Netflix、自宅以外でのテレビ視聴を有料化 「家を追加」オプションを提供へ

まずは中南米5カ国で実施される

Netflixは2022年7月19日(米国時間)、自宅以外のテレビでのNetflix視聴に追加の月額料金を課す「家を追加」オプションの提供を、中南米の5カ国で開始すると発表しました。

「家を追加」オプションが提供される国は、アルゼンチンとドミニカ共和国、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラスの5カ国で、2022年8月22日より適用されます。対象の地域では、すべてのNetflixアカウントに自宅を1つ設定しなければなりません。設定された自宅以外のテレビでNetflixにサインインした場合、月額の追加料金で家を追加するか、追加料金なしで2週間までNetflixを視聴するかのオプションが表示されます。

月額の追加料金で家を追加する場合、アルゼンチンで219ペソ、その他の国では2.99ドルが1つの家ごとに発生します。日本円にすると現在の為替レートでは230〜410円ほど。追加できる家の数はプランによって異なり、ベーシックプランは1つ、スタンダードプランは2つ、プレミアムプランは3つです。追加した家の削除や、自身のNetflixアカウントが使用された場所の確認などは、Netflixアカウントの設定からいつでもおこなえます。なお、自宅以外の場所であっても、タブレットやノートPC、スマホからはNetflixの視聴を追加料金なしで続けることが可能です。

Netflixは、会員にとって最適な方法を理解するまで、「家を追加」機能を含めアカウント共有に関して他の国で変更を実施しないとしています。

一方でNetflixは、不正なアカウント共有が収益に影響を及ぼしていると指摘。2022年3月には、チリ・コスタリカ・ペルーにおいて、同居していないユーザーとのアカウント共有を有料化する機能のテストを開始しています。Netflixは2022年の第2四半期(4〜6月)で、約97万人の有料会員が減少したことを発表しており、2022年第1四半期(1〜3月)からの会員数減少が継続する形となりました。割安な広告付きプラン導入による新規ユーザー獲得に加え、不正なアカウント共有による損失の抑止もさらに強化していくものとみられます。

EDITED BY
TOKIWA