AndroidスマホのデータをSDカードにバックアップ・復元する方法
一部のAndroidスマートフォンでは「SDカード」を使ってデータのバックアップや復元ができます。SDカードをスマホに直接挿し込むだけなので、非常に簡単かつスムーズにおこなえるのが長所です。
本記事では、バックアップの定番アプリ「JSバックアップ」を使って、AndroidスマホのデータをSDカードにバックアップ保存し、再び復元するまでの手順を紹介します。
SDカードを使ったバックアップの特徴と注意点
まずは、SDカードを使ってスマホのデータをバックアップをする上で、押さえておきたいポイントを確認しましょう。
カードの物理的な破損や紛失に注意
SDカードを扱う際の注意点として、物理的に紛失や破損したらデータを戻せないことがあげられます。
現在広く使われているSDカードのサイズは15×11×1ミリ程度とかなり小さく、指の爪と大差ないサイズです。取り外した際に紛失する可能性が高く、破損もしやすいので丁寧に扱わなければいけません。
すべての機種でSDカードが使えるわけではない
SDカードは、その大きさ(サイズ)から「SDカード」「miniSDカード」「microSDカード」の3種類に分けられます。
最近は最も小さいmicroSDカードが主流ですが、古いスマホではminiSDカードしか使えない場合も。そのため、中古端末を購入する際などは注意が必要です。
SDカード非対応の端末
またSDカードは、Androidスマホなら全機種で使用できるわけではありません。SDカードに非対応の端末では、カードリーダー等がないとデータを読み込めないため、せっかく保存したバックアップも復元が難しくなってしまいます。
機種変更に伴ってSDカード経由でスマホのデータをバックアップ・復元するときは、この点に注意が必要です。
Googleアカウントへのバックアップもおこなうと安心
SDカード単体でもバックアップ・復元はもちろん可能ですが、あわせてGoogleアカウントによるバックアップも利用すると、より便利で安心です。
- スマホひとつで簡単にバックアップができる
- 物理的なデータの破損や紛失の心配がない
- 自動バックアップ機能により常に最新の状態で復元ができる
- ホーム画面のアプリ配置や壁紙、システム設定まで細かく保存・復元できる
Googleアカウントによるバックアップは、もともとAndroid OSに備わっている標準機能です。
スマホからネットワークを経由してバックアップデータを保存するため、SDカードの弱点である物理的な破損や紛失の心配がありません。
さらに、バックアップは自動で動作するので、常に最新の状態で復元ができます。端末自体の紛失や故障といったトラブルに備える意味でも有効でしょう。
端末の「設定」アプリから[システム](もしくは[バックアップ]等)→[バックアップ]と進み、「Google ドライブへのバックアップ」の項目がオンになっているか確認してください。
ここがオンになっていれば、更新があるたびに自動で以下のデータがGoogleドライブにバックアップされます。
- 連絡先
- 通話履歴
- 画像・動画(Googleフォトにバックアップ)
- 音楽やテキストなどのファイル(Googleドライブに保存されている場合)
- Googleカレンダーの予定と設定
- SMS テキスト メッセージ(MMSは除く)
- Wi-Fiネットワークとパスワード
- 設定してある壁紙
- ホーム画面のアプリの配置
- Gmailのデータと設定
- インストールしてあるアプリとアプリのデータ(最大25MBまで)
- 言語と入力の設定
- 日付と時刻

SDカードにスマホのデータをバックアップする方法
定番バックアップアプリの一つである「JSバックアップ」を使って、スマホのデータをSDカードにバックアップする手順を解説します。
1. JSバックアップのアプリをインストール
JSバックアップでは、SDカードのほか、登録しているGoogleアカウントやDropboxなどのクラウド上など任意の保存先を選択して簡単にバックアップがおこなえます。
しかし先に述べているように、Androidスマホには標準でGoogleアカウントへのバックアップ機能が存在しているため、わざわざ「JSバックアップ」経由でクラウドにバックアップする必要性はあまり感じられません。
JSバックアップで取り扱えるデータ
その反面、SDカードにバックアップする場合は、JSバックアップを経由するのがおすすめです。
画像や音楽、文書データをはじめ、標準アプリのデータ(連絡先や通話履歴)まで一括でSDカードに移動できるため、Android上の操作でSDカードへ移行するよりもスムーズにバックアップがおこなえます。
ただ、JSバックアップ経由でのバックアップでは、アプリ内のデータ(メモ帳アプリに記録されているテキストなど)を保存できません。前述したGoogleアカウントによるバックアップでは、1アプリあたり25MBまでアプリデータを保存できるので、こちらもあわせて利用してください。
2. SDカードの挿入を確認
まずは、SDカードがしっかり挿入されているか確認しましょう。
機種変更を伴う場合は、新しいスマホがSDカードに対応しているか、対応するSDカードの種類を製品仕様などで確認しておきましょう。
3.「バックアップ&復元」を選択する
JSバックアップのアプリを起動し、[バックアップ&復元]をタップします。画面が切り替わったら[バックアップする]をタップしてください。
4. バックアップ先にSDカードを選択
続いて、バックアップデータの取得先を選択します。[SDカード]を選択して、[OK]をタップしてください。
5. バックアップするデータを確認・選択
[バックアップスタート]ボタンをタップすると、バックアップが始まります。
その前に、右上にある設定ボタン[]からバックアップできるデータを確認しましょう。
標準データや画像データの右にある[>]をタップすると、バックアップの詳細が表示されます。ここから、バックアップするデータとしないデータを選べます。
6. バックアップを開始する
改めて[バックアップスタート]ボタンをタップすると、バックアップが始まります。バックアップ中は、進行状況をチェックできます。
バックアップが完了後、ファイラーアプリやPCなどでSDカードにバックアップデータが保存されていることを確認してみましょう。
SDカードに保存したバックアップデータをスマホに復元する方法
続いて、保存したデータを復元する手順を解説します。
機種変更の場合は、復元したい端末にバックアップデータが保存されているSDカードを挿入しておきましょう。SDカードは紛失や破損したらデータを戻せないため、取り扱いには十分注意してください。
1. JSバックアップアプリを起動し「復元する」をタップ
「JSバックアップ」をインストールして起動したら、[バックアップ&復元]をタップします。画面が切り替わったら[復元する]をタップしてください。
2. 復元するファイルを選択
SDカードが読み込まれていれば、「復元するファイル」の項目に復元するデータが自動的に認識されます。
この場合[復元スタート]をタップして確認画面で[OK]をタップすれば、すぐに復元を開始できます。
バックアップデータが認識されない場合は、設定ボタン[]から[SDカード]タブをタップ。
「ファイル名:」の横にある[>]ボタンを押して[すべてのファイルを表示]をタップするとバックアップデータが表示されるはずです。
3. アプリの復元をおこなう
復元中は、処理の進行状況が確認できます。しばらくすると「復元が完了しました」の画面に切り替わるので、各種データを確認しましょう。
機種変更を伴う場合は、復元が完了後に [アプリの復元へ]をタップしてアプリのインストールに進んでください。
復元対象アプリの一覧が表示されるので、復元したいアプリにチェックを入れてください。[全てのアプリを選択]をタップすれば、すべてのアプリにチェックを入れられます。
チェックを入れたら[OK]をタップ。Google Playストアに画面が切り替わるので、アプリを順番にインストールします。手動で1個ずつインストールしなければならないので、手間がかかるのが難点です。
検証端末:Xperia 5(Android 10)、Pixel 3/Pixel 3a/Pixel 4(すべてAndroid 10)、AQUOS sense plus(Android 9)、Galaxy A20(Android 9)