スマホのデータ通信や通話に必須なSIMカード。多くの人は、ドコモやau、ソフトバンクなどの大手キャリアと契約しているSIMか、近年注目を集めている格安SIMを利用していると思います。今回は、それらとは利用方法や料金システムが異なる「プリペイドSIM」とは何なのか、メリットや選び方などについて紹介します。
プリペイドSIMとは
プリペイドSIMとは、使用できるデータ容量や期間などが決まっている使い切り型のSIMです。
キャリアのSIMや格安SIMは、毎月決まった金額を支払う契約でSIMを借りて、継続的に利用します。一方プリペイドSIMは、家電量販店などで料金を先払いしてSIMを購入し、設定されている容量を使いきったり利用期限が過ぎたりしたら使えなくなります。
続けて利用したい時は、データ容量などを追加購入(チャージ)するか、新しいSIMに買い換える必要があります。また、基本的に通話はできません(海外で使えるプリペイドSIMには通話可能な製品もあります)。ウェブブラウジングやメール、SNSの利用などが主な使い方になるでしょう。
プリペイドSIMのメリット・デメリット
プリペイドSIMのメリット・デメリットは次の通りです。
メリット1:すぐに使い始めることができる
プリペイドSIMは、キャリアなどのように面倒な契約はありません。購入してスマホに挿せば、すぐに使うことができます。もちろん使い切り型なので、解約手続きや2年縛りなどの違約金も不要です。
メリット2:明朗会計、クレジットカード不要
先払い方式で必要な量を購入できるので、通常のSIMのように、通話のしすぎで支払額が大変なことになっていた、などという心配はありません。またクレジットカードは不要で、誰でも購入できます。
メリット3:使いたい期間、使いたい分だけ購入できる
一定期間だけ、家族や友人にスマホを持っていてほしいといった突発的なニーズにも、使い切り型のプリペイドSIMなら柔軟に対応できます。
デメリット:データ量あたりの料金はやや割高
このように、先払い使い切り型のプリペイドSIMには手軽さと安心感があります。データ量当たりの料金はキャリアのSIMなどに比べて割高なので、普段からスマホを使っている人の選択肢には入りませんが、一定期間だけ使ったり、お試しで利用したい時におすすめです。
プリペイドSIMの利用シーン
プリペイドSIMの利用シーンを考えてみましょう。
初めてスマホを持つ人に
スマホを持っていない子どもやおじいちゃん・おばあちゃんなどのお試し利用に、プリペイドSIMなら追加料金などの心配をせず、手軽に持たせることができます。使わなくなっても、すぐにやめられます。
旅行や帰省などで一時的に使用する時
ふだんスマホを持っていない人や、海外から来た友人や親戚などが日本で過ごす間の連絡手段として、スマホとプリペイドSIMを渡しておくのもいいでしょう。私たちが海外旅行に行く時も、現地対応のプリペイドSIMを購入すれば、安心して使えます。
特定の用途でスマホを使う場合
b-mobileが提供するプリペイドSIMの一つ「ゲームSIM」
2台目のスマホをある特定の用途で使い場合も、格安SIMなら手軽に利用できます。
たとえばb-mobileには、スマホアプリ「ポケモンGO」の通信に特化した「ゲームSIM」と呼ばれるプリペイドSIMがあります。LINEやメールなどは一切できないので、ポケモンGOをやりたいという子どもに持たせても、他の有害サイトなどにアクセスするといった心配がありません。
2台持ちを試す
仕事とプライベートでスマホを分けて使っている人も多くいます。機種変更などで使っていないスマホにプリペイドSIMを挿せば、気軽に2台持ちが試せるでしょう。継続して利用しようと思ったらキャリア契約を結びましょう。
プリペイドSIMの買い方
プリペイドSIMの購入場所
プリペイドSIMは、主に以下の場所で購入できます。
- Amazonなどのインターネット通販
- ビックカメラやヤマダ電機などの家電量販店
- セブンイレブンやローソンなどのコンビニ
- 楽天モバイルなどプリペイドSIMを販売している会社のショップ
- 空港
アマゾンで検索すると、様々なプリペイドSIMが売っています。すぐに購入して使いたい人は家電量販店やコンビニに足を運ぶといいでしょう。空港に売っているのは、短期で利用したいという旅行者のニーズに応えたものです。
プリペイドSIMを買う時のポイント
プリペイドSIMも格安SIMと同じように、様々な商品があります。主に以下のポイントを確認して、自分の利用方法にあった製品を選ぶといいでしょう。
- プリペイドSIMの料金(数千円程度)
- データ量(○MB/日およびトータル○GB)
- 利用期間(7日間~数カ月程度)
- SIMのサイズ(nanoSIM/MicroSIM/標準SIM)
- チャージ(追加購入)の可否や金額
- 通常プラン(キャリアのような月額契約)への変更可否
- SIMカードの返却要否
NTTコミュニケーションズが提供する「OCN モバイル ONE プリペイド」は容量使い切りタイプと通常プランへ変更できるタイプがある
データ量は、1日の上限が決まっているタイプもあります。使用可能期間中、1日だけしか使わないという場合は、制限がないSIMを選びましょう。また上限を超えた場合、速度制限がかかるタイプと、通信が一切できなくなるタイプがあります。
データ量や利用期間がオーバーした時にチャージできないSIMもあるので、長期的に使うかもしれない場合はチェックしておきましょう。通常、SIMの利用後は返却が必要ですが、一部返却が不要なSIMもあります。
購入時はSIMのサイズに注意
なおSIMカードは、サイズが小さい順に「nanoSIM(ナノシム)」「MicroSIM(マイクロシム)」「標準SIM」の3種類があります。
スマホの機種によってそれぞれ挿せるサイズは決まっているので、購入時は注意してください。たとえば、iPhone 7はnanoSIMに対応しているため、MicroSIMや標準SIMを購入しても使えません。自分が使っているスマホに合うサイズを事前にチェックしましょう。
格安SIMカード 超入門ガイド:「格安SIMとは何か」からメリット・デメリット、種類と選び方、使える端末、注意点まで
プリペイドSIMを購入したら
購入したプリペイドSIMを実際に使ってみましょう。SIMカードはiTunesカードのような紙のパッケージに入っています。
取り出したら、スマホのSIMカバーを外して、カードを挿入してください。
続いてSIMカードの提供会社に電話をし、開通連絡をします(製品によっては開通連絡が不要なものもあります)。
連絡後、APNの設定をおこないます。
APN情報はプリペイドSIMの提供会社が公開しています。設定画面で入力して保存しましょう。なおiPhoneで利用する場合は、APN設定用のプロファイルをダウンロードする必要があります。
設定を保存したら、利用するAPN名を選択すれば、通信ができるようになります。
利用終了後は、プリペイドSIMを返却する必要があるので、紛失したり忘れたりしないように注意しましょう。
代表的なプリペイドSIM
ここでは、代表的なプリペイドSIMを紹介します。自分の用途にあった製品を選んでみてください。
U-mobile
Image:U-mobile
格安SIMでおなじみ、橋本環奈さんのCMで急速に認知度を上げているU-mobileが提供するプリペイドSIMです。最短7日間、1980円から利用できるので、とりあえずプリペイドSIMを試してみたい人や、ちょっとした旅行などにも適しています。チャージ不可の使い切りタイプです。主な販売場所は空港ですが、Amazon.co.jpでも購入できます。
- 料金:1980円/2980円/3980円
- データ量:200MB/日
- 利用期間:7日間/15日間/30日間
b-mobile
Image:b-mobile
データ通信が1カ月最大5GBまで利用できます。利用期間中、動画を見ようという人や、ウェブブラウジングなどをガンガンおこないたい人におすすめです。
- 料金:3380円/1万7315円/2万9445円
- データ量:毎月5GB
- 利用期間:30日間/180日間/360日間
IIJmio
Image:IIJmio
格安SIMで有名なIIJimoも、プリペイドSIMを提供しています。プランは1種類で、3カ月の長期にわたって利用することができます。データ量はトータル2GBで、1日当たりの通信上限がないタイプの製品です。使ってみて気に入ったら、月額プランに移行することもできます。
- 料金:3791円
- データ量:2GB
- 利用期間:3カ月
構成・文:藤原達矢
編集:アプリオ編集部