Amazonのデバイスでも元祖と言えるのがAlexa(アレクサ)を搭載したスマートスピーカーの「Echo」シリーズです。画面付きの「Echo Show」シリーズの前から存在する、スピーカーのみのモデルです。
今回は2025年秋に新登場した2製品「Echo Dot Max」と「Echo Studio」をレビューしていきます。シンプルなスマートスピーカーですが、音声でさまざまな作業ができるのがポイントです。なお、時計付きの「Echo Spot」と小型の「Echo Dot」も引き続き販売されています。
|
|
|
|---|---|---|
|
価格 |
1万4980円 | 3万9980円 |
| サイズ | 109×109×99mm | 155×142×148mm |
| 音質 | 部屋中を満たすサウンド | Amazon空間オーディオ、Dolby Atmosによる没入感のあるサウンド |
| スピーカー |
|
|
コンパクトで高音質なEcho Dot Max
球形なのは従来通りのデザイン
Echo Dot Maxは、コンパクトな上位モデルで高さ99mm、幅109mmの円形。まるでボールのような外観なのは、Echoシリーズの他デバイスと共通です。コンパクトですが、音質が良いのが特徴です。
Echo Dot Maxと、エントリーモデルのEcho Dot(第5世代)のオーディオ機能を比べてみると、次のような違いがあります。
- Echo Dot Max:0.8インチツイーター×1、2.5インチウーファー×1、ロスレスHD、ルームアダプション技術
- Echo Dot(第5世代):44mm(1.73インチ)前面放射型スピーカー、ロスレスHD音源対応
Echo Dotよりも少しだけ大きいのですが、音質はかなり良くなります。特に立体的な印象を受けるはずです。音楽を聴いても音声で応答しても音が良いと感じるでしょう。
本体は布でくるんだようなデザインで高級感がある
なお、価格は1万4980円です。Echo Dotが7480円なので約2倍となります。ポイントはここです。音楽を聴くのがメインではなければ、Echo Dotでいいでしょう。
逆に言うなら、コンパクトで音質の良いスマートスピーカーを求めているなら、Echo Dot Maxは最良の選択です。Echo Dot Maxと次に解説するEcho Studioの両方で使える「ルームアダプション技術」は、部屋の広さや家具の配置などの環境を自動で判断して、最適な音響効果をもたらします。
Echo Dot Maxの同梱物
高性能な上位モデルEcho Studio
本体は球形で従来のモデルとイメージは同様
Echo Studioは、Echoシリーズのスマートスピーカーとしては最上位モデルになります。本体は高さ148mm、幅155mmの球形でひと回り大きくなります。
とはいえ手のひらサイズなので、実物を見るとさほど大きくは感じないはずです。このサイズからは想像できないほど良い音で、オーディオ機能は以下のようになります。
- Echo Studio:1.75インチ高偏位ウーファー×1、1.5インチフルレンジドライバー×3、ロスレスHD、ルームアダプション技術
ウーファーのサイズが大きいので低音の迫力もかなりあります。さらに、Dolby Atmosと空間オーディオに対応しているので、動画や映画の視聴にも向いています。設定をオンにしていれば、対応しているコンテンツのサウンドを再生すると自動的に立体的な音声を再生します。
音声認識中は青いライトが光る
音質の面では文句はないのですが、価格が3万9980円と少々高いので、セールでの購入を狙うのも良いかもしれません。
こちらは、一時停止中。反応して欲しくないときは真ん中のボタンを押す
Echoのセットアップ手順
それでは、Echoのセットアップの方法を紹介していきます。今回はEcho Studioでセットアップを進めていきます(Echo Dot Maxでも同様の手順で利用可能)。セットアップは、スマホからAlexaのアプリ「Amazon Alexa」を使っておこないます。iPhoneを使って説明しますが、Androidスマホでも手順は同じです。
Alexaアプリをスマホにインストールする
まず、Alexaのアプリ「Amazon Alexa」をインストールします。こちらはもちろん無料で使えます。なお、AlexaとはAmazonの対話型のAI音声認識サービスです。
Alexaをまだ使ったことがない人は、Echo購入前にスマホのAlexaアプリからどんな機能が使えるかをあらかじめ確認することも可能です。
ホーム画面右上の[+]をタップ
インストールしたら、Alexaアプリの右上にある[+]ボタンからデバイスを追加していきます。
電源ボタンはなく、コンセントにつなぐと電源が入る仕組み
この時点で、Echo StudioをACアダプターにつないでおきましょう。なお、Echoシリーズには電源ボタンがありません。ACアダプターで接続すれば電源オンになります。
セットアップ時はオレンジ色にリングが光る
電源をつなぐとオレンジ色の光がリング状に光ります。以降、Echoの状態はこの光で把握することになります。
[デバイス]をタップ
Echo Studioにオレンジのライトが付いていれば[はい]をタップ
[デバイス]をタップし、Echo Studioにオレンジ色のライトが付いていたら、[はい]をタップします。
検出されたデバイスから追加するデバイスを選択する
置き場所を指定する。好きな名前を付けることも可能
次に、機種選定画面でセットアップするデバイスを選びます。選択画面に自動的に表示されるまで待っていればOKです。今回はEcho Studioを選択しました。
続いて置き場所を指定します。実のところ、実際に置く部屋との関係性はありません。自分でわかりやすいように置く場所の名前を付けておくイメージです。このあとWi-Fiの設定などを進めていきます。基本的に、Wi-Fiの電波がない場所ではEchoは利用できません。
アップデートがある場合は終わるのを少し待って[完了]をタップ
設定が完了
最後に、アップデートがある場合には少し待ち、終わり次第[完了]をタップします。これでデバイスを使い始めることができます。
Alexa(アレクサ)の定型アクションが便利
Alexaアプリ下の3本線をタップし、[定型アクション]をタップ
「定型アクションを作成」の上の[+]をタップ
Echoシリーズでは、定型アクションが利用できます。「○○が起こったら××する」というアクションを好きなように指定できます。
設定方法は、まずAlexaアプリを開いて画面下の3本線を押します。次に[定型アクション]をタップし、「定型アクションを作成」の上にある[+]をタップ。好きなアクションを追加します。
Echo Studioの温度センサー機能を用いて、26.5度を超えたらエアコンを付ける動作を追加
たとえば、Echo Studioには温度センサーが搭載されているので、これを使ったアクションの設定が可能です。
「温度が26.5℃を超えたらエアコンを付けましょう」と発声するようにできます。コントロール可能なエアコンを使っていたら、自動で電源を入れることもできます。
「おすすめ」タブにはすぐに使える定型アクションが多く揃っている
ちなみに、「おすすめ」タブには消灯や夕方の音楽、週刊天気予報など、おすすめの定型アクションが数多く準備されています。まずは、その中から選ぶのも簡単でおすすめです。
スキルを好きなだけ追加することも可能
また、Alexaの機能はスキルを追加することで、どんどんやれることが増やせます。ニュースや乗換案内など、多くのスキルが用意されているので、好みで追加してください。
Echoシリーズは、Bluetoothスピーカーとしても利用可能です。スマホやパソコンとペアリングして高音質で音楽を再生できます。普通のBluetoothスピーカーと同様に使えるので、プロジェクターなどとの連携もできます。
Bluetoothでペアリングした
使い方は簡単で、スマホのBluetoothをオンにした状態で「Alexaペアリングして」と話すだけでOKです。検出してペアリングできます。Echo StudioとEcho Dot Maxの良い音を活かせます。
まとめ
Echo StudioとEcho Dot Maxは音の良いスマートスピーカーで、Echoシリーズの中でも上位モデルになります。AIによる音声認識サービスだけを使いたいなら、下位モデルでもかまいません。Echo StudioとEcho Dot Maxは、音楽を聴いたり動画を見る際のBluetoothスピーカーしたりと、音の良さを活かしてこそ価値があります。
Echoシリーズもラインアップが豊富なので用途に合わせて選んでください。なお、セールを待つとお得に買える可能性もあります。