本記事では、Windows PCのキーボードに搭載されているファンクションキーの機能や、Fnキーと組み合わせた便利な機能や使い方などを紹介します。
覚えておくとパソコンの操作がグッと快適になるので、使っていなかった人はぜひ試してみてください。
ファンクションキーとは?

「ファンクションキー」とは、キーボードの最上段に並んでいる「F1」から「F12」の各キーの総称です。各キーにはヘルプ表示やページ更新など、それぞれ機能が割り当てられています。
また、各キーの機能は後述しますが、デスクトップ画面やブラウザのEdgeなど表示している画面によっても変わります。ファンクションキーと「Fn」キーなど他のキーを組み合わせて、さらに便利な機能を利用することも可能です。
ファンクションキーの各機能
各ファンクションキーの機能は、表示しているアクティブなウインドウによって挙動が変わるケースもあります。
たとえば同じF4キーでも、デスクトップ画面を表示した状態だと何も反応はありませんが、ブラウザーのEdgeを開いているとアドレスバーのURLが選択されます。
ここでは、デスクトップの他に、Windowsでよく使われるEdgeやエクスプローラー、Microsoft Officeで利用できるファンクションキーの機能を紹介します。まずは、実際に使ってみて操作に慣れるとよいでしょう。
デスクトップ

デスクトップでF6キーを押すと、タスクバーに表示されているアプリを選択できる
- F1:ヘルプ機能の表示
- F5:ウインドウの更新
- F6:タスクバーのアプリ選択
Edge

Edge利用中にF11キーを押すと、全画面表示になり大画面で閲覧できる
- F1:ヘルプ機能の表示
- F3:現在のタブを検索する
- F4:アドレスバーのURLを選択する
- F4+Ctrl:現在のタブで現在のページを閉じる
- F5:現在のタブを再読み込みする
- F5+Shift:現在のページを再読み込みして、キャッシュの内容を無視する
- F6:次のウィンドウにフォーカスを切り替える
- F6+Shift:前のウィンドウにフォーカスを切り替え
- F7:カーソルブラウズをオンまたはオフにする
- F7(文字入力中):全角カタカナ
- F8(文字入力中):半角カタカナ
- F9(文字入力中):全角アルファベット
- F9:イマーシブリーダーを入力または終了する
- F10(文字入力中):半角アルファベット
- F10:設定などのボタンにフォーカスを合わせる
- F10+Enter:設定などのメニューを開く
- F10+Shift:コンテキストメニューを開く
- F11:全画面表示モードにする
- F12:開発者ツールを開く
エクスプローラー

エクスプローラーでファイルを選択してF2キーを押すと、ファイル名がアクティブになり、名前を変更できる
- F1:ヘルプ機能の表示
- F2:ファイル名変更
- F3:ファイル検索
- F4:ウインドウのアドレスバーを表示
- F5:ウインドウの更新
- F7:全角カタカナ
- F8:半角カタカナ
- F9:全角アルファベット
- F10:半角アルファベット
- F10+Shift:右クリックメニューを表示
- F11:全画面表示モードにする
- F12:名前をつけて保存
Microsoft Office Word

WordでF10キーを押すと、「ホーム」や「挿入」などのリボンがアクティブになる。そのまま矢印キーを押して左右に移動することも可能
- F1:ヘルプ機能の表示
- F1+Ctrl:リボンを展開する、または折りたたむ
- F1+Alt:次のフィールドに移動
- F1+Alt+Shift:前のフィールドに移動
- F1+Shift:「書式の表示」作業ウィンドウを表示
- F2+Alt+Shift:文書の保存
- F2+Alt+Ctrl:「開く」ダイアログを表示
- F2キーを押し、カーソルを移動先に移動→Enter キーを押す:選択したコンテンツを特定の場所に移動する
- F2キー+Shiftを押し、カーソルを移動先に移動→Enter キーを押す:選択したコンテンツを特定の場所にコピーする
- F4:直前のコマンドの操作を繰り返す
- F4+Ctrl:現在の文書を閉じる
- F4+Alt:ウィンドウを閉じる
- F5:移動ダイアログを表示
- F5+Shift:前の変更履歴の場所にカーソルを移動
- F5+Shift(文書を開いた直後):ドキュメントが最後に閉じられた前に最後に変更した場所にカーソルを移動
- F6:文書、作業ウィンドウ、ステータス バー、リボンを切り替える
- F7(文字入力中):全角カタカナ
- F7:「エディター」作業ウィンドウを表示して文書または選択したテキストのスペル チェックと文章校正を行う
- F7+Alt:次のスペル、または文法の間違いを検索
- F8(文字入力中):半角カタカナ
- F8:選択範囲を拡張
- F8+左方向キー or 右方向キー:左または右の最も近い文字を選択
- F8+Shift:選択範囲を小さい範囲に変更
- F8+Ctrl+Shiftを押しながら方向キー:縦のテキストのブロックを選択
- F9(文字入力中):全角アルファベット
- F9:選択したフィールドを更新
- F9+Ctrl:空のフィールドを挿入
- F10(文字入力中):半角アルファベット
- F10:リボンのアクティブなタブを選択し、アクセスキーをアクティブにする
- F10+Shift:コンテキストメニューを開く
- F11:次のフィールドに移動
- F11+Shift:前のフィールドに移動
- F12:「名前を付けて保存」ダイアログを表示
- F12+Shift:文書の保存
Microsoft Office Excel

Excelでセルを選択してF2キーを押すと、セルの末尾にカーソルが表示されて編集できる
- F1:ヘルプ機能の表示
- F1+Ctrl:リボンを展開する、または折りたたむ
- F1+Alt+Shift:新しいワークシートを挿入
- F2:アクティブセルを編集し、セルの内容の末尾にカーソルを移動
- F2+Shift:セルのメモを追加または編集
- F2+Ctrl+Backstage:「印刷」タブの印刷プレビュー領域を表示
- F3:「名前の貼り付け」ダイアログを表示
- F3+Shift:関数の挿入」ダイアログを表示
- F4:直前のコマンドまたは操作を繰り返す
- F4+Ctrl:現在のブックを閉じる
- F4+Alt:ウィンドウを閉じる
- F5:「ジャンプ」ダイアログを表示
- F5+Ctrl:ブックウィンドウを元のサイズに戻す
- F6:ワークシート、リボン、作業ウィンドウ、およびズームコントロール間での切り替え
- F6+Ctrl:2つの Excelウィンドウ間を切り替え
- F6+Ctrl+Shift:すべての Excelウィンドウ間を切り替え
- F7(文字入力中):全角カタカナ
- F7:「スペルチェック」ダイアログが開き、作業中のワークシートまたは選択した範囲内のスペルがチェックされる
- F8:半角カタカナ
- F8+Shift:方向キーを使用して、隣接しないセルまたは範囲をセルの選択囲に追加
- F8+Alt:「マクロ」ダイアログを表示
- F9(文字入力中):全角アルファベット
- F9:開いているブックのすべてのワークシートを計算
- F9+Shift:作業中のブックのすべてのワークシートを計算
- F9+Ctrl:ブックウィンドウを最小化
- F10(文字入力中):半角アルファベット
- F10:キーヒントのオンとオフを切り替える
- F10+Shift:選択しているアイテムのショートカットメニューを表示
- F10+Shift+Alt:「エラー チェック」ボタンのメニューまたはメッセージを表示
- F10+Ctrl:ブックウィンドウを最大化
- F11:現在の範囲からグラフを作成して、別のグラフ シートに表示
- F11+Shift:新しいワークシートを挿入
- F11+Alt:Microsoft Visual Basic for Applications エディターを開く
- F12:「名前を付けて保存」ダイアログが表示される
Microsoft Office PowerPoint

PowerPointでF9+Shiftキーを押すと、スライドにグリッドが表示されてイラストや図形を配置する際の目印になる
- F1+Ctrl:リボンを展開する、または折りたたむ
- F3:文の大文字、小文字、または大文字を切り替える
- F4:最後の「検索」操作を繰り返す
- F5:スライドショーを開始
- F5+Ctrl+Alt:画像やテキスト ボックスなど、最初の浮動図形にフォーカスを移動する
- F6:標準表示のウィンドウを時計回りに切り替える
- F6+Shift:標準表示のウィンドウを版時計回りに切り替える
- F7:全角カタカナ
- F8:半角カタカナ
- F9:全角アルファベット
- F9+Shift:グリッドの表示と非表示を切り替える
- F9+Alt:ガイドの表示と非表示を切り替える
- F10(文字入力中):半角アルファベット
- F10:リボンのアクティブタブを選択し、アクセスキーをアクティブにする
- F10+Shift:コンテキストメニューを開く
- F10を押してアクティブなタブを選択し、左方向キー or 右方向キー:左または右にあるリボンの別のタブにそれぞれ移動する
Fnキーの機能まとめ

Fnキー
ファンクションキーは「Fn」キーと組み合わせることで、単体で押すときとは別の機能を利用できます。
なお、ファンクションキーとFnキーの組み合わせはパソコンの機種によって異なるため、使用している機器で実際に押してチェックしてみてください。ここでは、HP ENVYシリーズの組み合わせを例として紹介します。F1のようにFnキーとの組み合わせが割り当てられていないキーもあります。
- Fn+F2:液晶ディスプレイを暗くする
- Fn+F3:液晶ディスプレイを明るくする
- Fn+F4:キーボードを光らせる
- Fn+F5:スピーカーやヘッドホンの音声入/切
- Fn+F6:スピーカーやヘッドホンの音量を下げる
- Fn+F7:スピーカーやヘッドホンの音量を上げる
- Fn+F8:スピーカーやヘッドホンの音声入/切
- Fn+F9:動画の巻き戻し
- Fn+F10:動画の再生/停止
- Fn+F11:動画の早送り
- Fn+F12:HP Command Centerの起動
※HP ENVYシリーズの場合

ディスプレイの輝度も簡単に調整できる
ボリュームやディスプレイの輝度などをボタン一発で調整できるため、タスクバーからスピーカーなどのアイコンをクリックして操作するよりもスムーズにおこなえます。
なお、Fnキーがないパソコンもあります。その場合、Fnキーを使う機能が他のキーに割り当てられているパソコンもありますが、なければ画面上でスライダーを操作して明るさを変更するしかありません。手元のパソコンで実際にファンクションキーとFnキーを押してみて、どんな機能を利用できるかチェックしてください。
ファンクションキーを切り替えて使いやすくする
ファンクションキーは前述の通り「Fn」キーの有無で機能が変わりますが、これを設定で反対にすることもできます。
つまり、ENVYシリーズであれば「F6」キー単体で「スピーカーやヘッドホンの音量を下げる」、「Fn」キーと同時に押すことで「タスクバーのアプリを選択する」機能を利用できるようになるわけです。
仮に「Fn」キーを組み合わせる機能のほうを頻繁に使うのであれば、設定を変更してファンクションキー単体で起動できるようにするのが便利です。

escキー
設定を変更する方法はパソコンによって異なります。もっとも簡単なのは、「Fn」キーと「Esc」を同時押しする方法です。富士通やHPなどのノートパソコンは、それで切り替わります。
設定を変更できない場合は、パソコンメーカーの公式サイトをチェックしましょう。たとえば、Lenovoであればサポートページで設定を変更する手順を解説しています。持っているパソコンのメーカーに合わせて確認してください。
おすすめのファンクションキー活用術
たくさんある機能をすべて記憶しておくのは大変ですが、一度覚えてしまえば効率良く操作できます。
カーソル操作が面倒だけど頻繁に使う機能だけでも、意識的にファンクションキーを利用してクセにしてしまうのがおすすめです。ここでは、筆者が頻繁に使っていて便利な機能を紹介します。
【Edge】F4:アドレスバーのURLを選択する

Webページを開いた状態でF4キーを押すと、アドレスバーのURLを選択できます。
そのまま「Ctrl」+「C」キーでコピーできるので、URLをメモしておきたいときや、別のブラウザやウインドウで開きたいときなどに便利です。シンプルですが、ボタンひとつで選択できて頻繁に利用するので重宝しています。
【Office】F4:直前のコマンドまたは操作を繰り返す


セルの塗りつぶしなどを繰り返し操作できる
Wordや、Excel、PowerPointといったOfficeソフトでF4キーを押すと、直前におこなった操作を繰り返せます。
たとえば、特定のセルを塗りつぶしたあとに別のセルに移動してF4キーを押すと、その場所も塗りつぶされます。このように繰り返し同じ操作を頻繁に行う人は覚えておくと便利でしょう。
【Office】F1+Ctrl:リボンを展開する、または折りたたむ

Officeソフトの上部には、各種機能を搭載した「リボン」が表示されていますが、これを「F1+Ctrl」で折りたたむこともできます。
画面が狭いパソコンでExcelなどを開いているときにリボンを折りたためば、その分だけシートの表示エリアが広がって快適に作業できます。もう一度「F1+Ctrl」を押せば、展開されて元に戻ります。

Altキーでリボン内のタブもショートカットできる。ファンクションキー活用と一緒に覚えておきたい
ちなみにリボンには、「ホーム」「挿入」などのタブが表示されていますが、これも「Alt+左右の矢印キー」で移動できます。
また、ショートカットも搭載されているので(たとえば「Alt+P」で「レイアウト」タブを表示)、余裕がある人はファンクションキーと合わせて覚えておくとより便利に利用できるでしょう。