Chromecastが11年の歴史に幕、新デバイス「Google TV Streamer」を発表

Geminiを搭載したストリーミングデバイス
Chromecastが11年の歴史に幕、新デバイス「Google TV Streamer」を発表

Googleは2024年8月6日(米国時間)、Chromecastの生産を終了し、新デバイス「Google TV Streamer」の展開を開始すると発表しました。

Chromecastは、2013年7月(日本では2014年5月)より発売されたGoogleのストリーミングデバイス。スマホやタブレットなどで再生しているコンテンツを、テレビ画面上で再生できる「キャスト」機能をメインに据え、11年間で1億台以上を販売しました。2020年11月に発売されたChromecast with Google TVでは、キャスト機能に加えてリモコンを使ったコンテンツのストリーミング再生にも対応しています。

一方で、テレビだけでオンラインのコンテンツを再生できるAndroid TVが2億2000万台以上普及。外部デバイスがなくても、スマホやタブレットのコンテンツを大画面で視聴するのがこれまで以上に簡単になっています。そのため、ストリーミングデバイスがスマートTVにさらに多くの機能を追加することをテーマとし、新たなストリーミングデバイス「Google TV Streamer」の提供を開始します。

Google TV Streamer

Google TV Streamer

Google TV Streamerは、コンテンツのストリーミング機能やキャスト機能に加えて、Google Home・Matterデバイスのスマートホームハブとしても利用できます。GoogleのAI「Gemini」を搭載し、ユーザーの契約しているサービスから、ユーザーの好みに応じた作品をキュレーションして1つの場所に整理します。各コンテンツの要約やレビュー、シーズンごとの内容も取得可能です。

Google TV Streamer

アンビエントモードでは、アイドル状態のテレビ画面に音声操作でGoogleフォトの写真を表示させたり、生成AIによるスクリーンセーバーを作成させたりといったこともできます。

Google TV Streamerは、改良されたプロセッサと従来の2倍のメモリ、32GBのストレージを内蔵し、前世代のChromecastよりもアプリのロード時間が短くなっています。また、スマートホーム機器との接続性を高めるために、テレビの後ろではなく前に置くようにデザインされています。

テレビ画面上にGoogle Homeパネルを表示して、カメラ映像の確認や照明・温度の調整、ブラインドの開閉など、スマートホームの制御もおこなえます。

Google TV Streamer

リモコンも再設計

さらに専用のリモコンも再設計。グリップ感向上のために背面にテクスチャ加工を施したり、ボタンレイアウトをあらゆる手のサイズに最適化したりと、人間工学に基づいた改良を反映しています。カスタマイズ可能なボタンも新たに搭載し、お気に入りのアプリの起動やGoogle Homeパネルの起動などをワンクリックで実行できるようになっています。

また、家の中でリモコンを紛失してしまった際に、音声操作やGoogle Homeアプリなどからリモコンを探せるようになります。Googleアシスタント対応スピーカーか、Pixelスマホに音声でリモコンを探すように指示すると、リモコンから音が鳴って場所を知らせます。Google TV Streamerの背面にあるボタンや、Google Homeアプリから音を鳴らすことも可能です。

Google TV Streamerは、PorcelainとHazel(米国のGoogleストア限定販売)の2色のカラーバリエーションを用意。2024年8月6日から予約受付を開始し、9月24日よりGoogleストアなどにおいて99.99ドルで発売されます。ただし、日本のGoogleストアでは、現時点でGoogle TV Streamerの予約受付はおこなわれておらず、Chromecast with Google TVのみが引き続き販売されています。上記の販売予定は米国内でのものとみられ、日本国内での発売日などは明らかにされていません。

追記:Googleは日本国内でもGoogle TV Streamerを発売すると発表しました。2024年8月7日より予約受付を開始し、9月24日から発売されます。日本での販売価格は1万6000円(税込)です。

EDITED BY
TOKIWA