Samsungの新しい折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip(ギャラクシーゼットフリップ)」が登場。auから2020年2月28日に発売されています。
折りたたみスマホと言えば、同じくGalaxyシリーズの「Galaxy Fold」が有名です。Galaxy Foldが大きなディスプレイを折りたたんでスマホサイズで持ち歩けるのに対し、Galaxy Z Flipはスマホを半分に折りたたんでコンパクトな正方形サイズにできるのが特徴です。
ファッション性も高く、個性的な素晴らしいデザインで女性からの人気も集めそうなモデルです。そんなGalaxy Z Flipを詳しくレビューしていきます。
価格は17万円台から、au独占で販売される
価格はauのオンラインショップ等で17万9360円とアナウンスされており、Galaxy Foldより少し買いやすくなっています。それでもかなり高額ですが、iPhone 11 Pro Maxの最上位モデルを買えるユーザーなら手が届くはずです。
気になる本体サイズは次のようになっています。
- Galaxy Z Flip 開いた状態:167.3×73.6×6.9ミリ
- Galaxy Z Flip 閉じた状態:87.4×73.6×15.4〜17.3ミリ
- iPhone 11 Pro Max:158×77.8×8.1ミリ
今回は、iPhone 11 Pro Maxと比較してみます。開いた状態では、iPhone 11 Pro Maxよりも細長くなります。横幅が少し細く、1センチ程度長くなるのです。
ディスプレイサイズは6.7インチで、iPhone 11 Pro Maxの6.5インチより大きくなります。開いた状態で、6.9ミリと薄いのが設計の妙。ここまで薄く作っているために、折りたたんでも分厚すぎないわけです。
Galaxy Z Flipを開くと普通のスマホのように使える
iPhone 11 Pro Max(右)と比べると細長いことがわかる
こだわり抜いたデザインと質感が素晴らしい
Galaxy Z Flipがデザインにこだわり抜いたモデルであることは、実物を手にするとひしひしと感じられるでしょう。今回レビューするのはミラーパープルというカラーですが、もう1色ミラーブラックも用意されます。独特のミラー仕上げは、光が当たるとさまざまな表情を見せます。
カバーは無駄を排したデザインで、ロゴもよく見ないとわからないようにプリントされています。カメラが2眼なのも、デザインを重視してのことでしょう。
質感も非常に良く、作りの良さは完璧のひと言です。蝶番(ちょうつがい)を含めて、デザインが破綻している部分、コストダウンが感じられる部分は1箇所もありません。折りたたむと蝶番の部分に「Galaxy」のロゴが表示されます。
わかりにくいが、折りたたんだ状態の裏と表。ロゴなどはほとんど目立たない
蝶番を開くとこのようになる
折りたたむとGalaxyのロゴが現れる
点灯時は気にならないがディスプレイ折り曲げ部に歪み
ディスプレイは6.7インチで2636×1080ドットの有機ELです。解像度は一般的ですが、十分な美しさです。iPhone 11 Pro Maxと比べると明るさも劣っていますが、普段使う上では合格です。
ディスプレイの周囲には縁(フチ)があり、折りたたんだ時の干渉を防いだり、机の上に置いたときに影響が及ばないようになっています。フチは薄く山型になっているので使い勝手には影響しませんし、手触りも上々です。
気になるのが、折り曲げ部分の歪みです。Galaxy Foldは樹脂製のディスプレイで折り曲げ部分が気になりました。ガラスを採用するGalaxy Z Flipも、残念ながら折り曲げ部分は歪んでおり、指で触れると凹凸を感じます。しかし、ディスプレイを点灯すると歪みなどはほとんど気になりません。
iPhone 11 Pro Maxには及ばないが十分明るい
ディスプレイの周囲にはフチがある
折り曲げ部分には歪みがあるが、さほど気にならない
インカメラはパンチホールタイプ
カバーディスプレイによる情報表示も便利
折りたたんだ状態では、カメラの横にある1.05インチのカバーディスプレイで情報を表示します。時間や通知などをチェックできます。
消えている状態では、タップすると情報を表示し、スライドするとSNSなどの通知がわかります。アイコンを4つ並べる程度の小さなディスプレイですが、便利に利用できます。
カバーディスプレイは普段は目立たない
タップすると情報を表示する
スライドで内容を切り替えられる
折りたたみ構造のメリットは撮影時にもあり
折りたたんで使うメリットは、コンパクトに持ち歩けるだけではありません。折りたたむことで、机の上などに置いて撮影できるようになります。
カメラを起動した状態で折りたたむと、画面半分がプレビューに切り替わります。この状態でも撮影が可能です。インカメラで自撮りをする際にも、ちょっと離れた位置に置けるのがいいところです。撮影の際には手を振るとタイマーでシャッターが切れる仕組みです。
また、アウトカメラでも動画やタイムラプスを撮影する際には、折りたたみ構造が便利です。広い画面を活かして、画面を分割して複数のアプリを使うのも便利です。
折りたたみ機構の角度はある程度自由に調整できる
カメラを表示した状態で折りたたむと、半分がプレビューとなる
縦横に置いて自撮りをしたり、ビデオの撮影が可能だ
画面分割も縦横で利用できる。こちらは基本的には普通のスマホと変わらない
性能は文句なし、おサイフケータイ非搭載が残念
CPUは、Snapdragon 855+を採用。メモリが8GB、ストレージが256GBと文句なしのスペックです。ただし、microSDカードによるストレージの増設はできません。SIMカードも1枚のセットとなります。
残念なのは、おサイフケータイを搭載せず、防水機能もないことでしょう。後者は、折りたたみという構造上、仕方がないことですが、おサイフケータイがないのはいただけません。
性能は文句なし
SIMスロットは1枚だ
カメラは満足だが特長ではない
カメラは広角と超広角の2つになります。最近の上位モデルはトリプルカメラは当たり前になっているので、ちょっと物足りなく感じるかもしれません。最近流行の倍率の高い望遠なども搭載していません。しかし、Galaxy Z Flipはカメラが特徴のモデルではないので、妥協するべきポイントでしょう。
2つのカメラをiPhone 11 Pro Maxと比較してみましたが、画質は満足できるものでした。特にカメラにこだわることなく利用し、料理の写真を撮ったり、スナップを撮影する程度なら満足できます。なお、細長いディスプレイを活かして22対9というワイドな写真が撮れるのは長所の一つです。この縦横比にすると、画面いっぱいに写真を表示できます。
通常撮影

標準のカメラはどちらもよく撮れています。
広角撮影

超広角の撮影も甲乙つけがたく、ゆがみも少なくなっています。
Galaxy Z Flipでは、画面いっぱいの22対9の写真が撮れます。
近接撮影

色合いがだいぶ違うが、花もきれいに撮れます。
ポートレート(背景ぼかし)撮影

ポートレート撮影は好みの分かれるところ。iPhoneのほうが強くぼけています。
まとめ
Galaxy Z Flipは素敵なデザインと高い質感のスマホで、大画面をコンパクトに持ち歩けるのが最大の魅力です。逆に言うと、それ以外の特長はあまりありません。
性能は高いのですが、折りたたみではない機種でよければ、さらに安く買えます。つまり、デザインや折りたたみ機構に価値を感じる人にこそおすすめの製品です。折りたたみは素晴らしい完成度ですが、何か操作するごとに画面を開かなければなりません。これが面倒だと感じるなら、向いていないということになります。
また、少し気になるのが5Gに対応していないことでしょう。これからハイエンドのスマホを買うなら、5Gを使いたいと思う人も少なくないはずです。
本記事の内容に関連して、Galaxy Z Flipのレビューを下記動画でもまとめています。ぜひご覧ください。
構成・文:戸田覚
編集:アプリオ編集部