結婚相談所にどんなイメージを持っていますか。どこか胡散臭かったり、信用に欠けたり、いまいち諸手を挙げて賛成できない人も多いかもしれません。
でも、「成婚率100%」と言われたらちょっと気になります。さらに「入会金200万」、婚約が成立するまでは「恋愛禁止」と言われれば、驚きとともにその自信の根拠を探りたくなります。
『あいの結婚相談所』は、そんな突拍子もない結婚相談所を舞台に繰り広げられる、笑いあり、涙ありのミュージカルドラマ。ミュージカル界の王子、最近は『下町ロケット』『あなたのことはそれほど』などのテレビドラマでも好演している山崎育三郎の歌と踊りがたっぷり堪能できます。普通のドラマだと思って観ると、いきなり歌いだすシーンに最初は笑ってしまいますが、設定に慣れてくると歌がないと物足りなく感じてしまうあたり、さすが王子のなせる業です。
それにしてもかなり怪しいこの相談所。山崎育三郎演じる、元動物行動学者の所長がユニークな方法で選び出す紹介相手も、皆訳ありの人物ばかりです。しかし、なんといっても成婚率は100%。毎回、なんとも怪しいお相手と依頼者がどうやったら結ばれるのか、後半のストーリー展開にかなりハラハラさせられます。
破天荒な所長に振り回される、イケメンにはめっぽう弱いアシスタントのシスター・エリザベス・猪田花子(高梨臨)や、元歌劇団出身の歌って踊れる会計事務員・土師野郁江(前田美波里)、珍しい国に出かけてはふらっとお土産を持ってやってくる謎多きオーナー・都築賢一郎(鹿賀丈史)など、濃い面々の所員達と所長の、かなり笑えるやり取りにも注目。小沢真珠や市川由衣、釈由美子といった豪華なゲスト出演者たちも見逃せません。
ミステリアスな所長が愛の難題を見事解決
元動物行動学の准教授だった藍野真伍(山崎育三郎)が所長を務める「あいの結婚相談所」は、「成婚率100%」「入会金200万」「恋愛禁止」がセールスポイント。昆虫・動物をこよなく愛し、その知識と生物フィギュアへの情熱はとどまるところを知らない藍野所長。200万円を払ってでもどうしても結婚したい、それぞれ事情を抱えた依頼者たちを「恋愛弱者」と呼び、あらゆる生物に例えて相手の本質を鋭く指摘します。デリカシーに欠けた言動で敵を作りやすい反面、膨大なデータの中から依頼者と相性抜群のお相手を見つけ出す特殊な能力も。ただ、その紹介相手も毎回一筋縄ではいかない人物のようで……。
困った事態が訪れると必ずピアノを弾きながら歌う「愛のデータ」、カップルが成立したときに踊りながら歌う祝福の歌「Congratulations」は、山崎育三郎の抜群の歌唱力がいかんなく発揮されていて耳に残ります。
前田美波里ら大御所舞台俳優も出演する本作。サブキャストの歌声にも期待がかかります。また、そもそも元学者の所長がなぜ結婚相談所に勤めているのか、最終話で明かされる藍野所長の本音も気になるところです。