ワイモバイルオンラインストアでは「ソフトバンク認定中古品 iPhone」が販売されています。「バッテリー残量80%以上」「軽微な傷・汚れにとどまっている」といったソフトバンク独自の基準を満たしている中古iPhoneですが、実際はどの程度の使用感があり、日常使いするのに支障がないのか気になる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ソフトバンク認定中古品 iPhoneのメリット・デメリットを分かりやすく整理し、実際に購入した中古iPhoneを第三者の立場でレビューしてみました。中古iPhoneのバッテリー交換や無料補償などについても解説しています。
ワイモバイルの「ソフトバンク認定中古品 iPhone」とは? ラインナップも紹介
ワイモバイルオンラインストアで販売されている「ソフトバンク認定中古品 iPhone」は、ソフトバンクで販売されたiPhoneをリユースしたもの。「バッテリー残量80%以上」「軽微な傷・汚れにとどまっている」といった、ソフトバンク独自の基準を満たした中古品です。端末は専門業者によって完全に初期化され、クリーニング済みです。
下表に、ソフトバンク認定中古品 iPhoneのラインナップをまとめました。ソフトバンク認定中古品 iPhoneは、ワイモバイル回線をこれから契約する人・既に契約済みの人だけが買えます(非ワイモバイルユーザーが端末だけ購入することはできない)。
ソフトバンクやLINEMOなどからの番号移行以外は、基本的に割引が適用される仕組みです。
| 容量 |
割引後の価格(※) |
定価(※) | |
|---|---|---|---|
| iPhone 14 | 128GB/256GB |
|
5万4720円 |
| iPhone SE(第3世代) | 64GB/128GB |
|
4万1760円 |
| iPhone 13 | 128GB/ |
|
4万1760円 |
| iPhone 12 | 64GB/128GB |
|
3万9600円 |
| iPhone SE(第2世代) | 64GB/128GB |
|
2万9520円 |
※:割引後の価格および定価は128GBの値段を記載
「ソフトバンク認定中古品 iPhone」のメリット・デメリットまとめ
ワイモバイルオンラインストアで販売されている「ソフトバンク認定中古品 iPhone」のメリット・デメリットを解説します。
メリット1:バッテリー残量80%以上の中古iPhone、傷や汚れは軽微なレベル
公式サイトによれば、ソフトバンク認定中古品 iPhoneは、検査ツールによってバッテリー残量が80%以上であることを確認済みの端末とされています。ただし、この基準には商品到着時にバッテリー残量が80%未満になっているケースも含むようで、その際のバッテリー交換は無償にはなりません(詳細)。
商品到着時にバッテリー残量が80%未満になってしまう理由をワイモバイルに問い合わせてみたところ、「あくまでリユース品のため、バッテリーが消耗している場合はあるかと存じます」と具体的な回答は得られませんでした。検査ツールの詳細や中古品の検査タイミング(時間が経ったら再検査するのか)についても尋ねてみましたが、詳細は非公開とのことでした。
ちなみに、筆者が購入したソフトバンク認定中古品のiPhone14(128GB)はバッテリー残量が89%でした。今のところ、動作が遅いと感じることはなく、問題なく使えています(詳しいレビューは後述)。
ソフトバンク認定中古品 iPhoneの状態イメージ
ソフトバンク認定中古品 iPhoneには軽微な傷や凹みなどがあり、少々使用感が見られる状態です。一般的なリユースショップで設けられている中古品ランクの「Bランク」に相当します。
ほとんど新品と変わらないレベルの見た目
上の写真は、筆者が購入したソフトバンク認定中古品のiPhone 14(128GB)です。よく見てみると、3箇所に若干の傷や小さな凹みがありましたが、ぱっと見ではほとんど新品に近い状態でした。中古品ランクの「Aランク」といってもよさそうなレベルです。
中古品ランクの具体的な基準は?
中古品の「Aランク」「Bランク」と聞いて、良し悪しを判断しづらい人も多いのではないでしょうか。ここでは、ゲオオンラインストアがまとめている中古品スマホの基準を引用しました。
下記の公式サイトでは、中古品の状態をランク別に写真で確認できます。
- 状態S:通常使用されていない未使用品
- 状態A:使用感が少なく綺麗な状態
- 状態B:気にならない程度の傷や使用感がある
ゲオオンラインストアでは中古品ランクが3段階となっていますが、他の中古品取り扱いショップではBランクの下に「Cランク」(目立つ傷がある状態)「ジャンク品」(大きな傷や部品の欠損がある状態)を設けているケースもあります。
メリット2:中古ショップの同ランク端末よりも安く買える傾向
中古のiPhoneは、ワイモバイルオンラインストア以外にも、リユースショップや家電量販店などでも販売されています。
iPhone 14を例に、ワイモバイルのソフトバンク認定中古品 iPhoneの価格と、リユースショップや家電量販店で販売されている中古iPhoneの価格を比較してみました。なお、新品のiPhone 14(128GB)は、ソフトバンクでの発売当初だと14万400円、2025年12月時点では9万5904円で販売されています。
| 中古品価格 | |
|---|---|
| ワイモバイル「ソフトバンク認定中古品 iPhone」 |
定価:5万4720円
|
| ゲオオンラインストア(状態Bの製品)(※2) | 6万5646円 |
| ムスビー(コンディションBの製品)(※2) | 4万9300円〜9万6580円 |
| ソフマップ(ランクBの製品)(※2) | 6万2980円〜6万3980円 |
※1:番号移行とは、ソフトバンクやLINEMOなどからワイモバイルへのブランド間乗り換えを指す
※2:ワイモバイル「ソフトバンク認定中古品 iPhone」と同程度の中古品ランク
ソフトバンク認定中古品 iPhoneは、ワイモバイル回線をこれから契約する人・すでに契約中の人だけが買えます(非ワイモバイルユーザーが端末だけ購入することはできない)。機種にもよりますが、新規契約・乗り換え・機種変更で申し込むと定価にさらに割引が適用され、リユースショップや家電量販店よりも安い価格で端末を入手できる傾向です。
なお、ソフトバンク認定中古品 iPhoneを番号移行(ソフトバンクやLINEMOなどからのブランド間乗り換え)と同時に申し込むと、割引が適用されません。そのため、リユースショップや家電量販店より値段が上がってしまう機種もあります。(詳細)。
メリット3:手続きはオンラインで完結、早ければ翌日に届く
ソフトバンク認定中古品 iPhoneは、ワイモバイルオンラインストア限定販売のため、購入手続きはすべてオンラインで完結します。購入前に確認したいことがあれば、チャットサポートで問い合わせられます。
居住地域にもよりますが、商品がすぐに届くのもメリットです。ワイモバイルオンラインストアでは、当日の15時までに申し込み内容の審査が完了すると商品を当日中に発送、15時以降に審査が完了すると翌日発送となります。東京都在住の筆者がワイモバイルオンラインストアでソフトバンク認定中古品 iPhoneを日中に注文したところ、翌日夕方にはソフトバンクの大阪ロジスティクスセンターから商品が届きました。
デメリット1:バッテリーの無料交換はできない
ソフトバンク認定中古品 iPhoneは、「バッテリー残量80%以上」という基準をクリアした端末に限定されていますが、商品到着時に80%未満になっているケースもあるようです。スマホのバッテリー残量が80%を下回ると、急にシャットダウンしたり動作が遅くなったりと不具合が発生しやすくなります。
ワイモバイルで1年以上同一機種を利用しており、かつ1年以上「故障安心パックプラス」を継続すると、1機種につき1回「電池パック無料サービス」という無料のバッテリー交換サービスを受けられますが、ソフトバンク認定中古品 iPhoneは本サービスの対象外です。
届いた中古端末のバッテリー状態が悪く、不具合が発生する場合は、バッテリー交換を有償で受けなければなりません。バッテリー交換は、AppleやApple正規サービスプロバイダ(カメラのキタムラ、ビックカメラなど)に依頼しましょう。
デメリット2:無料補償となる場合を除き、故障時は基本的に有償で修理となる
ワイモバイルでiPhoneを購入するときは、iPhoneの製品補償期間が延長され、制限回数なしの端末修理や無料のバッテリー交換を受けられる「AppleCare+ for iPhone」に加入できます。しかし、残念ながらソフトバンク認定中古品 iPhoneは「AppleCare+ for iPhone」の対象外です。
ただし、ソフトバンク認定中古品 iPhoneの購入日から30日以内に機能不良が発生し、下記のケースにあてはまらない場合は、無料で端末を交換できます。無料補償を受けたいときはワイモバイルのチャットサポートで問い合わせましょう。
- ユーザーの故意・過失による故障(例:落下や水漏れによる破損)
- ユーザーの改造・加工による故障
- 購入後の自然災害による故障
- 製造番号(IMEI)が確認できないとき(紛失・盗難も含む)
- 傷や汚れなど、製品の外観に対しての端末交換を希望したとき
- 経年劣化による症状(液晶の画面焼け、ピクセル抜けなど)
デメリット3:ソフトバンクやLINEMOなどからの乗り換え時は割引がない
iPhone SE(第3世代)(128GB)の機種代金。回線の契約種別によって割引額が変わる
ソフトバンク認定中古品 iPhoneは、ワイモバイル回線を新規契約・乗り換え(MNP)・番号移行(ソフトバンクやLINEMOなどからのブランド間乗り換え)のいずれかで契約するか、ワイモバイルユーザーが機種変更するときに購入できます。
回線を契約すると、中古品価格にさらに割引が適用される仕組みです。割引額が最も大きくなるのは乗り換え(MNP)で、次いで新規契約、機種変更の順に割引額が減っていく傾向にあります。
見落としがちな点ではありますが、ソフトバンクやLINEMOなどからワイモバイルへの乗り換えはMNPではなく「番号移行」となり、番号移行時は割引を受けられません。中古端末の割引を受けたいなら、まずはワイモバイルでSIMのみ契約し、その後中古端末に機種変更するのがおすすめです。
実際にワイモバイルでソフトバンク認定中古品を買ってみた、状態をレビュー
実際に購入したソフトバンク認定中古品のiPhone 14(128GB)
実際に、ワイモバイルオンラインストアでソフトバンク認定中古品のiPhone 14(128GB)を購入しました。機種変更で申し込んだところ、5万9760円と中古品価格の定価(7万9200円)の約25%オフで入手できました(2025年12月12日時点)。
ここでは、購入した中古品の見た目や機能について、リアルなレビューをまとめています。
同梱物はSIMカード・納品書・初期設定ガイドのみ
梱包されていたのは、端末とSIMカード、初期設定ガイド、My SoftBankアプリの設定ガイド、納品書
ワイモバイルオンラインストアでソフトバンク認定中古品のiPhone 14(128GB)を注文したところ、翌日の夕方には自宅に端末が届きました。箱を開けてみると、端末とSIMカードが段ボールの板に固定されており、そのほかはワイモバイルスマホの初期設定ガイド(冊子)、My SoftBankアプリの初期設定ガイド(紙1枚)、納品書が入っていました。
通常、新品のiPhoneを購入すると、端末とあわせて充電用のケーブルやSIMピンも届きますが、ソフトバンク認定中古品 iPhoneだと端末本体しか送られてきません。ソフトバンク認定中古品 iPhoneで最も新しい機種はiPhone 14です(2025年12月現在)。iPhone 14シリーズまでは、充電時にType-CではなくLightningケーブルを使用するため、手元にない人はあらかじめ用意しておくとよさそうです。
見た目は新品と変わらないレベル
ほとんど新品と変わらないレベルの見た目
早速段ボール箱を開けて端末の状態を見てみると、パット見では新品と変わらないくらい綺麗な状態です。
カメラレンズも問題ないように見える
2種類のカメラレンズやフラッシュライトにも傷は付いていないため、問題なく写真が撮れそうです。
側面のサイドボタンや音量ボタンも問題なく押せる
側面のサイドボタンや音量ボタンなども問題なく押せます。SIMトレイもスムーズに抜き挿しできました。Lightningコネクタも特に変形している部分はないため、正常に充電可能です。
3箇所に若干の傷や凹みがあった
よく見るとディスプレイの上部に薄い傷がある
本体ディスプレイをよく見ると、内カメラ近くに細い線状の傷がありましたが、画面がオフの状態でもほとんど目立ちません。画面をオンにすると全く気にならないレベルです。
本体の2箇所の角に軽い凹みがある
本体の2箇所の角に僅かな凹みがありました。スマホケースを付けたら見えなくなるため、特に気にならなさそうです。
バッテリー残量は89%、カメラやモバイルデータ通信などは問題なく使える
設定アプリでバッテリー残量を確認したところ89%だった
ソフトバンク認定中古品 iPhoneはバッテリー残量が80%以上という基準をクリアした端末のみ販売されていますが、商品到着時に80%未満になっているケースもあるとのこと。ソフトバンク認定中古品 iPhoneはバッテリー無料交換の対象外のため、なるべくバッテリー残量は多いことが望ましいです。
試しにiPhoneの「設定」アプリでバッテリー残量を確認したところ、89%でした。ちなみに、バッテリー残量は、「設定」アプリの[バッテリー]→[バッテリーの状態と充電]でチェックできます。
ポートレート撮影や動画撮影など、カメラは問題なく使える
モバイルデータ通信も通常どおり使える
ポートレート撮影や動画撮影など、カメラは正常に動作します。モバイルデータ通信も問題なく機能しており、ネットサーフィンやSNSの閲覧も問題なくできます。
そのほか、文字入力やAirDropによるファイル共有など、通常のiPhoneと同じようにサクサクと操作できます。
中古品の状態にはばらつきがある
筆者が購入した中古のiPhone 14は、バッテリー残量が89%とまずまずの状態で、見た目は中古品のAランクと言っても良いくらいの状態でしたが、必ずしもすべての中古品が同じ状態とは限りません。
ソフトバンク認定中古品 iPhoneに関するネット上の口コミを見てみると、「薄い傷が数カ所ある程度だった」「ほとんど新品に近い」といったポジティブなレビューもある一方で、「商品が届いた時点でバッテリー残量が76%だった」「商品到着時点でバッテリー残量80%未満の可能性もあるのに、無料補償対象外なのは許せない」「何回か動作に不具合があった」などのネガティブなレビューも見受けられます。
ソフトバンク認定中古品 iPhoneを購入するときは、中古品の状態にばらつきがあることや、購入後に端末の不具合や修理が発生するかもしれない、といったリスクを念頭において申し込みましょう。
ワイモバイルで「ソフトバンク認定中古品 iPhone」を購入する手順
ワイモバイルオンラインストアでソフトバンク認定中古品 iPhoneを購入する実際の手順を解説します。手順は、ワイモバイル契約者が機種変更するときの内容となっています。
「ソフトバンク認定中古品 iPhone」のページにアクセスして端末を選ぶ
ワイモバイルのソフトバンク認定中古品 iPhoneのページにアクセス
購入したい機種の[今すぐ申し込む]をタップ
ワイモバイルオンラインストアの「ソフトバンク認定中古品 iPhone」のページにアクセス。一覧から購入したい機種の[今すぐ申し込む]をタップします。
ちなみに、画面上部の「他社回線からのりかえ」「新しい番号で契約」などのタブを切り替えれば、契約種別ごとに機種代金を確認できます。
端末のカラーや容量、契約方法などを選ぶ
カラーや容量を選ぶ
契約方法を選択する
端末のカラーや容量を選んだら、端末購入と同時におこなうワイモバイル回線の契約方法(新規契約・乗り換え・番号移行・機種変更)を設定します。
機種代金の支払い回数を選ぶ
注意事項を確認のうえ[次へ]をタップ
機種代金の支払い回数で、「36回払い」「24回払い」「一括払い」のいずれかを選択します。注意事項を確認し、問題がなければ[次へ]をタップしましょう。
なお、上の写真にもあるとおり、ソフトバンク認定中古品 iPhoneを購入すると必ずSIMカードが付属します。eSIMを選ぶことはできません。
My Y!mobileにログインして契約者情報を反映させる
[My Y!mobileログイン]をタップ
SoftBank IDとパスワードを入力してログインする
機種変更の場合、[My Y!mobileログイン]というボタンが表示されます。次の画面でSoftBank IDとパスワードを入力してログインしましょう。
契約中の電話番号や氏名、住所などを確認
[次へ]をタップ
ワイモバイル回線の電話番号や氏名、住所、契約中の料金プランなどに問題がないことを確認したら[上記の情報で申し込みを進める]をタップ。次の画面で[次へ]を押します。
申し込み内容や注意事項を確認する
申し込み内容や契約者情報などを改めて確認する
[ご注意事項を確認する]をタップ
申し込み内容確認ページが表示されます。改めて購入する機種や契約者情報などを確認しましょう。
内容に問題がなければ、[ご注意事項を確認する]をタップします。
[同意して閉じる]をタップ
ソフトバンク認定中古品 iPhoneに関する説明事項や無料補償の条件などを確認したら、[同意して閉じる]をタップします。
申し込み完了ボタンを押す
[申し込みを完了する]をタップ
申し込み完了画面
最後に[申し込みを完了する]を押せば注文完了です。申し込み完了画面に表示されるWEB受注番号は、問い合わせの際に必要になるため控えておきましょう。
SMSにもワイモバイルから申し込み完了のメッセージが届きます。
端末が届いたらデータ移行や初期設定をおこなう
商品が到着したら箱の中身を確認します。
梱包されていたのは、端末とSIMカード、初期設定ガイド、My SoftBankアプリの設定ガイド、納品書
筆者が中古品を購入したときは、端末とSIMカード、初期設定ガイド、My SoftBankアプリの設定ガイド、納品書の5点が箱に入っていました。
万が一端末に初期不要があった場合、商品の到着日から8日以内であれば無料で同等の中古品と交換できます。端末が届いたら早めにセットアップを終わらせて動作確認しておくことをおすすめします。
同梱されている初期設定ガイドを参照しながら端末のセットアップをおこなう
中古端末のセットアップをおこなう前に、端末の充電を済ませます。機種変更時は、現在利用しているiPhoneのデータをiCloudやPCなどにバックアップしておきましょう。また、ワイモバイル回線をeSIMで契約していた人は、機種変更前の端末でeSIMからSIMカードへの切り替え手続きが必要です。切り替え手順は申し込み完了時にSMSに送られてきたリンクを参照してください。
端末の充電が完了したら、電源をオフにして同梱されているSIMカードを挿し込みます。SIMカードを挿入したら画面の指示に従って現在利用中のiPhoneから中古iPhoneへデータを移行しましょう。そのほか、iPhoneからiPhoneへの機種変更手順は下記の記事で詳しく解説しています。