スマホでテレビが完全無料「TVer」の使い方 超入門

民放公式テレビポータル「TVer（ティーバー）」は、民放各局の番組放送終了後から7日間、無料で見逃し配信が視聴できるアプリです。

この記事では、TVerとはどんなサービスなのかざっくり紹介したうえで、基本的な使い方や便利機能、注意点などについてわかりやすく解説します。

TVerは、在京民放5局（日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ）やNHK、その系列局の番組が放送終了後から原則として7日間、無料で視聴できる見逃し配信アプリです。

地デジ放送などと同様に広告モデル（CM）で成り立っていて、完全無料で利用できます。それゆえ支払い情報などの登録は不要で、視聴にログインも必須ではありません（同期など一部機能の利用にはTVer IDが求められます）。

配信動画数は400以上、観たい番組を時間や場所を気にすることなく視聴できます。地方局でしか放送されていない番組なども配信されているほか、2022年4月からは「リアルタイム配信」も提供開始。ゴールデン・プライムタイムを中心として、いまテレビでやっている番組もスマホで視聴できるようになり、楽しみ方が大きく広がっています。

TVerはアプリをインストール後、見たい番組を検索して視聴するだけ。さらに会員登録をしてログインすれば、再生途中の動画も複数のデバイスをまたいで続きから視聴できるほか、お気に入りの番組を管理できる「マイページ」機能も活用できます。

ここでは、TVerの基本的な使い方を解説します。

まずはTVerアプリをインストールしましょう。

iPhoneやiPadならApp Storeから、Androidスマホ・タブレット・Android TVはGoogle Playストアから、それぞれTVerアプリをダウンロードします（下記ボタンからもダウンロードできます）。

また、Fire TV Stickなどのメディアストリーミングデバイスを使って視聴する場合、すでにTVerのテレビアプリがプリインストールされている場合もあります。アプリライブラリ内に見当たらない場合、ホーム画面のアプリストアで「TVer」を検索し、手動でインストールしましょう。

TVerアプリは、利用開始前に好きな番組ジャンルや出演者を登録しておくことで、より自分の好みにあった番組がおすすめとして表示されるようになります。

またTVer IDを登録すれば、次のような機能が利用できるようになります。TVer IDを登録しないでもTVer自体は利用できますが、搭載機能をすべて有効活用するためにIDの登録をおすすめします。

まずは、TVerスマホアプリでの初期設定手順を解説します。アプリを立ち上げたら、最初の画面で次へをタップし、利用規約・プライバシーポリシーをそれぞれ確認後、同意するをタップします。

「気になるテレビ番組を好きなときに楽しもう」の案内画面で次へ、さらに次の画面でも次へをタップします。

続いて、気になるカテゴリーを選択して次へ。さらに気になる出演者を選択したら、再び次へをタップします。いずれも複数選択可能です。

気になる番組にチェックを入れたら（複数選択可）、次へをタップします。以上で初期設定は完了です。続いて、TVer IDを作成します。

TVer IDの新規登録画面で、まずはメールアドレスを入力します。登録したメールアドレスに6桁の認証コードが送信されます。登録画面に戻って10分以内に認証コードを入力し、次へをタップしましょう。

続いて「アカウント情報」画面でユーザー名（最小3文字、最大30文字）、ユーザーID（6文字以上15文字以内）、パスワード（半角英数字記号8文字以上）、生年月日、性別、郵便番号を入力します。

「利用規約」「プライバシーポリシー」を確認後、同意のチェックを入れて登録をタップすれば完了です。

初期設定が完了したら、あとは見たい番組にアクセスして視聴するだけです。TVerアプリ上で番組を検索する時は、まず「さがす」タブ​​をタップします。

「さがす」タブ​​では、番組名や出演者名でのキーワード検索のほか、ジャンルや曜日、テレビ局、コンテンツ種別などを選択した上での絞り込み検索ができます。番組表のチェックも可能です。

TVerでは倍速再生のほか、画質の変更や10秒ごとの早送り、巻き戻し再生など、画面上で数多くの操作ができます。「リアルタイム配信」など新たに加わったものも含めて、便利に視聴できる機能が備わっているので一つずつ解説します。

スマホアプリ版TVerの再生画面に出てくる機能表示にはそれぞれ次のような意味があります。

好きな番組の画面で「お気に入り」​​をタップすると、「マイページ」のお気に入りタブに番組情報が追加されます。

登録した番組の最新エピソードが自動的に追加されるため見逃しを防げます。番組は配信が終了次第、順次削除される仕様です。「お気に入り管理」のボタンからは、番組のほか初期設定で選択した出演者のお気に入り登録も解除できます。

「あとでみる」は、好きな番組をピン留めしてマイページ内でリスト化できる新機能です。

マイページでは、「お気に入り」に登録した番組同様、番組情報を複数デバイス間で共有できるようになります。番組はゴミ箱ボタン​​から簡単に削除できます。

TVerでは2022年4月11日から、新たにゴールデン・プライムタイムを中心とした民放5系列のリアルタイム配信がスタートしています。いま放送されているテレビ番組がスマホでサクッと見られます。

視聴は、スマホやタブレットのTVerアプリまたはパソコンでTVerのウェブサイトにアクセスし、リアルタイムのタブを開くだけ。画面上部にある放送局のタブをタップ（クリック）すれば、自由にチャンネルを切り替えられます。

各チャンネルの配信予定や過去のアーカイブなどは、縦にスクロールして最大前後1週間の配信スケジュールがチェックできます。

放送中の番組を巻き戻して再生したり、番組冒頭から見直したりできる「追っかけ再生」に対応するのも大きな特徴です。観たい番組が複数ある場合も「視聴予約」機能を使えば忘れる心配がありません。

TVer IDでログインすると、スマホ、タブレット、パソコン、テレビといった利用可能なすべての端末でマイページの内容が同期されます。「あとでみる」「お気に入り」などがどの端末からも参照できるわけです。

そのほか「レジューム再生」も使えるようになります。たとえば、日中スマホで見ていた番組の続きを帰宅後に自宅のテレビで再生する、といったことが実現できます。

TVerのテレビアプリでは、個人のプロフィールを作成し、一つのテレビ上で「お気に入り」などを個別に管理できます。作成できるプロフィールは最大6つまで。

家族や複数のユーザーと一緒に利用する場合も、自分のプロフィールに切り替えればマイページの情報や他デバイスでの閲覧状況なども干渉されません。個別プロフィールは、テレビアプリの設定ボタン​​から簡単に登録できます。

無料で、デバイスや場所を問わず気軽に視聴できるTVerですが、有料の動画配信サービスでは標準化しつつあるダウンロード機能がないなど、サービスの性質上いくつかの注意点があります。ここでは、TVerを利用する際に知っておきたい注意点をまとめて紹介します。

TVerで配信されている番組はすべて無料で視聴できますが、快適な視聴にはおおむね3Mbps以上の安定した通信速度が必要となり、当然インターネット回線への接続・通信にかかる費用は自己負担になります。

パソコン、スマホ、タブレットなどの端末では30分あたり平均400MB程度、テレビでは平均700MB程度の通信量がかかるほか、ダウンロード機能がないためオフライン再生はできません。

たいていの動画配信サービスでは、あらかじめ作品をダウンロードしておけば移動中も通信費を気にすることなく視聴できますが、TVerではそうはいかないのが難点です。

TVerで配信されている動画の視聴期限は各番組によって異なります。番組放送終了後から次の放送直前まで、約1週間が基本的に視聴可能な期間です。ただし、放送終了後すぐに配信されない場合や、配信がない回、配信終了日時が変更になる放送回もあります。

配信終了予定日時は各番組ページで前もって確認しておきましょう。アプリホーム画面からは「新着」のほか、「まもなく配信終了」の番組がまとめてチェックできます。

テレビ番組を広告付きで無料配信するTVerは、媒体の価値を毀損しない広告スタイル「PMP（プライベート・マーケット・プレイス）」など、あらゆる効果的な広告モデルを追求しています。

そのビジネス形態から、視聴者は番組冒頭のCMをスキップすることはできません。ただし、CMが2本続いて放送される番組もあれば、いきなり本編が始める番組もあり、その配信スタイルはさまざまです。

また推奨環境が整っていない場合、CMは視聴できるのに本編が見られないなどのトラブルが発生することもあるため、注意が必要です。