21対9のシネマワイドディスプレイが魅力のXperia 1に、新モデル「Xperia 1 Ⅱ(エクスペリアワンマークツー)」が登場しました。ワイドな画面はそのままに5Gに対応し、カメラも進化。クリエイティブ系の作業に注力するユーザー向けの上位モデルとなっています。カラーもシンプルで、マニアックなユーザーの心をくすぐることでしょう。
「5G」を実際にスマホで使ってみた──最も恩恵を感じた用途、意外な落とし穴とは?
発売はNTTドコモ(4月下旬以降)とau(5月以降)で、ドコモ版はブラック、ホワイト、パープル、au版はブラックとホワイトのカラー展開。価格はドコモオンラインショップで11万8052円(税込)となっています。詳しくレビューしていきます。
前モデルからデザインがかなり変わっている
外観は細長い21対9ディスプレイを搭載する、まさにXperia 1シリーズらしいデザインです。マイナーチェンジと思う人もいるかもしれませんが、デザインは大きく変わっています。
前モデルのXperia 1は、トリプルカメラが本体の中央に配置されていました。一方Xperia 1 IIでは、背面の向かって左側に位置しています。レンズの部分には「ZEISS(ツァイス)」のロゴが誇らしげにプリントされています。前モデルに比べると、よりプロっぽい印象を受けるでしょう。特に本体カラーがブラックだと、ZEISSロゴが目立ちます。
本体は21対9のワイドなディスプレイが特徴
背面はカメラの位置が左側に移っている
ブラックモデルではZEISSのロゴが目立つ
5Gのロゴも誇らしげ
指紋センサーは位置が独特、イヤホン端子の復活は嬉しい
本体サイドを裁ち落としたような四角いスタイルが、Xperiaシリーズの特徴の一つです。指紋センサーは本体サイドに搭載しています。またおサイフケータイを搭載し、防水でワンセグ、フルセグを視聴できます。
指紋センサーの位置は、慣れている人には使いやすいと感じるでしょう。しかし、他のスマホから乗り換えると、指を当てづらいと感じるかもしれません。また、車などに固定するためにアダプターに取りつけると、指紋センサーが使えなくなってしまいます。やはり最良なのは、このところ増えているディスプレイ内蔵タイプでしょう。いち早く採用してほしいところです。
注目したいのは、イヤホン端子を復活させたことです。これは大変嬉しい配慮で、高級なケーブル接続タイプのイヤホンを持っている人にとってはかなり魅力的です。音楽にこだわるソニーらしい対応と言えます。
指紋センサーはこの位置で、電源ボタンを兼用する
性能は上々だがRAM・ROMがライバル機に見劣り
CPUはSnapdragon 865 5Gです。メモリ(RAM)が8GB、内蔵ストレージ(ROM)は128GBと十分なスペックと言えるでしょう。
Xperia 1ではストレージが64GBしかなく、ライバルに比べて引けを取っている印象が否めませんでした。Xperia 1 Ⅱでは128GBになったので、十分だと感じるユーザーが多いはずです。ただし、ライバルとも言える「AQUOS R5G」は256GBを搭載しており、やや差を感じます。
RAMも8GBでまったく遜色なく利用できるはずです。しかし、競合機である「Galaxy S20」やAQUOS R5Gは12GBを搭載します。現時点ではそこまでのRAMは必要ないかもしれませんが、2〜3年使い込んでいくと不足を感じる可能性もあります。
ストレージは内蔵128GBとなっている
21対9シネマワイドディスプレイは賛否が分かれる
21対9のディスプレイはXperiaの最大の特徴で、他にはほとんど見られません。そのメリットは、画面サイズの割に幅が狭いので持ちやすく、ウェブページなど縦に伸びる情報が見やすくなります。映画などを観るときにも、黒ふちが表示されないのがいいところです。
反対に、一般的には4対3で撮影することが多い写真は、小さく表示されてしまいます。また、ゲームなども広い画面が生かせないタイトルが多くなります。21対9に恩恵を感じるかどうかはユーザーの使い方次第。選択肢として、他のスマホと違っているのは好ましい点です。
今回は、iPhone 11Pro Maxと比べてみました、どちらも有機ELを採用していますが、明るさはかなり差がありました。iPhone 11 Proのディスプレイは最高クラスの輝度を誇りますが、動画視聴に力を入れるXperia 1 IIも同等か、それ以上の明るく美しいディスプレイを搭載してほしいところです。
右のiPhone 11Pro Maxと比べると細長いことがよくわかる
ディスプレイの明るさはiPhone 11Pro Maxの圧勝だ
4対3の写真を表示すると、このように黒ふちが目立つ(上はGalaxy S10)
拡大すると大画面のメリットが感じられる
カメラは超広角・望遠・標準、追従高速連写も特長
カメラは、上から16ミリの超広角、70ミリの望遠、24ミリの標準という構成。望遠の撮影時は3倍ズームで、2倍ズームのモデルが多い中でちょっとした差となっています。どのカメラも1220万画素で、ToFセンサーも搭載します。今回は試作機なので画質の評価は避けますが、前モデルのことを考慮しても美しく撮れるでしょう。
特徴的なのが、連写で最高20コマ/秒の撮影に対応します。しかも、動いている被写体にフォーカスを合わせ、自動で露出も調整します。走っている電車を撮影してみましたが、しっかり撮影できました。これなら、スポーツやペットなど動きのあるシーンでも、シャッターチャンスを逃さないでしょう。
残念なのがビデオです。4Kの撮影に対応しますが、30fpsにとどまります。ライバルは8Kの撮影にも対応する製品が登場しています。映像に強いのがXperia 1 IIの特徴なので、4K(60fps)や8K動画の撮影にも対応してほしいところです。
上から16ミリの超広角、70ミリの望遠、ToFセンサー、24ミリの標準レンズ
標準撮影

今回は(試作機のため)画質は比べていませんが、標準カメラでは満足いく撮影ができるはずです。
広角撮影

Xperia 1 IIの超広角は、画質優先と歪みを解消する2つのモードを搭載しています。下はiPhone 11 Pro Maxで撮影。
iPhone 11 Pro Maxで撮影
ズーム撮影

Xperia 1 IIのズームは70ミリなので、3倍相当で撮影できます。
まとめ
Xperia 1 IIは、高性能なCPUを搭載する最新のXperiaです。カメラも望遠が52ミリから70ミリに進化するなど、順当に機能をアップしています。Xperiaファンで、2年以上前のモデルを使っている人の買い換えにはおすすめです。
もちろん、5Gに対応しますがサブ6のみで、残念ながらミリ波には非対応です。そこまでこだわるなら、今後登場する見込みの「Xperia PRO」を選べばよいでしょう。
なお本記事に関連して、動画でもXperia 1 Ⅱのレビューを紹介しています。是非ご覧ください。
構成・文:戸田覚
編集:アプリオ編集部