スマホでデビットカードを使う方法を解説します。クレジットカードのように使いすぎる心配がなく、審査もないのですぐに利用できます。今までカードを財布に入れて持ち歩いていた人も、スマホに登録して試してみてください。
デビットカードとは?
デビットカードは、お店で支払うと同時に登録した銀行口座の残高から即座にその利用金額が引き落とされる仕組みのカードです。
クレジットカードとは異なり、口座残高が足りないと買い物をすることができません。分割払いやリボ払い、キャッシングも利用できないため、お金を使いすぎるのが心配な人でも安心。審査が不要で銀行口座さえ持っていればよいため、クレジットカードを持たない人でもキャッシュレス決済を使えるのも嬉しいポイントです。
スマホでデビットカードを使うメリット
Image:みずほ銀行
スマホでデビットカードを使えばカードを持ち歩く必要がないため、財布の中身を減らせます。スマホのアプリと連携して残高や利用履歴をいつでも手元で確認できるので、家計管理もしやすくなります。
最近は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、極力人との接触を避けたい時期です。現金だけでなく、カードの場合も店員に手渡す必要がありますが、スマホならかざすだけで決済が完了するので、触れる機会を最小限に抑えられます。
このほか、デビットカード利用で数%がキャッシュバックされたり、デビットカードの利用が各種手数料などを規定するプログラムの取引条件になっていたりする場合もあります。
スマホでデビットカードが利用できる銀行・サービス
デビットカードには、VISAやJCBなど国際ブランド提携タイプのカードと、J-Debitのカードがあります。現状スマホでデビットカードを利用できるのは、国際ブランド提携タイプのみです。
まずは、スマホで利用できるデビットカードと対応している銀行を確認しましょう。自分が普段使っているデビットカードや銀行が対応していない場合は、利用可能な口座を新規開設し、デビットカードを取得する必要があります。
デビットカード | 利用可能なスマホ | ブランド | 利用するアプリ | 利用可能店舗 | 利用限度額 | |
---|---|---|---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 三菱UFJ-VISAデビット | Androidスマホ | VISA | MUFG Wallet、Google Pay | Visaのタッチ決済加盟店 | 1日あたり50万円 |
三菱UFJ-JCBデビット | iPhone | JCB | Apple Pay | QUICPay+加盟店 | ||
Androidスマホ | JCB | MUFG Wallet、Google Pay | ||||
三井住友銀行 | SMBCデビット | Androidスマホ | VISA | Google Pay | iD加盟店 | 1日あたり10万円 |
みずほ銀行 | みずほJCBデビット | iPhone | JCB | Apple Pay(みずほWallet for iOS) | QUICPay+加盟店 | 1日あたり50万円 |
Androidスマホ | Google Pay(みずほWallet for Android) | |||||
りそな銀行 | りそなデビットカード | iPhone | VISA | りそなウォレットアプリ | りそなウォレット加盟店 | 1日あたり50万円 |
Androidスマホ | ||||||
Google Pay | Visaのタッチ決済加盟店 |
ここでは、3大メガバンクとりそな銀行についてまとめてみました(上表)。ネット銀行や地方銀行などでも対応している銀行は多くあるので、公式サイトなどで確認してください。
利用方法や使えるお店はサービスによって異なります。たとえば同じ三菱UFJ銀行でも、VISAブランドとJCBブランドのデビットカードがあり、利用可能店舗も異なります。さらに、iPhoneだと三菱UFJ-VISAデビットは利用できません。
三井住友銀行のように、Androidスマホしか対応していない銀行もあるため、持っているスマホや利用可能店舗に応じて、利用するデビットカードを判断するとよいでしょう。
また、口座残高の範囲内での利用限度額も異なります。三井住友銀行は1日あたり10万円までしか使えません。普通にスーパーなどで買い物をするだけなら問題ありませんが、家電など高額な商品を購入したいときには注意が必要です。
スマホでのデビットカード発行と使い方
ここではみずほ銀行を例に、iPhoneでみずほJCBデビットを使う手順を紹介します。みずほWallet for iOSアプリを通じてデビットカードを発行し、Apple Payと紐づけて利用します。
デビットカードを使うには、利用金額を引き落とすための銀行口座が必要です。あらかじめスマホでデビットカードを利用できる銀行口座を用意しておきましょう。今回はみずほ銀行の口座は開設済みで、キャッシュカードや通帳が手元にある状態から手順を紹介します。
スマホでデビットカードを発行する
「みずほWallet」アプリをスマホにインストールし、デビットカードを発行します。口座番号や通帳残高の情報が必要なので、手元に用意しておいてください。
1アプリで銀行口座の情報を登録する
トップページで[Smart Debitを発行する]を選択して、画面が切り替わったら[OK]をタップします。
利用規約を確認して同意したら、デビットカードの引き落とし口座を入力します。
キャッシュカードを見ながら、支店名や口座番号を入れて[次へ]をタップしてください。
2個人情報を入力する
画面に従って、氏名や性別、生年月日を入力して「次へ」をタップします。
また、携帯電話番号と郵便番号を入力して[次へ]をタップしてください。
次の手順(引き落とし口座の設定に伴うログイン方法)は、みずほ銀行のインターネットバンキング「みずほダイレクト」の利用有無によって分かれます。今回は利用していない想定で手順を紹介します。[みずほダイレクトをご利用いただいていないお客さまはこちら]をタップしてください。
3口座振替手続きのためにログインする
同意事項にチェックを入れて[ログイン]をタップします。
画面が切り替わったら、生年月日の他に、キャッシュカードの暗証番号と通帳に書かれている最終残高を入力して[ログイン]をタップしてください。
登録するメールアドレスを入力して「みずほ銀行からのご案内」にチェックを入れたら「次へ」をタップします。
画面が切り替わったら、入力内容を確認して[口座振替申込]をタップしてください。
4メールアドレスとパスコードを登録する
画面に従ってメールアドレスとアプリ用のパスコードを設定します。
これでデビットカードの発行が完了しました。
アプリのトップページを開くと、登録した銀行の口座情報や残高が表示されます。この状態になったら、買い物に利用できます。新しく口座を開設したばかりで残高がない人は、事前にお金を預けておきましょう。
スマホのデビットカードを店舗で利用する
実際にお店で利用してみました。利用する際は、レジで店員さんに「QUICPayで支払います」と伝えましょう。
スマホを端末にかざすと決済が完了します。カードを渡す必要がないので、店員さんとの接触も避けられます。
買い物をした後にアプリを表示すると、銀行口座の残高が更新されています。
利用履歴も確認できますが、購入した品物などはわからないのが少し不便です。家計簿などをつけて管理している人は、レシートを併用してチェックしましょう。
まとめ
スマホでデビットカードを利用できれば、会計がよりスムーズになったり、接触のリスクを減らせます。使いすぎてしまわないか心配な人も銀行のデビットカードから試して、キャッシュレス決済の利便性を体感してみてはいかがでしょうか。
構成・文:藤原達矢
編集:アプリオ編集部