すごいアプリ100選「レター」:極度の面倒くさがりでも手軽に親孝行できる写真付きカレンダー便り

2015-04-16 18:00
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レター

写真とカレンダーをセットにしたポストカードを贈れるアプリ「レター」。このコミュニケーションサービスが誰でも恩恵を享受できるスゴい何かを発明したのかと問われれば、答えは「No」です。しかし、得てして何でもなさそうなことにこそ価値が宿ります。

毎月8枚まで無料、正方形の写真プリントを注文できるアプリ「ALBUS」の魅力とは

子育ての近況を両親に伝えたかった、けど

少し読んだ本を本棚に戻さず積ん読状態は悪化の一途、洗濯はできるだけ先延ばしして2週間分をまとめてコインランドリーで洗濯して乾燥機にぶち込む、台所のシンクに重ねて放置した食器にカビが生えた──全部、筆者のかつての所業です。

そんな極度の面倒くさがりな筆者にとって、1歳になる息子の成長過程を怠惰ゆえに両親に伝えてこなかったという事実は、台所の排水口のヌメリのように心の片隅にいつもへばり付いていました。両親が「孫の成長を見守りたい」と思っていて、それを実現させることこそが親孝行なのだろうと分かっていても、実家に帰ったり写真付きのEメールやハガキを送ったりする心理的コストの壁を越えられない自分の性分を、我ながら情けなく感じていたのです。経済的に困難というわけではなく、単に面倒だから親孝行をしてこなかったわけですから。

排水口のヌメリも、定期的に"清掃"しておけばそれほど気にならないもの。しかし、タスクをテキパキと処理していける人には分からないかもしれませんが、只々めんどうなんです。でも、矛盾しているようですが、親孝行をしたくないわけでもないんです。

そして、たまたま写真を両親に送ることを検討していたとき、この「レター」の存在を思い出しました。

レター

2014年にスタートした「レター」は、筆者のワガママな欲求に応えてくれるアプリ(iOS/Android)でした。実際に利用してみて「本当に素晴らしいな、これは」と素直に感動したほど。サービス開始当初、「写真付きポストカードを送るサービスか(どうでもいいや)」と感じ、自分にはあまり関係ないものとして心の中でスルーしていたのが死ぬほど後悔されます。褒めすぎかもしれませんが、レターのおかげで心が少し軽くなったのは事実です。

大したことはできない「レター」、だからこそ素晴らしい

実際、レターを「何ができるのか」という機能面から見ると、取り立てて大したことはないアプリに思えます。素人目には驚くべき新たな技術があるようには見えず、印刷された写真の品質はお世辞にも最高とは言えません。アプリでできることは、写真を選び、メッセージを入力し、送付先を決めることだけ。ただ、それだけです。

しかし、たったそれだけのアプリが、App StoreおよびGoogle Playで2014年のベストアプリの1つに選出されています。

レター App Store

レター Google Play

「別に大したことはないじゃないか、なぜベストアプリに選ばれたんだ?」という疑問を感じる人も多いかもしれません。筆者もその1人でした。写真をプリントしたハガキなんて、もはや"枯れた"と表現しても言い過ぎではないであろうコミュニケーション手段だからです。

でも、実は「大したことはない」サービスだからこそ、素晴らしいんです。レターは、筆者にとって"Simple is the best"を久々に実感させてくれるアプリケーションでした。ユーザーの取りうる選択肢を大胆にカットしたサービスとなっています。

だって、単に写真付きのポストカードを発送するだけのサービスですからね。翌月のカレンダー付きのポストカードに写真を印刷し、メッセージを添えて郵送する。「レター」は、ただそれだけのことを非常にシンプルに肩代わりしてくれるサービスです。スマホで写真を選ぶだけで写真付きのポストカードを簡単かつ定期的に作成・発送してくれるサービスって、ありそうで意外と無かったんじゃないでしょうか。料金も1枚250円(送料・税別)とお手軽価格となっています。

素晴らしさのポイントとなるのは、以下の3つの特長です。

  1. つくる流れは一本道、心地良いUI
  2. 毎月のリマインド通知の存在
  3. 少しずつ子どもの成長を記録できる、たまる

1. つくる流れは一本道、心地良いUI

アプリを立ちあげてポストカードの送付先を指定するまで、寄り道なしの一本道。その設計にレターのシンプルさが現れています。

まず、写真を1枚追加し、ポストカードの色をプリセットされている12色のパステルカラーの中から選び、贈り先の住所を指定します。ポストカード上にメッセージを添えたければ、住所指定時に100字までテキストを入力できます。テキストなしでもOK。

あとは、支払いに利用するクレジットカード情報を入力し、初回のID登録(メールアドレスとパスワード)を済ませれば、初回の注文は完了です。住所とクレカ情報は保存されるので、2回目以降は入力する手間はありません。

レター

レター

文字で流れを説明すると何となく面倒な感じを受けるかもしれませんが、極度の面倒くさがり屋の筆者ですらストレスなく注文できたくらいのイージーな作業です。

作業と言いましたが、レターは作業感をほとんど感じさせません。たしかに、住所やクレカ情報、ID登録などを回避することはできないのですが、スムーズに注文まで終わらせることができました。最初に写真を追加してポストカードの出来栄えが一目で分かって微妙にやる気が出るところからスタートし、若干面倒なクレカ登録やID登録は後回しだったからかもしれません。

作業感の低減に一役買っているのが、軽快にアニメーションするシンプルなユーザーインターフェース(UI)。くるっと回転するポストカードやカラー変更の際のふわりとした色の変化などが、アプリに軽やかな印象を与えています。また、ポストカードをつくる流れがほぼ一本道であるがゆえに、迷うことがありません。

2. 毎月のリマインド通知の存在

何気に重要なのが、毎月のリマインド機能の存在です。

いくらシンプルなアプリでも、1ヶ月に1度必ずアプリを起動しなければポストカードを贈ることはできません。そのためだけに、わざわざカレンダーにメモ書きしたり、タスク管理アプリに「レターする」なんて入力したりするのは、心理的に余計なコストを生み出します。

レター 通知

この点、レターは毎月しっかり「○月のレターをつくれるようになりました!」とプッシュ通知を届けてくれます。簡単な予定管理すらダルいと感じる筆者にとっては、非常にありがたいお節介です。

3. 少しずつ子どもの成長を記録できる、たまる

あとはコレクション要素も大きなポイントです。

毎日見られるカレンダーとして、子どもの成長記録が1ヶ月に1枚ずつ蓄積されていくわけです。その1枚につき写真が1つという点が重要で、これがフォトブックサービスのように数十枚単位になってくると、個人的にサービスを利用し続けられず脱落していくのが目に見えています。面倒だからです。

レター

おそらく子どもが小学生くらいになって可愛い盛りを過ぎてくると、徐々にレターを使わなくなっていくのかもしれません。でも、そこまでの数十ヶ月分のカレンダーが親の手元にあるということだけでも、なんだか素敵な出来事だと感じます。

無くなってもらっては困る価値を創造した

この「レター」は、レシピサイトのクックパッド社のメンバーが設立した会社によって開発されています。クックパッド、お世話になっています。

そこで、企業サイトを覗いてみると、次のようなメッセージが掲載されていました。

「楽しみが待っている毎日を」
そんな状態が実は一番幸せなのではないかと気づいてしまった3人が、会社をつくりました。最近では、スマートフォンがどんどん普及して、多くの人が毎日インターネットに触れています。インターネットを使ったサービスも雨後のタケノコです。インターネットに長い時間を費やす、その時間だけが楽しいサービスではなく、使った後にこそ楽しみが待っている。そんなサービスをつくっていこうと思っています。
ROLLCAKE Inc.

また、「レター」のウェブサイトなどでは、アプリの価値を以下のように表現しています。

レターなら毎月写真を1枚選ぶだけで、驚くほど簡単に両親が喜ぶ手紙を送ることができます。
レター

理念やらミッションやらビジョンやらを高々と掲げている企業やサービスは世界に星の数ほど存在していて、理想と実態との乖離に驚くこともなくなってしまった筆者ですが、「レター」に関しては率直に「その看板に偽りなし」と認めざるを得ません。ポストカードという「モノ」を媒介することで「使った後にこそ楽しみが待って」いて、実際に毎月のポストカードを大切に飾ったり保管したりしているユーザーも多いようです(専用のレタースタンドやアコーディオンブックも販売されています)。また、筆者のように細やかな気配りが苦手な人間でも、「驚くほど簡単に」両親を喜ばせることができました。

もちろん、このべた褒め具合は、筆者の積年の課題を少しだけでもシンプルに解決してくれたからこその評価ではあります。しかし、その点を差し引いても、このサービスの質が高いことは間違いありません。だからこそ、ユーザーからも高く評価されているのでしょう。末永くサービスを継続させてもらいたいものです。

「レター」というサービスが筆者にとって無くなってもらっては困る価値を創造したのかと尋ねられたら、迷うこと無く答えは「YES」です。

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