「ZenFone Max(M2)」レビュー、Proと無印どちらを買うべきか

ZenFone Max(M2)レビュー、Proと無印どちらを買うべきか

ASUSの「ZenFone Max」シリーズに新モデルが登場しました。ZenFone Maxシリーズは同じ名前で複数のモデルがリリースされているのでわかりづらいのですが、2019年3月に新登場したのは「ZenFone Max(M2)」と「ZenFone Max Pro(M2)」の2モデルです。

それぞれ6.3インチという大画面ディスプレイを搭載し、もちろんシリーズ最大の特徴である大容量バッテリーを備えています。手ごろな価格のZenFone Maxシリーズですが、ディスプレイもワイドになっており、もはや格安モデルという印象はありません。エントリークラスのスマホを探している人は注目の製品です。

ZenFone Max (M2)
ZenFone Max Pro (M2)

「ZenFone Max Plus」レビュー:長時間駆動の高コスパモデル、気になる点はあるも予算3万円なら狙い目

それぞれの構成をざっくり比較チェック

ZenFone Maxはエントリークラスの格安モデルで、ZenFone Max Proは少し上のミドルレンジとエントリーの中間に位置します。まず大まかな価格などを見ておきましょう。

ZenFone Maxシリーズの価格と構成比較
ZemFone Max Zenfone Max Pro
価格 2万6500円 3万5500円
ディスプレイ 6.3インチ液晶 1520×720ドット 6.3インチ液晶 2280×1080ドット
CPU Snapdragon 632 Snapdragon 660
メモリ 4GB 4GB
ストレージ 32GB 32GB
バッテリー 4000mAh 5000mAh
カメラ イン800万画素、アウト1300万画素+200万画素 イン1300万画素、アウト1200万画素+500万画素

細かい部分は以降で詳しくチェックしますが、まず価格差が9000円と意外にない点に注目してください。

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Maxの付属品はイヤホン、充電器、ケーブル

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max Proも付属品は基本的に同じだ

大型モデルでも比較的軽くて使いやすい

ディスプレイは6.3インチと大型で、サイズは下表のようになります。

ディスプレイサイズ 本体サイズ 重量
ZenFone Max(M2) 6.3インチ 76.2×158.4×7.7ミリ 160グラム
ZenFone Max Pro(M2) 6.3インチ 75.5×157.9×8.5ミリ 175グラム
ZenFone 5(ZE620KL) 6.2インチ 75.6×153×7.7ミリ 165グラム
iPhone XS Max 6.5インチ 77.4×157.5×7.7ミリ 208グラム

同じZenFoneシリーズの中級モデルであるZenFone 5(ZE620KL)と比べると、ディスプレイがほぼ同じ大きさながら、本体のサイズがだいぶ違います。また、iPhone XS Maxは本体サイズがかなり近いのですが、ディスプレイは6.5インチと大きくなります。

「ZenFone 5(ZE620KL)」レビュー、価格はミドルクラスでも十分な性能と高級感の良バランスモデル

このような構成になるのは、ZenFone Maxの画面占有率がやや低いからです。ワイドディスプレイなので十分にイマドキのスマホに見えますが、上下の縁(フチ)がかなり残っているわけです。高級モデルと比べるとコストダウンされている部分ですが、妥協できる範囲でしょう。

また、注目したいのが比較的軽いことです。iPhone XS Maxに比べるとずいぶん気軽に使えます。

ZenFone Max Pro M2 レビュー

左からZenFone Max Pro、ZenFone Max、ZenFone 5。ZenFone Maxシリーズはどちらも縁(フチ)がかなり残っていることがわかる

格安モデルながら外観にチープ感はない

手ごろな価格のスマホも、最近は驚くほど質感がよくなっています。ZenFone Maxの背面は金属で上下のパネルが樹脂になっています。iPhone 7などと近いツヤ消しの仕上げですが、剛性感の高い手触りがとても素敵です。

ZenFone Max Proは樹脂製の背面ですが、裏からフィルムを貼ったハーフミラー仕上げです。ガラスパネルのスマホと同じように見えるので、最新モデルにも引けを取らない外観です。ただし盛大に指紋が付くので、きれいに使いたい人はケースに入れることをおすすめします。

両モデルとも、金額を聴けば驚くほどの完成度です。仔細に観ていくとコストダウンが感じられる部分もありますが、そもそもの価格を考えるなら十分以上の仕上がりです。

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Maxは格安ながらパッと見でも安っぽさはない

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Maxの背面は上下が樹脂で中央部分は金属だ

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max Proも正面から見た印象はほとんど変わらない

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max Proの背面は樹脂製だが、ハーフミラー仕上げで最新モデルらしいデザイン

ZenFone MaxとProの最大の差は解像度と輝度

両モデルを比較すると、最大の違いがディスプレイです。サイズはどちらも同じなのですが、ZenFone Maxは解像度が低いために映像が粗くなります。

普通に使う分には解像度の差はわかりにくいかもしれません。しかし、ホーム画面を見ているだけでも、文字のキレがずいぶん違います。慣れてしまえばZenFone Maxでも妥協できるでしょう。しかし、おすすめはZenFone Max Proです。

また両者を並べて比べると、ZenFone Maxが暗く感じる場面も少なくありません。ディスプレイが薄暗くぼんやりと感じます。現在販売されているスマホの中で最も明るいiPhone XS Maxと比べると、大きな差があります。しかし、ZenFone Max Proなら十分に満足できるはずです。

後述する撮影テストのために明るい屋外で作業しましたが、ZenFone Maxは最大輝度にしても暗くて見づらいと感じる場面がありました。屋外でスマホをよく使う人には注意が必要な部分です。

ZenFone Max Pro M2 レビュー

左からZenfone Max Pro、Zenfone Max、iPhone XS Max。Zenfone Maxはやや暗い

ZenFone Max Pro M2 レビュー

斜めから見るとその差は大きい。iPhone XS Maxは液晶ではなく有機ELなので、ずば抜けている

ZenFone Max Pro M2 レビュー

暗い場所で比較すると、奥のZenFone Maxは輝度が不足していることがわかる

ZenFone Max Pro M2 レビュー

奥のZenfone Maxは文字のキレが不足していてやや太く、ぼんやりとしているように感じる

デュアルSIM・デュアルVoLTE(DSDV)に対応

両モデルともSIMトレイは2枚、さらにmicroSDカードをセットできます。どちらもデュアルSIM・デュアルVoLTE(DSDV)に対応しており、2つのLTE回線をシームレスに利用できるので、会社と個人の電話番号を使い分けたいケースにも向いています。

ZenFone Max Pro M2 レビュー

両モデルともDSDVに対応

対応バンドは以下のようになっています。

ZenFone Max

  • FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B26/B28
  • TD-LTE:B38/B41
  • キャリアアグリゲーション:2CA
  • W-CDMA:B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
  • GSM/EDGE:850/900/1,800/1,900MHz

ZenFone Max Pro

  • FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B28
  • TD-LTE:B38/B41
  • キャリアアグリゲーション:2CA
  • W-CDMA:B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
  • GSM/EDGE:850/900/1,800/1,900MHz

USB-C非対応だが、素に近いAndroid採用でサクサク

とても残念なのが、コネクターにmicroUSBを採用していることです。これから数年間使い続けることを考えると、USB-C端子のほうが向いています。また付属のACアダプターは、5V2Aでまずまずの急速充電です。このモデルはバッテリーの容量が大きいだけに、USB-C端子を採用してUSB PDに対応してほしいところです。

なおZenFone Maxは、Wi-Fi通信時22時間、ZenFone Max Proは23時間駆動となっています。実際に使ってみてもバッテリーの消費は少なく、とても長持ちします。

両モデルとも指紋センサーを搭載し、顔認証も利用可能です。どちらもテストしてみましたが、快適に利用できました。ベンチマークテストの性能はどちらも程々です。価格から考えると十分で、2〜3年前の上位モデルに匹敵します。

また、スペック以上にサクサク動くのは、ASUS独自のZen UIを採用せず、素に近いAndroidを採用しているからでしょう。クセがなく使いやすいのが嬉しいポイントです。どちらもヘビーなゲームには向きませんが、インターネットや動画視聴などの日常利用には満足できます。

ZenFone Max Pro M2 レビュー

両モデルともmicroUSB端子を採用するのが残念

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max、ZenFone Max ProはZen UIを採用しない。右のZenFone 5はZen UI

ZenFone Max Pro M2 レビュー ZenFone Max Pro M2 レビュー

左:ZenFone Max、右:ZenFone Max Proのベンチマークのスコア。この価格帯としては十分だ

カメラも価格を考えれば納得の画質

両モデルともデュアルカメラを採用しています。もはやこのクラスのスマホでさえ、レンズが2つ付いているのは当たり前になりました。どちらのカメラも、2つ目は被写界深度測定のために機能します。背景をぼかした写真が撮れるわけです。

また、ともにAIを採用しています。葉や文字などを認識して最適な調整で撮影できます。

ZenFone Max Pro M2 レビュー

AIで被写体を認識して右上に葉っぱのマークが表示されている

価格を考えると、カメラは十分以上のクオリティといえるでしょう。今回、あえて比較のためにiPhone XS Maxでも撮影しましたが、写真に興味がない人が見ると「どちらも良い」と感じるかもしれません。意外に差がないのです。

ところが、たとえばおいしそうな食事や家に咲いたきれいな花を撮影したときに、高級なスマホと比べるとちょっと色合いがイマイチ、ということもあるでしょう。これは、価格が違うのですから当然です。

ただ、これまでは10万円以上のスマホのカメラが100点だとすると、2〜3万円クラスのスマホは40〜50点がいいところでした。それが60〜70点程度にまで向上しているわけです。

通常撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Maxで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max Proで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

iPhone XS Maxで撮影

後ろの木を見ると、ZenFone Maxは黒く潰れています。iPhone XS Maxは潰れずに撮れていて、ZenFone Max Proはその中間といったところです。

近接撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Maxで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max Proで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

iPhone XS Maxで撮影

iPhone XS Maxは花の色が鮮やか。ZenFone MaxとZenFone Max Proもそれなりに差があります。

暗所撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Maxで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max Proで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

iPhone XS Maxで撮影

薄暗い室内で撮影しました。iPhone XS Maxは抜群に美しく、最も差が付いた写真になりました。

背景ぼかし

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Maxで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

ZenFone Max Proで撮影

ZenFone Max Pro M2 レビュー

iPhone XS Maxで撮影

背景をぼかして撮影。こちらはどの写真もそれなりに仕上がっています。

まとめ

買うなら迷わず、ZenFone Max Proをおすすめします。両者の価格差は9000円です。ディスプレイの美しさと処理性能の差、ストレージの容量、カメラにも違いがあることを考えれば、9000円の差は必ず埋まるでしょう。スマホに対するこだわりがあまりない人でも、末永く快適に使えることを考えると、ZenFone Max Proのほうが間違いなくお得です。

ZenFone Maxは、DSDVを生かして出張や仕事用に買うなど、割り切った使い方ができるユーザーの2台目、3台目の購入に推奨します。

ZenFone Max (M2)
ZenFone Max Pro (M2)

構成・文:戸田覚

編集:アプリオ編集部