スマートフォン(iPhone/Android)とパソコン(Windows/Mac)を接続する方法は主に2つあります。USBケーブルで有線接続するか、BluetoothやWi-Fiでワイヤレス接続するか、どちらかです。
それぞれ接続方法によってできること・できないことが異なるので、自分の用途に合わせて最適なつなぎ方を選ぶ必要があります。
スマホとパソコンを接続する3つの方法
スマホとパソコンを接続する主な方法と、できること・できないことをまとめました。
方法1:USBケーブルでつなぐ
最も簡単、かつ幅広い用途に対応するのが「USBケーブルで接続する」方法です。
スマホとパソコンを直接ケーブルでつなぐだけでOKなので、面倒な事前設定や準備が必要ありません。セキュリティ面でも最も安全といえます。
Windows ⇔ iPhone | Windows ⇔ Android | Mac ⇔ iPhone | Mac ⇔ Android | |
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スマホ上のファイルを閲覧する | ○ | ○ | ○ | ○ |
ファイルの転送(写真・動画・音楽・テキストなど) | ○ | ○ | ○ | ○ |
スマホのOSアップデート | ○ | △(機種による) | ○ | △(機種による) |
スマホの画面共有(※) | × | ○ | ○ | ○ |
テザリング(インターネット共有) | ○ | ○ | ○ | ○ |
※画面共有する場合、専用の機材を揃えたり、アプリをインストールしたりする必要があります。また、投影できる条件・環境などが限定されるので注意が必要です。
上表を見て分かるように、ケーブルで接続すればOS問わずたいていの作業はおこなえます。スマホに保存されているデータを閲覧したり、転送したり、削除したり自由にやりとりが可能です。
また、障害物の影響を受けやすいワイヤレス接続(Wi-FiやBluetooth)と比べ、ケーブル接続は安定した通信ができるのが利点。「スマホのデータを丸ごとパソコンに移したい」「数千枚レベルの写真を転送したい」といった大容量データをやりとりするシーンでは、ケーブルによる接続がおすすめです。
詳しい接続方法については後述しています。
方法2:BluetoothやWi-Fiでつなぐ
BluetoothやWi-Fiなどを経由してワイヤレスでスマホとパソコンを接続することも可能です。
Windows ⇔ iPhone | Windows ⇔ Android | Mac ⇔ iPhone | Mac ⇔ Android | |
---|---|---|---|---|
スマホ上のファイルを閲覧する | × | × | × | × |
ファイルの転送(写真・動画・音楽・テキストなど) | × | ○ |
○ |
○ |
スマホのOSアップデート | × | × | × | × |
スマホ画面の共有(※) | × | ○ | ○ | × |
テザリング(インターネット共有) | ○ | ○ | ○ | ○ |
※画面共有する場合、専用の機材を揃えたり、アプリをインストールしたりする必要があります。また、投影できる条件・環境などが限定されるので注意が必要です。
ただ、できることはかなり限られます。ケーブルでつないだ時のように、スマホ上のファイルを閲覧したり、出し入れしたりすることはできません。「接続する」というよりはファイル送信やテザリングのひとつの手段として捉えたほうがいいでしょう。
また、ワイヤレス接続でのファイル転送はケーブル経由よりも低速です。大容量ファイルを転送する場合、完了まで長い時間がかかることが予想されるので注意してください。実際の接続方法は以下の記事で詳しく解説しています。
Androidスマホの写真・動画データをパソコンに取り込む5つの方法パソコンの写真を画質を落とさずiPhoneに転送する方法(Windows/Mac)
方法3:パソコンの連携機能を使う

WindowsとGalaxyスマホの連携でファイルをドラッグ・アンド・ドロップ
iPhoneとMac、WindowsパソコンとAndroidスマホはそれぞれ親和性が高く、お互いのデバイスを連携して便利に使える機能が搭載されています。
たとえばWindows 10以降のパソコンには「スマホ同期」という機能があり、Androdスマホにかかってきた電話にパソコンで出たり、スマホ上のファイルをパソコンで閲覧/転送したりといったことができます。また、Galaxyなど一部の機種では、パソコンでスマホを遠隔操作することも可能です。
iPhoneとMacは、同じApple IDでサインインすることでさまざま操作を連動できる仕組みです。たとえば、電話の発着信やSMSの送受信、コピーしたテキスト、接続中のインターネットなどが互いに共有され、シームレスにデバイス間を行き来できます。
USBケーブルでスマホとパソコンを接続する方法
ここからは、USBケーブルでスマホとパソコンを接続する方法を紹介します。スマホとパソコンを繋ぐもっとも基本的な手法なので、ぜひ覚えておきましょう。
パソコンやスマホの種類によって準備するケーブルや操作方法が異なるので、自身の環境に合わせて確認してください。
iPhoneとWindowsパソコンをつなぐ

まずは、iPhoneとWindows搭載パソコンを利用しているユーザー向けの方法を紹介します。必要に応じて、以下の記事も参考にしてください。
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USBケーブルを用意する
まずは、接続するためのケーブルを用意します。手持ちのパソコンが搭載しているコネクタを確認しましょう。ノートパソコンは側面、デスクトップPCは筐体部分に搭載されているケースが多いです。
画像左の「USB-A」と同じ形の挿し込み口があればUSB-A & Lightningケーブル、画像右の「USB-C」と同じ形の挿し込み口があった場合はUSB-C & Lightningケーブルを用意しましょう。
まずはiPhone購入時に同梱されていたケーブルや、普段充電に使っているケーブルのコネクタがパソコンの挿し込み口に合っているか確認してください。もしコネクタが合わなかった場合は別途購入する必要があります。
Apple USB-C - LightningケーブルApple Lightning - USBケーブル購入する場合は、必ず通信に対応したケーブルを買ってください。たとえば100円均一などで販売されている「充電専用」と記載された商品は、パソコンと接続しても認識されません。
スマホの認識感度やデータの転送速度などは、使用するケーブルの品質に大きく左右されます。安全に長く使うなら、Apple純正品もしくはMFi認証のケーブルをおすすめします。
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ケーブルでパソコンとiPhoneを繋ぐ
Windowsパソコンを立ち上げたら、用意したケーブルでiPhoneとWindowsパソコンをつなぎます。
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iPhoneでパソコンとの接続を許可する
iPhoneとWindowsパソコンが正常に接続できれば、iPhoneの画面上に「このデバイスに写真やビデオへのアクセスを許可しますか?」と表示されます。
[許可]を押して最後に画面ロックのパスワードを入力すれば、iPhoneとWindowsパソコンの接続は完了です。
Windowsパソコンで「エクスプローラ」を開き、
→ が表示されていれば、正しく認識されています。そのまま
→ → と進むと、iPhoneに保存されている画像データを閲覧できます。そのままドラッグ&ドロップでパソコンにデータを転送することも可能です。なお、エクスプローラー経由で扱えるのは、iPhoneの画像ファイルのみ。他の音楽やドキュメントファイルをやりとりする場合、「iTunes」を経由する必要があります。Apple公式サイトからWindowsパソコンにiTunesをインストールしておくとよいでしょう。
AndroidスマホとWindowsパソコンをつなぐ

続いて、AndroidスマホとWindows搭載パソコンを利用しているユーザー向けの方法を紹介します。必要に応じて以下の記事も参考にしてください。
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USBケーブルを用意する
まずは、接続するためのケーブルを用意します。手持ちのパソコンが搭載しているコネクタを確認しましょう。ノートパソコンは側面、デスクトップPCは筐体部分に搭載されているケースが多いです。
画像左の「USB-A」と同じ形の挿し込み口があればUSB-A & USB-Cケーブル、画像右の「USB-C」と同じ形の挿し込み口があった場合はUSB-C & USB-Cケーブルを用意しましょう。
まずは、スマホの購入時に同梱されていたケーブルや、普段充電に使っているケーブルで接続できるか試してみてください。
なお、かなり古い機種ではType-C端子ではなくmicro USBを採用しているケースがあります。USB-A & micro USBケーブルもしくはUSB-C & micro USBケーブルが必要です。
Anker USB Type C ケーブル PowerLine USB-C & USB-A 3.0 ケーブルAnker PowerLine III USB-C & USB-C 2.0 ケーブルもし新たにケーブルを購入するなら、必ず通信に対応したケーブルを買いましょう。たとえば、100円均一などで販売されている「充電専用」と記載された商品は、パソコンと接続しても認識されません。
Anker(アンカー)製のケーブルは、リーズナブルな価格帯でありながらも、耐久性や耐熱性に定評があります。また、最大24カ月保証がついており、初期不良や故障などへの対応もバッチリ。安心して長く使えるでしょう。
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スマホとパソコンをケーブルで接続する
Windowsパソコンを立ち上げたら、用意したケーブルでAndroidスマホとWindowsパソコンをつなぎます。
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スマホ側でパソコンとの接続を許可する
スマホ側に「アクセスを許可しますか?」といったポップアップなどが表示されたら、
を押しましょう。ポップアップが表示されない場合は、スマホ画面を上から下にスワイプし通知バーを表示させます。「このデバイスをUSBで充電中」といった項目が表示されるので、これをタップ。USBの設定で任意のものにチェックを入れてください。
これで、AndroidスマホとWindowsパソコンの接続は完了です。
Windowsパソコンで「エクスプローラー」を開き、「PC」下に自身のAndroidスマホの名前が表示されていれば、正しく認識されています。
そのまま「自身のAndroidスマホ名」→「内部共有ストレージ」の順に進むと、Androidスマホ上のフォルダが表示されます。主なデータは以下の通り格納されているので、任意のものを選択してファイルを閲覧・転送しましょう。
- スマホの標準カメラで撮影した写真/動画:「DCIM」
- アプリからダウンロードした画像/アプリで撮影した写真/スクリーンショット:「Picture」
- アプリからダウンロードした動画:「Movies」
- Chromeからダウンロードした画像/動画など:「Download」
- 音楽ファイル:「Music」
- アラーム音:「Alarms」
- 通知音:「Notifications」
- 着信音:「Ringtones」
iPhoneとMacをつなぐ

続いて、iPhoneとMac(iMac/MacBook)を利用しているユーザー向けの方法を紹介します。
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USBケーブルを用意する
まずは、接続するためのケーブルを用意します。手持ちのパソコンが搭載しているコネクタを確認しましょう。MacBookは側面、iMacは背面部分に搭載されているケースが多いです。
画像左の「USB-A」と同じ形の挿し込み口があればUSB-A & Lightningケーブル、画像右の「USB-C」と同じ形の挿し込み口があった場合はUSB-C & Lightningケーブルを用意しましょう。
まずはiPhone購入時に同梱されていたケーブルや、普段充電に使っているケーブルのコネクタがパソコンの挿し込み口に合っているか確認してください。もしコネクタが合わなかった場合は、別途購入する必要があります。
Apple Lightning - USBケーブルApple USB-C - Lightningケーブル購入する場合は、必ず通信に対応したケーブルを買ってください。たとえば100円均一などで販売されている「充電専用」と記載された商品は、パソコンと接続しても認識されません。
スマホの認識感度やデータの転送速度などは、使用するケーブルの品質に大きく左右されます。安全に長く使うなら、Apple純正品もしくはMFi認証のケーブルをおすすめします。
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iPhoneとMacをケーブルで接続する
Macを立ち上げたら、用意したケーブルでiPhoneとつなぎます。
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iPhoneでパソコンとの接続を許可する
iPhoneとMacを起動すると、iPhoneの画面上に「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されます。問題なければ[信頼]を押してください。
最後に画面ロックのパスワードを入力すれば、iPhoneとMacの接続は完了です。
Macで「Finder」を開いてみてください。左バーの「場所」下に自身のiPhone名が表示されていれば正しく接続されています。
なお、基本的にiPhoneとMac間では「転送」ではなく「同期」という形でファイルを共有します。ドラッグ&ドロップ等の操作で自由にファイルのやりとりができるようにはなっていません。
AndroidスマホとMacをつなぐ

あまり見かけない組み合わせですが、最後にAndroidスマホとMac(iMac/MacBook)を利用しているユーザー向けの方法を紹介します。
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USBケーブルを用意する
まずは、接続するためのケーブルを用意します。手持ちのパソコンが搭載しているコネクタを確認しましょう。MacBookは側面、iMacは背面部分に搭載されているケースが多いです。
画像左の「USB-A」と同じ形の挿し込み口があればUSB-A & USB-Cケーブル、画像右の「USB-C」と同じ形の挿し込み口があった場合は、USB-C & USB-Cケーブルを用意しましょう。
まずは、スマホの購入時に同梱されていたケーブルや、普段充電に使っているケーブルのコネクタがパソコンの挿し込み口に合っているか確認してください。
Anker USB Type C ケーブル PowerLine USB-C & USB-A 3.0 ケーブルAnker PowerLine III USB-C & USB-C 2.0 ケーブルもし新たにケーブルを購入するなら、必ず通信に対応したケーブルを買いましょう。たとえば、100円均一などで販売されている「充電専用」と記載された商品は、パソコンと接続しても認識されません。
Anker(アンカー)製のケーブルは、リーズナブルな価格帯でありながらも耐久性や耐熱性に定評があります。また、最大24カ月保証がついており、初期不良や故障などへの対応もバッチリ。安心して長く使えるでしょう。
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AndroidスマホとMacをケーブルで接続する
Macを立ち上げたら、用意したケーブルでAndroidスマホとつなぎます。
アクセスを許可する
スマホ側に「アクセスを許可しますか?」といったポップアップなどが表示されたら、
を押しましょう。ポップアップが表示されない場合は、スマホ画面を上から下にスワイプし通知バーを表示させます。「このデバイスをUSBで充電中」といった項目が表示されるので、これをタップ。
USBの設定で任意のものにチェックを入れてください。これでAndroidスマホとWindowsパソコンの接続は完了です。
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Android File TransferアプリをMacにインストール
Android File Transferアプリ
MacとAndroidスマホは、単純にケーブル接続しただけでは何もできません。
スマホ上のデータを読み込んだり、ファイルを転送したりするには、Googleが提供する専用のアプリ「Android File Transfer」をMacにインストールする必要があります(左リンクからGoogleのインストールページに直接遷移できます)。
スマホとMacを接続した状態で「Android File Transfer」を起動すると、Androidスマホの各フォルダ(内部ストレージ)が表示されます。
主なデータは以下の通り格納されているので、任意のものを選択してファイルを閲覧・転送しましょう。
- スマホの標準カメラで撮影した写真/動画:「DCIM」
- アプリからダウンロードした画像/アプリで撮影した写真/スクリーンショット:「Picture」
- アプリからダウンロードした動画:「Movies」
- Chromeからダウンロードした画像/動画など:「Download」
- 音楽ファイル:「Music」
- アラーム音:「Alarms」
- 通知音:「Notifications」
- 着信音:「Ringtones」