ビジネスパーソン必見の海外ドラマ『SUITS/スーツ』が面白い、NetflixやU-NEXTなどで配信中

シーズン9で完結

多くの人は成人すれば、仕事に就くでしょう。人生は仕事がすべてではありませんが、仕事が占める割合はとても多く、仕事を抜きに人生を考えることはできません。

アメリカの人気ドラマ『SUITS/スーツ』は、仕事をする多くの人が共感できるだろう作品です。今でこそ私服で仕事する人も増えてきましたが、仕事の象徴とも言えるスーツをタイトルにしたこのドラマは、スタイリッシュかつスリリングな展開で観る人を楽しませながら、人生の多くを占める仕事との向き合い方について考えさせられます。

学歴を偽る男が超学歴社会で大活躍

一度読んだ本はすべて暗記できる天才マイク・ロスは、あるきっかけでハーバード・ロースクール卒以外は採用しない方針の一流弁護士事務所に就職することになります。天才ではあるが弁護士資格を持たないマイクの素性を知るのは彼の直接の上司・ハーヴィー・スペクターを含めごくわずか。学歴も実績もないマイクは、ハーヴィーとのコンビで生き馬の目を抜く弁護士の世界で活躍し、勝利を重ねていきます。

アメリカは実力至上主義のようなイメージを持つ人は多いと思いますが、実はこのシリーズで描かれる通り、かなりの学歴社会でもあります。ハーバードの卒業認定書をわざわざ事務所にみな掲げているほど、そのことに誇りを持っており、そんな厳しい学歴社会のなかで才能だけで渡り合うマイクの活躍はとても痛快です。

一方で、このシリーズは弁護士事務所という法律を扱う世界を舞台にしていることからも、成功のためには不正はアリかという問いも繰り返し描かれます。

そもそもマイク自身が学歴を偽っているのが彼にとっては後ろめたいことですが、上司のハーヴィーは勝利至上主義であり、時には違法スレスレな戦法も辞さない面を持っています。

その勝利が人を救うことになれば、まだ悩みは少ないかもしれません。しかし弁護士は時に人を苦しめることもしなければいけません。自分は何のために弁護士をやっているのか、それは人のためになることなのか。学歴を偽るというリスクを冒してまで仕事をする意味を求めてマイクは葛藤し続けます。

なんのために仕事をするのかという悩みは、どんな職種に就いても突き当たる悩みです。NYの超一流弁護士事務所という華やかな世界を舞台にしていて、セレブな生活をしている彼らも普遍的な悩みを抱えているのです。

『SUITS/スーツ』は、映画の引用を含めたセンスある会話やトム・フォードの高級スーツなどファッションも見所のひとつで、全米のビジネスパーソンが参考にすることもあるそう。

また、できる仕事人とはどういうものかについても考えさせられます。マイクは常にハーヴィーから出された指示以上の成果を持ってきます。相手が何を要求しているか、常に考えて一手、二手先を考えて行動しているのです。

何のために仕事をするのか、より良い仕事をするにはどうすべきか。このドラマを観ると、そんな仕事に関するたくさんのヒントを見つけることができるでしょう。

『SUITS/スーツ』は、動画配信サービスのNetflixやU-NEXTなどで視聴可能です(2023年6月15日時点)。気になる人はぜひチェックしてみてください。