アメリカ発祥のサンドイッチチェーン「サブウェイ」は、パンの種類をはじめ、「野菜多め」「○○抜き」など、選んだメニューを自由にカスタマイズして注文できるのが大きな魅力。その一方で、「注文を伝えるのは緊張する」「注文に時間がかかる」といった声も少なくありません。
それを解決する一助となるのが「サブウェイモバイルオーダーサービス」です。実際にどうやって利用すればいいのか、使い方の手順や利用上の注意点を紹介します。
サブウェイモバイルオーダーとは? リリースの経緯を開発担当者に聞いてみた
全国に209店舗を出店しているサブウェイ(2025年11月末現在)。「サブウェイモバイルオーダー」は、サブウェイのスマホの公式アプリから事前にサンドイッチを注文して決済し、できあがり次第、店頭に行って受け取るサービスです。
「サブウェイが一番混むのは昼のランチ帯です。混雑時は15分ほど待つこともあるため、ランチの選択肢から外している人もいると思います。そこで、列に並ぶストレスなく頼めるものを作りたい、という思いからモバイルオーダーサービスを開発しました」。そのように話してくれたのは、サブウェイモバイルオーダーのアプリ開発導入に携わったWATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT株式会社 マーケティング本部の田中奔さんと丸山裕也さん。
2025年4月にまず1店舗で実証実験を開始。2店舗、3店舗と追加する形で実証実験を続け、6月4日に正式リリース、全国110店に導入されました。公式アプリは10月1日時点で17万ダウンロードを達成しており、導入店舗は11月末現在185店舗と、随時拡大予定です。
サブウェイモバイルオーダーの特徴
サブウェイモバイルオーダーの特徴や注意点をまとめてみました。実店舗での注文との違いもあるので、実際にモバイルオーダーを利用する前にチェックしておきましょう。
テイクアウト専用でイートインでは利用できない
サブウェイモバイルオーダーは、テイクアウト専用です。店内を利用したい場合は、店舗で直接注文をする必要があります。
そのため、「会社の昼休みに自分の席で注文をしておき、店舗が商品を準備している間にオフィスから移動してお店で受け取る」といった使い方をするなど、時間を効率的に使いたい人にはおすすめです。
全店舗で利用できるわけではなく、非対応店舗がある
サブウェイのモバイルオーダーは全国のサブウェイ209店舗のうち185店舗で利用できます(2025年11月末現在)。
注意したい点が、モバイルオーダーを利用できるのは全店舗ではないことです。大学構内や野球場内、スキー場など、立地の問題や運用上の理由でモバイルオーダーに対応していない店舗があるので注意してください。
「店舗検索」をタップ
「モバイルオーダー対応店舗」にチェックを入れる
対応店舗が確認できる
モバイルオーダーの対象店舗は、ブラウザとアプリ両方から確認できます。ブラウザからの場合、サブウェイのホームページ右上の「店舗検索」をタップしましょう。
「条件で絞り込み」欄の「モバイルオーダー対応店舗」にチェックを入れ、[検索する]をタップすると、モバイルオーダー対応店舗が表示されます。検索したいエリアなどをさらに入力すれば、そのエリアに絞って検索できるので便利です。
価格は実店舗と同じ、ただし一部メニューに違いあり
店内利用をする際とテイクアウトで税率差はありますが、モバイルオーダーと店頭のテイクアウトの価格は基本的に同じです。
ただし、モバイルオーダーでは店頭とすべて同じメニューを頼めるわけではありません。定番のスタンダードメニューは共通で利用できますが、店舗限定メニューなど一部メニューは非対応の場合もあります。
「たとえば、店頭ではパーティートレイ(パーティー用の持ち帰りメニューで、複数種類のサンドイッチをトレイに詰めたもの)なども販売しています。しかし、作るのに時間がかかるため、注文から15分前後で提供するのが難しいのが現状です。今後は対応できるように検討中ですが、現時点ではすぐに準備できる商品を優先的に提供している状況です」(田中さん)。
1回の注文で頼めるのは6個まで
また、モバイルオーダーで注文できる数量には上限があります。1回の注文でオーダーできるのは最大「6個」までです。
人の目や時間を気にせず、自分好みにカスタマイズできる
サンドイッチのブレッド(パン)の種類、ブレッドを焼くか焼かないか、野菜の量の増減、トッピングの有無、ドレッシングの種類と、選んだメニューを自由にカスタマイズできるのがサブウェイの大きな魅力です。
しかし、実際にお店のカウンターの前で注文するとなると、どの程度カスタマイズしていいかわからなかったり、後ろで待っている人の目や列が気になったりしてオーダーしづらいと感じる人もいるはず。確かに、後ろに列が並んでいる中であれこれ注文をするのは、プレッシャーを感じてしまいます。
メニューは写真付きでわかりやすい
パン(ブレッド)、トッピングの種類もわかりやすい
野菜は増減が好きに選べる
しかし、モバイルオーダーの場合は、写真付きでメニューが表示されているので視覚的にもわかりやすく、その上ブレッド、野菜、トッピング、ドレッシングも料金とともに表示されており、「これを追加してみよう」「この組み合わせは美味しそう」と時間を気にせずカスタマイズできます。田中さんによると、事前にメニューやトッピングを確認しておきたい人にも応えられるよう、店舗の受付時間以外でもオーダー画面を見られるようにしているそうです。
とはいえ、自由度が高すぎて、逆にどれを選べばいいか迷ってしまう人もいるはず。そんな人のために、サブウェイおすすめの組み合わせがグリーンのボタンであらかじめ選択された状態になっています。ブレッドやソースなどのカスタマイズがよくわからないという人は、最初の設定のまま注文すればOK、というわけです。
支払い方法は3種類
モバイルオーダーの決済方法は3種類
サブウェイのモバイルオーダーで利用できる決済方法は以下の3種類です。
- クレジットカード(VISA/Mastercard/JCB/AMEX(アメリカン・エキスプレス)/Diners Club)
- PayPay
- Apple Pay
店頭では、交通系など各種電子マネーにも対応していますが、店頭での決済とは違い、モバイルオーダーは上記3種と決済方法が限られるので注意しましょう。また、利用する店舗によって使用可能な決済手段が異なる場合があります。
サブウェイモバイルオーダーを実際に使ってみた
アプリのダウンロードから実際の注文・商品の受け取りまで、サブウェイモバイルオーダーの利用手順をくわしく解説していきます。今回は、iPhoneで検証しましたが、Androidスマホでも同様に使えます。
まずはアプリをインストールして会員登録をしよう
アプリをインストールする
位置情報を許可しておくと現在地から店舗が探せるなど便利
App StoreもしくはGoogle Playからサブウェイ公式アプリをインストールします。アプリを開くと、位置情報の使用の許可を求められるので許可しておきましょう。位置情報を許可すると、現在地からの最寄りの店舗を検出できて便利です。
すでに登録済みの人は[ログイン]、初めての人は[会員登録]をタップ
3つの方法から会員登録方法を選ぶ
ログイン、もしくは会員登録の画面が表示されます。すでに会員登録をしている人は[ログイン]を選択してログインしましょう。
初めての人は、[会員登録]をタップして会員登録をします。メールアドレス、Googleアカウント、Appleアカウントのいずれかを選んで登録できます。今回は、Googleアカウントを選択しました。
入力した電話番号宛に認証番号を送る
認証番号を入力して認証できたら[登録する]をタップ
電話番号や誕生日、性別を選択し、[同意して登録する]をタップすると、SMS認証のポップアップが表示されます。[送信する]のタップで、入力した電話番号宛にSMSですぐ認証番号が届きます。
認証番号の入力後、[確定]をタップしてSMS認証を完了させます。このあとクレジットカードの登録をするかどうかを求められるので、クレジットカードを利用する場合は[登録する]をタップして続けましょう。[あとで]を選んで、後ほど登録してもOKです。
クレジットカードの情報を入力する
[カード情報を入力する]をタップして登録完了
クレジットカード情報を登録する画面では、カード番号や有効期限などを入力します。最後に[カード情報を入力する]をタップすれば登録完了です。
アプリから店舗と商品を選んで注文しよう
「店舗」タブをタップ
地図上で[このエリアで検索]をタップすると現在地付近の店舗が表示される
会員登録が完了したら、モバイルオーダーで注文していきましょう。まずは、オーダーするお店を選びます。
ホーム画面の隣にある「店舗」タブからは、地図や現在地、検索から店舗を探すことができます。画面上部に表示されている[このエリアで検索]をタップすると、位置情報を利用して最寄りの店舗を表示してくれます。
お店を選ぶと、その店舗のメニューが確認できる
おすすめやセットメニューなどもタブから選べる
店舗を選択すると、その店舗で注文できるメニューを確認できます。季節のおすすめやセットなど、写真付きでメニューを確認可能です。
メニューを選び、パンやトッピングなど自由にカスタマイズしていく
サブウェイのおすすめトッピングはあらかじめ選択されている
今回は、季節限定の「だしタルてり焼き」の単品を選びました(現在は販売終了)。メニューを選択すると、早速カスタマイズを選べるようになります。料金もあわせて表示されているのが親切でわかりやすく感じました。問題がなければ、画面下部の[カートに追加する]をタップしましょう。
飲み物は「ドリンク」タブから選ぶ
[カートに追加する]をタップ
2025年10月にコーヒーの全面リニューアルをしたとのことで、ホットコーヒーも注文してみることに。上のメニューバーをスクロールして「ドリンク」のカテゴリを選択し、「ホットコーヒー(S)」を選んで[カートに追加する]をタップします。
注文詳細を確認する
レジ袋もここで選択し、[決済方法]をタップ
注文するものが決まったら、画面下部に表示される[カートを見る]をタップすると「注文内容」の確認画面が表示されます。
下にスクロールしていき、レジ袋が必要なら[+]マークをタップして必要な枚数を選択しましょう。デフォルトでは0枚になっているので、必要な人は忘れずにレジ袋を追加してください。
続いて、[決済方法]をタップします。
決済方法を選ぶ
[事前注文する]をタップ
支払いに使う決済方法を選びます。今回はPayPayを選択しました。選択したら、画面下部の[事前注文する]をタップしましょう。
[注文を確定する]をタップ
注文が完了、[注文状況を確認する]をタップ
注文が完了するとメールが届く
「商品の準備を始めてよろしいでしょうか?」という確認のポップアップで、[注文を確定する]をタップします。
PayPayの場合は決済画面に移行するので、画面の指示通りに決済を進めればOKです。手続きが完了すると、注文の完了画面が表示されます。[注文状況を確認する]をタップして現在の注文状況を確認しましょう。登録したメールアドレスにも、注文受付完了メール兼領収書が届きます。
[更新]をタップすると、最新の状況を把握できる
注文したオーダーの状況は、「注文履歴」タブに表示されるので、この画面を見て受け取りに行くタイミングを計ります。田中さんによると、注文から15分前後で商品を受け取れるようになるそうです。
1つ注意したい点が、「更新」をタップしないと最新の情報が表示されないこと。画面を表示したままにしていると、商品の準備ができているのに「調理中」のまま、ということが起きてしまいます。そのため、更新ボタンをタップして最新の状況を確認することを忘れないようにしてください。田中さんによると、この点は今後改善していく予定とのことでした。
商品の準備ができたら15分以内に店舗に行って受け取ればOK
準備完了のステータスに変わった
メールでも通知が届く
アプリのステータス画面が「準備完了」になり、商品を受け取れるようになりました。「商品の準備が完了しました」というメールもほぼ同時に届いたので、メールで確認してもよいでしょう。
「準備完了」の通知が来たら15分以内に商品を受け取りに行く
注文した店舗に向かいます。注意したいのが、この「準備完了」の通知が届いたら、15分以内に商品を受け取らなければならないことです。受け取り時間から15分以上経過すると商品が廃棄されてしまう場合があるため、余裕をもって受け取れるようにしましょう。
レジで注文番号を伝えよう
店内に入り、ショーケース横のレジ(受け取りカウンター)で注文番号を伝えます。
多くのファストフード店では、「モニターに番号が表示されたら取りに行く」「店員さんに番号を呼ばれたら取りに行く」というスタイルを導入しています。ついその要領でモニター上で番号を探したり、番号が呼ばれるのを待ちがちですが、サブウェイではまっすぐ受け取りカウンターへ行けばOKです。
店内が混雑しているときや、よくわからないときはお店の人に声をかけましょう。すぐに商品を持ってきてもらえます。
購入したタイミングがコーヒーの全面リニューアル直後ということもあり、かわいらしい紙製のバッグがついていた
無事、商品を受け取ることができました。入店から退店までの所要時間は数十秒程度と、初めての利用にも関わらず非常にスムーズでした。
モバイルオーダーの受付番号はモニターには表示されない
ちなみに、受け取り方法を間違えてしまう人がいるので、「モバイルオーダーのお客様は受付番号をスタッフにお伝えください」という注意書きがアプリや店頭のモニター下に掲載されています。今後はモニターに番号が表示されるよう、改修を検討しているそうです。
サブウェイモバイルオーダーに関するよくある質問とその答え
ここでは、サブウェイモバイルオーダーを利用するにあたってよくある疑問とその答えについてまとめました。
サブウェイのクーポンは使える?
はい。モバイルオーダー用のクーポンに限り利用可能です。
クーポンは[クーポンを追加する]から利用可能
モバイルオーダーでは、モバイルオーダー用のクーポンに限り利用可能です。店舗専用のクーポンは対象外となっているので注意してください。
モバイルオーダー用クーポンの詳しい使い方・適用方法は以下から確認可能です。
受付完了後にキャンセルしたい場合はどうすればいい?
「注文詳細」から店舗に直接連絡をしましょう。
「注文履歴」から[注文詳細]をタップ
[店舗に連絡する]をタップ
注文の受付完了後に、注文を間違えてしまったことに気づいたり、やむを得ない理由でキャンセルしたい場合などもあるはず。原則として注文した商品のキャンセルや変更は受け付けていません。
店舗に直接連絡したい場合は、「注文履歴」タブの[注文詳細]をタップし、下にスクロールしていくと、[店舗に連絡する]というボタンがあります。こちらをタップして、連絡してみましょう。
受け取り日時の指定はできる?
いいえ。受け取り日時の指定はできません。
サブウェイモバイルオーダーでは、残念ながら受け取り日時を指定することはできません。つまり、前日などにあらかじめ予約注文をしておく、といったことができないということです。
注文をオーダーしたら、注文確定時にアプリに表示される受け取り時間に合わせて来店する必要があります。
受け取り時間に間に合わなった場合はどうなる?
受け取り時間から15分以上過ぎると廃棄されることがあります。
モバイルオーダーを利用して注文をした場合、商品が「準備完了」のステータスになってから15分以内に受け取りに行くことが原則となっています。15分を過ぎてしまった場合は、衛生面の観点などから商品が廃棄されてしまうことがあります。
万が一15分を経過しそうな場合は、「注文履歴」タブから[注文詳細]をタップし、下部にある[店舗に連絡する]から店舗へ連絡して早めに受け取りに行きましょう。なお、廃棄されてしまった場合は返金はされません。
まとめ:待ち時間なしで自分好みのサンドイッチが注文できる
実のところ、サブウェイの利用は久々だった筆者。これまでは後ろに並んで待たせてしまっている人のことが無意識に頭によぎるため、どうしても急いでしまって、カスタマイズはせずスタンダードな状態で注文していました。
しかし、モバイルオーダーでメニューをじっくり見ながら選んでみると、「野菜って無料で多めにできたんだ」「追加のソースってこのくらいの値段なんだ」「こんなトッピングも加えられるんだ」と新しい気づきと驚きの連続でした。デフォルトでサブウェイのおすすめの組み合わせになっているので、そのまま注文もできるのですが、それをもとに自分好みに合わせて試行錯誤するのが楽しく、時間を忘れて選んでいました。注文でこんなにワクワクしたのは初めてかもしれません。
モバイルオーダーで注文できるメニューは、店頭と同じではないと話しましたが、田中さんは「リリース当初は非対応だったモーニングやお昼のお得なメニューなども注文できるようになりました。随時、お客様の注文できるメニュー数をどんどん増やしていき、モバイルオーダーをより便利に使っていただけたらと思っております。今後は、アプリ内で使用できるお得なクーポンの配信や行楽シーズンでの予約注文、アプリ限定商品の提供なども考えています」と意気込みます。
お店では、12時台に混雑して列ができやすく、注文に15分〜20分並ぶ可能性が高いそうです。11時台や13時台が比較的に利用しやすいそうなので、その時間を狙うか、モバイルオーダーをうまく使って、効率よく自分好みのサンドイッチを購入してみてください。