今回は、シャープの人気スマートフォンAQUOSシリーズの新モデル「AQUOS sense7」と「AQUOS sense7 plus」をレビューします。
AQUOS sense7は、国内メーカーのスマホとしてソニーのXperiaシリーズと人気を二分しており、定番モデルとして大変よく売れています。一方で、画面が一回り大きいのがAQUOS sense7 plusです。どちらも世代を重ねてより洗練された製品に進化しています。
AQUOS sense7はNTTドコモ、au、楽天モバイル、UQモバイルと、人気モデルらしく多くのキャリアが販売しています。ドコモの新規契約で一括払いの場合、5万4230円(税込)となっています。一方のAQUOS sense7 plusは、ソフトバンクのみの扱いで6万9840円(税込)。大画面モデルを欲しい人には魅力的なモデルですが、購入できるキャリアが少ないのは残念です。
最近はスマホの値上がり傾向も強く、どちらも価格は妥当なところでしょう。分割払いに加えて各種サポートを利用すると、月々の支払いはぐっと抑えられます。
アルミ製ボディで大人っぽいデザインになった
両モデルともに外観はとてもシンプルで、上質な印象です。ボディはアルミ製で、最近主流のガラス製スマホとは一線を画するシックな仕上げ。金属に電波を通すための樹脂のラインがアクセントになっています。
カラーもアルミの質感が活きるおだやかな色合いです。キャリアによって多少異なりますが、AQUOS sense7はライトカッパー、ブルー、ブラック、ラベンダー。AQUOS sense7 plusはディープカッパー、シルバー、ブラックとなります。
AQUOS sense6シリーズまでに採用していた本体横のくぼみがなくなり、スッキリとストレートなデザインになりました。このくぼみは、テーブルの上で持ち上げやすいように工夫されていたので、慣れていた人には少し残念かもしれません。ただし、本体がつやを抑えた金属のため、持ちやすさは抜群です。ガラスやつやを出したステンレスのように滑ることはありません。


AQUOS sense7はコンパクトなモデル。今回はライトカッパーをレビュー


一回り大きなAQUOS sense7 plusもデザインは共通。ディープカッパーをレビューする
6インチの画面サイズと軽さを両立
AQUOS senseシリーズはスタンダードなスマホとして人気があります。特徴的なのがほどよいサイズ感と軽さです。
AQUOS sense7 | AQUOS sense7 plus | |
---|---|---|
ディスプレイサイズ | 6.1インチ | 6.4インチ |
本体サイズ | 152×70×8mm | 160×76×8.2mm |
重さ | 158g | 172g |
ディスプレイサイズは、AQUOS sense7が6.1インチ、AQUOS sense7 plusが6.4インチと実はあまり変わりません。ところが、実物を見るとそれなりに大きさが違います。手に持ってもずいぶんサイズ感に差があります。
使い慣れてしまえばAQUOS sense7でも画面が狭いと感じることはほとんどないはずです。逆に、画面の大きなスマホを使い慣れているなら、AQUOS sense7 plusを選ぶべきでしょう。
どちらのモデルも非常に軽いのがポイント。長時間使っていても疲れることがなく、ポケットや鞄に入れていても負担が少ないのです。

AQUOS sense7(左)とAQUOS sense7 plus(右)。画面サイズはさほど違わない

本体サイズこそ違うが同じデザインだ

AQUOS sense7は非常に軽い

AQUOS sense7 plusは大画面モデルとしては素晴らしい軽さだ
eSIMとnanoSIMのデュアルSIMに対応
AQUOS sense7とAQUOS sense7 plusともに使いやすい構成が魅力の一つです。イヤホンジャックを搭載しているので、有線イヤホンやヘッドフォンを使いたい人も安心して利用できます。
SIMトレーは爪を引っかけて取り出せるタイプで、ピンが不要なのが楽です。両モデルともデュアルSIMに対応しており、nanoSIMとeSIMという理想的な構成です。
面白いのが指紋センサーが本体横にあり、電源ボタンと別になっている点です。指紋センサーに触れるだけでスタンバイから復帰するので使いづらいことはありません。ただし、使い勝手を考えると画面内蔵タイプが理想です。本体側面だと車載アダプターなどに取り付けたときに使えなくなるからです。とはいえ、顔認証にも対応しているので、うまく使い分ければ問題ないでしょう。

AQUOS sense7は指紋センサーが電源ボタンと別になる

イヤホンジャックは本体の下に搭載

SIMトレーは爪を引っかけて取り出せる

AQUOS sense7 plusも電源ボタンやイヤホンジャック、SIMトレーの配置は同様
ディスプレイは明るくバッテリーも長時間駆動
ディスプレイは、シャープ製のIGZO OLEDを採用します。AQUOS sense7はピーク輝度1300nit、AQUOS sense7 plusも同様ですが、動画などのフレームを補完する機能を搭載し、120Hzのなめらかハイスピード表示にも対応します。ディスプレイはサイズ以外にも性能の差があるわけです。
AQUOS sense7のバッテリー容量は4570mAh、AQUOS sense7 plusは5050mAhとなっています。どちらも十分な容量ですが、さらに独自機能で長時間の駆動を実現しています。バッテリーの寿命を延ばす機能を搭載し、3年後でも90%の容量を維持することができます。スマホを長く使いたい人には魅力的です。

左からAQUOS sense7、AQUOS sense7 plus、iPhone 14 Pro。iPhone 14 Proと比べるとやや暗いが輝度は十分だ


バッテリーを長持ちさせる機能や、長寿命にする独自技術を搭載
カメラは両モデルとも同じ構成

カメラはAQUOS sense7とAQUOS sense7 plusで同じ構成
カメラは、両モデルともに同様のスペックです。今回はAQUOS sense7でテスト撮影しています。
メインのカメラは5030万画素で、1/1.55インチセンサーを搭載しており、シーンを問わずにより明るく撮れるのが特徴。ナイトモードを搭載しており、夜景もきれいに撮れます。価格を考えるとカメラは十分に合格といえるでしょう。ただし、10万円クラスの上位機と比べると、やはり若干劣るように思えます。

通常の撮影ではきれいに撮れたが少し明るすぎる感も

太陽の関係で電灯の辺りが白飛びしている。オートのHDRをオフにすれば多少改善する

花を撮影すると非常に美しかった

ポートレートも上々。ややぼけ方が不自然だが、少し効果を弱くすれば自然になる

かなり暗い公園で撮影。少々人工的な色合いになるがナイトモードは有効だ

超広角で夜景を撮影

こちらは標準モード。どちらもとても美しい
まとめ:スタンダードモデルとして納得の性能
チップはSnapdragon 695 5Gを搭載しています。性能としては中の下くらいですが一昔前のSnapdragon 600番台とはずいぶん変わり、使っていて遅く感じることはないでしょう。ただし、ヘビーなゲームをプレイしたい人にはおすすめしません。ストレージは128GB、RAMは6GBと十分です。
AQUOS sense7は、価格を含めてスタンダードモデルとして素晴らしい構成で、迷ったときの選択肢としては鉄板です。AQUOS sense7 plusは、少し画面が大きなモデルを狙っている人向けですが、キャリアがソフトバンクのみの扱いなのが残念なところです。