アプリストアでは、さまざまな地図アプリがリリースされています。本記事では街歩きや災害時、旅行、登山、サイクルなど用途に応じた無料の地図アプリを5本ピックアップし、おすすめポイントや惜しいポイントとともに紹介します。どのアプリを使うか迷っている人は参考にしてみてください。
徒歩や車移動の道案内に定番の地図アプリ「Googleマップ」
もはや定番中の定番といっても過言ではない「Googleマップ」。徒歩や車で移動する際の案内はもちろん、電車・バスの乗り換え案内にも対応したアプリです。
目的地を検索するときは、店舗名まで入力しなくとも「ドラッグストア」や「スーパー」といったフリーワードで探せます。また、「周辺のスポット」から目的に応じた施設や店舗、イベントを発見できる仕様なので、旅先でも安心でしょう。
- ARビューで実際の景色をカメラで写しながらのナビ
- 電車・バスの乗り換え案内にも対応
- 周辺のおすすめスポットやイベントを探せる
- 最短ルートを案内するためなのか、車のナビ時に細い道を通らされることがある
- 地域によっては地図情報が古い。閉鎖された高速道路の入り口を案内するなど
- SMS経由でルート共有するとURLが途切れてしまい、参照できないことがある
左:目的地までは、カーナビのように地図上のナビラインと音声でナビしてくれる右:経路オプション
移動方法はナビ開始前に「経路」をタップして選択するだけ。車の場合は、高速道路や有料道路の利用有無なども指定できますし、移動方法を選択する際に経由地の追加登録も可能です。
ナビの途中に虫眼鏡アイコンをタップすると、最寄りのコンビニやレストランを探すことも可能です。
Googleマップ「ナビ」機能の使い方──基本操作から渋滞の確認、経由地の追加まで
また、徒歩限定のナビ機能ですが、カメラ使ったARナビ「ライブビュー」もおすすめ。「目的地付近にいるけどなぜかたどり着かない」状況で、カメラに写った景色と地図で進行方向をナビしてくれて頼りになります。
ただし、ライブビューを起動したまま歩くのはNG。警告が表示されて、スマホを水平方向に戻すまでナビが停止してしまいます。
Googleマップ「ストリートビュー」の表示方法や使い方まとめ【iPhone/Android/PC】
マップで気象情報や災害情報を確認「NHKニュース・防災」
「NHKニュース・防災」は、最新ニュースの配信はもちろん、マップで気象情報や災害情報を確認ができる災害時に役立つアプリです。プッシュ通知でニュースや避難情報が届き、災害時にはライブ配信も受信できます。
- マップで雨雲の動きや災害情報を確認できる
- ライブ配信でテレビが見れない状況でも最新の情報を確認
- 発令中の避難勧告や開設している避難所の情報がわかる
- 雨雲の動きが1時間後までしかわからない
- マップが横向きに対応していない
- 欲しいニュースと不要なニュースの設定がしたい
- 開設中の避難所をマップで確認がしたい
あらかじめ地域を設定しておくと、指定した地域の天気や避難情報、災害関連情報を確認できます。3つの地域まで選択できるので、居住地や実家、親戚の住むエリアなどを指定しておくとよいでしょう。
左:雨雲データマップ右:地震情報
データマップでは、雨雲の動きや台風情報、地震情報などを閲覧できます。表示を切り替えることで、その他の知りたい情報にも素早くアクセスできます。
左:ライブ映像を配信中:必要な情報だけ通知するよう、プッシュ通知を設定するとよい右:もしものとき緊急地震速報を受け取れる
ライブのメニューでは、ニュースや災害時にライブ配信を受信でき、災害による停電など、テレビを見ることができない状況で役立ちそう。また、発令している避難勧告や開設している避難所の確認等も可能です。日頃の防災に役立つ情報も発信しているので、万が一に備えてインストールしておくと安心なアプリです。
電波が届かなくても登山中の現在地を把握「YAMAP」
「YAMAP」はGPSと地図を利用して、登山中の位置情報を把握できる地図アプリ。電波が届かない場所でも位置情報の把握を可能にし、登山を力強くサポートしてくれるアプリです。
- 地図をダウンロードして圏外でも使える
- オススメルートや登山口までのアクセス方法などの情報が豊富
- 地図を起動したままカメラで撮影ができる
- 登山記録が残せてユーザー同士で共有ができる
- 有料プランへの案内表示の頻度が高い
- 音声案内がない
- 危険地帯付近での警告表示がほしい
山の地図はアプリからダウンロードします。オススメの登山ルートや登山口までのアクセス方法なども参照できて便利です。
左:現在地付近の山などが表示される中:トイレなどの施設も表示されるので、登山計画を企てる際に役立つ右:地図上の赤い線がガイドライン。青色の太線は自分が移動した軌跡
登山する際は、ダウンロードした地図の「スタート」をタップすると計測がはじまり、現在地が表示されます。ガイドラインも表示されますが、あくまで目安なので、スマホを注視せずに実際の山道を確認しながら登っていくとよいでしょう。ダウンロードした地図を利用するので、圏外になってもGPSが受信できれば位置情報の把握ができます。
試してみた感想は、ガイドラインと軌跡が合わないこともありましたが、地図とGPSの精度はまずまずといった印象です。
左:登山の記録を残せる右:他のユーザーとの交流も楽しめる
登山の結果は活動記録に残せます。登山した感想や登山中に撮影した写真を活動記録に投稿して、他のユーザーと交流することもできます。
日本でも海外でも、オフラインで使える「トラベルコマップ」
旅行比較サイトトラベルコが提供している「トラベルコマップ」は、オフラインでも使える地図アプリ。日本はもちろん、海外の地図にも対応しており、異国の地でのルート案内に役立ちます。
日本も対応、Googleマップのオフライン地図をダウンロードして使う方法【iPhone/Android】
- 地図をダウンロードしてオフラインで使える
- ルート案内もオフラインで可能
- 観光スポットやWi-Fiスポットなど、旅行に役立つカテゴリ検索
- スポットの危険情報を知ることができる
- キーワード検索時の動作が重い
- フリーワード検索時の候補が現在地から極端に離れていたりと精度が低い
- 横向きに対応していない
- ナビ中の周辺情報が少ない
地図をあらかじめダウンロードすることで、オフラインでも使用が可能になります。
左:地域ごとに地図データのサイズが異なる。ストレージの空き容量を確認しておこう中:ルート検索右:カテゴリ別検索にも対応
目的地を検索する際は、店舗名や施設名を入力するか、地図上のスポットをタップします。また、カテゴリ別検索では「観光スポット」や「Wi-Fiスポット」といった、旅行に役立つ施設も探せます。「コンビニ」や「ドラッグストア」といったフリーワードでも検索はできますが、現在地から極端に離れた場所が表示されたりと検索精度は高くない印象です。
左:徒歩でのルート案内中:トラベルコちゃんのおすすめスポットも表示できる右:危険スポットも知れる
ルート案内は徒歩と車での移動に対応しており、車の場合だと音声案内もしてくれます。地図上の青いガイドラインにそって進んで行き、ルート案内中もオフラインで使用できます。
旅行比較サイトならではの機能といえるかもしれませんがおすすめスポットの検索に対応しています。スポットによってはユーザー提供による危険情報を知ることもできるので、実際に足を運ぶ前に確認しておくと安心できそうです。
サイクリングに最適な地図アプリ「自転車NAVITIME」
「自転車NAVITIME」は、サイクリングに特化した地図アプリです。目的地までは自転車が通れる最適なルートをナビ。高低差の確認や天候変化の音声ナビなど、サイクリングに欠かせない機能が充実のアプリとなっています。
- サイクリングに特化した地図アプリ
- シェアサイクルや駐輪場、サイクル関連のスポットを検索できる
- 天候の変化や事故多発地点を音声案内してくれる
- 移動速度や移動距離をリアルタイムで把握できるサイコン機能
- ルート検索時のサジェスト機能がほしい
- 右折や左折時の音声案内のタイミングが若干遅め
- リルートの判定が遅め
- 無料版は1回しか音声案内を試せない
目的地はフリーキーワードまたはカテゴリーで検索が可能。カテゴリーにはサイクリングステーションやシェアサイクル、駐輪場なども用意されています。
左:ルート検索中:スポット検索右:ルートを選択した倍の総距離や走行時間、消費カロリーなどの予想値が表示される
検索した目的地までのルートは、無料版だと距離や時間などを考慮した推奨ルートが表示されます。出発前に高低差をグラフで確認ができるので、ペース配分の参考に役立ちそうです。なお、プレミアムコースに登録すると、距離が短い、坂道が多いといったルートの指定も可能です。
左:ナビ画面中:現在地も分かる右:サイコン機能は目的地までのナビ中だけでなく、ナビを起動していないときも使用できる
便利なのが、地図上のガイドラインと音声で目的地までナビしてくれる機能。音声ナビはルート案内だけでなく、天候の変化や事故多発地点についても教えてくれます。また、「サイコン」という機能を活用すれば、移動速度や移動距離、移動時間をリアルタイムで把握できます。サイクリング中の体調管理やモチベーションアップに繋がってくれそうです。