日々iPhoneやAndroidスマホに溜まっていく写真や動画は、アルバムアプリでしっかり管理しておきたいところ。とはいえ、写真をどんな用途で、どのように残すのか、誰と共有するのかなど、シーンごとに利用したい機能が異なるはずです。
そこで本記事では、万一に備えられるクラウドストレージ機能や写真の整理・共有、プライバシー保護からフォトブック作成まで、ニーズ別におすすめしたいアルバムアプリを7つ紹介します。
写真の整理やバックアップに適したクラウドストレージアプリ
スマホ紛失や故障といったトラブルに備えて入れておきたいのが、写真や動画をクラウド上に保存しておけるフォトストレージ機能のあるアプリ。アップロード済みの写真を端末から削除できるので、スマホの空き容量確保にも効果的です。
Googleフォト
「Googleフォト」は、Googleアカウントを持っている人であればPCやAndroidはもちろん、iPhone、iPadでも利用できるフォトストレージサービスです。
- スマホ以外の機器で撮影した写真・動画も一元的に管理したい
- アルバム内の写真を自動で整理したい
- バックアップだけでなくスマホの空き容量の確保もしたい
マルチデバイスに対応しているので、スマートフォンだけでなく、デジタルカメラなど様々な機器で撮影した写真を一元的に保存しておくのに向いています。
一番の魅力は、やはりバックアップ機能の使いやすさでしょう。スマホで新しい写真を撮影すると、Wi-Fi接続時に自動でバックアップがおこなわれます。
Googleフォトにバックアップ済みの写真を端末から削除する機能もあり、スマホ本体のストレージ容量を節約する用途としても活用できます。
人工知能による写真の自動分類機能が優秀なので、目的の写真を見つけるのもかんたん。
被写体や、撮影場所、撮影日時などを認識して自動でグループ分けしてくれるほか、検索バーをタップして「海」や「寺」といった被写体を示すキーワードを入力すれば、該当する写真だけを抜き出してくれます。
旅行の写真をまとめてアルバムを作ったり、複数の写真からスライドショームービーやアニメーション、コラージュ作品を作ったりと、写真の整理や編集などに必要な機能はすべて詰まったアプリです。
Amazon Photo
「Amazon Photos」は、アマゾンプライム会員の特典として使うことのできる完全容量無制限のフォトストレージサービス。iPhone、Androidスマホ、PCなどマルチデバイスに対応しています。
- 本人または家族や友人がアマゾンプライム会員
- 高画質の写真を圧縮せずに保存したい
- 家族や友人間で大容量の写真データを共有したい
本人がプライム会員でなくても、家族や友人がプライム会員なら最大5名までAmazon Photosアカウントを共有できます。アカウントを共有された人は、Amazonアカウントさえあれば無料で容量無制限のフォトストレージが利用できるようになるのです。
Amazon Photosの最大の特徴は、どれだけ容量の大きいファイルをアップロードしてもリサイズ(圧縮)されないこと。写真の解像度が落ちないので、一眼レフなどの本格的なカメラで撮影した写真を元データのまま保存したい人におすすめです(動画は5GBまでの制限あり)。
「自動保存」設定をオンにしておくと、撮影した写真が自動的にアップロードされます。Wi-Fi環境でのみアップロードする設定にもできるため、データ通信量の心配もありません。アップロードした写真でアルバムを作成できるほか、撮影場所や人物ごとに自動で整理してくれる機能も。
Amazon Photosアカウントに招待した人と「ファミリーフォルダ」で写真を共有できるのも魅力。家族やカップル、友人間でかんたんに無圧縮のきれいな状態の写真を共有できます。
なお、「ファミリーフォルダ」に写真を追加しない限り、それぞれのメンバーが保存した写真は他のメンバーに共有されることはないので、プライバシーを保ったまま利用できます。
Fueru アルバム
「Fueru アルバム」は、“フエルアルバム”でおなじみのナカバヤシが提供するアルバムアプリ。アプリを立ち上げるだけで、スマホの写真データをバックアップできる無料のフォトストレージサービスが使えます。Webブラウザにも対応しており、PCからのアップロードも可能です。
- 写真のバックアップをとりつつ、紙の写真やフォトシートでも思い出を残したい
- ベストショットを集めたアルバムを自動で作成したい
- すべての機能やサービスを無料で利用したい
無料かつ容量無制限でデータをアップロードできるので、スマホにある写真を丸ごとバックアップできます。アップロードした写真は圧縮されますが、スマホの画面で見る分には十分な高画質が保たれるでしょう。
アプリを立ち上げると、スマホに保存されている画像がすべて自動でバックアップされる仕組み。逆に、任意のファイルだけを選択してアップロードすることはできません。
初期設定では「モバイルデータを使用して写真をバックアップする」がオンになっています。オンの状態のままアプリを立ち上げると非常に多くのデータ通信量を消費してしまう可能性があり、注意が必要です。
特筆すべきは、写真の保存機能以外のサービスがかなり充実している点。無料で月に10枚までセレクトした写真を銀塩プリントし、自宅まで配送してもらえます。さらに、ひと月に撮影した写真を4ページにまとめたフォトシートも毎月無料でもらえます。
しっかりスマホ写真のバックアップをとりつつ、ついでに紙の写真やフォトシートでも思い出を残したい人におすすめしたいアプリです。
見られたくない写真でも安心、プライバシー重視のアルバムアプリ
アルバムにロックがかけられたり、共有したアルバムを自動で消去したりといった機能が備わったプライバシー強化型のアルバムアプリを紹介します。インストールしておくと何かと便利でしょう。
鍵付きアルバム - さくっとシークレット(iOS向け)
端末のカメラロールには、人に見られたくない写真もたくさんあるはず。「鍵付きアルバム - さくっとシークレット」は、見せたくない写真にロックをかけて保存できるiOS限定のアプリです。
Androidスマホユーザーには、ほぼ同様の機能が使える「LockMyPix」をおすすめします。
- 特定の画像や動画を端末のカメラロールから隠したい
- 重要書類や個人情報が写った写真がアルバムに入っている
- アルバムにパスワードロックをかけて管理したい
端末のカメラロールにロックをかけるのではなく、選択したファイルをこのアプリの中に保存してロックをかけて管理するというもの。写真だけでなく、重要書類や個人情報の保管場所としても利用できそうです。
使い方はシンプルで、パスワードを設定してアプリに保存したい画像を選ぶだけ。アプリに保存済みのデータは自動で端末のアルバムから削除できるため、このアプリからのみ確認できるようになります。
起動時に毎回パスワードの入力やTouch IDやFace IDによる認証が求められるので、第三者にアルバムを盗み見られる心配がありません。
写真だけでなく動画やGIFアニメにも対応しており、いつでもアプリ内で視聴できます。さらに、画像や動画はアルバムに保存しても圧縮されることはないので、そのままの解像度・サイズで閲覧できるのも嬉しいポイントです。
無料版では、保存できる枚数の上限が動画も含め500ファイルとなっているのが難点。枚数無制限で保存したい場合は、有料版(490円)の購入も検討するといいでしょう。端末の写真の一括インポートもおこなえるので、スマホで撮影・保存したすべての写真にロックをかけることも可能です。
30days Album
「30days Album」は、オンライン上に写真が残ることに抵抗があるプライバシー重視派にぴったりの写真共有・アルバムアプリ。
- オンライン上にずっと写真を残しておきたくない
- 相手側にとって手軽でかんたんな方法で写真を共有したい
- 期間限定で写真を共有したい
最大の特徴は、期間限定のアルバム共有機能。30days Albumで作成したオンラインアルバムの共有期間は「30日間」と「無期限」から選ぶことができます。「30日間」にしておけば期間を過ぎるとアルバムが消失するので、消し忘れが発生しません。
1アルバムにつき150枚までアップロードでき、毎月3つまでアルバムの作成が可能です。アルバムの新規作成時に「合い言葉」を設定すれば、万が一アルバムのURLが第三者に漏れても、合い言葉を知っている人しか閲覧できません。
写真を送りたいときは、作成したアルバムのURLやQRコードをメールやTwitter、LINEで送るだけでOK。閲覧側の会員登録などは必要ないので、手軽に写真を共有できます。ちなみに、合い言葉とURLを知っている人なら、アルバムに写真を追加することも可能。
プライバシーを守りつつ、撮影した写真を余すことなく共有したい人におすすめです。
子どもの写真共有にもおすすめ、フォトブック作成サービス系アプリ
子どもの成長記録は、他の写真とは別に家族間で共有したり、フォトブックなどの形にして残しておきたいもの。以下では、十分な写真の整理・共有機能を備えつつ、写真の印刷サービスも提供しているアプリを紹介します。
その他、フォトブックが作成できるおすすめアプリは以下の記事にまとめています。
Scene
「Scene」は、フォトブックや年賀状などの作成はさることながら、普段使いとしても十分活用できる写真の整理や共有機能を備えたアプリ。
- カメラロールの写真を整理しつつ、フォトブックも作成したい
- シンプルで分かりやすいアプリが好み
- デジカメなどで撮影した写真も一緒に整理したい
端末のカメラロール内の写真を日付インデックスやカレンダー表示などで分かりやすく整理でき、見たい写真にさっとアクセスできます。
別途「Scene Connect」をPCにインストールすれば、デジカメなどで撮影した写真もスマホと同期できるので、より便利に使えるでしょう。
無料ながら、アルバムは容量無制限で作成可能。アルバム数やアップロードした写真が多くなっても、あまり動作が重くならず快適な操作感が保たれるのもこのアプリの特徴です。
写真を共有したいときは、作成したアルバムのURLやQRコードをメールやLINEで送るだけでOK。閲覧者側の会員登録やアカウント作成などは必要ありません。
フォトブック、写真プリント、年賀状やフォトシール印刷といった写真の印刷商品の取り扱いもおこなっています。日頃からSceneで写真を整理しておけるので、いざフォトブックを作ろうとしたときの写真選びも楽に済むはず。
フォトブックのサイズは145×145ミリのみですが、印刷仕上げのソフトカバータイプと、高級感のある写真仕上げのハードカバータイプの2種類から選べます。16〜48ページまで、写真の枚数に応じて選ぶことができ、価格は1冊400円から。別途送料として税込330円がかかります。
家族アルバム みてね
「みてね」は、子どもの写真や動画を家族や親戚で共有することに特化したアルバムアプリです。フォトブックや年賀状、DVDなどの作成サービスも提供しています。
- 写真を家族や親戚間でリアルタイムに共有したい
- コメントのやりとりも楽しみたい
- 大きいサイズのフォトブックを作りたい
離れて暮らしている家族や親戚とも、リアルタイムに写真を共有できます。閲覧できるのは招待した人だけに限られ、よりプライベートな写真は夫婦間だけで公開することもできるのでプライバシー面も安心。
「みたよ履歴」が付けられたり、コメントのやりとりができたりと、コミュニケーションが楽しめるのも特徴です。
アルバムには無料かつ無制限で写真や動画をアップロードできます。選別が面倒なほどに撮り溜めた大容量データの“とりあえずの保存先”として活用しても便利でしょう。写真は撮影日順に自動で整理され、一気にアップロードしてもアルバムがごちゃつく心配がありません。
作成できるフォトブックは、A5縦長サイズの全画面裁ち落としのレイアウトが可能で、写真を大きく見せられるのが魅力。ページ数は24ページで1ページに1枚、計22枚の写真が入ります。1冊あたりの値段は税込529円で、別途送料が121円かかります。
自動提案フォトブック機能が優秀で、前の月の写真を23枚以上アップロードしていると、撮影日や表情、お気に入りの有無など独自のルールで写真が選定されます。手動で作るのとそれほど差のない高クオリティの仕上がりになるはずです。