楽天カードの海外旅行保険、これで十分? 利用条件から補償内容、問い合わせ先まで徹底解説

疾病治療・航空機関連の補償なし & 一般カードだと携行品損害の補償なし

楽天カードの海外旅行傷害保険(海外旅行保険)は、カードの種類に応じて保険内容や補償額が異なり、カードステータスが上位のカードほど補償が手厚くなります。

本記事では楽天カードに付帯する海外旅行保険の内容をくわしく紹介。保険の適用条件や補償内容、保険金額から問い合わせ先まで徹底的かつ網羅的に解説します。

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すべての楽天カードが海外旅行保険の対象となる

楽天カードでは、年会費無料の一般カード「楽天カード」でも海外旅行傷害保険が付帯します。ポイント還元率が1%以上の年会費無料カードのうち、海外旅行傷害保険が付帯するクレカはそこまで多くはありません。

海外旅行傷害保険の対象となる楽天カードの種類は以下のとおり。

本記事で「楽天カード」と表記した場合、一般カードの「楽天カード」に加えて、「楽天PINKカード」「楽天ANAマイレージクラブカード」「楽天銀行カード」「楽天カード アカデミー」「アルペングループ 楽天カード」およびデザインカードを含むものとします。

すべての楽天カードが海外旅行傷害保険の対象カードです。いずれの国際ブランド(VISAMastercardJCBAmerican Express)でも対応します。

「楽天カード」「楽天ゴールドカード」の場合、保険の適用を受けるために一定の利用条件を満たす必要があります(利用付帯)。

年会費1万1000円の「楽天プレミアムカード」と年会費3万3000円の「楽天ブラックカード」では、保険の適用を受けるための特別な条件はありません(自動付帯)。カードを保有しているだけで海外旅行保険が付帯するわけです。ちなみに両カードには、「楽天カード」や「楽天ゴールドカード」に付帯しない国内旅行傷害保険が自動付帯するほか、動産総合保険(ショッピング保険)も付帯しています。

楽天カード 海外旅行保険の補償内容・保険金額

楽天カードに付帯する海外旅行傷害保険では、補償される内容と支払われる保険金額がカードランクによって異なります。楽天カードでは特に補償内容として「携行品損害」の有無が含まれているかどうか、各補償内容ごとの保険金最高額がいくらになるのかが注目点です。

最高1億円、補償内容と保険金額の一覧表

楽天カード 海外旅行の補償内容・保険金額
  楽天カード 楽天ゴールドカード 楽天プレミアムカード 楽天ブラックカード
補償内容 利用付帯 利用付帯 自動付帯+利用付帯 自動付帯
傷害死亡・後遺傷害(最高額) 2000万円 2000万円 5000万円 ※2 1億円(家族:1000万円)
傷害治療費用(1事故の限度額) 200万円 200万円 300万円 300万円(家族:100万円)
疾病治療費用(1疾病の限度額) 200万円 200万円 300万円 300万円(家族:100万円)
賠償責任(1事故の限度額) 3000万円 3000万円 3000万円 1億円(家族:5000万円)
携行品損害(年間限度額) 20万円 ※1 50万円 ※1 ※3 50万円(家族:20万円) ※1
救援者費用(年間限度額) 200万円 200万円 200万円 300万円(家族:100万円)
疾病死亡
航空機遅延
航空機寄託手荷物遅延

※1:表中の金額は同一旅行期間についての限度額および会員資格期間中の総限度額。携行品1個、1組または1対あたり10万円が補償の限度。自己負担額(免責金額)3000円

※2:【内訳】自動付帯:4000万円、利用付帯:1000万円

※3:【内訳】自動付帯:30万円、利用付帯:20万円

「楽天カード」「楽天ゴールドカード」の保険はいずれも保険適用に条件のつく「利用付帯」で、保険金額は賠償責任の最高3000万円。携行品損害(例:スマホの盗難・破損)の補償の有無を除いて、同じ補償内容・保険金額となっています。携行品損害の保険事故割合が高い地域(ヨーロッパ:40.4%、アフリカ:46.6%)を旅行する際は、携行品損害の補償がない「楽天カード」だと心許ないかもしれません。

「楽天プレミアムカード」の保険は基本的に「自動付帯」です。傷害死亡・後遺障害と携行品損害の場合、一定の利用条件を満たせば保険金額の最高額が増額されます。

「楽天ブラックカード」の保険は「自動付帯」です。

楽天カードには、海外旅行保険の補償内容として一般的な「疾病死亡」や「航空機遅延(フライトが遅れたときの宿泊費、交通費)」、「航空機寄託手荷物遅延(ロストバゲージなど)」に対する補償はありません。

補償内容の意味と具体例

傷害死亡

海外旅行中の事故によるケガが原因で事故の発生の日を含め180日以内に死亡した場合、保険金額が補償される。

具体例:車を運転中、運転を誤って事故を起こし、死亡した。保険金が支払われた。

注意点:病気による死亡は傷害死亡としては補償されない(疾病治療費用としての補償に留まる)。

後遺障害

海外旅行中の事故によるケガが原因で事故の発生の日を含め180日以内に身体に後遺障害が生じた場合、後遺障害の程度に応じて補償される。

具体例:ホテルの階段で転倒して傷害を負い、下半身不随になった。保険金が支払われた。

傷害治療費用

海外旅行中の事故によるケガのため医師の治療を受けた場合、支払対象となる費用のうち現実に支出した金額が保険金額の範囲内で補償される。

具体例:繁華街を歩いているとき、段差でつまづいて転倒し骨折。その後、医師の治療を受けた。治療費用が補償された。

疾病(しっぺい)治療費用
  • 海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に発病し、かつ、海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に医師の治療を受けた場合、支払対象となる費用のうち現実に支出した金額が保険金額の範囲内で補償される。
  • 海外旅行中に感染した特定の感染症(コレラ、ペスト、天然痘など)により、旅行期間終了後その日を含めて14日を経過するまでに医師の治療を受けた場合、支払対象となる費用のうち現実に支出した金額が保険金額の範囲内で補償される。

具体例:旅行先で新型コロナ感染症にかかって、現地で医師の治療を受けた。治療費用が補償された。

賠償責任

海外旅行中に偶然な事故により他人にケガをさせたり、他人のものを壊したりして損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合、1回の事故につき保険金額を限度として損害賠償金などが補償される。

具体例:ホテルで客室の窓を割った。損害賠償金が補償された。

注意点:航空機・船舶・車両・銃器の所有、使用または管理に起因する事故に対しては保険金が支払われない。たとえばレンタカーを運転中に歩行者をはねて怪我を負わせた場合、損害賠償金は補償されない。

携行品損害

海外旅行中に携行品(カメラ、宝石、衣類など会員が所有かつ携行する身の回り品)が、盗難、破損、火災などの偶然の事故にあって損害を受けた場合、携行品(1個、1組、1対)あたり保険金額を限度として時価または修繕費が補償される。なお、同一旅行期間や会員資格期間中の総限度額が設定されている。

具体例:繁華街を歩いていたら、ポケットに入れていたiPhoneを盗まれた。iPhoneの時価分の保険金が支払われた。

注意点:現金や有価証券、クレジットカード、書類などは携行品に該当しない。紛失は対象外。レンタル品は対象外。

救援者費用

海外旅行中に会員が、一定の事由に遭遇し、捜索救助等が必要になった場合、会員またはその親族が支出した救援者費用が補償される。ただし、会員資格期間中の通算限度額が設定されている。

具体例1:カード会員が旅先で大怪我をして入院。両親が現地に駆けつけた。渡航費用や宿泊費用が補償された。

具体例2:登山時に高山病にかかり、救難ヘリコプターを利用した。捜索救助費用が補償された。

実際、どういった保険事故が多いのか?

事故発生率:4.14%(24人に1人) 2019年度 海外旅行保険事故データ(ジェイアイ傷害火災保険)

出典:2019年度 海外旅行保険事故データ(ジェイアイ傷害火災保険)

JTBグループのジェイアイ傷害火災保険株式会社が公表している「2019年度 海外旅行保険事故データ」によれば、海外旅行保険を実際に利用した人の割合は4.14%(24人に1人)に上っています。楽天カードの引受保険会社である楽天損害保険のデータそのものではありませんが、十二分に参考になります。

ここでは楽天カードの海外旅行傷害保険を検討する大前提として、補償項目ごとの事故発生割合などを確認します。

補償項目のほとんどは「治療・救援費用」「携行品損害」「旅行事故緊急費用」

2019年度 海外旅行保険事故データ 補償項目別 事故発生割合(ジェイアイ傷害火災保険)

出典:2019年度 海外旅行保険事故データ(ジェイアイ傷害火災保険)

事故発生割合をみると、1位「治療・救援費用(47.8%)」と2位「携行品損害(26.9%)」、3位「旅行事故緊急費用(20.4%)」の3項目で95.1%を占めています。保険金を請求する機会が多いのは、圧倒的にこの3項目であることが見て取れます(4位「旅行キャンセル・中断(3.1%)」、5位「個人賠償責任(0.9%)」、6位「その他(0.9%)」)。

この点、一般カードである「楽天カード」の補償内容には「携行品損害」が含まれていないのがデメリットです。スマートフォンやカメラのような「モノ」については保険を掛けなくても大丈夫だという人や、別の保険を掛けられる人向けになっています。

また楽天カードは全般、旅行事故緊急費用に関する補償がありません。つまり、航空機寄託手荷物遅延(ロストバゲージなど)や航空機遅延が起きたときに保険を利用できません。

  • ヨーロッパ旅行でスーツケースが行方不明になった(ロストバゲージ)
  • グアム旅行で台風のために帰国の飛行機が出発できず宿泊費用などが余計にかかった(航空機遅延)

といった事故に遭ったとき、補償が必要だと感じる人は別の旅行保険を併用するのが賢明です。

傷害・疾病治療費用の補償は200万円〜300万円で十分?

国民皆保険の日本国内と比べて、海外での医療費が非常に高額になりがちであることは、海外旅行を検討している人にとっては周知の事実かもしれません。

大ケガや急病で手術をするような場合、数十万円で済めば御の字。たとえばハワイ旅行中に虫垂炎(盲腸)を発症し、ホノルルで手術をすると、平均入院日数2~3日で300万円強かかってしまいます(ジェイアイ傷害火災保険調べ)。

一例として2019年度のジェイアイ傷害火災保険のケースを紹介すると、ジェイアイ傷害火災保険は海外旅行保険の保険金を5万3191件支払っており、そのうち300万円以上の高額医療費用事故が41件(65歳以上のシニア層:22件、その他:19件)となっています。ジェイアイ傷害火災保険の海外旅行保険の2019年度加入者数は推計で130万人弱なので、高額医療費用事故に遭遇する確率は0.003%程度(ざっくり3万人に1人)となります。

クレジットカードに付帯する海外旅行傷害保険の傷害治療費用・疾病治療費用「200〜300万円」で十分賄えると考えるか、そもそも保険は「もしも」のときに「取り返しのつかない損害を補填する」ものなのだから300万円では不足と考えるか。どうするかは被保険者の判断次第です。

参考までに家族が駆けつけない場合で、実際に支払われた保険金(=かかった治療費用等)が高額になった事例を以下にまとめておきます。

高額医療費用事故の例(家族が駆けつけていないケース)
内容 支払保険金
エストニア 手足のしびれを訴え受診。脳内出血と診断され、46日間入院・手術。医師・看護師が付き添い医療搬送 702万円
アイルランド クルーズ中に体調不良となり船医を受診。下船して救急車で病院へ搬送。肺炎と診断され16日間入院。看護師が付き添い医療搬送 634万円
アメリカ 腹痛・吐き気により受診。急性虫垂炎と診断され2日間入院・手術 624万円
アメリカ 足の付け根の痛みとしびれの症状で受診。腰部神経根症と診断される 571万円
ベトナム 道路を横断中、車両にはねられ救急車で搬送。腰椎圧迫骨折と診断され8日間入院。医師・看護師が付き添い医療搬送 445万円
アメリカ 運動中に受傷。前十字靭帯損傷と診断される 429万円
タイ ホテルの階段で転倒し受診。離島からプーケットに移動後、外傷性血胸・肋骨骨折と診断され7日間入院。医師・看護師が付き添い医療搬送 396万円
シンガポール 息切れと胸の痛みを感じ受診。自然気胸と診断され延べ9日間入院・手術 317万円

ジェイアイ傷害火災保険の「2019年度 海外旅行保険事故データ」から家族が駆けつけていない高額医療費用事故例を抜粋

楽天カードの海外旅行保険が適用される条件とは

楽天カードで海外旅行傷害保険の補償を受けるためには、疾病(しっぺい)治療や携行品損害といった補償内容として定められた事故が発生することはもちろん必須です。

加えて、そもそも前提として楽天カード(「楽天ブラックカード」は除く)で保険が適用される(有効となる)ためには、下記の条件が揃っていなければいけません。

  • 保険を適用される人がカード会員であること
  • 保険適用を受けるカード会員が所有カードの利用条件を満たすこと
  • 保険適用期間内の保険事故であること
  • 同伴者の場合、同伴者がカード会員であり、かつ、(「楽天プレミアムカード」会員以外であれば)同伴者の旅行代金が楽天カードで決済されていること
楽天ブラックカードで保険が適用されるための前提条件
  • 保険を適用される人がカード会員か、カード会員の配偶者または生計をともにする親族であること
  • 保険適用期間内の保険事故であること

「楽天ブラックカード」の海外旅行保険は自動付帯であるほか、本会員の家族にも適用されます。家族カード会員でなくても本会員の家族であるだけで保険の恩恵を受けられる楽天カードは「楽天ブラックカード」だけです。

原則として本会員と家族カード会員が対象

まず、楽天カードの海外旅行傷害保険の適用を受けるためには当然、楽天カードを所有する会員である必要があります。ここで言う「会員」には家族カード会員も含みます。要は自分が名義人(カード券面に記名あり)の楽天カードがあれば保険を使えるということです。

なお「楽天ブラックカード」は例外で、家族カード会員ではない家族(配偶者、生計をともにする親族)も保険適用対象になります。

事前申込は不要

楽天カードの海外旅行傷害保険では事前の申込が不要です。適用される条件を満たしてさえいれば、楽天カード(引受保険会社:楽天損害保険会社)に対して旅行ごとに連絡しなくても、不幸にも事故に遭ったときに保険の補償を受けられます。

保険会社の旅行保険だと、事前に申し込んで保険を契約しておかないといけません。この点、申し込み忘れが起こらないのは、楽天カードのようなクレジットカード付帯の旅行保険の大きなメリットです。

「楽天カード」の海外旅行保険は「航空券のみの決済」だとNG──利用付帯と自動付帯の違いとは

「楽天カード」と「楽天ゴールドカード」では、保険が適用されるために特定の利用条件をクリアしておかなければなりません。このように保険適用に特定の利用条件が付くことを「利用付帯」といいます。

たとえば、一般カードの「楽天カード」の場合、「日本を出国する前」「募集型企画旅行(パッケージツアー)の代金」を該当するカードで支払っていることが利用条件です。出国後に決済した場合は「日本を出国する前」の条件を満たさず対象外となるほか、自宅から出発空港までの交通費や現地での手配旅行の代金支払いは「募集型企画旅行の代金」の条件を満たさず対象外となります。旅行の目的地までの航空券を「楽天カード」で購入しても、「募集型企画旅行の代金」を楽天カードで決済していないので保険が適用されないというわけです。

逆に、カード会員でありさえすれば保険が自動的に適用されることを「自動付帯」といいます。楽天カードの中だと、「楽天プレミアムカード」「楽天ブラックカード」が自動付帯タイプのカードです。ただし、「楽天プレミアムカード」には一部の保険金額について利用条件が存在し、傷害死亡・後遺障害などで保険金額の最高額が利用条件を満たしたかどうかで変わってきます。

楽天カードにおける海外旅行傷害保険の適用条件
  楽天カード・楽天ゴールドカード 楽天プレミアムカード 楽天ブラックカード
自動付帯 すべての補償内容 すべての補償内容
利用付帯 すべての補償内容 一部の保険金額(傷害死亡・後遺障害の保険金額1000万円分、携行品損害の保険金額20万円分)
利用条件 「日本を出国する前」に「募集型企画旅行の料金(※1)」をカードで支払っていること 「日本を出国する前」に「自宅から出発空港までの交通費(※2)」または「募集型企画旅行の料金(※1)」をカードで支払っていること なし
注意点 交通費の支払いでは利用条件を満たさない すべての補償内容は自動付帯するが、利用条件を満たせば一部の補償内容の保険金額がアップする カード会員と家族で保険金額が異なる

※1:旅行代理店で予約した海外パッケージツアー料金

※2:電車・バス・タクシー・航空機の運賃。自家用車やレンタカーなどの費用は含まない

「楽天カード」「楽天ゴールドカード」の利用条件の具体例
楽天カード・楽天ゴールドカードの利用条件の具体例
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楽天カード

「楽天プレミアムカード」の利用条件の具体例
楽天プレミアムカードの利用条件の具体例
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楽天カード

【保険適用期間】楽天カードの海外旅行保険は最大3カ月有効

楽天カードの海外旅行傷害保険が適用される期間は、次の条件を全て満たす期間です。

  1. カード資格取得日の翌日以降
  2. カード会員資格期間中に開始された旅行期間
    1. 旅行期間とは、海外旅行のために家を出発してから家に帰り着くまでの間、かつ、日本出国日前日の午前0時から日本入国日翌日の午後12時(24時)まで
    2. 旅行期間の限度は、日本出国日から3カ月後の午後12時まで

楽天カードの海外旅行傷害保険はカード資格取得日の翌日から適用されます。保険の引受会社である楽天損保側の視点からみると、事故が発生した報告を受け付けたとき、事故発生日の前日に既にカード会員であれば保険の請求を受け付けることになります。

補償期間はカード会員資格期間中に開始された旅行期間中で、海外旅行のために家を出発してから家に帰り着くまでの間で、かつ、日本出国日前日の午前0時から日本入国日翌日の午後12時(24時)までです。旅行期間が開始した時点でカード会員であることが条件なので、たとえ旅行中に楽天カードを解約してカード会員ではなくなったとしても、家に帰り着くまでは保険が適用されます。

ただし、何カ月でも保険が有効なわけではありません。保険が適用される旅行期間の限度は、日本出国日から3カ月後の午後12時までとされています。単なる海外旅行ではない海外短期留学の場合も同様に、日本出国から3カ月後の午後12時までは保険の適用対象となります。留学前に募集型企画旅行代金を対象の楽天カードで決済していることが前提です。

【同伴者の適用条件】決済したカード会員以外にも保険が適用されうる

誰に対して海外旅行傷害保険が適用されるのか、判断に迷うことがあります。楽天カード会員が自分の旅行代金を「楽天カード」で決済し、同伴者なしでひとり旅を楽しむような海外旅行ではないことも多いからです。

  • 妻の楽天カードで家族旅行の代金を全額支払った場合、夫や子どもは保険が適用されるのか?
  • 自分の旅行代金を友人が楽天カードで立替えてくれた場合、自分には保険が適用されるのか?

これらの疑問に対する回答は、意外と単純です。

同伴者に対する保険適用条件(楽天カード・楽天ゴールドカード・楽天プレミアムカード)
【同伴者の旅行代金が楽天カードで決済されている場合】 同伴者がカード会員である 同伴者がカード会員ではない
家族である同伴者の場合 適用される 適用されない
家族ではない同伴者の場合 適用される 適用されない
同伴者に対する保険適用条件(楽天ブラックカード)
  同伴者が楽天ブラックカード会員である 同伴者が楽天ブラックカード会員ではない
家族である同伴者の場合 適用される 適用される
家族ではない同伴者の場合 適用される 適用されない

まず「楽天ブラックカード」における保険適用の判断は単純です。カード会員とその配偶者、生計をともにする親族であれば、被保険者となります。

「楽天ブラックカード」以外の楽天カードの保険適用の判断は、少しだけ複雑です。ざっくり言えば、楽天カード会員(家族カード会員含む)の旅行代金が誰かの楽天カードで出国前に決済されていれば、そのカード会員は自身のカードランクに応じた保険の適用対象となります。「楽天プレミアムカード」会員であれば、保険が自動付帯する部分については旅行代金を決済していなくても保険が適用されます。

要するに「楽天ブラックカード」以外の楽天カードでは、①保険金を請求する人がカード会員であり、②その人の旅行が保険の利用条件を満たしていれば、保険で補償されるわけです。自分のカードで決済したかどうかは、保険の適用可否とは無関係です。

たとえば夫婦と子ども2人の家族の場合、楽天カード会員の父親が旅行代金を全額支払ったとします。このケースだと、保険の適用を受けられるのは父親のみとなるのが原則です。楽天カードを持っていない母親や子どもは保険の対象外となってしまいます。第一の例外は、母親や子どもが楽天カードの本会員または家族カード会員である場合で、そのケースであればカード会員である家族は保険の適用対象となります。第二の例外は楽天ブラックカードで、配偶者・家族は会員でなくても保険で守られます。

家族ではない同伴者(恋人・友人・知人など)と海外旅行をするときも、考え方は家族のケースと同じ。海外旅行のメンバーの一人が全員分の旅行代金をまとめて立替払いしたとき、自分の楽天カードで決済しなかった他の楽天カード会員メンバーは保険の適用対象となり、他方で楽天カードを持っていない非会員メンバーは保険の適用対象外となります。

同伴する友人が「楽天プレミアムカード」で立替払いをしてくれた場合、「楽天カード」会員である自分の保険はどうなる?

自分が「楽天カード」会員だとします。一緒に海外旅行をする友人が「楽天プレミアムカード」で自分の旅行代金の立替払いをしてくれた場合、「楽天カード」会員である自分の保険はどうなるのでしょうか?

残念ながら、自分が「楽天カード」会員である以上、「楽天カード」の海外旅行保険の補償内容と保険金額が適用されます。スマホの盗難に遭ったとしても、「楽天カード」には携行品損害の補償がないため、保険を請求することはできません。

また「楽天カード」の海外旅行保険の利用条件を満たすことも必要なので、海外旅行は利用条件を満たす海外パッケージツアーでなければいけません。「楽天プレミアムカード」は基本的に利用条件のない自動付帯タイプの海外旅行保険です。そのため、交通手段や宿泊先をすべて個人で手配する個人旅行の場合、友人は保険が適用されますが、「楽天カード」会員である自分には保険が適用されないことになってしまいます。

楽天カード 海外旅行保険に関する問い合わせ先

楽天カードの海外旅行傷害保険に関する相談など、海外旅行に関する問い合わせ先をまとめました。

渡航先からの問い合わせ・相談

「楽天カード」「楽天ゴールドカード」に付帯する海外旅行傷害保険は、募集型企画旅行(パッケージツアー)の料金を決済することが条件となっており、添乗員や現地ガイドが同行するパターンが少なくありません。何らかの事故に遭ったときは、まずは添乗員や現地ガイドに相談し、指示を仰ぐのがベストの選択です。

自分だけで何とかしなければいけない状況であれば、楽天カードの保険デスクに電話をかけるのが最優先。対応に慣れている相手に相談し、指示に従いましょう。各種問い合わせ先は以下のとおりです。

渡航先からの問い合わせ・相談
相談内容 連絡先 電話番号
渡航先からの事故受付・その他の相談(楽天カード・楽天ゴールドカード) 楽天カード株式会社保険デスク(楽天損保) 81-18-888-9289(コレクトコール)
渡航先からの事故受付・その他の相談(楽天プレミアムカード・楽天ブラックカード) 楽天カード株式会社保険デスク(楽天損保) 81-18-888-9897(コレクトコール)
楽天損保の緊急医療アシスタンスサービス アメリカ本土・ハワイ 1-833-950-0783(国際フリーダイヤル)
シンガポール 800-8110-825(国際フリーダイヤル)
中国 4001-203730(国際フリーダイヤル)
上記以外の地域 050-3820-6844(コレクトコール)
渡航先でのカードの紛失・盗難

カードの紛失・盗難専用ダイヤル

81-92-474-9256(コレクトコール)

「楽天プレミアムカード」と「楽天ブラックカード」では海外での緊急事態の対応サポートサービスが付帯します。その一部として、キャッシュレス・メディカルサービス(指定の病院で診察・治療を受けると、保険会社が保険金から料金を病院に直接支払ってくれるサービス。カード会員は立替払いをする必要がない)を利用できます。

国際電話は高額になりやすいため、渡航先からクレジットカード会社や保険会社への電話にはフリーダイヤルとコレクトコール(料金受信人払い)を利用できるのが一般的です。

国際フリーダイヤルを利用する場合は、そのまま番号をダイヤルしてください。

コレクトコールを利用する場合は、KDDIジャパンダイレクト番号(国・地域によって異なる)をダイヤルし、日本人オペレーターに相手の番号(日本の電話番号)と会社名を伝えます。

帰国後の問い合わせ、事故受付・保険金請求

海外旅行から帰国後、事故の報告と保険金請求のために連絡をします。

帰国後の問い合わせ、事故受付・保険金請求
相談内容 連絡先 電話番号
事故受付・保険金請求(楽天カード・楽天ゴールドカード) 楽天カード株式会社保険デスク(楽天損保) 0120-456-029(フリーダイヤル)
事故受付・保険金請求(楽天プレミアムカード・楽天ブラックカード) 楽天カード株式会社保険デスク(楽天損保) 0120-829-126(フリーダイヤル)
帰国後にカードの紛失や盗難が発覚した場合 カードの紛失・盗難専用ダイヤル

0120-86-6910(フリーダイヤル)

092-474-9256(有料)

出発前の付保証明書発行

保険加入を義務付けている国への入国時や留学先、赴任先などにおいて、保険加入を証明する書類の提出を求められることがあります。

楽天カードでは電話で英文の「付保証明書」の発行を受け付けています。発行に時間を要するため、出発の2週間前までに連絡してほしいとのこと。受付時、カード番号やカード名義、渡航先、渡航期間、郵送先といった情報が必要となります。

付保証明書の発行
相談内容 連絡先 電話番号
付保証明書の発行 楽天カード株式会社保険デスク(楽天損保)

0120-456-029(フリーダイヤル)

018-888-9289(有料)

楽天カード海外旅行傷害保険ガイド 一覧

楽天カード
楽天カード
年会費
0
永年無料
還元率
1.00%
100円ごとに1ポイント
ポイント
楽天ポイント
ウォレット
Apple Pay
Google Pay
電子マネー
QUICPay
楽天Edy
申込条件
18歳以上(高校生不可)
審査/発行
/
最短1週間
支払い

毎月末日締め

/

翌月27日引落

  • 楽天ポイントの基本還元率が1%(100円につき1ポイント=1円相当)。しかも年会費は無料

  • 楽天市場では3%以上の還元率。SPU(スーパーポイントアッププログラム)やお買い物マラソンなどでポイント大幅アップ

  • 楽天ポイントは貯められる、使える店舗・サービスが多い

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EDITED BY
AC