢が最も安い発送方法として天秤にかけられます。らくらくメルカリ便を使えば、匿名配送や配送保証、追跡サービスのオプションが含まれます。それに対して、レターパックプラスは集荷サービス以外の補償や追跡などのオプションは一切含まれません。しかし、レターパックプラスを選択すれば、「190円」の節約になるのです。
このように、商品の大きさや重さにによって送料の最安値は変わってきます。また、商品の梱包によっては微妙に規格サイズがオーバーしてしまい、送料が一気に高くなる可能性もあります。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
梱包費用で節約する
商品が配送中に破損したり、雨に濡れて汚れてしまわないためにも、梱包をしっかりとしておきましょう。この梱包費用も、工夫をすれば安く抑えることができます。
自前で梱包材を用意する
自宅にある梱包材料や、安く手に入る袋、テープなどを揃えておくといいでしょう。
- プチプチは捨てずに再利用する
- ショップ袋を再利用する
- ダンボールや箱をとっておいて再利用する
- プレゼントなどについてくるリボンをとっておいて再利用する
- 100円均一ショップなどで安く梱包材料を入手する
- 食器など壊れやすいものの梱包向けに新聞紙をとっておく
上記は一例に過ぎませんが、梱包材を購入しようとすると意外と高額なものもあるため、再利用などの工夫が節約のコツです。
メルカリストアで梱包材をお得に購入する
メルカリの「ストア」タブでは、メルカリ専用の梱包材が販売されています。
たとえば、宅配便コンパクト専用ボックスでは、通常「65円/1箱」で購入する必要があります。ところがメルカリストアでは、5個セットで310円で販売されています。コンビニやヤマト運輸営業所でボックスを5つ購入すると625円なので、メルカリストアで購入するほうが「15円」安いことになります。
ただし、メルカリストアでは、商品の合計金額が2000円以下だと別途送料350円がかかります。うまく組み合わせて、必要な梱包材をメルカリストアで2000円以上購入すれば、通常コストよりも節約できるでしょう。
送料と梱包費用が節約できれば販売手数料が安くなる?
販売手数料は売値の10%です。「販売額」が当初の予定よりも安く抑えられれば、販売手数料を節約できるのに加えて、売れやすくなる可能性も出てきます。
この商品をゆうゆうメルカリ便で発送予定だとすると、送料が175円かかります。それを定形外・規格内郵便(50gまで)で120円で送るように発送方法を変更したとします。この時点で(1) 55円の送料節約です。
さらに、梱包用に購入しようとしていた袋やプチプチを自宅にあるもので代用し、(2) 216円を節約できたとします。
結果、(1) と(2) を合わせて「271円」が節約できたため、予定していた販売価格7000円から271円を差し引いて6819円で販売できます。
- 節約前の手数料:700円(7000円の10%)
- 節約後の手数料:681円(6819円の10%、小数点以下は省く)
最終的に「19円」の販売手数料の節約に成功しました。
もともと予定していた送料や梱包費用を抑えて、その分を販売価格から引くことにより、売り手側は販売手数料を節約でき、買い手側はその分安く商品が買えるのです。
振込手数料で節約する
売上金を銀行口座へ振り込むには、200円の手数料が必ずかかってしまいます。1回の振込につき200円かかるため、少しでも振込回数を減らさなければ損してしまうでしょう。
そこで、メルカリのスマホ決済サービス「メルペイ」を利用すれば、振込手数料を1円もかけずにコンビニやスーパー、飲食店などで売上金を利用したり、メルカリ商品を購入したりできます。
「メルペイ」タブを開き、[ポイント購入]→売上金のうち、自分の好きな額を入力してポイントを購入します。1ポイントは1円相当です。月に何度メルペイでポイント購入しても手数料無料なので、振込手数料を考えずに売上金を利用できます。
メルペイへの登録・利用方法については、以下の記事を参考にしてください。
メルカリ購入者の手数料コストを節約する方法
メルカリで購入した商品の支払い方法によって、その手数料は変動します。
無料 |
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100円 |
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300円 |
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手数料が無料とはいえ、「クレジットカードを使いたくない」「メルカリポイントが不足している」「ATMが近くにない(今すぐ購入したい)」といったこともあるでしょう。
そのような場合、「メルペイ残高」での支払いがおすすめです。メルペイに登録した銀行口座から必要分を都度チャージして支払えるため(チャージの手数料なし)、手数料無料の支払い方法に行き詰まった際に使えるでしょう。