世界初のクアッドコアタブレット「Eee Pad TF201」 実機レビュー

2012-01-26 8:09
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1月21日にASUSから日本では初となるクアッドコアプロセッサNVIDIA Tegra 3を搭載したAndroidタブレット「Eee Pad TF201」が発売された。現時点で市販されているAndroid端末では最速と言われており、キーボード着脱式で前作の「TF101」も人気だっただけに、注目度は高く早々に売り切れとなったところも多いようだ。アプリオ編集部にて実機を入手したので、写真や動画を交えつつ、ポイントを絞ったレビューをお届けする。

レビュー前にスペックのおさらい


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Eee Pad TF201のスペック

『Eee Pad TF201』は、海外では昨年の11月より発売されている『Eee Pad Transformer Prime TF201』のローカライズバージョンという位置づけの製品で、現行機で唯一NVIDIA Tegra 3を搭載する端末だ。
Appllioでも11月より性能の高さをお伝えしてきたが、ここまでAndroid機最速の座を守り続けている。

CPUにNVIDIA Tegra 3 クアッドコア1.3GHzを採用しているほか、RAM1GB、ROM64GB、ディスプレイに10.1インチ・解像度1,280×800ピクセル(WXGA)、Super IPS液晶を搭載している。OSにはAndroid3.2を搭載するが、近日中にAndroid4.0へアップグレードされる予定だ。
また、『Eee Pad Transformer』シリーズ伝統の着脱可能なキーボードドックが標準で付いており、外部バッテリーとして利用可能。バッテリー駆動時間は、タブレット本体で12時間、本体とキーボードで18時間となっている。
さらに、タブレットの厚さは8.3mm、重さも約586gとあのiPad2(8.8mm・601g)よりも薄く軽い点も特徴と言えるだろう。

詳細スペック参考:日本初のクアッドコア搭載の最速タブレット「Eee Pad TF201」が1月21日発売決定

Eee Pad TF201 レビュー

ファーストインプレッション


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キーボードドックが標準で付いてくる

では実機を見ていこう。細かい点についてはASUSの公式サイトや他サイトの発表会報告があるので省略しつつ、ポイントを絞って紹介する。

まず、箱を開けるとタブレットとキーボードドックが別々に出てくる。最初にタブレットを持ってみたのだが、とにかく「軽っ薄っ」という感じ。ボディは金属でできているのだが、それを感じさせない軽さ。そして薄い。
タブレットというと普段iPadとGalaxy Tabを触っているのだが、明らかにEee Pad TF201は薄い。さすがに7インチのギャラタブよりは重く感じるが、サイズ的に両手持ちが通常であることを思えば、軽いと言ってしまっていいだろう。


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キーボード付きでチョコレートの箱とほぼ同じ厚さ

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Galaxy S II WiMAXと比較しても薄い

質感はかなりいい。ボディが金属でできており、同じASUSのUltrabook、ZENBOOKにかなり近い感じ。プレミアム感のようなものを感じるほどではないが、チープさを感じることはまったく無いと言っていい。キーボードドックと合わせると、スタイリッシュな高級モバイルノートPCのようになる。

余談だが、早速タブレットとキーボードドックを合体させようと思ったところ、まずキーボードドックのヒンジ部分を上に向けてタブレットを挿すことになるのだが、ヒンジがかなりカタイ。かと言って強引にやると折れそうな感じもするので、慣れるまで力加減が難しかった。

さて、無事合体したところで、タブレット左上の電源ボタンを押して起動。早速Googleアカウントを端末に登録するわけだが、ここでキーボード入力の恩恵を早くも受けることになる。Bluetoothのキーボードなどを使っているユーザーを除けば、きっとあまりの入力のし易さに感動するのではないだろうか。

気になる速さは

レビュー動画

動作については極めて滑らかで、ブラウジングなどの負担が比較的低い操作では、引っかかる様子がまったく見られない。Android端末最速と言われるだけはある。個人的には、iPad2と比較してもまったく見劣りしないと思う。

ゲーム「Riptide GP」プレイ動画

ちょっと前のスマートフォンでは動かすことすら厳しいほどのスペックを要求してくるゲームを動かしてみるとどうだろうか。Tegraに最適化されているという点がやや反則かもしれないが、水上ジェットアクションレースゲームRiptide GPのデモをプレイしてみた。

これも、カクカクとした動作とは無縁で、動画にはないがジャンプアクション後に画面にかかる水滴などもリアルに描画されている。デュアルコアの端末でもコマ落ちすることが多いブースト時の描画も、まったく問題なかった。


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ベンチマークスコアは圧倒的

他にスノーサミット:エクストリームなどの3Dゲームを試してみたが、これも快適に動作した。
おそらく、現時点でAndroid Marketに出ているまともなゲームアプリなら、(動作面では)ストレスを感じることなくプレイすることができるだろう。

Androidのベンチマークアプリとして定番のAnTuTuで、「Eee Pad TF201」のスコアを計測してみた。他の端末がデュアルコア端末であることもあるが、スコアは圧倒していることが分かる。

問題のGPS感度は?

さて、事情通の人は既にご存知だろうが、『Eee Pad TF201』と同じ仕様のグローバルモデル『Eee Pad Transformer Prime TF201』は、GPSセンサーの感度が悪いという点が問題になっており、北米ではASUS社が返品に応じている。これを受けて、「リコール品が日本に回ってきた」などと言われているが、実際はどうなのだろうか。

そこで、GPS Testというアプリを使って、その感度を試してみた。


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GPSの感度は悪い

比較として、Galaxy Tab SC-01Cを傍らに置いて試してみた。場所は首都圏近郊の公園にて計測した。画像の左が『Eee Pad TF201』で右が『Galaxy Tab』だ。
結果はご覧の通り。明らかにTF201のGPS感度が悪いのが分かる。
また、都内秋葉原近辺にあるビルのベランダでも測定を行った。かなり厳しい環境下でのテストだったが、『Galaxy Tab』がある程度GPSを拾っているのに対し、『Eee Pad TF201』はほぼ無反応(ごく稀に一瞬反応するくらい)で、Googleマップの現在地検出機能は使えなかった。

一説には、金属ボディのせいでセンサーの感度が悪いのではとも言われており、そうなるとソフトウェアのアップデートなどでは対処できないことになる。実際、海外向けにASUSが提供しているアップデートは、位置情報の計算にGPSではなくWi-Fiを利用する比率を高めるようにしている。

実際に利用する分には、Wi-Fiがあればそれなりの精度で位置情報を取得可能ではあったが、必ずしもWi-Fi環境があるわけでもないので、この点はマイナスと言えるだろう。

結論

『Eee Pad TF201』を数日間使ってみての感想は、十分満足できるものだ。これまでのAndroid端末では、どこかで感じることのあったカクカク動作によるストレスがまったくない。バッテリー持ちも十分だ。
また、キーボードドックが予想以上に便利。メールを書いたり、ブラウジング中のちょっとした入力をするのにこれほど便利だとは思わなかった。ぱっと開いてすぐ使える。スタンバイからの復帰待ちもないので、ノートPCよりも便利とすら言えることもある。

欲を言えば、これでRAM1GBはちょっと少ない。2GBあればよかったなと思う。

『Eee Pad TF201』の実売価格は発売日時点で69,800円となっている。これはタブレットとしてはかなり高い部類で、もう少し出せばUltrabookに手が届く値段だ。
しかし、スペックを考えると、5~6.5万円する国内メーカーのAndroidタブレットと比較しても多少高いくらい。もしBluetoothキーボードを別に買うとすればほぼ変わらないか安いくらいだ。よりコンパクトかつ大容量バッテリー搭載のキーボードドックという点も評価できるので、むしろお買い得感がある

ASUSは先日、高解像度タブレット『Eee Pad Transformer Prime TF700T』を発表しており、値段も『Eee Pad TF201』と同じになりそうということもあり、様子見の人もいるだろう。しかし、当初は高解像度の恩恵を受けられるアプリは限られていると思われるし、夏まで待てないならば、『Eee Pad TF201』を買ってしまってもいいのではないだろうか。

また、同じTegra 3を搭載しながら249ドルという価格を実現する7インチタブレット『Eee Pad MeMO 370T』もASUSより発表されており、そちらを待ってるという人もいるだろう。確かにこれは破格の価格設定だけに、これと比較してしまうと高いと感じるのは否めない。しかし、安いのにはそれなりの理由があると考えられるので、スペックを求める人の期待に必ずしも応えられるものではない可能性もある。

結論、「今すぐ高性能タブレットが欲しいなら、迷わず買い」。