やっぱり「McAfee」が最高のマルウェア検出力だった?

今月6日に発表された、セキュリティソフト第三者評価機関AV-TESTによるAndroid向けウイルス対策アプリのマルウェア検出率比較の調査結果が更新されている。テスト方法が一部不正確だったため評価をし直し、検出率90%以上の最上位グループへ新たに3つのアプリが追加されたというが……。

検出率65%以上の良好なウイルス対策アプリが増えた

今回の調査の内容については、「マルウェア検出力が最も高い2つのウイルス対策アプリとは」という特集で取り上げているので、まずはそちらを一読いただきたい。

対象セキュリティアプリは検出率に応じて5段階にグループ分けされ、その実力が明らかになったわけだが、AV-TESTはこの調査の方法が一部不正確だったとして再テストを行い、13日これを公表した。
その結果、「良好」と評価される検出率65%以上の製品が17本から23本に増加している。

McAfeeがパーフェクトの検出成績に

特に、検出率90%の最高ランクのグループに、当初は検出率40〜60%という微妙な評価を受けていたMcAfee Mobile SecurityNQ Mobile Securityなどが入ってきているのには注目だ。

しかもMcAfeeは、Kaspersky Mobile Security (Lite)やF-Secure Mobile Securityと同様、すべてのマルウェア(ファミリー)を90%以上阻止している(下表)。

android-やっぱりMcAfeeが最高のマルウェア検出力だった?

つまり、実はMcAfeeも最高の検出力を誇るウイルス対策アプリだったということになる。McAfeeはPC向け等でも長く実績があり、ドコモやソフトバンクといったキャリアがリリースするセキュリティアプリにも協力している、実力のあるベンダーだ。満点の結果については当然といえば当然かもしれない。

AV-TESTは初回テスト時に、マルウェアのサンプル数や選び方によっては検出率が変わってくるだろうと言及していた。それにしてもこれだけ結果が変わってくると、初回の調査は何だったのかという気にもなってくる。

また、第三者から初回のテストが不正確で欠陥があるとの指摘を受け、今回の追加テストを行ったともしている。本当にテスト方法に問題があったのだろうが、多くのアプリで検出成績が向上した結果となっていることから、何か力が働いたのではないかという見方すら出てきても不思議ではない。

こういう事態は調査の信憑性を揺るがせ、ユーザーの混乱を招くことをAV-TESTには肝に銘じてもらいたい。