KDDI(au)が提供する動画配信サービス「ビデオパス」が、2018年8月2日よりauユーザー以外でも利用できるようになりました。見放題プランが562円(税別、以下すべて)という月額料金の安さに惹かれている人も多いでしょう。
そこで本記事ではビデオパスに興味がある、試してみたいという人に向けて、サービスの特徴や魅力、反対に気になる点などについて紹介します。
ビデオパスとは
ビデオパスは、KDDIが提供している動画配信サービス。ドラマや映画など1万本以上のタイトルが見放題になる「見放題プラン」が月額562円という低価格で利用できるのが特徴です。
「ビデオパス」アプリのトップ画面
これまで、利用できるのはKDDIの回線契約に紐付いたau ID(またはWow!ID)ユーザーに限られていました。しかし2018年8月2日より、au以外の他キャリアでも利用できるようになっています。
動画配信サービスはたくさんありますが、月額料金は結構バラバラです。その中でもビデオパスは、月額500円で利用できる「dTV」とほぼ同じリーズナブルな設定。月額料金自体を少しでも抑えたい人には嬉しい点となっています。
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ビデオパスを利用するには
au以外のユーザーが利用する時は「Wow!ID」の取得が必要です。Wow!!IDはアプリからも作成できますが、初回30日間無料で見放題プランに加入するには、ビデオパスのウェブサイトで登録するのが便利です。
[ビデオパスを使ってみる]というボタンから登録画面に入りますので、初めて使う時はここでユーザー情報や決済方法を登録します。
Webサイト経由で見放題プランに加入する。新規は30日間無料で試せる
auユーザーはau IDで、それ以外のユーザーはWow!IDで登録をおこなう
決済方法はキャリア決済(auかんたん決済)やクレジットカード(かんたん決済)が選べる
「ビデオコイン」付きでコスパが高い
ビデオパスの魅力は月額562円という価格にありますが、実はそれだけではありません。見放題プランに新規に加入すると、新作タイトルが1本見られる「ビデオコイン」が付与されます。ビデオコインは、見放題プランでは再生できないタイトルをレンタルできるチケットです。コイン1枚で540円分に相当し、たいていの作品がレンタル可能です。
ビデオコインは、登録を継続する限り翌月以降も月の初めに付与されます。つまり月額562円なのに、毎月540円分相当のレンタルチケットが付与されるというわけです。見放題のラインアップになかなか加わらない新作タイトルを、毎月1本無料で見られるというのはおトクに感じるポイントです。なお、ビデオコインは翌月末まで繰り越して利用可能です。
レンタルに使える540円分相当のビデオコインが毎月付与される
レンタル対象の新作などを毎月1本は確実に見られる。なお、iOSではビデオパスのウェブ版でレンタルする必要がある
配信数1万作品は少ないか
ところで、ビデオパスの「見放題プラン」の対象作品は1万本以上配信されていますが、ドラマやアニメなどのシリーズものは複数のエピソードで構成されているため、いざ作品を探そうとすると少なく感じます。他の動画配信サービスの配信数、たとえば「dTV」の12万本以上と比べても、その差は明らかです。
ビデオパスでは、ジャンルごとにタイトルが整理されています。各ジャンルの登録作品数を数えてみたところ、次のようになりました(2018年8月時点。洋画は字幕版と吹替版が混在)。
洋画 | 285 |
邦画 | 187 |
海外ドラマ | 144 |
国内ドラマ | 166 |
アニメ・キッズ | 425 |
音楽・お笑い | 109 |
ビデオパスはテレビ朝日と提携しており、他の動画配信サービスでは有料のコンテンツや、テレビ朝日との共同制作によるオリジナルコンテンツもありますが、絶対数は多くありません。
また、国内ドラマやアニメ・キッズ向けの作品は充実してますが、国内外の映画や海外ドラマを楽しみたいという人は物足りなく感じそうです。
テレ朝ドラマの見逃し配信も楽しめる
映画館の割引サービスも受けられる
動画配信サービスを利用している人の中には、映画が好きという人も多いでしょう。ビデオパスの会員は、TOHOシネマズとユナイテッド・シネマ/シネプレックスの各映画館で鑑賞料金の割引を受けることができます。
TOHOシネマズは、全劇場の鑑賞料金が通常1800円のところ1100円(同伴者1名までOK)に割引されます。月曜日限定ですが、毎週利用可能です。
ユナイテッド・シネマ/シネプレックスでは、いつでも1400円(通常1800円)です(恵比寿ガーデンプレイスを除く)。土日祝日にも対応しており、映画館へよく足を運ぶ人にはうれしいサービスです。
ちなみに、auスマートパスプレミアム会員はこれに加えて、ポップコーンとドリンクのセットが半額で買えるサービスも受けることができます。
スマホアプリの使い勝手は?
ビデオパスをメインで利用することの多いスマホアプリでは、見放題とレンタルでコーナーが分かれており、動画をとても探しやすかったのが好印象です。
レンタル作品が混在している動画配信サービスでは、「見たい動画を開いたらレンタルだった」などということがよくありますが、ビデオパスはこの部分がきっちりしています。またジャンルやテーマ別に作品を探せるのも、ユーザーの立場で設計されています。
「見放題」と「レンタル」がタブごとに分かれている
ジャンルやテーマ、年代などから作品を探せる
モバイル環境でうれしいのは、ダウンロード再生が可能なことです(一部を除く)。最大5作品に限られますが、端末に保存しておけばデータ通信を使うことなく動画を楽しめます。
ダウンロード時には画質(サイズ)を選べる
テレビの大画面でも楽しめる
ビデオパスは、スマートフォンやタブレットのほかに、パソコン(PC)やテレビで楽しむことができます。
テレビで視聴したい時は、Chromecast(クロームキャスト)やApple TVや、KDDIのセットトップボックス Smart TV BOX/Smart TV StickやSTW2000(auひかり)、スマートTVアプリ対応のビエラ(パナソニック)やAndroid TVを搭載したブラビア(ソニー)などを用意します。
Chromecastならスマホアプリからキャストですので、手間がいりません。Apple TVを使う場合は、ビデオパスアプリをインストールします。残念ながらAmazon Fire TV(Stick)によるテレビ視聴には未対応です。
また、同時に再生できるデバイスが1台に限られている点は注意が必要でしょう。ビデオパスは1つのIDで、スマホやタブレット、PCにログインして使います。自分がスマホで再生している時に家族の誰かが家のテレビでビデオパスを見る、ということはできません。
まとめ
ビデオパスの料金設定は、月額料金をなるべく抑えたい人にすんなり受け入れられるはずです。配信作品がちょっと少ないという印象ですが、どんなコンテンツが見たいかで評価が分かれるところです。
リーズナブルに見放題の作品を楽しむ一方で、次々に配信される新作を追加料金なしで毎月1本鑑賞でき、さらに映画館の割引が受けられるというのがビデオパスの魅力でしょう。
レンタルに使えるビデオコインは、30日間の無料お試しを利用しても付与されます。興味を持たれたら、ぜひ試してください。