Twitterは2022年11月9日(米国時間)、月額料金が7.99ドルとなった新たなTwitter Blueを正式に提供開始しました。
新たなTwitter Blueは、米国と英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで提供が開始されています。月額は事前に示していた通り7.99ドルで、iOS版アプリのアプリ内課金でのみ登録可能です。
Twitter Blueはこれまで月額4.99ドルで、追加の機能を利用できるサブスクサービスとして提供してきました。しかし、2022年10月にTwitterの買収を完了したイーロン・マスク氏が、Twitter Blueの料金や機能などを大きく変える方針を打ち出し、その中のひとつとしてTwitter Blue購読者のアカウント認証が盛り込まれました。従来の承認制のアカウント認証ではなく、Twitter Blueを契約さえすれば誰でも認証アカウントを示す青いチェックマークを付けられるようになった形です。

以前の基準で認証されたアカウントの場合

Twitter Blueの購読で認証されている場合
新しいTwitter Blueの提供開始に伴い、Twitterは以前の基準でのアカウント認証の新規申請受付を停止しています。現時点では、以前の基準による認証マークと、Twitter Blue購読者の認証マークが併存する状態となっており、ユーザーは認証マークがどちらのものかを確認可能です。Twitterアカウントのプロフィール画面に表示されているチェックマークを選択すると、どのような理由による認証なのかが表示されます。Twitter Blue購読者の場合、「このアカウントは、Twitter Blueに登録しているため認証されています」というメッセージが確認できます。
Can't imagine why all the advertisers are pulling out of Twitter lmao pic.twitter.com/pg55WXkxhS
— Jason Schreier (@jasonschreier) November 9, 2022
なお、認証マークを月額料金で購入できる状態に対して、なりすましアカウントも認証マークを取得できてしまうという懸念もあります。実際に、新たなTwitter Blueの提供開始から、偽のアカウントが認証マークを取得するケースが発生しており、「Nintendo of America」を名乗る認証済みアカウントが中指を立てるマリオの画像を投稿するなど、早くも混乱が生じているようです。
We’re not currently putting an “Official” label on accounts but we are aggressively going after impersonation and deception.
— Twitter Support (@TwitterSupport) November 9, 2022
Twitterは、政府アカウントや企業アカウントなどに対して、別の公式マークを付与するとしていましたが、一転してマスク氏はこの機能を無効化したと明らかにしています。Twitter Supportによると、なりすましアカウントを積極的に取り締まっているとしているものの、次々と作られるなりすましアカウントへの取り締まりがそう簡単に追いつくとは考えられません。
Please note that Twitter will do lots of dumb things in coming months.
We will keep what works & change what doesn’t.
— Elon Musk (@elonmusk) November 9, 2022
マスク氏はTwitterで「今後Twitterはたくさんの馬鹿なことを実行する。うまくいっているものは採用し、そうでないものは変えていく」と投稿しています。“たくさんの馬鹿なこと”の中に、なりすましアカウントへの対策が含まれるかは不明ですが、現状の混乱に対して何らかの手段を講じなければならない点は明らかです。