楽天市場で買い物をしたら思ったよりも獲得ポイントが少なかった、そんな経験をしたことはありませんか?
ちゃんと大型キャンペーンの日を狙い撃ちしたのに。はたまた「ポイント〇〇倍」という魅力的な文言に惹かれて日用品を買い溜めしたのに──。合計金額に対して想定外にポイントの額が小さくて、「これって本当にお得になってるのだろうか?」と疑問を覚えたことがあるなら、もしかすると、それはポイント計算の「罠」にはまっているのかもしれません。
ポイントが想定よりも貯まりにくいことの背景には、ポイント計算方法に関する細かい仕組みが存在します。しかし、我々はポイント計算の仕組みをあまり知らないまま、日々サービスを利用しつづけています。実際、楽天市場ではポイント還元率が1%未満になりやすい計算方法が採用されているわけですが、どれくらいの人がこの事実を認識しているでしょうか?
ポイントの仕組みを知れば、きっとその貯まらなさについても分かるはず。
本記事では、楽天市場のポイント制度や「ポイント〇〇倍」の仕組みについて解説することを通して、楽天ポイントが思うように貯まらない理由を探っていきます。
楽天市場で貯まる「楽天ポイント」のキホンをおさらい
楽天市場で貯められるポイントはもちろん「楽天ポイント」です。
楽天ポイントとは、楽天のさまざまなサービスや提携サービスで貯めて、使える共通ポイントサービス。買い物はもちろん、旅行やスマホ代、投資や保険などさまざまなシーンで利用できます。そこまでは知っている人も多いでしょうが、貯めたり使ったりしたことはあっても、楽天ポイントというサービスがどういうルールのもとで運営されているかに関しては把握していない人の方が多いのではないでしょうか。
まずは楽天市場における
- ポイント計算方法の基本
- 有効期限(獲得できるポイントの種類)
- 付与日(付与されるタイミング)
について、基本事項を確認しておきましょう。
計算方法の基本:税抜100円につき1P
商品の購入額に応じて、100円(税抜)につき1ポイント(※小数点以下は切り捨て)を付与する、というのが楽天市場におけるポイント計算の大原則です。ここで獲得したポイントは、1P=1円として楽天市場をはじめとする楽天のさまざまなサービスや、楽天以外のサービス・店舗などで使用できます。なお、支払いにポイントを利用した場合は、ポイント使用分も含めて100円(税抜)につき1P付与されます。
注意すべき点は大きく2つ。1つめは「送料・ラッピング料」は商品購入額には含まれず、計算対象外になるということ。2つめは、「商品ごと」の購入金額に対してポイント計算がおこなわれるということです。
有効期限:通常ポイントと期間限定ポイントとで異なる
楽天ポイントには通常ポイントと期間限定ポイントの2種類があります。前者は普段の楽天市場での買い物などで獲得できるポイントであり、後者はさまざまなキャンペーンなどが適用されることで獲得できるものになります。
楽天市場
通常ポイントの有効期限は最後にポイントを獲得した月を含めた1年間であり、期間内に1度でもポイントを獲得すれば有効期限は延長されます。楽天市場や楽天カード、楽天ペイといった楽天の諸サービスを日常的に利用している人にしてみれば、期限切れの心配はほとんど不要と言ってよいでしょう。
一方、期間限定ポイントの有効期限は比較的短く、それゆえに獲得できたはずのポイントを使わないまま期日を迎えて失効してしまうこともあり得ます。人によっては、このことを原因として所持しているポイント数が減ったために、ポイントがなかなか貯まらないような錯覚に陥っているケースも考えられます。それぞれのポイントの有効期限は楽天PointClubから確認できるので、チェックして、計画的に使うのがオススメです。
付与日:ポイントごとに違うので、確認が必要
楽天市場でのショッピングで獲得した通常ポイントは、購入日の翌日に「獲得予定ポイント」に反映され、獲得予定日になると利用可能ポイントに反映されます。
キャンペーンの特典ポイントについては、通常ポイントと同じタイミングで付与される場合と後日付与される場合とがあります。
通常ポイントと同じタイミングで付与されるものとしては、各ショップ個別のポイントアップによるポイントがあります。いっぽう後日付与されるものとしては、「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」、楽天スーパーSALE/お買い物マラソンの「ショップ買いまわり」、楽天イーグルス/ヴィッセル神戸の勝利で「勝ったら倍」キャンペーンなどでの獲得ポイントが挙げられます。(獲得予定日の詳細に関しても、有効期限と同様に楽天PointClubで確認できます。)
いずれの場合においても、買い物をしたからといってすぐにポイントがつくわけではない、ということには留意が必要です。
通常ポイントの還元率が1%にならない原因
この章では、楽天市場で買い物をすると必ず付与される「通常ポイント」について解説します。キャンペーンによって獲得できる「特典ポイント」については考慮しません。
楽天市場では100円(税抜)につき1Pの楽天ポイントが付与されます。しかし、これは必ずしもポイント還元率が1%であるということを意味しません。「税抜1万円分の買い物をしたからといって、絶対に100ポイント獲得できるわけではない」と言い換えれば、楽天市場を使ったことがある人にはピンとくるのではないでしょうか。
楽天市場では、かなりの場合において通常ポイントの還元率が1%を下回ります。前述したポイントの計算方法が大きな影響を及ぼしているからです。
2022年4月実施のポイント付与ルールの変更で、ポイント計算対象が税込価格から税抜価格に
楽天市場における買い物時のポイント付与の対象は、2022年4月1日を境に税込価格から税抜価格へと変更されました。以前に比べてポイントが貯まりにくいと感じているなら、もしかするとこれが一因になっているかもしれません。
楽天市場
原因1:楽天市場の表示価格ではなく、「税抜価格」に対して1%のポイントを付与
例えば、楽天市場にて表示価格1100円の商品に300円(税込)のラッピングをつけ、600円(税込)の送料を負担した場合、合計の支払い額は税込2000円になりますが、このうちポイントの付与対象になるのは、商品の税抜価格にあたる1000円だけです。
楽天市場の価格表示はすべて税込なので、ここでいう税抜価格とは、表示金額から消費税額を差し引いた金額のことです。また、送料・ラッピング料を含まないということでもあります。合計の支払額のうち、これらを除いた額に対してのみポイントが付与されるということが、期待値を下回る獲得ポイントとなってしまう原因のひとつです。
ラッピング料にポイントが付与されるケースもある
上記のように、原則としてラッピング料はポイント付与の対象外ですが、場合によっては付与対象となることもあります。
上の画像のように、店の商品として「対象商品と同時購入」するタイプのラッピングは、ポイント付与の対象になります。
いっぽう以下の画像からも分かるように、購入手続きに進んだ後で選択する形式のラッピングは、ポイント計算にその金額を含みません。
商品の税抜価格である2400円に対してのみポイントが付与されるため、獲得ポイントは24P
原因2:小数点以下は四捨五入ではなく「切り捨て」
税抜100円ごとに1Pのポイント付与ということが、必ずしも還元率1%と同義にならない原因の1つとして、小数点以下の切り捨てがあります。
税抜100円ごとに1Pということは、商品の税抜価格×0.01(1%)がポイントの付与額になるわけですが、楽天市場ではこの計算過程で発生する小数点以下の数値に関して、切り捨てるという方針をとっています。それゆえ、商品購入額の十の位から下の数値はすべて端数として消えてしまいます。これがポイント還元率にどう響くのか、簡単な例を挙げて考えてみましょう。
上の図のとおり、税抜199円の商品に対して付与されるポイントは1Pです。これは税抜100円の商品に付与されるポイントと同じポイント数であり、税抜101円~198円の支払いに関しても獲得ポイントは同様に1Pとなります。
さて、税抜100円の支払いに対して1Pが付与される場合の還元率は1%ですが、税抜199円の支払いに対して1Pが付与される場合の還元率は約0.5%にまで下がります。このことからも分かるように、商品購入額の下二桁が大きければ大きいほど、切り捨てられる値も大きくなるため、支払額のうちポイント獲得に繋がらない余分な金額の割合が大きくなり、結果としてポイントの還元率は低くなります。逆に言えば、ポイント還元率が最も高くなるのは、商品購入額(税抜)の下二桁が00の場合です。そして、この場合のみ、ポイント還元率は1%になります。
税抜100円ごとに1Pのポイント付与、かつ小数点以下は切り捨て。これはつまり、キャンペーンが適用されない通常のポイント還元率は最も良くて1%である、ということを意味します。ポイントが1%を下回るのは、仕組み上ほとんど当然のことといえるでしょう。
原因3:買い物の合計金額ではなく、「商品ごとの金額」に対してポイントを計算する
楽天市場で買い物をするとき、色々な商品をまとめて購入する場合も要注意。商品ごとの金額に対してポイントが計算されるため、商品単位で端数が切り捨てられていくからです。1回の買い物の中において、買い物の合計金額ではなく、商品単位の購入金額ごとに細かく端数が消えていくため、獲得ポイントは合計金額から想定される値を下回りやすくなります。
簡単な例で考えてみましょう。150円(税抜)の商品Aを3個と250円(税抜)の商品Bを1個買う場合、ポイント計算は上の図のようになります。
合計700円(税抜)の支払いに対して獲得ポイントが6Pなので、還元率は約0.8%になり、1%を大きく下回ってしまう計算です。
誤解されやすい特典ポイント「〇〇倍」とは
楽天市場の大規模セールやキャンペーンでよく目にする「ポイント〇〇倍」とは、一体どういうものなのでしょうか。実際に利用したことがある人は少なくないでしょうが、具体的な仕組みについて家族や知人に説明できるかどうか、ということになれば、あやふやな人もきっと多いはずです。
超基本:ポイント◯◯倍=通常ポイント1倍+キャンペーン特典ポイント△△倍
ポイント◯◯倍=1倍+△△倍
「ポイント〇〇倍」の基礎になるのは、楽天会員が楽天市場で買い物をした時に得られる、100円(税抜)ごとに1Pの通常ポイントです。
計算のベースとなる1%還元の通常ポイントを1倍として、ここに上乗せする形でポイント付与数が加算されていくのが、いわゆる「ポイント〇〇倍」の考え方。「ポイント〇〇倍」と表現されているケースでは、◯◯倍に通常ポイント1倍分が含まれており、キャンペーン特典として付与されるのは「〇〇倍-1倍」の倍率分です。「ポイント+△△倍」という表現になっている場合はわざわざ通常ポイント1倍分を差し引く必要はなく、通常ポイント1倍分に加えて、△△倍分がキャンペーン特典として付与されると理解すればOKです。
獲得上限と有効期限による制限がある
楽天市場での普段の買い物で得られる通常ポイントに獲得制限はありませんが、ポイント〇〇倍の機会に得られるポイントには多くの場合、獲得上限が設定されています。
また、キャンペーン時に獲得できる〇〇倍のポイントの内訳は、厳密には(通常ポイントの1倍+キャンペーン特典の△△倍)であり、このうちキャンペーン特典として上乗せされる分は、有効期限が比較的短い期間限定ポイントである場合が多いことにも注意する必要があります。
ポイント〇〇倍になるキャンペーン例(2026年1月時点)
|
サービス |
ポイント | 月間獲得上限 |
|---|---|---|
| 楽天モバイル | +4倍 | 2000P |
| 楽天Turbo/ひかり | +2倍 | 1000P |
|
楽天カード |
通常分:+1倍 |
上限なし |
| 特典分:+1倍 |
プレミアムカード:5000P その他のカード:1000P |
|
| 楽天銀行+楽天カード | +0.5倍 | 1000P |
| 楽天証券 投資信託 | +0.5倍 | 2000P |
| 楽天証券 米国株式 | +0.5倍 | 2000P |
| 楽天ウォレット | +0.5倍 | 1000P |
| 楽天でんき | +0.5倍 | 1000P |
| 楽天トラベル | +1倍 | 1000P |
| 楽天ブックス | +0.5倍 | 500P |
| 楽天Kobo | +0.5倍 | 500P |
| 楽天ラクマ | +0.5倍 | 500P |
| Rakuten Fashionアプリ | +0.5倍 | 1000P |
|
楽天ビューティ |
+0.5倍 | 500P |
| Rakuten Pasha | +0.5倍 | 1000P |
| 楽天Kドリームス | +0.5倍 | 2000P |
楽天カードの通常分を除いて、ポイントはすべて期間限定ポイントです。
| キャンペーン | ポイント | 獲得上限 |
|---|---|---|
|
ワンダフルデー ※毎月1日 |
①ワンダフルデー特典:+2倍 ②リピート購入特典:+1倍 |
①、②ともに1000P |
|
5と0のつく日 ※毎月5,10,15,20,25,30日 |
+1倍 | 1000P |
|
ご愛顧感謝デー ※毎月18日 |
①ゴールドランク会員:+1倍 ②プラチナランク会員:+2倍 ③ダイヤモンドランク会員:+3倍 |
①、②、③いずれも1000P |
|
育児の日 ※毎月18,19,20日 |
①通常会員:+4倍 ②ママ割会員:+2倍 |
①500P ②100P |
ポイントはすべて期間限定ポイントです。
| キャンペーン | ポイント | 獲得上限 |
|---|---|---|
| お買い物マラソン | 最大+9倍 | 7000P |
| 楽天スーパーセール | 最大+9倍 | 7000P |
| 楽天ブラックフライデー | 最大+9倍 | 7000P |
| 楽天大感謝祭 | 最大+9倍 | 7000P |
| 新春ポイントアップ祭 | 最大+6倍 | 5000P |
|
超ポイントバック祭 |
最大+4倍 | 5000P |
| 楽天イーグルス感謝祭 | 最大+4倍 | 5000P |
| 楽天ブランドデー | 最大+4倍 | 4000P |
| ラスト〇時間限定:+1倍 | 1000P | |
|
勝ったら倍 |
単独勝利:+1倍 | 1000P |
| W勝利:+2倍 | ||
| 送料無料ライン39キャンペーン | +1倍 | 3000P |
ポイントはすべて期間限定ポイントです。
ポイント「◯◯倍」による獲得ポイント計算方法の基本
「◯◯倍」で獲得できるポイント数を計算する基本的な流れは以下のとおり。購入商品ごと、キャンペーンごとに計算する上、端数切り捨てや獲得上限が絡み合うため、かなり複雑です。
例外:SPUの「楽天カード通常分」と「楽天カード特典分」「楽天銀行+楽天カード」は1注文ごとにポイント計算
キャンペーンで獲得できる楽天ポイントを計算する際、計算対象が1商品ごとではなく、1注文ごとであるキャンペーンがあります。筆者が今、ぱっと思いつくのは
- 「楽天カード通常分」
- 「楽天カード特典分」
- 「楽天銀行+楽天カード」
の3つのSPU対象サービス。
このうち「楽天カード特典分」「楽天銀行+楽天カード」については、1注文ごとに消費税・送料・ラッピング料を除いた楽天カード決済額に対してポイントが付与されます。
一方、「楽天カード通常分」も1注文ごとの楽天カード決済額に対してポイントが付与される点は同様ですが、消費税・送料・ラッピング料も楽天カード決済額に含まれ、ポイント付与対象となります。「楽天カード通常分」はSPU扱いされているものの、実態としては楽天市場以外での利用に対しても付与される「楽天カード」の通常の特典ポイントに過ぎません。楽天市場でのキャンペーンとは本来関係のない、クレジットカード利用そのものに対するポイント還元なのです。そのため、カード決済額全体がポイント付与対象となっているわけです。
- 各購入商品ごとの通常ポイントを計算する
- 通常ポイント(税抜価格の1%分=1倍分)を算出……①
- ①の小数点以下の端数を切り捨て、当該商品の通常ポイントが確定する……②
- 各購入商品ごとのキャンペーン特典ポイントを計算する
- キャンペーンごとに当該キャンペーンの「+△△倍」の△△と②を掛け算する……③
- ③の小数点以下の端数を切り捨て、各購入商品ごとに当該キャンペーンの特典ポイントを算出する……④
- 各キャンペーンごとの特典ポイントを計算する
- 各購入商品ごとに算出された各キャンペーン特典ポイント(④)を、各キャンペーンごとに合算する(獲得上限あり)……⑤
- 各購入商品ごとの通常ポイント(②)を合算する……⑥
- 各キャンペーンごとの特典ポイント(⑤)を合算する……⑦
- ⑥と⑦を足したポイント数が、購入した全商品のポイント「◯◯倍」分のポイントとなる……⑧
上記方法で算出された⑦が、その買い物で獲得できる各キャンペーン特典の合計ポイント数です。「+△△倍」分のポイント数にあたります。
この「+△△倍」分のポイント数(⑦)に、キャンペーン等がなくても付与される通常ポイント「1倍」分(⑥)を加えたものが、その買い物で獲得できる総合計ポイント、つまりポイント「◯◯倍」分のポイント(⑧)となります。
たとえば、商品X(税抜498円)と商品Y(税抜502円)を同時購入したとします。ポイント倍率は3倍(通常1倍、キャンペーンAで+1.7倍、キャンペーンBで+0.3倍)だとしましょう。キャンペーンのポイント獲得上限は、Aが10P、Bが5Pだと仮定します。
実際の計算は以下のようになります。
- 【誤】合計30P
- 税抜合計1000円なので、1000円×3%=30Pだ
- 【正】合計21P
- 商品X(税抜498円)
- 通常ポイント:4P(498円×1%=4.98P → 切り捨てで4P)
- キャンペーンAの特典ポイント:6P(通常ポイント4P×1.7=6.8P → 切り捨てで6P)
- キャンペーンBの特典ポイント:1P(通常ポイント4P×0.3=1.2P → 切り捨てで1P)
- 商品Y(税抜502円)
- 通常ポイント:5P(502円×1%=5.02P → 切り捨てで5P)
- キャンペーンAの特典ポイント:8P(通常ポイント5P×1.7=8.5P → 切り捨てで8P)
- キャンペーンBの特典ポイント:1P(通常ポイント5P×0.3=1.5P → 切り捨てで1P)
- 通常ポイント合計
- 4P+5P=9P
- キャンペーン特典ポイント合計
- キャンペーンA:10P(6P+8P=14P、しかし獲得上限は10P)
- キャンペーンB:2P(1P+1P=2P)
- AB合計:12P
- 合計ポイント=通常ポイント+キャンペーン特典ポイント=9P+12P=21P
- 商品X(税抜498円)
商品2点の計算でこの複雑さです。商品点数が増えたり、キャンペーン数が多かったり、キャンペーンごとのポイント獲得上限に引っかかったりすると、さらに計算の手数が増えていきます。
ポイントが〇〇倍になっていないように感じる原因
楽天市場で買い物をしたが想定していたポイント数を獲得できず、「あれ?ポイントが◯◯倍になっていないんだけど」と疑問を感じた場合、何かしらの原因が存在するはずです。ここではポイントが〇〇倍になっていないように感じる原因を4つ紹介します。
前述した「ポイント◯◯倍」の計算方法と獲得上限について、事前にしっかり把握しておけば、獲得ポイントが想定を大幅に下回るような悲劇を繰り返さずに済みます。
原因1:そもそもポイント◯◯倍は還元率◯◯%ではない
ポイント「還元率」が高くなっているから、と思って多額の買い物をしたのに、あまりお得さを感じられなかった経験がある人は多いのではないでしょうか。予想獲得ポイントと現実に獲得できたポイントに落差が生じる要因はおそらく、実際に高くなっているのがポイント「還元率」ではなくポイント「倍率」だったからです。
楽天初心者は往々にして、「ポイント◯◯倍だから、ポイント還元率自体が〇〇%になるだろう」と勘違いします。実際、かつての筆者がそうでした。ポイント10倍のときに楽天市場で税抜5万円分の買い物をして「10%還元で5000ポイントをゲットできる」と想定していたら、実際には5000ポイントを大幅に下回るポイントしか付与されなかった、といったような体験をしたことがあります。
たしかに楽天市場でキリのよい価格(例:税抜1000円)の商品を1つだけ買うような場合は、ポイント◯◯倍=ポイント還元率◯◯%が成立するケースもありえます。しかし実際の買い物では、キリのよい価格の商品だけを買うことは稀です。商品Aは498円、商品Bは4万3480円、商品Cは2178円で、合計金額が……となると途端に、ポイント◯◯倍=ポイント還元率◯◯%は成り立たなくなってしまうのです。
原因2:ポイントは「商品ごと」「キャンペーンごと」に計算する
通常ポイントの計算は、買い物の合計金額ではなく、「商品ごとの金額」に対しておこないます。
また、キャンペーン特典ポイントの計算も同様に「商品ごとの金額」が対象です。しかも、各商品についてキャンペーンごとに特典ポイントを算出し、合算する方式です。
仕組みや計算方法は上で詳しく解説しています。
原因3:小数点以下切り捨て
例えば、1980円(税抜)の商品1個をポイント4倍(通常の「1倍」とポイント「+3倍」)で購入した場合、ポイント計算は以下のようになります。
上記パターンの場合、税抜1980円の支払いに対して獲得ポイントが76Pなので、実質のポイント還元率は約3.84%。もし仮に「ポイント4倍だからポイント還元率が4%だ」という考えが正しいとすると、小数点以下を切り捨てられて79P(還元率は約3.99%)になるはずです。
しかし、実際は76Pの獲得に留まり、想定よりも3Pも獲得数が下回ってしまう結果に終わります。通常ポイントの計算時に小数点以下の0.8Pが切り捨てられたことで、切り捨てがなければ獲得できたはずの0.8×4=3.2Pを失ってしまったためです。
その他、キャンペーンの倍率が0.3倍のようなケースでは、キャンペーンでの獲得ポイント計算時にも小数点以下切り捨てが発生します。たとえば通常ポイントが19ポイントの場合だと、19×0.3=5.7Pとなり、小数点以下切り捨てにより5Pしか獲得できません。通常ポイント計算でも切り捨て、キャンペーン特典ポイント計算でも切り捨て、となれば、思ったよりも獲得ポイントが少なくなってしまうわけです。
原因4:ポイント「獲得上限」の存在
「ポイント〇〇倍」のタイミングで買い物をするうえで注意すべきは、多くのキャンペーンでポイントの獲得上限が設定されているということです。このタイミングで高額な商品を買ってたとしても、上限によって思い通りポイントを獲得できない場合があることに気をつける必要があります。
上記パターン①では、「5と0のつく日」キャンペーン(+1倍)が適用され、ポイント2倍です。
しかし、税抜15万円の支払いに対して、獲得ポイントは15万×0.01×2=3000Pとはなりません。なぜならば、「5と0のつく日」キャンペーンの獲得上限は1000Pだからです。
合計の獲得ポイントは2500Pとなります(内訳:通常分1500P、キャンペーン分1000P)。還元率は約1.67%となり、2%を下回る計算です。
上記パターン②では、「ワンダフルデー特典」(+2倍)と「リピート特典」(+1倍)が適用され、ポイント4倍です。
ところが、税抜10万円の支払いに対して、獲得ポイントは10万×0.01×4=4000Pとはなりません。いずれのキャンペーンも獲得上限が1000Pだからです。
合計の獲得ポイントは3000P(内訳:通常分1000P、ワンダフルデー特典分1000P、リピート特典分1000P)。還元率は3%となり、4%を1%も下回ってしまいます。「4倍だから4%還元」と想定していると、期待を大きく裏切られてしまうわけです。
その他のポイントが貯まりにくい理由
さて、本記事ではこれまでに、ポイント計算の基本事項と「ポイント〇〇倍」の仕組みを解説することで、楽天市場での買い物で思いのほかポイントが貯まらない原因について確認してきました。この2つが体感よりもポイントが貯まらない事態の原因になっていることは、まず間違いないでしょう。とはいえ、当然ながらポイントが思うように獲得できない原因はこれだけではありません。
これらを踏まえたうえで、それでもまだ楽天ポイントが想定を下回る場合、そしてそのことに納得がいかない場合、以下のような原因が考えられるかもしれません。
税抜価格のキリが悪い
楽天市場で販売されている商品の表示価格はすべて税込価格です。ここから消費税を差し引いた税抜価格がポイントの付与対象になるわけですが、商品によっては税込価格と税抜価格とで百の位の値が変わることもあります。そのため、表示価格をもとに概算した獲得ポイントの値と、実際の獲得ポイントとがズレるという事態が発生しがちです。特に税抜価格のキリが悪い場合には、還元ポイントは体感よりもかなり少なくなることが予想されます。
例えば、税込750円の商品の税抜価格は約682円なので、獲得ポイントは6Pになり、税込1300円の商品の税抜価格は約1182円なので、獲得ポイントは11Pになります。
税抜価格の端数処理について
楽天市場では、ポイントの付与対象となる税抜価格の計算方法を以下のように設定しています。
消費税額=税込商品価格×(消費税率÷(100%+消費税率))
税抜商品価格=税込商品価格-税込商品価格×(消費税率÷(100%+消費税率))
そして、この計算における小数点以下の端数処理はショップによって異なる、としています。例えば、消費税10%で税込329円の商品が販売されていたとして、この消費税額は、
329×(10%÷(100%+10%))=329×10/110=29.9...
となるわけですが、この29.9...円を小数点以下切り捨てで29円とした場合の税抜価格は(329-29=)300円、小数点以下を切り上げ、もしくは四捨五入して30円とした場合の税抜価格は(329-30=)299円となって、獲得ポイント数が3Pもしくは2Pとなります。端数処理の方法によってポイントが増減するということ、これもまたポイントが思いのほか貯まらない原因かもしれません。
クーポンの使用によって獲得ポイントが減っている
楽天市場では、クーポン使用による割引分にはポイントが適用されません。そのため、クーポンを使用した買い物の場合、商品の表示価格から想定されるポイントの額と実際に獲得できる額とに大きな差が生じる可能性があります。
なお、クーポン使用時のポイント計算については、以下の式で算出することにしています。
(商品価格 – クーポン値引き額) ×ポイント倍率=獲得ポイント
また、クーポンに関して注意すべき点は、対象商品指定クーポンと店内全商品対象クーポンの違いです。対象商品指定クーポンを使用する際には、クーポンの値引き額をそのまま商品価格から差し引く形で計算します。店内全商品指定クーポンを使用する際も、商品を1つ購入する場合はこれと同様の計算を行いますが、複数商品を購入する場合には各商品にクーポン値引き額が割り振られます。この場合のクーポン値引き額は以下の式で計算します。
商品Aへのクーポン値引き額 = (商品Aの価格 / 注文商品全体の価格) × 店内全商品対象クーポン
具体的な例を考えてみましょう。
以上のように、同じクーポンを使って同じ商品を購入したとしても、買い方によって獲得ポイントが変わることがあります。購入を確定する前に、どう買ったら一番ポイント還元率を上げることができるのか考えてみるのもアリかもしれません。
同一商品とみなされないものを複数購入している
同じ商品を複数個購入する場合でも、 「同じ商品をまとめて買い物かごに入れた場合」と、 「かごに追加ボタンを複数回押して買い物かごに入れた場合」で、最終的な獲得ポイント数が異なる場合があります。また、同じ型の商品であっても、色やサイズが異なると別の商品として扱われるため、ポイント計算も別々になってしまいます。
楽天市場では、下の画像で赤く囲まれた部分を(複数購入も含む)1つの商品として扱うことにしています。この部分の一つひとつに対してポイントが付与されるため、前述した通り、これらの合計金額から想定されるポイント数よりも実際のポイント数が少なくなってしまいます。
上の画像のようにカラーボックスを色違いで複数セット買った場合、合計金額である19680円(税込)の税抜価格は約17891円なので、獲得ポイントは178Pになりそうなものです。しかし実際のところ、獲得ポイントは177Pに留まります。
獲得ポイントが少なくなる理由は、19680円(税込)の商品を買ったのではなく、
- 税込3280円の商品(税抜約2982円→29P)
- 税込6560円(3280円×2個)の商品(税抜5964円→59P)
- 税込9840円(3280円×3個)の商品(税抜約8946円→89P)
をそれぞれ1つずつ買ったという扱いになることにあります。その結果、獲得ポイントは、29P+59P+89P=177Pとなって、合計金額から想定されるポイント数178Pを下回ることになるというわけです。