「Tマガジン」とは? 月額440円で550誌もの雑誌が読み放題、ラインナップや特徴をレビュー

「Tマガジン」とは? 月440円で550誌もの雑誌が読み放題、ラインナップや特徴をレビュー

T-MAGAZINE(ティーマガジン、以下「Tマガジン」)は、TSUTAYA事業などを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループが展開する雑誌読み放題サービスです。

月額440円(税込)の料金で550誌以上を収録するコスパの良さや、コミック誌からアダルトコンテンツまで幅広いジャンルの取り扱いなどが魅力。比較的新参ながら、非常に注目度の高いサービスです。

そこで今回は、Tマガジンに興味を持っている人に向けて、その特徴やメリット・デメリットなどをレビューします。

2020年5月31日をもってTマガジンの有料サービスは終了し、80誌以上をラインアップとした完全無料サービスに移行しました。また、無料サービスはWebブラウザ上からのみの購読となるため、Tマガジンアプリの配信およびコンテンツの閲覧も終了しています。

Tマガジンとは? 料金を他サービスとも比較

Tマガジンは、2019年5月に提供が開始された雑誌読み放題サービスです。TSUTAYA事業などを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下の株式会社Tマガジンが運営しています。

取り扱いは550誌以上(ジャンル別の取扱数一覧まとめ)

Tマガジンの特徴は、なんと言っても550誌(+バックナンバー)を読み放題できる点です。主要な雑誌読み放題サービス9社の中では「タブホ」(月額500円で900誌を読み放題)に次ぐ取り扱い数の多さとなっています。

バックナンバーは雑誌により異なるものの、月刊誌であれば1年分のバックナンバーを揃えている場合もあります。最新刊の配信スケジュールは、発売日と同時というケースが多くなっています。

Tマガジン ラインアップTマガジン ラインアップ

クルマやスポーツ、エンタメなどのホビー系の雑誌が充実している

気になるラインナップは、クルマやスポーツなどのホビー系雑誌が充実しており、他の雑誌読み放題サービスにはないような雑誌も読むことができます。また、タウン情報誌やコミック雑誌、アダルトコンテンツなどのジャンルも読み放題に含まれています。

ただし、注意点もあります。ジャンル別のコンテンツ数と雑誌の一例をまとめた下表でも明らかなように、ジャンルによりコンテンツ数に大きな差があるのです。

顕著なのは旅行・グルメとR18の領域で、それぞれ100冊以上配信されています。自分の読みたいジャンルが決まっているなら、チェックしておきましょう。

ジャンル別の取り扱い雑誌数
ジャンル コンテンツ数 雑誌の一例
ニュース・総合誌 18 週刊文春、週刊女性、ニューズウィーク日本版、FRIDAYなど
男性ライフスタイル 27 男の隠れ家、BRUTUS、pen、WIRED、Tarzanなど
男性ファッション 17 LEON、POPEYE、MEN'S NON-NO、GQ、UOMOなど
女性ライフスタイル 30 anan、VOCE、ar、婦人画報、ESSEなど
女性ファッション 38 Oggi、CanCam、non-no、BAILA、Marisolなど
ビジネス・国際・IT 17 週刊アスキー、週刊エコノミスト、週刊ダイヤモンド、PRESIDENT、日経ウーマンなど
スポーツ・車 65 CARトップ、ベストカー、ゴルフダイジェスト、GOLF TODAY、報知高校野球など
エンタメ・趣味 76 釣ファン、週刊 ファミ通、旅と鉄道、山と渓谷、ギター・マガジンなど
暮らし・料理・健康 37 クロワッサン、レタスクラブ、オレンジページ、いぬのきもち、ひよこクラブなど
旅行・グルメ 123 旅の手帖、おとなの週末、dancyu、散歩の達人、るるぶシリーズなど
タウン情報誌 33 東京カレンダー、東京ウォーカー、関西ウォーカー、湘南スタイル、おきなわ倶楽部など
コミック雑誌 18 月刊アクション、グランドジャンプ、月刊コミックゼノン、月刊COMICリュウ、COMICメテオなど
R18 100 写真集、成年マンガなど

2020年4月30日時点の編集部調べ

Tマガジンの取り扱い雑誌一覧(ジャンル別)

なお、Tマガジンで読んだ雑誌は、TSUTAYA onlineショッピングで在庫を確認し、実際にオンラインで購入することもできます。

TマガジンでR18の雑誌を閲覧する方法と注意点

Tマガジンでは18歳以上が閲覧可能なアダルト誌を閲覧できます。アプリからは作品を検索できず、ブラウザからTマガジンにログインし、作品を検索・閲覧します。ただし、ブラウザ上で「お気に入りに追加」したアダルト誌は、アプリ上でも読むことができます。

雑誌を閲覧した履歴は残ってしまうため、「アカウントを複数人で共有する」場合は注意が必要です。他のユーザーに閲覧履歴を見られたくない人は、履歴をすぐさま消すという使い方が必要でしょう。

反対に、アダルトコンテンツを検索できないようにする場合は「セーフサーチ機能」をオンにすればOKです。

月額440円でdマガジンや楽天マガジンと同クラス料金

Tマガジンの料金は月額440円です。下表では、他の雑誌読み放題サービスと料金やコンテンツ数、機能の充実度などを比較しています。これを見るに、Tマガジンはかなりコスパの高いサービスの一つと言えるでしょう。

コンテンツ数 月額料金(税込) 対応デバイス 機能 雑誌以外の付加サービス 無料トライアル期間
Tマガジン 550誌以上 440円 スマホ、タブレット、PC(アプリ5台+ブラウザ1台) Tポイントが貯まる・使える、見開きモード、セーフサーチ機能、お気に入り、しおり、ランキング、オフライン対応、閲覧履歴 なし 31日間
楽天マガジン 450誌以上 418円 スマホ、タブレット、PC(アプリ5台+ブラウザ2台) 楽天ポイントが貯まる・使える、ランキング、ふせん、お気に入り雑誌(自動取得)、お気に入りジャンル、オフライン対応、閲覧履歴 なし 31日間
dマガジン 450誌以上 440円 スマホ、タブレット、PC(アプリ5台+ブラウザ1台) dポイントが貯まる、お気に入り(自動取得、新着通知)、クリッピング、ランキング、オフライン対応、記事検索、閲覧履歴 なし 31日間
ブック放題 350誌以上 550円 スマホ、タブレット、PC(アプリ5台+ブラウザ1台) 本棚シェア、お気に入り、ランキング、オフライン対応、閲覧履歴 マンガ 30日間
ブックパス 300誌以上 418円〜 スマホ、タブレット、PC オフライン対応、お気に入り、ランキング、ブックマーク、閲覧履歴、セーフサーチ 本、コミック 30日間
Kindle Unlimited 240誌以上 980円 スマホ、タブレット、PC、Kindle端末(端末またはアプリ6台) ランキング、しおり、オフライン対応 本、コミック、洋書 30日間
FODマガジン 130誌以上 976円〜 スマホ、タブレット、PC(アプリ5台) 毎月最大1300ポイントもらえる、お気に入り、ランキング、オフライン対応、閲覧履歴 動画の見放題、無料マンガ 2週間
U-NEXT 80誌以上 2189円 スマホ、タブレット、PC 毎月1200ポイントもらえる、しおり、オフライン対応 動画の見放題、無料マンガ 31日間
タブホ 900誌以上 550円 スマホ、タブレット、PC(アプリまたはブラウザ3台) しおり、全文検索ランキング、ペアレンタルコントロール、シール・クチコミ投稿、オフライン対応 なし 24時間

とはいえ、サービスを選ぶ際はピンポイントで自分の読みたい雑誌、ジャンルが揃っているかという点が最も重要です。他社サービスとTマガジンのどちらかで迷っているなら、やはり無料お試しなどで実際のラインナップを天秤にかけて選びたいところです。

Tポイントも貯まる・使える

Tマガジンは、毎月の利用でTポイントが貯められます(税別200円につき1ポイント)。自身の保有するTポイントで月額料金の支払いも可能です(1ポイント=1円)。登録にはYahoo! JAPAN IDが必要で、1つのアカウントにつき最大5デバイスでアクセスできます。

Tポイントのユーザーにとっては、Tマガジンの利用でポイントが貯まり、さらに支払いにも充当できるのは嬉しい特典と言えるでしょう。

T-IDでのログインは2021年2月末日まで

Tカード番号で登録できるT-IDは、2021年2月末日をもってTマガジンのログインに使用できなくなります。T-IDをログインに使用している場合は、Yahoo! JAPAN IDとの紐付けが必要になります。

これに伴って、現在はT-IDによるTマガジンへの新規登録は受け付けていません。

Tマガジンの使い勝手は? 機能面の強みと弱み

Tマガジンは、電子書籍に慣れてない人も快適に読める便利な機能を搭載しています。

電子書籍の“読みにくい”を解消する「ユニバーサルフリック」「見開きモード」

Tマガジン 見開きモード

Tマガジンは雑誌リーダーの機能も優れています。たとえば「ユニバーサルフリック」機能では、縦読みと横読みを直感的に切り替えてくれます。

スマホを横に寝かせれば「見開きモード」、縦に戻せば「単ページモード」へと瞬時に切り替わるので、ストレスが少なくて済みます。

Tマガジン 見開きモード

とくに「見開きモード」は、見開き写真のページが多い雑誌を読むのに嬉しい機能です。

オフラインでも雑誌を閲覧できる「ダウンロード機能」

Tマガジンはオフラインで雑誌が読める「ダウンロード機能」に対応しています(アプリのみ)。出先で雑誌を読む機会やページをパラパラめくることが多い人は、事前にWi-Fi環境で1冊分のデータをダウンロードしておけば通信量の節約につながります。

Tマガジン ダウンロード機能Tマガジン ダウンロード機能

左:トップ画面やお気に入りなどから希望の雑誌を選び、[ダウンロード]をタップ右:完了すると「ダウンロード」タブに雑誌データが保存される

ただし、dマガジンの「クリッピング(1ページ単位のダウンロード)」のような機能は備わっていません。Tマガジンで1ページだけを保存したいときは、画面をスクリーンショットを撮ってください(現状、スクショに関する制限などはないようです)。

ランキングは確認できるが「記事内検索」は不可

Tマガジン 検索機能Tマガジン 検索機能

左:Tマガジン右:dマガジンは該当する記事に直接アクセスできる

Tマガジンでは、上記の他にも「お気に入り登録」「しおり」「閲覧履歴」「ランキング」など一通りの機能を利用できます。

しかし、「記事内検索」の機能は非搭載で、検索性が高くないのは惜しいポイント。読みたい雑誌が決まっているならさほど問題ないですが、思ってもみなかった記事や雑誌との出会いは期待薄です。

Tマガジンがおすすめの人は? 1カ月の無料お試しもあり

Tマガジンの料金や特徴、便利な機能などを紹介してきました。それらをまとめると、以下の条件に当てはまる人には特におすすめできるサービスといえます。

Tマガジンはこんな人におすすめ
  1. コンテンツの豊富さや料金(コスパ)を重視する
  2. Tポイントユーザー(Tポイントを使いたい・貯めたい)
  3. 車やスポーツなどホビー系雑誌を楽しみたい
  4. コミックやアダルト雑誌も読みたい

(3)や(4)の条件をみると、男性向けの色が強いサービスのようにも感じるかもしれませんが、女性向けファッション誌やライフスタイル誌、旅行・グルメ誌などのジャンルも幅広く取り揃えており、幅広いニーズに応えられるサービスといえます。

Tマガジン 初月無料

Tマガジンは初回に限り、初月無料でお試しが可能です。もし気に入らなくても、契約の更新日までに解約してしまえば料金はかかりません。この機会にTマガジン、ひいては雑誌読み放題の世界を体験してみてはいかがでしょうか。

EDITED BY
TOKIWA