手ごろな価格のスマホを探している人におすすめのOPPO Reno13 A(以下「Reno13 A」と表記)をレビューします。
2025年6月26日発売の新機種ですが、キャリアによってはかなりお得に購入できます。たとえば、Y!mobile(ワイモバイル)の場合は、通常の機種代金5万4720円に割引を適用すると支払い総額は3万8160円に収まります。さらに、48回払いで購入し25カ月後に機種変更(返却)する場合は、支払い総額が5640円で済みます。大きく費用が抑えられるのが魅力的なモデルです。
とはいえ、安かろう悪かろうでは購入する意味がないので、弱点を含めてしっかりとレビューしていきます。
軽量で大画面なのが素晴らしい

Reno13 Aは6.7インチの大画面モデル
Reno13 Aは、6.7インチディスプレイを採用する大画面モデルです。実際に手にとってみると、かなり大きい画面であることがはっきりと感じられます。
大画面スマホは文字が大きく、動画やWebページが見やすいメリットがあります。逆に、大きすぎて手に余ったり重く感じることが弱点です。大画面モデルのメリット・デメリットについて、同様に大画面モデルであるiPhone 16 Proと比べてみましょう。
Reno13 A | iPhone 16 Pro | |
---|---|---|
本体サイズ | 162×75×7.8mm | 149.6×71.5×8.25mm |
画面の大きさ | 6.7インチ | 6.27インチ |
重量 | 192g | 199g |

iPhone 16 Pro(右)と比べても画面がかなり大きい
写真で比べても画面がひと回り以上大きいことがわかります。サイズも大きく、手にしても少し負担に感じます。また、ポケットなどに入れておいても大きく感じます。
ところが、Reno13 Aは約192gと非常に軽量です。iPhone 16 Proが199gなので、7gほど軽いのです。これはとても素晴らしい設計と言えます。サイズは大きいのですが本体が軽いため、負担感は軽減されます。

重量はカタログ値で192gと比較的軽い
デザインはシンプルで画面もきれい

デザインはシンプルで飽きずに使えそう
Reno13 Aは、見た目がかなりシンプルなデザインなので、誰でも飽きずに使い続けることができるはずです。デザインに特にこだわりがないのであれば、何もデメリットはないでしょう。そのくらいシンプルでスタンダードなモデルなのです。
本体カラーは、アイスブルー(レビュー機材)、チャコールグレー、ルミナスネイビーの3色です。どの色も無難で派手さはありません。

明るさはiPhone 16 Pro(下)に少し負けるものの充分だ
画面はかなり明るく、通常輝度600ニト、日光下での最大輝度1200ニトです。明るい夏の屋外で写真を撮影してみましたが、画面が暗くて見づらいという印象はありませんでした。iPhone 16 Proのピーク時2000ニトに比べると少し劣りますが、充分な明るさです。
解像度は2400×1080ピクセルと一般的で、リフレッシュレートは最大120Hzです。こちらも文句なしのパフォーマンスです。画面占有率は92.2%と額縁もかなり細く、見た目にも格安モデルという感じがしないのは良いところです。
指紋センサーは画面内蔵、必要な機能も完備

指紋センサーは画面内蔵
生体認証は顔認証と指紋認証に対応しており、指紋センサーは画面内蔵タイプとなります。車などに取りつけるアダプターをセットしても指紋センサーが使いづらくなることはありません。ただし、画面フィルムを貼り付けると反応が悪くなることがあります。

本体ボタンは電源とボリューム調節のみ
本体のボタンは電源とボリューム調節というシンプルな構成です。
もちろん、おサイフケータイにも対応しているのでメインのスマホとしてフル活用できるでしょう。防水・防塵にも対応しているのが嬉しいところです。

SIMトレイはnanoSIM+nanoSIM(microSDカード)となる
SIMは、nanoSIMカードを2枚セットするか、nanoSIMカード+microSDカードという組み合わせです。また、nanoSIM+eSIMのデュアルSIMが利用できます。
性能はほどほどでゲームには向かない

性能は下の中といったところで、ゲームには向かない
Reno13 Aが搭載するチップは、Snapdragon 6 Gen1。性能を簡単に表すなら、下の中といったところです。LINEやブラウザ、動画視聴などはそつなくこなせるでしょう。
ただし、ゲームには不向きです。軽いゲームなら満足できるかもしれませんが、中級以上のゲームをプレイするとストレスがたまるでしょう。動画編集などの用途にもおすすめしません。

メモリを8GB搭載するモデルは、仮想メモリを追加で8GB利用できる

ストレージは128GBだ
メモリは機種によって8GBと12GBの構成となります。なお、8GBのモデルは、ストレージの一部を仮想メモリとして使う機能に対応しており、最大16GB相当で利用可能です。現時点のエントリーモデルでは8GBのメモリを搭載していれば十分です。
ストレージは128GBです。写真や動画をたくさん撮影するには少々物足りません。その場合には、microSDカードを活用したいところです。
価格を考えれば性能は充分です。とはいえ、ゲームをプレイしたいとか、長年快適に使いたいのであれば少々無理があります。ゲームはプレイせず、そこそこの快適さで2年くらい利用できればOKという人であれば良い選択と言えるでしょう。
カメラはスナップ写真向き

カメラは、標準カメラと超広角、マクロカメラの3つ
カメラは、5000万画素の標準カメラと800万画素の超広角、200万画素のマクロカメラとなります。
実際に撮影してみると、普通のスナップ写真を標準カメラで撮影する分には充分に満足できる品質です。超広角と2倍望遠もきれいに撮れるものの、拡大すると粗さが目立ちます。また、マクロカメラはかなり色合いが悪く、欠点と言わざるを得ません。今回はiPhone 16 Proと比較してみましたが、標準カメラとポートレートは上々で、他の撮影モードはやや物足りない印象でした。
普通にスナップ写真を撮るのが中心の使い方なら満足できるでしょう。価格を考えれば妥当です。
標準カメラ

標準のカメラは、高価なiPhone 16 Proと比べてもさほど遜色がない
超広角

超広角も美しいが、拡大すると粗くなる
2倍ズーム

2倍ズームも画質は充分だが、拡大には向かない
マクロ

マクロは色合いが悪く、全体にのっぺりとした印象でかなり差がある
ポートレート

ポートレートは充分きれいに撮影できた
写真のAI編集機能も搭載
Reno13 Aには、AIで写真を編集する機能がいくつか搭載されています。今回はその中から3種類を紹介します。他のアプリでも使える機能が少なくありませんが、スマホの標準機能として利用できるのが便利です。
反射除去機能


反射除去機能では、ガラスの写りこみが軽減できる(左:適用前、右:適用後)
ぼけ除去機能


ぼけ除去機能では写真を鮮明にできる。左下の部分がかなり変わっている(左:適用前、右:適用後)
AI消しゴム


AI消しゴムでは不要な被写体を消せる。人物を選べるなど対象の選びやすさがポイントだ(左:適用前、右:適用後)
まとめ:ゲーム利用やカメラ撮影にこだわる人には不向きだが、価格と性能のバランスは優れる
Reno13 Aは、価格を考えるとかなり良いモデルだと言えます。本文中にも記載しましたが、ゲームをプレイしないならメインのスマホとしておすすめできます。大画面で明るくきれいなのは素晴らしく、この価格帯で有機EL(AMOLED)を採用しているのも魅力です。
一方、カメラはいま一歩で、ストレージも128GB。写真やビデオ撮影にこだわる人は敬遠したほうがよいでしょう。逆に言うなら、それ以外の多くの用途では満足できるはずです。ワイモバイルでは3万円台で購入できるので、かなりお買い得としか言いようがありません。用途をよく考えて選択してみてください。