ドコモからワイモバイルに乗り換える際、違約金がかかるのかと不安に思う人もいるでしょう。ドコモからのMNP転出は無料ですが、ワイモバイルの契約時には3850円(ウェブの場合)の事務手数料がかかります。また、ドコモ解約月の最終料金(満額)や端末の残債など、手数料以外の料金が発生するケースがある点も注意しなければなりません。
本記事では、ドコモからワイモバイルに乗り換える際に発生する料金について詳しく解説します。申し込み前の参考にしてください。
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ドコモからワイモバイルへの乗り換えに違約金は発生する?
結論から言えば、ドコモを解約しても違約金は原則として発生しません。2021年10月1日に、契約解除料(違約金)が廃止されました。ただし、ワイモバイルを契約する際には事務手数料が発生します。
ドコモからのMNP転出は原則無料
2021年4月1日に「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」(※PDF)が改正され、MNP転出は原則として無料になりました。そのため、ドコモからのMNP転出料は無料となっています。
なお、ドコモとワイモバイルはいずれもMNPワンストップに対応しています。MNPワンストップとは、他社の回線に乗り換える際に従来必要だった「MNP予約番号」を発行することなく乗り換えられる制度のこと。ドコモからワイモバイルに乗り換える際はMNP予約番号の発行が不要なので、スムーズに乗り換えられます。

また、2022年7月に実施された「電気通信事業法施行規則」の改正(※PDF)で消費者保護ルールが強化されました。これにより2年縛りが撤廃され、違約金(契約解除料)を契約者に請求できなくなったことが影響していると考えられます。
ただし、2025年7月1日以降に個人名義で契約した回線を1年以内に解約した場合、例外として契約解除料(違約金)が請求されます。2025年3月1日~2025年6月30日までに契約した回線についても、利用実態がない回線や1年以内の解約は契約解除料(違約金)が発生します。
契約解除料(違約金)が発生するケースでの契約解除料は最大1100円です。月額1100円未満の料金プランに加入している場合は、料金プランの月額と同額の請求となります。
利用実態が存在するか否かはドコモの判断となりますが、同一名義で短期間に契約と解約を繰り返すなど、通常利用を目的としていない回線に対して発生する違約金であると考えられます。そのため、1年以上通常利用をしている回線であれば、ドコモ解約時の違約金を心配する必要はないでしょう。
ワイモバイルの契約には3850円(ウェブ)の事務手数料がかかる

ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMOの各種手数料
ソフトバンクは2025年8月20日より各種手続きの事務手数料を改定しました。ワイモバイルおよびLINEMOも改定の対象です。
ワイモバイルではMNP(乗り換え)を含む新規契約時、ウェブでの手続きなら3850円、店頭での手続きなら4950円の契約事務手数料が請求されます。
事務手数料の改定にあわせて、対象手続きをおこなったPayPayカードユーザー向けの特典の提供が開始されています。新規契約の場合、ワイモバイルの支払い方法をPayPayカードにすると「PayPayカード割」が適用され、1100円相当のPayPayポイントが付与されるという内容です。契約事務手数料の実質負担額を抑えることができ、「PayPayカード割」で月額料金も187円/月が割引されます。
また、これまでウェブ経由で無料だった機種変更や電話番号乗り換えといった手続きにおいても、新たに事務手数料が導入されています。
ウェブ経由でのSIMの再発行(USIM/eSIM)のみ手数料は当面無料ですが、有料化の準備が整い次第、別途ウェブサイトで案内するとしています。
ドコモからワイモバイルへの乗り換えで発生する違約金以外の料金
ドコモからワイモバイルへの乗り換える際はMNP転出による違約金は発生しませんが、ワイモバイル契約時には事務手数料が発生します。そのほか、乗り換え時に別の料金が発生するケースがあります。
ドコモ最終月の日割り料金(満額請求)
ドコモ最終月(解約月)の月額料金は日割りされず、満額請求となります。ドコモからワイモバイルに乗り換え(MNP)をした月は、ドコモ最終月の月額料金とワイモバイルの初月料金が二重で請求されます。
ドコモの料金の締め日は月末です。「5分通話無料オプション」や「かけ放題オプション」といったオプションサービスに加入している場合、解約月のオプション料金は日割り計算されません。

月末近く(23日~26日)に乗り換えるのがおすすめ
ドコモからワイモバイルへの乗り換えは、ドコモの締め日である月末近く(23日~26日)におこなうのがおすすめです。
締め日を跨いでしまうと、乗り換え元のドコモで翌月分の料金がまるごと発生してしまいます。不備などで手続きがスムーズに進まないことを考慮し、余裕のあるスケジュールで乗り換えの手続きをしましょう。
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端末の残債(分割代金)

MY docomoにて端末代金の残り支払い回数や支払い金額が確認できる
ドコモで端末を分割購入した場合、残債が残っていれば解約後もドコモから分割代金を請求されます。分割代金の残り支払い回数は、My docomoからdアカウントでログインすれば確認できます。残債の一括精算は、ドコモショップまたはd gardenにて受け付けをしています。
なお、解約するドコモ回線と紐づいているdアカウントはドコモ回線の解約後も利用でき、「ドコモメール持ち運び」サービスの申し込みなどにも必要です。ドコモのキャリアメールをワイモバイルでも使いたい人は、解約後もdアカウントを削除しないようにしてください(後述)。
ドコモからワイモバイルに乗り換える手順と注意点
ドコモからワイモバイルに乗り換え(MNP)をする手順は以下の通りです。ワイモバイルへのMNP転入をおこなう前にドコモで解約手続きをしてしまうと、使用中の電話番号が失効してしまう恐れがあるため、手続きの手順には注意してください。
- ワイモバイルオンラインストアでSIM契約キャンペーンのページを開き、[お申し込みはこちら]をタップ
- 契約方法で「今の電話番号をそのまま使用する」を選ぶ
- ドコモのマイページに遷移してMNPワンストップ手続きをおこなう
- ワイモバイルの料金プランを選択する
- (キャンペーンの適用に必要な場合)データ増量オプションを追加する
- 本人確認をおこなう
- 契約者情報や支払い情報を入力する
- 重要事項に同意してワイモバイルに申し込む
オンラインで申し込みの場合、ワイモバイルからSIMカードなどが郵送で届き、ワイモバイルに回線切替の手続きをするまでの間はドコモの回線を利用することができます。
ドコモからワイモバイルへ乗り換える際に必要な事前準備については、以下の記事を参照してください。
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ドコモからワイモバイルへの乗り換えでよくある疑問と回答
ドコモからワイモバイルに乗り換え(MNP)をする際に生じがちな疑問に回答していきます。
ドコモで購入した端末の残債が残っている場合は?
端末の残債は、ドコモからワイモバイルへ乗り換え後もドコモから請求されます。
前述の通り、解約後もMy docomoからdアカウントでログインして残り支払い回数を確認できます。残債を一括精算したい場合は、ドコモショップまたはd gardenにて手続きしてください。
ドコモからワイモバイルに乗り換えるベストタイミングは?
ドコモの締め日は月末になるため、月末近くに乗り換えるのがベストタイミングといえます。
前提として、乗り換え初月はドコモ最終月の月額料金が満額請求されます。ワイモバイルは初月の料金が日割り計算され、どのタイミングで契約しても問題ありません。
ワイモバイルに乗り換える際は、月末近く(23日~26日)に乗り換えを目安に乗り換えをするとよいでしょう(前述)。締め日を跨がないようにスケジュールに余裕を持って乗り換え手続きをおこなってください。
ドコモのキャリアメールはワイモバイルでも使える?
ドコモの「ドコモメール持ち運び」サービスに申し込むと、ワイモバイルでも継続してキャリアメールの利用ができます。

ドコモの「ドコモメール持ち運び」サービスは、回線の解約後も引き続きドコモのメールアドレスを利用できる有料サービス。ドコモ回線の解約時に同時申し込みでき、解約後も31日以内であればMy docomoから申し込みができます。
1メールアドレスあたりの料金は月額330円です(初回申し込み日から31日間は月額使用料が無料)。My docomoにログインする際はdアカウントが必要なので、「ドコモメール持ち運び」サービスを利用する人は、解約後もdアカウントまで削除しないようにしてください。
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