「Android 9.0 Pie」で見逃せない新機能まとめ、アップデート対象機種も紹介

「Android 9.0 Pie」の押さえておきたい新機能まとめ、アップデート対象機種も紹介

現在、Android(アンドロイド)の最新バージョンは「Android 9 Pie」です。リリースされたのは2018年ですが、そろそろ搭載する新製品が登場してきています。また、アップデートでインストールできる機種も増えてきました。最新OSの魅力について、このあたりでチェックしておきましょう。

「Android 10」これだけは使いたい新機能まとめ

本記事では、ユーザーにとってメリットがあると思われるAndroid 9の新機能をピックアップして紹介します。なお今回利用したのは、Googleの「Pixel 3」です。常に最新で標準的なAndroidを使いたいなら、Google製のスマホやAndroid Oneがおすすめです。

今さら聞けない、Androidスマホをアップデートする方法と注意点

ナビゲーションバーの変更はとても使いやすい

Androidスマホを操作する際に最もよく利用するのが、ナビゲーションバーでしょう。画面下に「ホーム」や「戻る」などのボタンが表示される、おなじみのバーです。

かつてはホームボタンとハードウェアのボタンが用意されていましたが、近ごろは画面上にボタンが表示されています。最新のスマホはどんどん狭額縁化されており、画面を少しでも広く使おうとしています。これはAndroidスマホだけでなく、iPhoneも同様です。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

Android 9の新しいホーム画面。画面下のナビゲーションバーが大きく変わった

Android 9ではナビゲーションキーが大きく変わり、中央にボタンが1つ表示されます。複数のボタンを操作するのではなく、この1つのボタンを使っていくことになります。新しいボタンは、タップするとホームが表示されますが、「タスク」や「戻る」ボタンはなくなりました。タスクの切り替えは、ボタンを上にスライドするか、右にスライドします。

また「戻る」ボタンは、アプリを使っている際には必要に応じて登場します。iPhone X以降のユーザーは、その新しい操作性に慣れると「とても快適だ」という人が少なくありません。Android 9の新しいナビゲーションバーも非常に快適です。

ところが、この機能はメーカー(機種)によって採用されない可能性もあるのが残念です。すでに、メーカーや機種によってナビゲーションボタンはカスタマイズされているからです。慣れ親しんだ操作方法を否定するつもりはありませんが、メーカーが使いやすさを考えて提案している新操作はぜひ体験してみてください。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

ナビゲーションボタンを上にスライドすると、従来のタスクに近い画面が表示される

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

ボタンを右にスライドすると、素早くアプリが切り替えられる

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

アプリによっては「戻る」ボタンがひっそりと表示される

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

ボタンの長押しで「OK Google」が表示されるのは以前と同じ

端末本体のボタンの機能が使いやすくなった

端末本体のボタンがかなり使いやすくなりました。Android 9を手に入れたら、ぜひ利用してみてください。とても重宝するはずです。

電源ボタンの長押しも機能が変わりました。これまでは、再起動や電源オフなどが割り当てられていたのですが、Android 9ではスクリーンショットも撮れるようになっています。これまでは、音量下げボタン+電源ボタンの同時押しが必要で少し面倒でした。タイミングが合わず、ボリューム調整ばかりが表示されてしまうこともあったのです。

なお、従来どおりの音量下げボタン+電源ボタンによるスクショ撮影にも対応しています。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

電源ボタンの長押しでスクリーンショットが撮れる

音量ボタンを押すと、画面右側に音量調整のメニューが表示されます。これまでは、画面上部にメニューが表示されたので、位置が遠くて使いづらかったのです。

ボタンは音量上げ・下げどちらでもOKです。そのままボタンを押して音量を調整することもできますが、バーをスワイプしても調整可能です。また着信音と通知音も、ここから調整できるようになりました。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

音量ボタンを押すと、新しい音声コントロールメニューが表示され、着信・通知音のボリュームを変更することもできる

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

設定の「音」もすぐに呼び出せる

画面の回転がより柔軟におこなえる

ブラウザーやカレンダーなどを使っているときには、スマホの画面を回転させることがあります。普段は回転するのが鬱陶しいために、回転をオフにしている人も多いでしょう。ところが、たまに回転したくなったときに、いちいち機能をオフにしてから回転するのは面倒です。

そこで追加されたのが、一時的に回転する機能です。画面回転をオフにしている状態で本体を回転すると、メニューが表示されるので、これをタップすれば回転可能です。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

画面回転がオフの状態でスマホを回転させると、右下にアイコンが表示され、一時的に回転できるようになる

通知が細かく制御できるようになった

とても面白いのが、最近届いた通知の情報がリストで確認できるようになったことです。端末の「設定」から[アプリと通知]と進むと、最近届いた通知が表示されます。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

最近届いた通知がリストで表示され、そのままオフにできる

そのまま、邪魔な通知はオフにできます。いちいちアプリを探す必要がなく、通知が邪魔だと思ったらここからまとめてオフにすることが可能です。なお、通知そのものをスライドしてオフにする機能も、継続して搭載されています。ただ、必要な通知が多いと不要なものを探すのが面倒なので、「設定」からオフにできる新機能がやはり便利です。

また、通知のコントロールもより細かくできるようになりました。マナーモードで詳細なカスタムが可能になり、画面がオンでも「通知のポップアップを表示しない」など、自由度が増しています。LINEの着信を家族や友人に見られたくない人も安心です。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

マナーモードでの通知のカスタムの自由度が増している

バッテリー節約など、AIがさまざまな機能で活用される

Android 9では、さまざまな機能でAIが活用されるようになっています。「自動調整バッテリー」では、ユーザーの使い方を学習して、利用頻度の低いアプリのバッテリー消費を制限します。また、ディスプレイの明るさも、ユーザーの設定を学習して自動で調整されるようになります。設定の手間を省くだけでなく、電力消費も抑えられるようになります。

どちらも、設定されていても何も感じない機能ですが、このような進化がスマホの使い勝手を向上していきます。ぜひオンにして利用してみましょう。アップデートでAndroid 9をインストールした人は、バッテリーの減り方が変わるか注目したいところです。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

バッテリーの消費をAIで自動調整する

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

ディスプレイの明るさ調整も機械学習し、より個人の使い方に合わせて調整するように進化した

スマホの使いすぎを防止してくれる

最近はiOSもスマホの使いすぎを防止する機能に力を入れています。Android 9にも同様の機能が搭載されています。

「ダッシュボード」は、どのアプリをどの程度使ったかがわかる機能です。さらに、アプリごとに制限時間を設定することができます。知らず知らずにスマホを使いすぎることを防止できます。自分で制限をかけたい人はぜひ利用してみてください。

また「Digital Wellbeing」は、Pixelシリーズに搭載されている機能ですが、今後も採用機種が広がると思われます。こちらは、使用内容や割合を円グラフで見ることができます。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

ダッシュボードでアプリごとの利用時間がわかる

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

アプリにタイマーを設定して利用時間を制限可能

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

Digital Wellbeingでスマホの使い方が総合的にわかる

まとめ(アップデート対象機種も紹介)

Android 9の中でも、注目したい機能を紹介しました。最近はAndroidのOSがバージョンアップしても、「大して変わらない」と思っているユーザーが大半です。確かに、驚くほど変化するような機能は採用されていません。

しかし、小粒ながらも使い勝手が良くなる機能が盛りだくさんです。せっかく新しいOSを手に入れたのなら、変化を知って便利さを実感したほうがお得です。新しい操作性を知っていれば、より快適に使えるはずです。

Android 9 Pie 新機能 アップデート バージョンアップ

最後に、キャリアで販売されている製品でAndroid 9 Pieへアップデートが予定されている機種を一覧でまとめました(すでにアップデートが配信済みのものも含む)。なお、ソフトバンクやワイモバイルは予定製品を明らかにしていません。

NTTドコモの対象機種

  • AQUOS R SH-03J
  • AQUOS sense SH-01K
  • AQUOS R2 SH-03K
  • AQUOS sense2 SH-01L
  • arrows NX F-01K
  • arrows Tab F-02K
  • arrows Be F-04K
  • dtab d-02K
  • Galaxy S8 SC-02J
  • Galaxy S8+ SC-03J
  • Galaxy Note8 SC-01K
  • Galaxy S9 SC-02K
  • Galaxy S9+ SC-03K
  • Galaxy Note9 SC-01L
  • Galaxy Feel2 SC-02L
  • HUAWEI P20 Pro HW-01K
  • LG Style L-03K
  • V30+ L-01K
  • Xperia XZ Premium SO-04J
  • Xperia XZ1 SO-01K
  • Xperia XZ1 Compact SO-02K
  • Xperia XZ2 SO-03K
  • Xperia XZ2 Premium SO-04K
  • Xperia XZ2 Compact SO-05K

NTTドコモ

auの対象機種

  • Xperia XZ1 SOV36
  • Xperia XZ2 SOV37
  • Xperia XZ2 Premium SOV38
  • Galaxy S8+ SCV35
  • Galaxy S8 SCV36
  • Galaxy Note8 SCV37
  • Galaxy S9 SCV38
  • Galaxy S9+ SCV39
  • Galaxy Note9 SCV40
  • AQUOS R SHV39
  • AQUOS sense SHV40
  • AQUOS R compact SHV41
  • AQUOS R2 SHV42
  • AQUOS sense2 SHV43
  • HTC U11 HTV33
  • isai V30+ LGV35
  • LG it LGV36
  • Qua phone QZ
  • HUAWEI P20 lite HWV32

au

ソフトバンクの対象機種

  • Xperia XZ2
  • Xperia XZ1
  • AQUOS R
  • AQUOS R2
  • Android One S3

ソフトバンク

構成・文:戸田覚

編集:アプリオ編集部