『愛の不時着』や『ヴィンチェンツォ』などのヒット作を連発し、韓国ドラマを牽引する存在となった「スタジオドラゴン」。ディズニープラスでは、同スタジオの新作『パンドラ 偽りの楽園』を配信中です。
記憶を失った主人公の女性が、自分の衝撃的な過去を知ることから巻き起こる復讐劇。『SKYキャッスル』『結婚作詞離婚作曲』などに代表されるような、韓国ドラマ特有の刺激的かつドラマティックな展開が楽しめる作品です。
上流階級の妻が抱えた知られざる過去とは?
巨大IT企業ハッチ社を成功に導き、次期大統領選への出馬も噂されるジェヒョンとその妻、テラ。同じくハッチ社の経営代表ドジンと、妻でありニュースキャスター、射殺された前大統領の娘でもあるヘスの4人は、互いに信頼し合い優雅な生活を営んでいます。
しかし、テラは時折、自分の知らない記憶が頭をよぎることがありました。それは見知らぬ少女が薄暗い建物の中で男たちをなぎ倒していく、という奇妙な光景。一方のヘスは、前大統領である父親を殺した犯人を今も探し続けています。そんな彼女の元にある日、差出人不明のメッセージが届きます。
そのメッセージは、父親の暗殺について「ハヌル精神病院のNo.50の正体を探せ」というもの。「No.50」と呼ばれる存在が父の死に関係しているらしい、と踏んだヘスはテラと一緒に病院に赴きますが、ぞんざいに扱われてしまいます。その病院で何かを思い出しそうになるテラ。記憶に隠されていたのは思いもよらない衝撃の真実でした。
一見、裕福できらびやかな世界に生きる主人公・テラが抱えた過去の闇とは。大統領選の行方や、テラの偽りの姉とドジンの不倫問題なども登場し、陰謀と愛憎が入り乱れるスリリングな展開が魅力の作品です。
イ・ジアが見せる新たな魅力
主人公のテラを演じるのは、『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』や『ペントハウス』シリーズで知られるイ・ジア。彼女は今作でも凛とした佇まいを活かし、華やかなセレブ妻を演じています。
今回はそれに加えて複雑な過去を持つ役どころで、本格的なアクションにも挑戦しています。テラのアクションシーンはまさしく見どころの一つであり、立ち技から絞め技まで、繰り出される技の豊富さにも驚きますし、カメラワークも相まって非常に迫力あるシーンが楽しめます。
テラの夫であり野心的な起業家ジェヒョンを演じるのは、イ・サンユン。彼はソウル大学の物理学科を卒業した秀才で、本作のような知的な役柄はまさにはまり役です。聡明で優しい理解ある夫というだけでなく、陰謀渦巻く政治の世界に切り込むキャラクター性にも注目したいところ。
「マクチャンドラマ」と称される、現実離れした大胆な設定が魅力の本作。回を追うごとに人間関係の複雑さが増していきます。緊張感が容赦なく続く展開とストレートな描写、ドロドロした愛憎劇が好きな人ならたまらない作品でしょう。
『パンドラ 偽りの楽園』を見る(ディズニープラスで配信中)
何不自由のない優雅な生活を送っていた、経営者の妻・テラ。
記憶喪失の彼女は、あるメッセージをきっかけに抑圧されていた自身の衝撃の過去を知る。自分の名前も生活も偽りだったとわかった彼女は運命を操る黒幕たちに復讐を挑むが、そこで暴かれた真実とは...。
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