今年もPixelシリーズの新モデル「Pixel 8」「Pixel 8 Pro」が登場しました。毎年新モデルがリリースされて人気は徐々に高まっており、Androidスマートフォンの中でも定番と呼べる製品に進化しています。今回は、新モデル2製品を少し辛口でレビューしていきます。
本記事で使用しているPixel 8 ProとPixel 8(Obsidian)は、メーカーから借用した端末です。Pixel 8(Hazel)は筆者が購入した端末を使用しています。
Pixel 8は本体サイズがコンパクトに

左がPixel 8、右がPixel 8 Pro
Pixel 8をPixel 7と、Pixel 8 ProをPixel 7 Proと比べてみましょう。
Pixel 8 | Pixel 8 Pro | Pixel 7 | Pixel 7 Pro | |
---|---|---|---|---|
ディスプレイサイズ | 6.2インチ | 6.7インチ | 6.3インチ | 6.7インチ |
本体サイズ | 150.5×70.8mm | 162.6×76.5mm | 154.9×74.8mm | 162.6×75.9mm |
Pixel 8は0.1インチ画面が小さくなり、本体サイズもコンパクトになっています。それでも6.1インチなので十分な大きさです。今やスマホのスタンダードなサイズは6インチ程度になっており、ちょうどいい大きさと言えます。
一方のPixel 8 Proは、6.7インチと大ぶりで大画面スマホが好みの人におすすめです。サイズが大きくて重いので、手の小さな人や重いスマホを好まない人にはオーバーサイズとなるかもしれません。

Pixel 8は180g台なので一般的な重量

Pixel 8 Proは210gを超えているのでかなり重い
Pixel 8シリーズでもカメラバーデザインは続投

非常に高級感のあるボディ(左:Pixel 8、右:Pixel 8 Pro)
本体はカメラ部分がバーになったおなじみのデザインです。ぱっと見では、前モデルとの違いが分かりにくいでしょう。しかし、大幅なデザイン変更がないとしばらく使っても古びた感覚を受けにくくなるため、1つのスマホを長く使いたいユーザーにとっては良いポイントです。iPhoneも同様に、モデルが変わってもデザインのコンセプトは踏襲しています。

ガラスとフレームの仕上げがそれぞれ異なる
質感は非常に高く、ガラス製の背面が素敵です。Pixel 8は、ガラス部分がつやありで、ボディーフレームとカメラ部分がつや消し仕上げです。Pixel 8 Proは、逆にガラス部分がつや消しで、フレームとカメラ部分がメッキ調の仕上げとなっています。どちらも非常に高級感があり、所有欲を満たしてくれます。

付属品はケーブルとアダプターのみ
本体には、充電用のケーブルとデータ転送に利用するアダプターが付属します。残念ながら充電器は付属しないので、別途用意する必要があります。
画面輝度が上昇し、屋外でもディスプレイが見やすく
両モデルともディスプレイがとても明るくなっています。まずは、ディスプレイのスペックをまとめておきましょう。
Pixel 8 | Pixel 8 Pro | |
---|---|---|
解像度 | 1080×2400 | 1334×2992 |
最大輝度 | 1400ニト(ピーク輝度:2000ニト) | 1600ニト(ピーク輝度:2400ニト) |
リフレッシュレート |
60〜120Hz |
1〜120Hz |
実際に使ってみても、画面がとても明るく見やすいのが嬉しいところです。屋外でも非常に明るく、直射日光が降り注ぐ中での写真撮影にも不満はありません。
ただし筆者がテストしてみたところ、Pixel 8 Proのほうが明るく感じることはあまりありませんでした。環境によって変わるわけですが、どちらも十分に明るく美しいディスプレイです。

ディスプレイは両モデル共に明るい

まぶしい直射日光下でもディスプレイはよく見える
最新チップ「Tensor G3」搭載で性能は文句なし
プロセッサーは、「Tensor G3」と「Titan M2セキュリティコプロセッサ」という組み合わせに進化しました。性能が向上していますが、独自のチップなので他のAndroidスマホとは性能を比較しづらいのがネックです。

Pixel 8のスコア

Pixel 8 Proのスコア
ベンチマークを比較すると、Snapdragon 8+ Gen 1程度になります。十分な上位チップですが、最速とはいえません。もちろん、ゲームを含めパフォーマンスは文句なしです。
Pixel 8(8GB)とPixel 8 Pro(12GB)では、メモリの容量などに違いがあります。また、ベンチマークの結果も少し違っています。普段使っていて、両者の性能差を感じることはほとんどないでしょう。メモリは8GBでも相当余裕があります。

SIMトレーにはnanoSIMを1枚しかセットできないが、eSIMも対応
SIMは、nanoSIM+eSIMの組み合わせです。こちらも現時点では完璧なデュアルSIM構成といえます。今後、eSIMは利用機会が徐々に増えてくること間違いなしです。
カメラのスペックはあまり変わっていない
カメラのスペックは前モデルとほとんど変わっていません。Pixel 8のメインカメラは50MPで、ウルトラワイドカメラが12MPです。メインカメラの絞りが少し明るくなっています。
Pixel 8 Proは、メインカメラが50MPで絞りが明るくなりました。ウルトラワイドカメラが12MPから48MPへと画素数が増えています。光学5倍ズームカメラもやや明るくなりました。
普通に写真を撮影しても大満足で十分以上と感じるでしょう。ただし、前モデルとの差はあまり感じられないかもしれません。iPhone 15 Proなどと比べても、色合いの差などの違いはあれど、どちらが優れているとは言えないほど上位機のスマホのカメラは良くなっています。

メインカメラ

望遠カメラ

ウルトラワイドカメラ

光学5倍ズーム(Pixel 8 Proのみ)
AIによる驚きの画像編集機能が利用できる
Pixel 8シリーズのカメラは、AI関連の機能が優れています。この点は、ライバルがなかなか追いつけない部分といえるでしょう。今回は「マクロフォーカス」「編集マジック」「音声消しゴムマジック」の3つの機能を紹介します。

「マクロフォーカス」は、マクロ撮影時に自動でピントが合う
マクロフォーカスは、マクロ撮影時に自動的にピントが合います。いちいち、マクロモードに切り替えなくても良いのが便利なポイントです。



「編集マジック」では被写体の一部を動かすことができる。処理も完璧だ
編集マジックは、消しゴムマジックを進化させたような機能で、被写体の一部を消すだけでなく、移動したりサイズを変更したりできます。

「音声消しゴムマジック」は、ノイズを軽減するなど非常に優れている
音声消しゴムマジックは、動画を撮影した際に邪魔な音を軽減できます。風の音や騒音を判断して、声だけを聞き取りやすくするなど、動画編集アプリでも難しい処理が簡単にできてしまいます。
このあたりは、Pixel 8シリーズを買って良かったと感じる部分です。さらに、Pixel 8 Proでは、動画の手ぶれなどを軽減する動画ブースト機能、ビデオ夜景モードなども搭載しています。
まとめ
Pixel 8シリーズはとても素晴らしいモデルですが、Pixel 8は11万2900円から、Pixel 8 Proは15万9900円からと、ずいぶん値上がりしています。これまで上位モデルのスマホとしては、ライバル機種よりかなりの割安感がありましたが、その優位さは薄れています。
もちろん、上位モデルのスマホの中では魅力的な1台であることは間違いありませんが、Pixel 7シリーズほど価格で圧倒する魅力はありません。ライバル機種と冷静に比較して購入を判断するべきでしょう。予算が合わない人は、廉価版モデルの「Pixel 8a」を待つという手もあります。
個人的には、Pixel 8とPixel 8 Proのカメラ機能に差があるのが残念です。コンパクトでカメラが優れたモデルの登場を期待したいところです。