隠れ庶民とヘタレ王子が魅せる花男シリーズ最新作──ドラマ『花のち晴れ~花男NextSeason~』

隠れ庶民とヘタレ王子が魅せる花男シリーズ最新作──ドラマ『花のち晴れ~花男NextSeason~』

相手がスーパーセレブでも、自分の人生最大のリスクかもしれなくても、心の奥が動いたらもう誤魔化せない。訳あり主人公が、新たな「花男」達と紡ぐドキドキの学園物語が幕を開けます。

神尾葉子原作の大ヒットコミック『花より男子』がドラマ・映画化されて一世を風靡してからはや10年。新シリーズとなるドラマ『花のち晴れ~花男NextSeason~』は、再びスーパーセレブが通う高校・英徳学園を舞台に、元セレブの超貧乏女子と衰退気味の学園を復活させようと奮闘するお坊ちゃま集団「C5」との恋と成長を描いた学園ラブコメディです。

注目は前作の「花男」を凌ぐ豪華キャスト陣。注目の主人公・江戸川音を演じるのは20歳の演技派女優・杉咲花。そんな音とドタバタを繰り広げるC5のリーダー・神楽木晴役を、King & Princeの平野紫耀が共に連ドラ初主演で挑戦しています。その他、学園青春物の常連・中川大志、CMやバラエティで人気の高い濱田龍臣など話題の中心メンバーを、菊池桃子、高岡早紀、滝藤賢一らベテランキャスト陣が安定の貫禄で盛り上げます。

松本潤、小栗旬ら前作のF4メンバーがサプライズ出演するシーンには思わず声が上がってしまいますが、杉咲花の素朴で地に足がついた演技は前作を知らない人でも自然に吸い込まれる、世代ごとに違った楽しみ方が期待できる作品です。

最悪の出会いから芽生える恋と友情、それぞれが探す自分らしい生き方とは

ついこの間まで超お嬢様だった江戸川音。父の会社が突然倒産し、母と2人ボロボロのアパートで貧乏暮らしを送る彼女が通うのは、なんと伝説のF4が活躍した超名門校・英徳学園。

このスーパーセレブな子女ばかりが通う学園を牛耳っているのは、学園の品格と秩序を守る「Collect5」略してC5の5人組です。

中でもリーダーとして抜群の存在感を放つ神楽木晴は、日本三大財閥の一つ、神楽木ホールディングスの御曹司。F4のカリスマリーダー・道明寺司を崇める晴は、かつての輝きを失いつつある英徳学園を甦らせる使命感から、寄付金を払えず在籍している「隠れ庶民」を見つけ退学させる「庶民狩り」を行っています。

実は婚約中の身である音は、結婚の条件として18歳まで英徳学園に在籍しなければならず、庶民どころか貧乏人の彼女にとってこの「庶民狩り」はまさに恐怖。

ところが身を隠すように過ごしていたある日、音のバイト先のコンビニに晴が偶然訪れます。ショックを受ける音ですが、同時に晴のとんでもない秘密を知ってしまいます。

恋を通じて自分に素直になっていく音と晴

道明寺に近付くための努力の方向が逐一ズレている晴。庶民を虫けらのように扱う態度に「ほんっとしょうもない人」と、当初は何の関心も抱かない音でしたが、晴が守りたいものの為に弱い自分と戦っている事に気が付き、心境が少しずつ変化していきます。

そして、「完璧でない人間はいらない」と厳しい父の言葉がずっと頭から離れず、実はヘタレな自分を偽って完璧なヒーロー像を演じ続けている晴。「いいんじゃない?完璧になんてならなくて」。生まれて初めてそんな言葉をかけてくれた音の存在に、胸の苦しさを覚えます。

気になるのは、新ヒロイン・音を演じる杉咲花。華やかな集団の中で一人ざく切りボブでもパッと目を惹く魅力があります。

「英徳学園の苦しい日々の中でほんの少しだけ自分らしくいられたのは、皮肉だけどあいつといる時だった」。自分を想ってくれる大切な人の存在を感じながら、その一方で晴に惹かれていく音。晴の闘争心に火をつける、究極の三角関係も気になるところです。

今回の花男は、「自分らしく生きる」がテーマ。庶民もセレブも関係ない、誰にとっても永遠の課題に新メンバーがどんな答えを導き出すのか注目です。