楽天の電子書籍サービスであるKoboに対応した電子書籍リーダーにカラーモデルが登場しました。今回は、コンパクトな「Kobo Clara COLOUR」と少し大きめの「Kobo Libra COLOUR」を紹介します。
手で持って使いやすいサイズ・重量

今回は2つのカラーモデル「Kobo Clara COLOUR」「Kobo Libra COLOUR」を紹介
まずは、両モデルのサイズなどをチェックしていきましょう。アプリケーションの機能は一部を除いて基本的に変わりません。とはいえ、電子書籍リーダーは画面サイズの違いで本を読む際の体感が大きく変わります。Kobo Clara COLOURは文庫本くらい、Kobo Libra COLOURは少し大きな新書+程度のサイズ感です。
Kobo Clara COLOUR | Kobo Libra COLOUR | |
---|---|---|
ディスプレイサイズ | 6インチ | 7インチ |
ストレージ | 16GB | 32GB |
本体サイズ | 160.0×112.0×9.15mm | 161.0×144.6×6.2-8.3mm |
本体重量 | 174g | 199.5g |
Kobo Clara COLOURは、スマホのようなスタイルでコンパクトなのが特徴。本体は樹脂製で一般的な作りです。またKobo Libra COLOURは片方の額縁が太くなっていて、ページめくりのボタンが付いた本格的なモデルとなっています。本体は樹脂製ですが、なかなか高級感があります。
どちらのモデルも本体背面に丸い電源ボタンが付いています。Kobo Clara COLOURのストレージは16GBで、コミックなら約248点保存できます。Kobo Libra COLOURは、その倍の32GBで約540点保存可能です。カラー対応の電子書籍リーダーを手に入れたなら、カラーのコミックを保存して持ち歩く使い方が多くなるでしょう。テキスト中心の使い方だった従来の電子書籍リーダーとは、選択基準を変えたほうがよいかもしれません。


Kobo Clara COLOURは、6インチのコンパクトなモデル


Kobo Libra COLOURは、7インチの本格タイプ
Kobo Clara COLOURはカタログ値で174g、Kobo Libra COLOURは199.5gと、どちらも軽量です。重さとしては一般的なスマホとほとんど変わりません。ただし、スマホよりも大きいので体感では少し軽く感じます。
電子書籍リーダーは手に持って使い続けるので、この軽さがとても重要なポイントになります。「電子書籍リーダーは不要でタブレットで十分」という人もいますが、実は電子ペーパーのメリットだけでなく、本体の軽さも重視すべきメリットのひとつなのです。

Kobo Clara COLOURは170g台

Kobo Libra COLOURは200g前後
付属品は充電ケーブルのみ
パッケージの中は本体とケーブル、保証書などが入っているシンプルな構成です。充電器は付属しないので、自分で用意する必要があります。一般的なスマホの充電器が利用できるので、特に困ることはないでしょう。
付属のケーブルはUSB Type-C×USB Type-Aになります。手元の充電器がUSB Type-C端子の場合には、USB Type-C×USB Type-Cケーブルを別途用意する必要があります。
今回借用した2モデルは、ケーブルの色が本体の色と合っており良い感じです。

付属品はケーブルのみ
画面の色合いは紙に印刷したような見え方、バックライトの明るさも十分
Kobo Clara COLOURとKobo Libra COLOURは、どちらもカラー電子ペーパー(Eink)を採用しているのが最大の特徴です。
これまでの電子ペーパーは白黒表示が普通でした。ところが、数年前から徐々にカラーモデルが登場しはじめており、価格も少しずつ落ち着いてきました。AmazonのKindleはまだ白黒モデルのみですが、Koboは先駆けてカラーモデルをリリースしたわけです。
ただし、カラーといってもスマホやタブレットのような画質を期待するのは間違っています。液晶や有機ELと異なり、電子ペーパーは反射光で画面を見ることになるため、より穏やかで地味な色合いのカラーになります。液晶や有機ELがテレビのような画質だとするなら、電子ペーパーは紙に印刷したカラーのように見えます。しかも、光沢のあるコート紙ではなく、一般的なコピー用紙などにカラー印刷をしたようなイメージです。
それでも、カラーのコンテンツをカラフルに表示できるのはとても嬉しいところです。


Kobo Clara COLOURのフロントライトオフとナチュラルライトの暖色


Kobo Libra COLOURのフロントライトオフとナチュラルライトの暖色。どちらも美しい
両モデルともフロントライトを搭載しており、シーンに合わせて利用可能。昼間はライトをオフにして反射光で本を読み、暗い場所で徐々に明るくしていくと良いでしょう。また、ナチュラルライト機能でオレンジがかった色合いにも調整できます。部屋の明るさが暖色の時には、自然な光り方になります。
解像度は異なりますが、ドットピッチは両モデルとも共通でモノクロ300ppi、カラー150ppi。電子ペーパーで気になる残像の少なさやページの書き換えも上々です。

どちらもフロントライトを最大にした。画質はかなりいい

文字サイズを調整した。自分の視力や好みで調整できる
Kobo Libra COLOURはスタイラスペン「Kobo スタイラス2」に対応
Kobo Libra COLOURは、別売のKobo スタイラス2で手書きが可能です。電子ペーパーはとても書きやすく、紙にペンで書いているような感覚で文字が書けます。ペンのお尻側は消しゴムになっていて使い勝手も良好です。
機能はシンプルですが、カラーのペンを使い分けられるのでちょっとしたイラストを描いたり、メモの見出しの色を変えたり、ラインマーカーも使えます。もちろん、本の余白にメモ書きを追加することもできます。
電子ペーパーのノートデバイスはかなり高価なので、ちょっとしたメモやノートをKobo Libra COLOURで書けるなら大歓迎です。

Kobo Libra COLOURは手書きに対応

ノートはクラウドストレージなどに書き出せる

Kobo スタイラス2は別売。USB Type-Cで充電するタイプだ
まとめ
Koboに登場した2種類のカラー対応モデルは、どちらもなかなか魅力的です。本体価格はモノクロモデルに比べると少し高くなりますが、Kobo Clara COLOURは2万4800円(税込)、Kobo Libra COLOURは3万4800円(税込)です。Kobo Clara(モノクロモデル)は2万980円(税込)なので、4000円程度の価格差を考えるとカラーモデルはお買い得と言えるでしょう。
電子書籍リーダーは、これからカラーの時代を迎えることは間違いありません。楽天がいち早く投入したKoboのカラーモデルはどちらも魅力的ですが、特にメモを書けるKobo Libra COLOURはおすすめです。